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勘違い
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sideリラ
「…ん。」
あれ?朝だ。
太陽が眩しい。
私はルシアス様の腕に抱かれて寝ていた。
なんて幸せな朝だろう。
ルシアス様はまだ寝てる。
意外と寝坊助なんだよね、ルシアス様。
そんなこと言ったら怒られそうだから言えないけど。
「ケホッ…。」
少し喉が痛い。
昨日たくさんはしたない声を上げたからだ。
「//////」
昨日は本当にすごい夜だった。
あまりの快楽に気絶してしまった私だけど、変な顔とかしてなかったかな?
白目とか…向いてたらどうしよう。
とりあえずお水を飲もうか。
喉カラカラだし、水を飲めば喉の痛みも落ち着くはず。
そう思い起き上がろうと少し動いたら、ルシアス様とバッチリ目が合った。
「!!!」
朝からその整った顔はもはや凶器ですけど?
「何驚いてんだ、犬っころ。」
驚くに決まってる。
それに恥ずかしい。
「い、いえ/////その…まだ眠っているのかと思って////」
昨日の今日だからやっぱり恥ずかしいよ…。
「声枯れてるな。」
ルシアス様はそう言って私の喉を撫でた。
「まぁ…あんだけ騒げばこうなるか。」
騒げばって…
「騒いでませんっ!」
まるで色気がなかったような言い方だ。
実際そうだったのかも……。
「大騒ぎだったろうが。」
さらには大騒ぎ!?
「そ、そんなことありません////」
ルシアス様はいきなり私をグッと引き寄せた。
「っ/////」
「本当か?じゃあ昨日俺の背に爪立てて善がってた女は誰だろうな。」
顔から火が出そう。
熱い、恥ずかしい…!!
「ずっと俺にしがみついて、ぎこちなく腰揺らしてたのは誰だ?」
ルシアス様、昨日は優しかったのに…
「し…知りません/////」
どうしてこんな意地悪言うの?
「俺は知ってる。」
ルシアス様はいきなり私を組み敷いた。
「知らないなら教えてやるよ。」
ルシアス様は私の心臓を壊す気だ。
「俺の腹の下で鳴きまくってたのはお前だ。」
絶対、私を殺す気だ。
「俺に抱かれて何度も果てたのはお前だ、リラ。」
恥ずかしくて死にそうな私の頭を撫でるルシアス様。
「分かったか?」
私はこれ以上言われたくなくて何度も頷いた。
「さすが、俺の犬っころは賢いな。水持ってきてやるから待ってろ。」
ルシアス様は私の頭を最後にポンポンと撫でてベッドを離れる。
「犬っころって……。」
もう俺の女とは言ってくれないの?
昨日のあれは聞き間違いかしら。
・
・
・
「ほれ。」
ルシアス様が本当に水を持ってきた。
優しい……。
「ありがとうございます。」
水を飲むと喉の痛みは結構楽になった。
「それよりらお前、飛び降りるにしても人の家で飛び降りるな、迷惑だろうが。いや、そもそも飛び降りるな。」
あ、そのこと…
「私昨日飛び降りようとしてませんよ!」
あれは完全なるルシアス様の勘違いだ。
「今更隠したって仕方ないだろ。」
隠す!?
「何言ってるんですか!そもそもあんな二階から飛び降りたってせいぜい骨折くらいで死ねませんよ!どうせ飛び降りるなら崖からとかにします!!」
私の必死な言い草を聞いてルシアス様が私の頭をガシッと掴んだ。
「そうか、崖からな。二度と崖には近づくな、標高の高いとこにも行くな、それからお前は二階出入り禁止だ。」
どうやったら信じてくれるのかな…?
「私本当に飛び降りたりしません!昨日はたまたま変なものが見えて身を乗り出しただけなんです!!それからここ二階ですからね!?」
ルシアス様にビシッと言ったら…
「は?変なもの?俺がいる時はどんな高いとこにいてもいいんだ。」
おかしな屁理屈を言われた。
まぁいいや。
「はい。なんかおかしな光が見えてよく見ようと思って身を乗り出したんです。」
これは本当の話だから信じてほしい。
「おい、それ何色だった!?」
ルシアス様はいきなり私の肩を掴んだ。
「え?な….何色って言われても…。」
何色だったっけ?
「なんか…その時頭がふわふわしててよく覚えてないんですよね…。」
どうしてだろう。
「なるほどな、それは俺の勘違いだ。怒鳴って悪かったな。」
は!?
今の信憑性のない話を信じてくれるの!?
「ほ、本気で思ってます?」
まさか私が精神異常者だと思って無理矢理話を合わせているんじゃ…。
「あぁ、本気も何もお前が見たその光は誘いの魔法だ。」
誘いの魔法?
「なんですか?それ。」
私は人間だから魔法とかその辺はさっぱりだ。
「主に獲物を寄せ付ける時に使う魔法だ。基本的に小さな子供しか引っかからない。よっぽどボサッとした奴なら大人でも引っかかるが……。」
今一瞬カチンと来たのは置いといて…
「へ…へぇ~怖い魔法もありますね~。私はまだまだ子供だから気をつけないと。」
私がそう言うとルシアス様は意地悪な笑みを浮かべた。
「そんなに子供だと言い張らなくても恥ずかしいことなんかない。お前は犬っころだ。引っかかっても不思議じゃねぇよ。」
「犬じゃありません!!」
「…ん。」
あれ?朝だ。
太陽が眩しい。
私はルシアス様の腕に抱かれて寝ていた。
なんて幸せな朝だろう。
ルシアス様はまだ寝てる。
意外と寝坊助なんだよね、ルシアス様。
そんなこと言ったら怒られそうだから言えないけど。
「ケホッ…。」
少し喉が痛い。
昨日たくさんはしたない声を上げたからだ。
「//////」
昨日は本当にすごい夜だった。
あまりの快楽に気絶してしまった私だけど、変な顔とかしてなかったかな?
白目とか…向いてたらどうしよう。
とりあえずお水を飲もうか。
喉カラカラだし、水を飲めば喉の痛みも落ち着くはず。
そう思い起き上がろうと少し動いたら、ルシアス様とバッチリ目が合った。
「!!!」
朝からその整った顔はもはや凶器ですけど?
「何驚いてんだ、犬っころ。」
驚くに決まってる。
それに恥ずかしい。
「い、いえ/////その…まだ眠っているのかと思って////」
昨日の今日だからやっぱり恥ずかしいよ…。
「声枯れてるな。」
ルシアス様はそう言って私の喉を撫でた。
「まぁ…あんだけ騒げばこうなるか。」
騒げばって…
「騒いでませんっ!」
まるで色気がなかったような言い方だ。
実際そうだったのかも……。
「大騒ぎだったろうが。」
さらには大騒ぎ!?
「そ、そんなことありません////」
ルシアス様はいきなり私をグッと引き寄せた。
「っ/////」
「本当か?じゃあ昨日俺の背に爪立てて善がってた女は誰だろうな。」
顔から火が出そう。
熱い、恥ずかしい…!!
「ずっと俺にしがみついて、ぎこちなく腰揺らしてたのは誰だ?」
ルシアス様、昨日は優しかったのに…
「し…知りません/////」
どうしてこんな意地悪言うの?
「俺は知ってる。」
ルシアス様はいきなり私を組み敷いた。
「知らないなら教えてやるよ。」
ルシアス様は私の心臓を壊す気だ。
「俺の腹の下で鳴きまくってたのはお前だ。」
絶対、私を殺す気だ。
「俺に抱かれて何度も果てたのはお前だ、リラ。」
恥ずかしくて死にそうな私の頭を撫でるルシアス様。
「分かったか?」
私はこれ以上言われたくなくて何度も頷いた。
「さすが、俺の犬っころは賢いな。水持ってきてやるから待ってろ。」
ルシアス様は私の頭を最後にポンポンと撫でてベッドを離れる。
「犬っころって……。」
もう俺の女とは言ってくれないの?
昨日のあれは聞き間違いかしら。
・
・
・
「ほれ。」
ルシアス様が本当に水を持ってきた。
優しい……。
「ありがとうございます。」
水を飲むと喉の痛みは結構楽になった。
「それよりらお前、飛び降りるにしても人の家で飛び降りるな、迷惑だろうが。いや、そもそも飛び降りるな。」
あ、そのこと…
「私昨日飛び降りようとしてませんよ!」
あれは完全なるルシアス様の勘違いだ。
「今更隠したって仕方ないだろ。」
隠す!?
「何言ってるんですか!そもそもあんな二階から飛び降りたってせいぜい骨折くらいで死ねませんよ!どうせ飛び降りるなら崖からとかにします!!」
私の必死な言い草を聞いてルシアス様が私の頭をガシッと掴んだ。
「そうか、崖からな。二度と崖には近づくな、標高の高いとこにも行くな、それからお前は二階出入り禁止だ。」
どうやったら信じてくれるのかな…?
「私本当に飛び降りたりしません!昨日はたまたま変なものが見えて身を乗り出しただけなんです!!それからここ二階ですからね!?」
ルシアス様にビシッと言ったら…
「は?変なもの?俺がいる時はどんな高いとこにいてもいいんだ。」
おかしな屁理屈を言われた。
まぁいいや。
「はい。なんかおかしな光が見えてよく見ようと思って身を乗り出したんです。」
これは本当の話だから信じてほしい。
「おい、それ何色だった!?」
ルシアス様はいきなり私の肩を掴んだ。
「え?な….何色って言われても…。」
何色だったっけ?
「なんか…その時頭がふわふわしててよく覚えてないんですよね…。」
どうしてだろう。
「なるほどな、それは俺の勘違いだ。怒鳴って悪かったな。」
は!?
今の信憑性のない話を信じてくれるの!?
「ほ、本気で思ってます?」
まさか私が精神異常者だと思って無理矢理話を合わせているんじゃ…。
「あぁ、本気も何もお前が見たその光は誘いの魔法だ。」
誘いの魔法?
「なんですか?それ。」
私は人間だから魔法とかその辺はさっぱりだ。
「主に獲物を寄せ付ける時に使う魔法だ。基本的に小さな子供しか引っかからない。よっぽどボサッとした奴なら大人でも引っかかるが……。」
今一瞬カチンと来たのは置いといて…
「へ…へぇ~怖い魔法もありますね~。私はまだまだ子供だから気をつけないと。」
私がそう言うとルシアス様は意地悪な笑みを浮かべた。
「そんなに子供だと言い張らなくても恥ずかしいことなんかない。お前は犬っころだ。引っかかっても不思議じゃねぇよ。」
「犬じゃありません!!」
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