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番外編(続)
11 よく分からないけど
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桃side
「お邪魔しました~。」
放課後の走り込みから帰ってきた僕は玄関の扉を開けようとした。すると保険の先生が玄関から出てきた。ん? 何があったんだろう。普段は無い来客に僕は首を傾げる。
「あら、あなたは確か……雪柳くん、だったわね。」
玄関の外にいた僕に気づいたらしい先生は話しかけてきた。
「そうですけど……何かあったんですかー?」
「ええ。花蘇芳ちゃんが熱を出したみたいでね。」
「えっ、そうなの!? 大丈夫!?」
驚いて思わずタメ口使っちゃったよ。ごめんね、先生。
「ええ、ちょっと疲れただけだと思うからしっかり休んでって言ったわ。」
「そっかー。」
心配だから後で様子を見に行こうかな。よし、決めた。
「あ、じゃあ私はそろそろ帰るわ。旦那が待ってるから。」
「はーい。先生、ありがとう!」
「ええ!」
ばいばーい、と手を振って見送ると先生も手を振ってくれた。普通にしていれば良い先生だよね。エートスに対しての熱量は恐怖を覚えるほどだけれども。
そんなことを考えながら手を振り続け、先生の姿が見えなくなった。よし、見送り終わり! ということで玄関へと入る。
「ただいまぁー。」
「え、なにこれ?」
リビングへと入ると、なんか……カオスだった。りんどうくんはどんよりしてるし(超珍しい)、あかねくんはドヤ顔だし(これはいつもか)、ふじくんは笑ってる(これもいつもだね)。つばっちは……いつも通り無表情だね。
なんだろう、この空間。居心地悪いなー。
「あ、桃お帰り~。」
「ふじくん……これはどういう状況?」
質問したら一番分かりやすく伝えてくれそうなふじくんに聞いてみる。本当ならりんどうくんの方が分かりやすいけれど、今は無理そうだし。どんよりしてるから話しかけづらいし。ふじくんが適任だよね。
「あー、かくかくしかじか。」
「へぇー?」
聞いた分だと、どうやらふじくん以外の三人はあいさんが好きで? それで言い合いになってて? それが原因(多分)であいさんは熱を出した? と?
「なんか大変なことになってるね。」
僕は運動している時が一番楽しいし、あまり関係ない話だなぁー。
「あはは、大変だよねえ。三人から言い寄られるんだもの。誰を選べば良いんだーってなるし、それも今まで仲の良い友達だと思ってた人達だから困惑するって。」
「なるほど。」
よく分からないけど大変なのか。へえー。あいさん頑張れー。
「まあ、なるようになるだろうけどね。」
ふじくんの先を見通しているような言葉に、そだねー、とテキトーに返事をしておいた。僕には難しいからそれくらいしか出来ないからね。
「お邪魔しました~。」
放課後の走り込みから帰ってきた僕は玄関の扉を開けようとした。すると保険の先生が玄関から出てきた。ん? 何があったんだろう。普段は無い来客に僕は首を傾げる。
「あら、あなたは確か……雪柳くん、だったわね。」
玄関の外にいた僕に気づいたらしい先生は話しかけてきた。
「そうですけど……何かあったんですかー?」
「ええ。花蘇芳ちゃんが熱を出したみたいでね。」
「えっ、そうなの!? 大丈夫!?」
驚いて思わずタメ口使っちゃったよ。ごめんね、先生。
「ええ、ちょっと疲れただけだと思うからしっかり休んでって言ったわ。」
「そっかー。」
心配だから後で様子を見に行こうかな。よし、決めた。
「あ、じゃあ私はそろそろ帰るわ。旦那が待ってるから。」
「はーい。先生、ありがとう!」
「ええ!」
ばいばーい、と手を振って見送ると先生も手を振ってくれた。普通にしていれば良い先生だよね。エートスに対しての熱量は恐怖を覚えるほどだけれども。
そんなことを考えながら手を振り続け、先生の姿が見えなくなった。よし、見送り終わり! ということで玄関へと入る。
「ただいまぁー。」
「え、なにこれ?」
リビングへと入ると、なんか……カオスだった。りんどうくんはどんよりしてるし(超珍しい)、あかねくんはドヤ顔だし(これはいつもか)、ふじくんは笑ってる(これもいつもだね)。つばっちは……いつも通り無表情だね。
なんだろう、この空間。居心地悪いなー。
「あ、桃お帰り~。」
「ふじくん……これはどういう状況?」
質問したら一番分かりやすく伝えてくれそうなふじくんに聞いてみる。本当ならりんどうくんの方が分かりやすいけれど、今は無理そうだし。どんよりしてるから話しかけづらいし。ふじくんが適任だよね。
「あー、かくかくしかじか。」
「へぇー?」
聞いた分だと、どうやらふじくん以外の三人はあいさんが好きで? それで言い合いになってて? それが原因(多分)であいさんは熱を出した? と?
「なんか大変なことになってるね。」
僕は運動している時が一番楽しいし、あまり関係ない話だなぁー。
「あはは、大変だよねえ。三人から言い寄られるんだもの。誰を選べば良いんだーってなるし、それも今まで仲の良い友達だと思ってた人達だから困惑するって。」
「なるほど。」
よく分からないけど大変なのか。へえー。あいさん頑張れー。
「まあ、なるようになるだろうけどね。」
ふじくんの先を見通しているような言葉に、そだねー、とテキトーに返事をしておいた。僕には難しいからそれくらいしか出来ないからね。
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