生贄少女とヴァンパイア

秋ノ桜

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錯覚

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sideリラ

ルシアス様に言われた言葉が死ぬほど嬉しかった。


それにしてもルシアス様は酷い。


これ以上好きになりたくない。

これ以上は耐えられないよ。

離れるな、なんて言われたら私の心が壊れてしまう。



「ルシアス様…私はきっとあなたの足手まといになります。なんの役にも立たない人間なんです。それでも今の言葉を私にくれるんですか?」


ルシアス様に怖いくらい恋してしまう。


この胸が張り裂けそうなほど、あなたが好き。


「あぁ、全部やるよ。」


好き、なんかじゃ足りない。


ルシアス様、あなたを心底愛してる。


「ルシアス様…」

ルシアス様にも愛されたい。

ルシアス様の女になりたい。


「ンッ////」


私の心は見透かされているのかな?


こんな時にキスされたらもう私は自分の気持ちを止められない。


ルシアス様は私を起き上がらせてまたキスをする。


抱っこされて少し浮遊感に弄ばれた。


「あれ?」


目を開けるとそこは真っ暗な部屋になっていた。


それに…


「っ/////」


ライアスの屋敷じゃない。


ここはルシアス様の部屋だ。

さっきの浮遊感は一瞬でここまで移動したからだったんだ。

私はベッドに押し倒された。


ルシアス様の匂いがする…この匂い、大好き。


「リラ…。」


ルシアス様は私の名前を呼んでまた私にキスをする。


「ンッ…ンッ/////」


何もかも絡めとられる感覚に私は溺れた。


「は…///…ンッ/////」


大きな手で何度も頭を撫でてくれる。

愛されているんだって錯覚してしまうほど何度も何度も。


苦しいけど切ないけど、嬉しい…


ルシアス様に服を脱がされる日がまた来るなんて。


嬉しい、ルシアス様とまた…


「あっ/////」


一つになれるなんて。


「あぁっ…ルシアス様っ…///」


気持ちいい、頭がおかしくなりそう。

牙の毒が回っているわけじゃないのに。

「痛くないか…?」


ルシアス様は私の耳元で聞いた。


「痛く…ない/////」

むしろ…


「っ…あっ…///ルシアス様っ…////」


気持ちよすぎておかしくなりそう。

*******************

sideルシアス

「あっ…あぁ…/////」

小さい、細い、脆い、弱い。

俺には全部ない要素だ。


「ルシアス様/////」


毒も与えていないのに、そんなに乱れて…


「可愛いな。」

リラの体温が一気に上がる。

顔も赤くなって、鼓動も早くなった。


「いや…/////言わないで…そんなこと…////恥ずかしい…////」


っ!!


俺を急かすのがうまい。

そう早く終わらせようとするなよ。


まだお前の体の中にいたいのに。


「ルシアス様ぁ…////やだぁ…///動かないで////」


前に俺には女としての感情を抱いていないと言ったな。


こんな声を上げてもまだそんな事言うのか?   


どこからどう見たって今のリラは俺の女だろうが。


「ルシアス様ぁ…気持ちいい…変になる…////やめて…もうやめて…////」


その声に蕩けた視線、好きな女を抱けるこの快楽…


「男冥利に尽きるな。」


やめるわけないだろう。

「や…やだ////もうやだぁ////」


リラがなんと言おうと俺の女にしてやる。


は本当に可愛いな。」


快楽に溺れて何も分からなくなれ。


ついでに錯覚してくれ。
 

俺を愛していると。



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