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第12話 究極のソーセージ
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週末、俺たちはジャイアント・ワームの砂漠の入り口にいた。ゲートをくぐると、むわっとした熱風が吹き付け、目の前には、地平線まで続く広大な砂漠が広がっていた。
空気が乾燥していて、肌がピリピリする。
「うわー! 砂漠だー! なんだか、テンション上がりますね!」
レイナさんは、砂漠用の軽装に着替え、目をキラキラさせている。
ちなみに俺はというと、すでに汗だくで持ってきた水筒の水をがぶ飲みしていた。
(暑い……これは、長期戦は無理だな……)
「佐藤さん、大丈夫ですか? 顔色悪いですよ?」
「だ、大丈夫です……。ちょっと、暑さに慣れてなくて……」
「これ、どうぞ! 特製の『クールダウンミスト』です。シュッとすると、ひんやりしますよ」
またしても、レイナさんの秘密兵器が登場した。ありがたく受け取り、顔や首筋に吹きかけると、確かにスーッとした清涼感が広がる。
「ありがとうございます……助かります……」
「さあ、行きましょう! 目指すは、サンドワームの巣!」
レイナさんは砂の上を軽快に進んでいく。
俺は、足を取られながら、必死にその後を追った。
砂漠ダンジョン特有のモンスターが、時折姿を見せる。
巨大なサソリ「デスストーカー」。
砂でできた人型のモンスター「サンドマン」。
これらはEランク相当らしく、俺でもなんとか対処できるレベル……かと思いきや、デスストーカーの毒針や、サンドマンの素早い動きに翻弄され、結局レイナさんに助けられる始末。
「はぁ、はぁ……やっぱり、俺は足手まといですね……」
「そんなことないですよ! 佐藤さんがいてくれるだけで、私は心強いです! 美味しいご飯も食べられますし!」
(結局、そこか……)
しばらく進むと、周囲の砂が不自然に盛り上がっている場所に出た。
「……来ますね」
レイナさんが短剣を構えて呟いた。
次の瞬間、足元の砂が爆発するように吹き上がり、巨大な生物が姿を現した。
全長数十メートルはあろうかという、巨大なミミズのようなモンスター。それがサンドワームだ。大きな口が、まるで巨大な穴のように開いていて、鋭い牙が何重にも並んでいる。
「で、でかーーーーーーっ!!!」
俺はその圧倒的な巨体と威圧感に、腰を抜かしてへたり込んだ。
(あんなの、どうやって倒すんだ!?)
しかし、レイナさんは臆することなく、サンドワームに向かって駆け出した。
「佐藤さんは、少し離れていてください!」
サンドワームが、巨大な口を開けてレイナさんに襲いかかる。しかしレイナさんは高く跳躍し、サンドワームの頭上を飛び越えた。
そして、空中でくるりと体勢を変え、サンドワームの硬そうな外皮のある一点に短剣を突き立てた。
ブシュッ!
鈍い音と共に粘性の高い体液が噴き出す。
サンドワームが苦悶の叫びを上げ、巨体をくねらせる。レイナさんは、その動きを巧みにかわしながら、的確に急所を攻撃していく。
(な、何をしてるんだ……?)
しばらくすると、サンドワームの動きが完全に止まった。巨体がゆっくりと砂の中に沈んでいくように消えた。
そして大量の素材……主に、白くて弾力性のありそうな肉塊が残された。
「ふぅ、終わりました。これがサンドワームのお肉です!」
レイナさんは、にっこりと笑う。
というよりも汗すらもかいていない。
(……どうやったんだ、今の……?)
もはや彼女の戦闘を理解しようとするのは諦めた。俺は、目の前にある未知の食材に意識を集中させる。
「よし、じゃあ……早速ソーセージ作り始めますか!」
俺は気を取り直し、調理器具を取り出した。
サンドワームの肉は、思ったよりも臭みはなく、弾力がすごい。これを細かくミンチにするのは骨が折れそうだ。
「レイナさん、ちょっと手伝ってもらえますか? この肉、硬くて……」
「はい、お任せください!」
レイナさんは、短剣で目にも止まらぬ速さで肉を切り刻み、あっという間に完璧なミンチにしてくれた。
(……料理スキルも高いのか、この子!?)
ミンチにした肉に、持参したスパイス――主にナツメグ、セージ、ブラックペッパーと塩、そして少量の氷水を加える。粘りが出るまでよく練り合わせて、またまた持参した羊腸に詰めていく。
「うわー! ソーセージっぽくなってきました!」
レイナさんが、興味津々で見守る中、次々とサンドワームソーセージが出来上がっていく。
これをフライパンでじっくりと焼き上げていくのだ。ジュウジュウと音を立て、ソーセージが香ばしく焼ける。肉汁が溢れ出し、スパイスの良い香りが砂漠の熱気の中に漂う。
「できました! 究極のサンドワームソーセージです!」
焼き立て熱々のソーセージをレイナさんに差し出す。
「いただきます!」
大きな口でパキッと音を立ててソーセージにかぶりつくレイナさん。
「…………!!!」
またしても動きが止まる。
そして、次の瞬間。
「ぷりっっぷり! なんですかこの弾力! 噛んだ瞬間に肉汁がぶわーって! スパイスも絶妙に効いてて、濃厚な旨味が口いっぱいに広がります! 見た目はアレでしたけど、味は最高です! これ、ビールに絶対合いますね!」
(未成年なのにお酒の話はどうかと思うぞ……)
レイナさんは、目を輝かせながら、あっという間に数本のソーセージを平らげてしまった。
その満足そうな顔を見ると、暑い中、頑張って作った甲斐があったというものだ。
砂漠の真ん中で、巨大ミミズのソーセージに舌鼓を打つアイドルとそれを作った凡人サラリーマンの俺。
我ながら、シュールな光景だと思う。
俺も焼き立てのソーセージを一本、口に運ぶ。その味は……うん、確かに、驚くほど美味かった。
空気が乾燥していて、肌がピリピリする。
「うわー! 砂漠だー! なんだか、テンション上がりますね!」
レイナさんは、砂漠用の軽装に着替え、目をキラキラさせている。
ちなみに俺はというと、すでに汗だくで持ってきた水筒の水をがぶ飲みしていた。
(暑い……これは、長期戦は無理だな……)
「佐藤さん、大丈夫ですか? 顔色悪いですよ?」
「だ、大丈夫です……。ちょっと、暑さに慣れてなくて……」
「これ、どうぞ! 特製の『クールダウンミスト』です。シュッとすると、ひんやりしますよ」
またしても、レイナさんの秘密兵器が登場した。ありがたく受け取り、顔や首筋に吹きかけると、確かにスーッとした清涼感が広がる。
「ありがとうございます……助かります……」
「さあ、行きましょう! 目指すは、サンドワームの巣!」
レイナさんは砂の上を軽快に進んでいく。
俺は、足を取られながら、必死にその後を追った。
砂漠ダンジョン特有のモンスターが、時折姿を見せる。
巨大なサソリ「デスストーカー」。
砂でできた人型のモンスター「サンドマン」。
これらはEランク相当らしく、俺でもなんとか対処できるレベル……かと思いきや、デスストーカーの毒針や、サンドマンの素早い動きに翻弄され、結局レイナさんに助けられる始末。
「はぁ、はぁ……やっぱり、俺は足手まといですね……」
「そんなことないですよ! 佐藤さんがいてくれるだけで、私は心強いです! 美味しいご飯も食べられますし!」
(結局、そこか……)
しばらく進むと、周囲の砂が不自然に盛り上がっている場所に出た。
「……来ますね」
レイナさんが短剣を構えて呟いた。
次の瞬間、足元の砂が爆発するように吹き上がり、巨大な生物が姿を現した。
全長数十メートルはあろうかという、巨大なミミズのようなモンスター。それがサンドワームだ。大きな口が、まるで巨大な穴のように開いていて、鋭い牙が何重にも並んでいる。
「で、でかーーーーーーっ!!!」
俺はその圧倒的な巨体と威圧感に、腰を抜かしてへたり込んだ。
(あんなの、どうやって倒すんだ!?)
しかし、レイナさんは臆することなく、サンドワームに向かって駆け出した。
「佐藤さんは、少し離れていてください!」
サンドワームが、巨大な口を開けてレイナさんに襲いかかる。しかしレイナさんは高く跳躍し、サンドワームの頭上を飛び越えた。
そして、空中でくるりと体勢を変え、サンドワームの硬そうな外皮のある一点に短剣を突き立てた。
ブシュッ!
鈍い音と共に粘性の高い体液が噴き出す。
サンドワームが苦悶の叫びを上げ、巨体をくねらせる。レイナさんは、その動きを巧みにかわしながら、的確に急所を攻撃していく。
(な、何をしてるんだ……?)
しばらくすると、サンドワームの動きが完全に止まった。巨体がゆっくりと砂の中に沈んでいくように消えた。
そして大量の素材……主に、白くて弾力性のありそうな肉塊が残された。
「ふぅ、終わりました。これがサンドワームのお肉です!」
レイナさんは、にっこりと笑う。
というよりも汗すらもかいていない。
(……どうやったんだ、今の……?)
もはや彼女の戦闘を理解しようとするのは諦めた。俺は、目の前にある未知の食材に意識を集中させる。
「よし、じゃあ……早速ソーセージ作り始めますか!」
俺は気を取り直し、調理器具を取り出した。
サンドワームの肉は、思ったよりも臭みはなく、弾力がすごい。これを細かくミンチにするのは骨が折れそうだ。
「レイナさん、ちょっと手伝ってもらえますか? この肉、硬くて……」
「はい、お任せください!」
レイナさんは、短剣で目にも止まらぬ速さで肉を切り刻み、あっという間に完璧なミンチにしてくれた。
(……料理スキルも高いのか、この子!?)
ミンチにした肉に、持参したスパイス――主にナツメグ、セージ、ブラックペッパーと塩、そして少量の氷水を加える。粘りが出るまでよく練り合わせて、またまた持参した羊腸に詰めていく。
「うわー! ソーセージっぽくなってきました!」
レイナさんが、興味津々で見守る中、次々とサンドワームソーセージが出来上がっていく。
これをフライパンでじっくりと焼き上げていくのだ。ジュウジュウと音を立て、ソーセージが香ばしく焼ける。肉汁が溢れ出し、スパイスの良い香りが砂漠の熱気の中に漂う。
「できました! 究極のサンドワームソーセージです!」
焼き立て熱々のソーセージをレイナさんに差し出す。
「いただきます!」
大きな口でパキッと音を立ててソーセージにかぶりつくレイナさん。
「…………!!!」
またしても動きが止まる。
そして、次の瞬間。
「ぷりっっぷり! なんですかこの弾力! 噛んだ瞬間に肉汁がぶわーって! スパイスも絶妙に効いてて、濃厚な旨味が口いっぱいに広がります! 見た目はアレでしたけど、味は最高です! これ、ビールに絶対合いますね!」
(未成年なのにお酒の話はどうかと思うぞ……)
レイナさんは、目を輝かせながら、あっという間に数本のソーセージを平らげてしまった。
その満足そうな顔を見ると、暑い中、頑張って作った甲斐があったというものだ。
砂漠の真ん中で、巨大ミミズのソーセージに舌鼓を打つアイドルとそれを作った凡人サラリーマンの俺。
我ながら、シュールな光景だと思う。
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