死神ちゃんと天使くん 【完結】

君影 ルナ

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第3部 死神の代替わり

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 館に帰ってきた。黒澤くんの魂を連れて。

 アンジュの所に行く前に余っている部屋へ行き、黒澤くんの魂を置いてきた。目覚めるのはもう少し先らしい。それまで放っておこうと思う。

「ただいまー。」
「おかえりー。今日のご飯は肉じゃがだよ。」
「やったね。あ、そうそう、アンジュに報告。」

 自席に座り、番人に言われたことを報告する。

「ん? どした?」
「次代の死神が決定しました!」
「……え、それってもしかして代替わりってこと?」
「うん、そう。代替わりの猶予期間を終えたら私の仕事も終わることになるって。」
「……………………嫌だ。クロと離れるの嫌!」

 パタパタとスリッパの音が近付いてきた。と分かった瞬間に何かに首を締められる。

「ぐえっ」
「やだやだやだやだやだ! クロと離れるくらいなら一生(?)天使の仕事やる!」

 間近から声が聞こえるということはこれってもしかして……アンジュの腕か。アンジュの腕に首を締められてるのね。く、苦しいぞ。

 ペチペチとアンジュの腕(仮)を叩く。お願いだからその力を緩めてくれ。

「ん? ああ、ごめん。位置的に首絞めてたね。……でも、俺、俺……」

 やっと解放された首を何度か摩って何ともないと確認した後、番人から言われたことを伝える。

「アンジュ、この仕事が終わったとしても、私が望めばアンジュと同じ時代に転生出来るってよ。」
「マジ!?」
「大まじ。番人がそう言ってたよ。」
「そっか、そっか……じゃあ絶望しなくていいんだね!」
「うん。私もアンジュと一緒に生きてみたいな。今度こそ寿命を全うするから!」
「その意気だー!」

 えいえいおー! と拳を振り上げてみたりする。なんか未来が明るくなってきたかも。

 口角がぐっと上がるのが自分でも分かった。













 アンジュにも着いてきてもらい、黒澤くんの様子を見に来た。もし音一つ鳴らなかったら私だけではどうにもならないからね。

「入るよー。」

 小声を掛けながらそっと部屋に入る。

「クロ、ベッドに人が寝てるよ。」
「その子が次代の死神だよ。……あ、このローブも渡さないとだね。後で洗っておこー。」
「え、この子にそのローブ渡したらクロは何着るの?」
「え、この下にちゃんと服着てるし、その服でいいかなーと思ってるけど。」
「あ、そ、そうなんだ。」
「ちょっと、ローブ以外着てないと思ってたわけー?」
「え、いや……」

 焦ってる焦ってる。

「え、あ、えと、この子の名前はどうする?」
「……あー、そうだねえ。」

 はぐらかしてきたので、それに乗っかろう。私も焦ったアンジュになんて声を掛ければいいか分からなかったし。

 名前ねえ……

「先代には本名から取ったあだ名で呼ばれてたよ。」
「そっか。あの子の本名、俺も聞いてもいい感じ?」
「いいと思うよ。悪用したりなんかしないでしょ?」

 アンジュのことは信頼しているからね。今まで見てきたアンジュならばそんなことしないと分かっている。

「もちろん!」
「じゃあ教えるね。」
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