髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ

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第1章

84.無意識の幼児化。

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『あれ、ケインだ…』
『……街は、楽しかったか……?』
『すっっごく楽しかったよ!!』
『そうか…良かったのぉ』
『うん!』

宿に戻って寝かされて、気がつけばまた、ケインが居た。ケインはしゅーんとしてしてなんだか可愛い。未だに気にしているのだろう。
だから俺は笑顔で元気に返事する。少しでも気にしないでくれるように。

『ユキ、次は今日買ってもらった服をきて出かけたいんだよね!』
『そうそう!リスさんのぬいぐるみとお揃いの服!』
『リス、さん……ぬいぐるみ………お主可愛いな』
『え?!』

え、だってあの子はリスさんって感じだし、リスさんだし!お人形さんというよりぬいぐるみだし…?!?!

『…そこを気にしとるあたりお主は可愛いんじゃよ』
『………』
『ユキ可愛い!!』
『………』

お、俺今子供だしな…うん。そうそう!子供だから可愛いって言われても不思議じゃない!子供なんだから逆に可愛げがある方がいいし別にいいよな!うん!うんうん!!

『(中身の話じゃよ……)』
『(ふっ……言い聞かせてる……ふふっ……)』

必死に自分の中で納得できる理由を見つけていると、2人から暖かな視線が送られる。

『な、なに……?』
『なんでもな~いよ!』
『なんでもない』

……?

『それで、ぬいぐるみを買ったのはわかったが、他に何をしたのじゃ?』
『んーとね、ほとんどそのお店にいたんだけど、それ以外は、街をゆっくり見て回ったり~武器屋さんへ行ったり~リンゴみたいなのも買ってもらったよ!』
『ほう?』
『それで~あとは~ドワーフさんにあったし~あ、街にね、見たことの無いものばっかりで、すっごくすっごく楽しかった!!』

街を見てまわって楽しかったことを思い出しながら話していく。それは思い出した順番だから、時系列を無視したぐちゃぐちゃなものだげど、とにかく楽しかったことが伝わればいいのだ!

身振り手振りをし、どんなことをして、どんなことが楽しかったのかを伝える。その顔は自然と楽しかった時と同じ笑顔になっていた。

『とにかくね!知らない世界が広がってて、楽しくて、楽しくてね!もうね!もうね!!楽しくってね!!』
『そうかそうか、良かったな』
『うん!武器屋さんはね、キラキラでね!ワクワクでね!ふくもね!』
『わかったわかった…クスクス…少し落ち着くのじゃ』
『ユキ、深呼吸~』
『ふ~~っ…す~~っ…でね!』
『『あははははっ!』』










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