生贄少女とヴァンパイア

秋ノ桜

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危険な夜

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sideリラ


ライアスはしばらく歩いて例の図書室に私を連れて行った。



私が昨日、ルシアスに抱かれた場所だ。



まさかそれを知っていてここに?



まさか…ね。



「ここなら大丈夫かな。」


何が大丈夫かは知らないけど、ライアスは私をテーブルの上に座らせる。


そう言えば昨日、ルシアスも…



「リラ?」

「はっはい/////」



私はルシアスのことばかり考えて何しているんだろう。



「どうしたの、上の空だね。」



ライアスが私の耳をくすぐるように撫でた。


「ふふっ///」


私が笑うとライアスも笑った。


「怖がっていないみたいだからよかったよ。」


ライアスの口元を見ると、鋭い牙が見え隠れする。



この牙をこの身に受けるのはいつ振りだろう。



「うん…怖くはないけど、ちょっと緊張してるかな。」


本当に、久しぶりだから。


「力は抜いてて。痛かったら言ってね?」


私が頷くと、ライアスは私の右側の髪を束ねて左の肩に乗せる。


首筋に顔を近づけたから噛まれるかと思いきや……



「っ//////」


首筋にキスをされた。



「ここ、噛むからね。」



優しく囁く、少しだけ低い声。



いつも優しいライアスの男の部分を垣間見た。



「う…うん////////」



噛むなら早く噛んでほしい。


こう焦らされると私もどうしていいか分からないから。



「っ…。」


ライアスが私の腰に手を回し、自身の方に引き寄せた。



ライアスの体温がじんわり私の体に伝わって、それと一緒に鼓動も聴こえてくる。


ライアスの鼓動はあまり落ち着きがない。



もしかして、ライアスも緊張してる?



「ラ」
ブツッ!!

「ひっ////////」



情けない悲鳴が出た。


ルシアスの牙とは違う痛みが走る。



「っぁ…//////」



意識が混濁するようなひたすら甘い毒。


こんなにもライアスの毒をこの身に受けたことがない。


甘い、ひたすら甘くて頭がおかしくなりそう。


ライアスの毒に侵されながら、思考は低迷していく。



堕ちないようにライアスにしがみついたら毒を入れ終わったのか、ライアスが私から牙を抜いた。



「はぁ…はぁ…はぁ//////」


「この癖はまだ変わってないね。」



ライアスがそう言いながら私の太ももを撫でた。


その癖って、私がライアスの腰に足を絡めるコレ。


たしかに癖づいてる。


「んっ/////////」


特に何もいやらしいことはされてないけど、ライアスの手つきに声が漏れる。


「こうされると、求められてるみたいで嬉しいな。」


ライアスの口元は私の血で染まっていた。



「もう終わったなら…」


離れないと。



私がライアスの腰から足を解こうとすると…


「こら。」


ライアスは私をテーブルに押し倒した。



「終わった、なんて一言も言ってないでしょ?」



少し怒られているような感覚。


ライアスが私の額にかかる前髪をかき上げるように頭を撫でた。


優しかった仕草は一変し、ライアスは私の後ろ髪を強く掴んでもう片方の手で私の腰をしっかりと抱く。


「ライアス…もう結構毒が回ってるよ…?」


だからこれ以上噛まれたら私がどうなるか分からない。


「だからもう」「次何か言ったらこのまま抱くよ?」



本気の声だ。


私は真っ赤になった。



「…………」
「何も言ってくれないんだ…。残念。」


ブツッ!!!!
「っ!!!!!」



ライアスが次に噛んだ所は私の反対側の首。


鋭い牙が私の体に入り込み、温かい唇が優しく触れている。


その毒に酔いしれていないと言えば嘘になってしまう。




声が漏れそうなほど、ライアスの毒は強い。



「っ…/////////」


だけど、私はライアスに抱かれるわけにはいかないから必死に耐える。



早く、どうか早く意識を手放したい。


眠る事を意識した。


スッと落ちるように意識を手放そう。


楽になりたい。


声が漏れるのは時間の問題。


「っ!!!!」


ライアスが珍しく意地悪をしてきた。


髪を掴んでいた手はいつの間にか離れて、私の太ももを優しく撫でている。


その手はワンピースの中に入り込みだんだん上に上がってきて、鎖骨を撫でていた。



「///////////」
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