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14章 目覚め
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「……柊木、今の俺ならお前の指を一本ずつ切り落としてしまえそうだ。」
「そうか。」
能力を使うために私の目を塞ぐもの──多分茜さんの手だろう──を取ろうと奮闘していると、つーくんの声は聞いたことのない程に怒りを含んでいることに気が付いた。
いや、言っていることも随分怖いぞ。殺気のようなものも感じて思わず体がガタガタと震える。
「つ、つーくん!? 本当に切り落としたりしないよね!?」
「……さあ?」
目を塞がれていて見えないけど、きっとまだ怖い顔をしているのだろう。
私はどうすればいいの!? 混乱していい案が出てこない。
「ほらほらー、二人とも止めなさーい。」
「痛っ!?」
「ぐっ……!!」
藤さんの声とゴンッという音と共に視界も体も自由になり、その瞬間藤さんに手を引かれる。
そしてそのまま少し離れた場所にいる桃さんの元に連れていかれ、藤さんは茜さんとつーくんの目の前に仁王立ちした。ちなみに茜さんとつーくんは頭を抱えてソファの上に転がっていた。
「もー、二人とも少し落ち着きなよ。竜胆がいないからって暴走しない!」
「だが!」
「藍ちゃん怖がってるの、見て分からない?」
「……!」
二人ははっと気が付いたように私を見る。頭を抱えながら。
隣にいてくれる桃さんによーしよしよしと私の背中を摩ってもらったおかげで少し落ち着いた。あー、怖かった。二人ともまるで何人か殺ってそうな雰囲気だったもの。
「……す、すまない。」
「わ、悪い。」
もういつも通りの二人だ。その事にほっと胸をなでおろす。
「いえ、大丈夫です。……ただ、」
「「ただ?」」
「……大事にしてください。他人も自分も。この前自殺未遂の未遂をした私が言える立場ではないですが、やっぱり知り合いが怪我をしてたら、させてたらと考えると……私は辛いです。」
本当に痛いわけではないが、気持ち的にきゅっと心臓を掴まれたように痛む胸の辺りを摩ってみる。
私のその言葉に、茜さんもつーくんももう一度謝ってくれた。
さて、次の日になりました。今日は休日なので、音霧メンバー全員で竜胆さんの元へ行くことに。
病院までの道のりをのんびりと歩く。
「藍ちゃん、晴れたねー。」
「晴れましたね。寒いは寒いですけど、なんか清々しいですね。」
「だねー。」
喋る度に白い息がふわりふわりと漂い、寒さが目に見える。
「あかねくん、今日りんどうくんは目覚める?」
「いや、今日の朝に見てみたが、帰るまでの時間までで目覚めることはなかった。……まあ、俺の未来視も完全じゃねえし、未来を変えることも出来るからな、目覚める可能性はゼロではない。」
「そっか……」
そうなのか……。ゼロではないとは言うが、未来を変えるのは容易ではないことは分かる。
「ま、気長に待てばいいんじゃね? まあ、藍の安否確認するためにすぐ目覚めるさ。」
茜さんがそう言うなら本当にすぐ目覚める気がする。そう思えた。
「お腹すいた!」
その桃さんの声で現実に戻ってきた。昨日つーくんが持ってきてくれた本を病室でずっと読んでいたのだ。
時計を見るともう十二時は過ぎていた。時間を確認するとなんだかお腹がすいてきた気がする。
「確かにそうですね。」
「ご飯買ってこようよー。」
「だな。」
寮でお昼ご飯を一年生二人が作って持っていくかと一度は決まったが、持ち物を減らしたいという意見が多かったために売店で買ってくることになった。
売店には何があるのかな?
「俺も行きたいなー。」
「僕も!」
「じゃあこの二人だけだと心配だから俺も行く。椿と藍は待っとれ。なんかリクエストあるか?」
「……任せる。」
「私もお任せします。」
何が売ってあるか分からないからね。茜さんと桃さんならきっと美味しそうなものを選んでくれると信じて任せる。
「分かった。じゃあ行くぞ。」
「ほーい!」
「はーい。」
ぞろぞろと三人は売店へと向かった。病室には私とつーくん、眠る竜胆さんが残った。
「……ちょっと外に出てくる。」
「分かった。行ってらっしゃい。」
「……ああ。」
少ししてからつーくんもそう言って病室を出ていった。気分転換かな。確かにずっと篭っていると気が滅入るし疲れるからね。
昨日の今日で二人きりになるのは少し気まずかったので、ほんの少しほっとする。
特にすることもないので、再び本を読み始める。
…………
……
『黒、黒、目を覚ましてよ!』
『センダイ! 早く起きるっす!』
その二人の声が届いたのか、病室のベッドに横たわる黒の意識がふっと浮上する。
目を覚ました黒は……
「……あれ?」
本を読んでいたのだが、気になる単語を見つける。意識が『浮上する』?
浮くものならば私の能力で浮かせることも出来るのでは、と考えつく。未だに眠り続ける竜胆さんをちら、と見る。
「やってみる価値はあるかも……?」
可能性がほんの少しだけでもあるのなら、と本を置いて竜胆さんの手を握り、祈る。成功しますように、と。
目で見れるものでもないので目を閉じて集中し、山吹さんの意識を探る。
竜胆side
辺りを見回すが、どこも真っ暗だ。ここはどこだろう?
「ええと、確か……」
こうなった経緯を思い出す。
うろ覚えだが、私が殴られた後藍さんに男が話しかけていたような気がする。辛うじて『テラス団』と名乗っていたのは聞き取れたから藍さんに逃げろと言ったのだが、それ以降の記憶が曖昧でほぼ覚えていることは無い。きっと意識を失ったのだろう。
「藍さんは無事だろうか。」
それだけが気がかりだ。早く無事を確かめなければ。多分だが現実の私は意識がないだけなのだと思う。三途の川渡ってないし。花畑にもいないし。
だからどうにかして目覚めなければ。
しかしどこに向かって進めばいいのだろうか。適当に歩いてみるが床も壁も天井も黒、黒、黒。ひたすらに暗闇が広がっていた。本当に出口とかあるのかな。
「暗いな……」
宛もなく歩き回る。何か目印でもあればいいのだが……
そんなことを考えながら歩いていると、微かに向こうに光が差してくる。なんとなくあれに向かって行けばいいと直感が告げた。
行く先が分かれば走るだけ。走る、走る、走る……
光に飛び込む瞬間、今まで真っ暗だった辺り一面が真っ白に輝き、今まで目指していた光の先から何かに手を引かれた気がした。
「そうか。」
能力を使うために私の目を塞ぐもの──多分茜さんの手だろう──を取ろうと奮闘していると、つーくんの声は聞いたことのない程に怒りを含んでいることに気が付いた。
いや、言っていることも随分怖いぞ。殺気のようなものも感じて思わず体がガタガタと震える。
「つ、つーくん!? 本当に切り落としたりしないよね!?」
「……さあ?」
目を塞がれていて見えないけど、きっとまだ怖い顔をしているのだろう。
私はどうすればいいの!? 混乱していい案が出てこない。
「ほらほらー、二人とも止めなさーい。」
「痛っ!?」
「ぐっ……!!」
藤さんの声とゴンッという音と共に視界も体も自由になり、その瞬間藤さんに手を引かれる。
そしてそのまま少し離れた場所にいる桃さんの元に連れていかれ、藤さんは茜さんとつーくんの目の前に仁王立ちした。ちなみに茜さんとつーくんは頭を抱えてソファの上に転がっていた。
「もー、二人とも少し落ち着きなよ。竜胆がいないからって暴走しない!」
「だが!」
「藍ちゃん怖がってるの、見て分からない?」
「……!」
二人ははっと気が付いたように私を見る。頭を抱えながら。
隣にいてくれる桃さんによーしよしよしと私の背中を摩ってもらったおかげで少し落ち着いた。あー、怖かった。二人ともまるで何人か殺ってそうな雰囲気だったもの。
「……す、すまない。」
「わ、悪い。」
もういつも通りの二人だ。その事にほっと胸をなでおろす。
「いえ、大丈夫です。……ただ、」
「「ただ?」」
「……大事にしてください。他人も自分も。この前自殺未遂の未遂をした私が言える立場ではないですが、やっぱり知り合いが怪我をしてたら、させてたらと考えると……私は辛いです。」
本当に痛いわけではないが、気持ち的にきゅっと心臓を掴まれたように痛む胸の辺りを摩ってみる。
私のその言葉に、茜さんもつーくんももう一度謝ってくれた。
さて、次の日になりました。今日は休日なので、音霧メンバー全員で竜胆さんの元へ行くことに。
病院までの道のりをのんびりと歩く。
「藍ちゃん、晴れたねー。」
「晴れましたね。寒いは寒いですけど、なんか清々しいですね。」
「だねー。」
喋る度に白い息がふわりふわりと漂い、寒さが目に見える。
「あかねくん、今日りんどうくんは目覚める?」
「いや、今日の朝に見てみたが、帰るまでの時間までで目覚めることはなかった。……まあ、俺の未来視も完全じゃねえし、未来を変えることも出来るからな、目覚める可能性はゼロではない。」
「そっか……」
そうなのか……。ゼロではないとは言うが、未来を変えるのは容易ではないことは分かる。
「ま、気長に待てばいいんじゃね? まあ、藍の安否確認するためにすぐ目覚めるさ。」
茜さんがそう言うなら本当にすぐ目覚める気がする。そう思えた。
「お腹すいた!」
その桃さんの声で現実に戻ってきた。昨日つーくんが持ってきてくれた本を病室でずっと読んでいたのだ。
時計を見るともう十二時は過ぎていた。時間を確認するとなんだかお腹がすいてきた気がする。
「確かにそうですね。」
「ご飯買ってこようよー。」
「だな。」
寮でお昼ご飯を一年生二人が作って持っていくかと一度は決まったが、持ち物を減らしたいという意見が多かったために売店で買ってくることになった。
売店には何があるのかな?
「俺も行きたいなー。」
「僕も!」
「じゃあこの二人だけだと心配だから俺も行く。椿と藍は待っとれ。なんかリクエストあるか?」
「……任せる。」
「私もお任せします。」
何が売ってあるか分からないからね。茜さんと桃さんならきっと美味しそうなものを選んでくれると信じて任せる。
「分かった。じゃあ行くぞ。」
「ほーい!」
「はーい。」
ぞろぞろと三人は売店へと向かった。病室には私とつーくん、眠る竜胆さんが残った。
「……ちょっと外に出てくる。」
「分かった。行ってらっしゃい。」
「……ああ。」
少ししてからつーくんもそう言って病室を出ていった。気分転換かな。確かにずっと篭っていると気が滅入るし疲れるからね。
昨日の今日で二人きりになるのは少し気まずかったので、ほんの少しほっとする。
特にすることもないので、再び本を読み始める。
…………
……
『黒、黒、目を覚ましてよ!』
『センダイ! 早く起きるっす!』
その二人の声が届いたのか、病室のベッドに横たわる黒の意識がふっと浮上する。
目を覚ました黒は……
「……あれ?」
本を読んでいたのだが、気になる単語を見つける。意識が『浮上する』?
浮くものならば私の能力で浮かせることも出来るのでは、と考えつく。未だに眠り続ける竜胆さんをちら、と見る。
「やってみる価値はあるかも……?」
可能性がほんの少しだけでもあるのなら、と本を置いて竜胆さんの手を握り、祈る。成功しますように、と。
目で見れるものでもないので目を閉じて集中し、山吹さんの意識を探る。
竜胆side
辺りを見回すが、どこも真っ暗だ。ここはどこだろう?
「ええと、確か……」
こうなった経緯を思い出す。
うろ覚えだが、私が殴られた後藍さんに男が話しかけていたような気がする。辛うじて『テラス団』と名乗っていたのは聞き取れたから藍さんに逃げろと言ったのだが、それ以降の記憶が曖昧でほぼ覚えていることは無い。きっと意識を失ったのだろう。
「藍さんは無事だろうか。」
それだけが気がかりだ。早く無事を確かめなければ。多分だが現実の私は意識がないだけなのだと思う。三途の川渡ってないし。花畑にもいないし。
だからどうにかして目覚めなければ。
しかしどこに向かって進めばいいのだろうか。適当に歩いてみるが床も壁も天井も黒、黒、黒。ひたすらに暗闇が広がっていた。本当に出口とかあるのかな。
「暗いな……」
宛もなく歩き回る。何か目印でもあればいいのだが……
そんなことを考えながら歩いていると、微かに向こうに光が差してくる。なんとなくあれに向かって行けばいいと直感が告げた。
行く先が分かれば走るだけ。走る、走る、走る……
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