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第3章
179.ノア─大切で大事な。
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ユキが俺を“父さん”と呼んでくれた。
それがユキにとってどれだけ大きなことなのか、想像するだけで胸がいっぱいになった。
昼前のユキの勉強の授業、俺は仕事が終わらずライに代わりに行ってもらったのに、すぐにユキの頭の良さを真っ先に褒めることが出来たと自慢され、悔しくなって仕事を放り出してひっそりとライのあとを追いかけユキに会いに行った。
ユキに仕事を頑張るように言われ、ユキ成分の充電をして仕事へ戻った。
すると、ライがまた慌ててやってきて、ユキの天才ぶりを聞かされる。それに、ライの代わりに仕事を少し手伝ってくれていたガイが大袈裟に反応し、3人で部屋を飛び出した。
その途中、両親に足止めされかけたが、ライに押し付けユキの元へ向かう。その間にガイは駆け出し、ユキを抱き上げ楽しそうにくるくると回っていた。
俺も褒めれば嬉しそうにしていて、本当に可愛いなと思った。
そして、両親の準備が整いパーティーを開くことになり、ユキを迎えに行けばものすごくものすごくものすごく可愛いユキが少し不機嫌そうに佇んでいた。
その姿はうっかり脳がふやけてしまうほどに可愛くて、その反応が不服だったのかさらに不機嫌になってしまったが、結局その服のまま連れ出すことに成功し、食堂への道すがら何人もの使用人がユキのそのあまりの可愛さに異論なき完全敗北していた。その気持ちがものすごくわかり、俺はよく耐えたなと自画自賛して不服そうにしているユキをあまり直視しないようにして歩いていた。
ガイが現れ、同様の反応をし、ユキの不機嫌度は増していて、両親の反応にもまた不機嫌度が増したが、部屋の飾り付けや用意された食べ物に大興奮だった。
ユキの大興奮姿は久しぶりに見てものすごく癒されたが、眠ったユキは最高に可愛くて、うっかり魂が抜けるところだった。
その後ライのまさかの才能が発覚し、ユキの可愛さとともに語っていると現れたユキにびっくりして固まり、未だに可愛い服のユキをみてさらに固まった。
そこから追いかけ、ユキは俺の腕の中で“父さん”と口にした。
俺ではない誰かを指していると思えるその言葉に、俺の心臓は激しく動いた。
まるで耳の後に心臓がくっついたかのようにうるさく落ち着かない心臓をひた隠し、ユキに問えば足にリスくんがぶつかり『もしかして夢か?』とか『さっきうっかり召されたか?』とかを想像してしまった。
それから場所を移し聞いたユキの、事情。
アミュートは濁していたが、要はそういうことだろう。
ユキの髪色が白いのは愛を受けていないため。そして、ユキは“父さん”という言葉に反応して気分が悪くなっていた。そしてユキ自身が言っていた“顔が出てきても気持ち悪くない”これはつまり父親の顔だろう。ユキは記憶をなくしているため、それが誰かは分からないが、嫌なものだということはわかり気分が悪くなっていたのだろう。
そしてユキはそれを乗り越え、俺を“父さん”と呼ぶことを望んでくれた。
嬉しかった。本当に嬉しくて、思わず溢れた涙が止まらなかった。報われるとか、何かがあると思ってユキを育ててきた訳じゃないが、その事実に、俺は間違っていなかったと、ユキを幸せにすることが出来ていると、ユキに愛が伝わっていると、そういうことが分かって、とても満たされた。
これからもたくさん伝えていきたい。まだ少し不安そうにしているユキが堂々と俺に愛されていると言えるようになるほどに。
この前のように、他人の戯言に惑わされることなく信じて貰えるように。
全力で。
俺は、ユキが好きだ。愛している。大切な俺の息子。大切な俺の家族。何事にも変え難い…ユキ。俺の息子!
それがユキにとってどれだけ大きなことなのか、想像するだけで胸がいっぱいになった。
昼前のユキの勉強の授業、俺は仕事が終わらずライに代わりに行ってもらったのに、すぐにユキの頭の良さを真っ先に褒めることが出来たと自慢され、悔しくなって仕事を放り出してひっそりとライのあとを追いかけユキに会いに行った。
ユキに仕事を頑張るように言われ、ユキ成分の充電をして仕事へ戻った。
すると、ライがまた慌ててやってきて、ユキの天才ぶりを聞かされる。それに、ライの代わりに仕事を少し手伝ってくれていたガイが大袈裟に反応し、3人で部屋を飛び出した。
その途中、両親に足止めされかけたが、ライに押し付けユキの元へ向かう。その間にガイは駆け出し、ユキを抱き上げ楽しそうにくるくると回っていた。
俺も褒めれば嬉しそうにしていて、本当に可愛いなと思った。
そして、両親の準備が整いパーティーを開くことになり、ユキを迎えに行けばものすごくものすごくものすごく可愛いユキが少し不機嫌そうに佇んでいた。
その姿はうっかり脳がふやけてしまうほどに可愛くて、その反応が不服だったのかさらに不機嫌になってしまったが、結局その服のまま連れ出すことに成功し、食堂への道すがら何人もの使用人がユキのそのあまりの可愛さに異論なき完全敗北していた。その気持ちがものすごくわかり、俺はよく耐えたなと自画自賛して不服そうにしているユキをあまり直視しないようにして歩いていた。
ガイが現れ、同様の反応をし、ユキの不機嫌度は増していて、両親の反応にもまた不機嫌度が増したが、部屋の飾り付けや用意された食べ物に大興奮だった。
ユキの大興奮姿は久しぶりに見てものすごく癒されたが、眠ったユキは最高に可愛くて、うっかり魂が抜けるところだった。
その後ライのまさかの才能が発覚し、ユキの可愛さとともに語っていると現れたユキにびっくりして固まり、未だに可愛い服のユキをみてさらに固まった。
そこから追いかけ、ユキは俺の腕の中で“父さん”と口にした。
俺ではない誰かを指していると思えるその言葉に、俺の心臓は激しく動いた。
まるで耳の後に心臓がくっついたかのようにうるさく落ち着かない心臓をひた隠し、ユキに問えば足にリスくんがぶつかり『もしかして夢か?』とか『さっきうっかり召されたか?』とかを想像してしまった。
それから場所を移し聞いたユキの、事情。
アミュートは濁していたが、要はそういうことだろう。
ユキの髪色が白いのは愛を受けていないため。そして、ユキは“父さん”という言葉に反応して気分が悪くなっていた。そしてユキ自身が言っていた“顔が出てきても気持ち悪くない”これはつまり父親の顔だろう。ユキは記憶をなくしているため、それが誰かは分からないが、嫌なものだということはわかり気分が悪くなっていたのだろう。
そしてユキはそれを乗り越え、俺を“父さん”と呼ぶことを望んでくれた。
嬉しかった。本当に嬉しくて、思わず溢れた涙が止まらなかった。報われるとか、何かがあると思ってユキを育ててきた訳じゃないが、その事実に、俺は間違っていなかったと、ユキを幸せにすることが出来ていると、ユキに愛が伝わっていると、そういうことが分かって、とても満たされた。
これからもたくさん伝えていきたい。まだ少し不安そうにしているユキが堂々と俺に愛されていると言えるようになるほどに。
この前のように、他人の戯言に惑わされることなく信じて貰えるように。
全力で。
俺は、ユキが好きだ。愛している。大切な俺の息子。大切な俺の家族。何事にも変え難い…ユキ。俺の息子!
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