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第40話 兄の俺1人だけ上野さんと突然の外出?
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すみれ、竹中、彩夏ちゃんは用意された椅子に座り、それぞれ早速実況動画を撮り出している。今回は3人分の動画を撮るので、時間が掛りそうだ。
「もー、何でこんなにアームが引っ掛からないのかなー!」
「きらりはヘタクソねー。この私がこんなクッションなんて、あれ、取れないっ!?」
「わたくしがこの商品は頂きますの!」
俺はそもそも始めから参加するつもりは無いので、後ろでその様子を見守っていたが、邪魔になるので上野さんと一緒に一階のリビングへ移動する事にした。今日はあの3人は夕方まで実況動画を撮っているだろうから、こっちは1人でどうするかな。
ぼんやりと静かなリビングのテーブルに座っていると、上野さんが俺のためにアイスコーヒーを淹れてくれた。
「あっ、すいません。頂きます」
「いえいえ、どうぞゆっくりして下さいね。今日は皆様まだまだ上にいますでしょうし」
差し出されたアイスコーヒーにシロップとコーヒーフレッシュをかき混ぜる。氷がカラコロとグラスの中で混ざりあいコーヒーが美味しそうな色へと変わりゆく。
少しずつストローで飲んでいると、上野さんが俺の向かいに座る。俺が黙っていると、
「今日は渉さんどうなさいますか?」
そんなふうに聞いてくるので、何をするか考えてみる。しかし別に1人だと特にやる事がないので、ぼんやりと寝て過ごすかとか、そんな考えが浮かんでくる。せっかく旅行に来たのに、そんな考えが出て来るとか少し情けないとも思うが、いざ1人になってみるとそんなもんだろうと納得させる。
「いや、う~ん。特に何かやりたい事がある訳じゃないんですけどね」
「そうでしたか。丁度実は渉さんに今から会ってもらいたい人がいるのです」
「えっと、俺は構いませんが」
こっちの言葉を確認して、上野さんはスマホを取りだして誰かに連絡を取り出した。
「社長お疲れ様です。はい、そうです。ええ、今からそちらに渉さんと向かいますので。はい、よろしくお願い致します」
そして通話を切った。一体誰と連絡を取っていたのだろうか。今話した人がその会って欲しい人物だと思うけど、何で俺に会いたいのか。しかも旅行先で。謎だけが残るが、どうも行くしかないらしい。
「ごめんなさいね。丁度今彼女も仕事で来ていて、都合が良かったみたいです」
「それは別に良いですけど、俺に用がある人って誰なんですか?」
当然の疑問なので聞いてみるものの、
「とりあえずまずは向こうに着いてからと言う事で」
はぐらかされたまま、俺は上野さんとタクシーに乗り、那覇市へと向かう事になった。しばらくタクシーで走り、俺はこれから一体何が起きるのか、少し不安になりながら車は着々と目的地へと走り続ける。
しかし急に俺1人を呼ぶなんて何があるのか。もしかして上野さんが関連しているって事は、彩夏ちゃんに付随している可能性があるのでは。それは姫柊家の事に繋がっていて。着いたら早々黒服の怖い人たちに囲まれてとか。ま、まさかな……。
そんな不安を抱えている内に、タクシーは目的地に到着した。そこは市内にある、小さな喫茶店だった。
「あのここって……?」
「ここで相手の方が後から来ると思いますので、早速入りましょう」
――カランコロン。
喫茶店に入ると店内は静かで、そこまでお客さんは居なかった。とりあえず俺達は奥のボックス席に座り、アイスコーヒーを、2人分上野さんが注文する。
そしてしばらく緊張気味に黙っていると、上野さんがクスクス笑い出した。
「大丈夫ですよ、そんな緊張しなくても。心配する様な事はありませんから」
さすがに自分の態度が見透かされている。だけど上野さんの言い方だと、そんな気を張らなくても良さそうなのかも知れないな。それから10分ぐらいして、喫茶店の近くに車が止まり、1人の若い女性が店内に入ってきた。
見た目は彩夏ちゃんに似ているが、ポニーテールできっちり髪を縛り、メガネをかけており、キリッとした印象だった。そしてこっちに気付くと、俺達のいる席へ向かって来て上野さんの隣に座る。
「彼が赤坂渉君よね? ごめんね、ちょっと忙しくてさ。待たせちゃったかな」
「大丈夫ですよ、綾那お嬢様。私達も今さっき来たばかりですから」
「あ、はい。今来たばかりです」
綾那お嬢様。確か彩夏ちゃんのお姉さんの名前だったはずだ。しかしどうしてその彩夏ちゃんのお姉さんが俺を呼び出したのだろうか?
推測するに彩夏ちゃんの事で聞きたい事でもあるのだろうか。最初の頃に出会った時の事とか。しかし、もうあれは大した問題などなく、今はとても良好な関係でおかしな事はないはず。
「渉君ごめんね。急に呼び出して。知っていると思うけど、私は姫柊綾那。彩夏の姉で、そして株式会社サイバーユリカモメ代表取締役をやっている者です。気さくに綾那さんって呼んでね」
スーツのポケットから名刺入れを取り出し、俺に名刺を渡してくれた。社会人のマナーを知らない俺は、両手で不器用に名刺を受け取る。
「じゃあ、あの。綾那さんは俺に今日何のご用があって、呼んだのでしょうか?」
「もー、良いわよ。そんな硬くならなくても。妹の彩夏とは仲良くさせてもらってるの、上野さんから聞いてるし、もっと普通に話してね」
「は、はぁ……」
急に呼ばれて困惑するばかりで、俺は上野さんの方を見てしまう。しかしその上野さんは黙って見守っているだけだ。やはり今日は、この綾那さんが俺に話したい事があるのは明白だろう。
「そうね。私も色々仕事で忙しいから、単刀直入に話させてもらうわね」
綾那さんは店員を呼び、自分のアイスラテを頼む。
「私達の会社は主にゲーム制作や、CG制作、VTuberのデザインのような事をやっているの。彩夏がやっている夢坂リリムも我が社のスタッフが作ったって訳。まぁリリムは企業勢ではなく、彩夏個人の趣味で作らせた物だけどね」
注文したアイスラテが届き、綾那さんは口にしながら話を進めていく。
「で、本題はね。今我が社ではVTuberをヒロインとした恋愛ADVゲームを手掛けているの。そこに彩夏の夢坂リリム、そして渉君の友達の朱里さんの雷桜つばき。最後に妹さんの星野宮きらりをヒロインとして演じてもらおうって話が出てるの。もちろん他にも人気のVTuberを集めて総勢8名のヒロインになるわ」
次々に話を進めていく綾那さんの話が唐突過ぎて混乱してくる。それに何で最初に俺に話してきたんだ。出演依頼なら本人達が今日いるのだから話せば良かったのに。
「あの、話は分かりましたけど、それは俺に話すのではなく、彩夏ちゃんに竹中やすみれの全員に、直接話せば良いのではありませんか? それに本人達はきっと喜んで挑戦しますよ。それくらい分かりますから、俺」
しかし当然そんな事を聞かれるのは分かっているようで、綾那さんはうんうんと頷いている。
「そうね。もちろん本人達にもこの後別荘に行って話す予定なの。彩夏には先に話してはあるのだけどね。そして渉君が言うならきっとこの話を他の2人も受けてくれるんだと思うわ」
「じゃあ、どうして俺なんかを1人先に呼び出したのですか?」
この人の意図がさっぱり分からない。ゲームへの出演依頼なら、先に彼女達へ話すのが筋じゃないのか。一体このお姉さんは何を考えているんだ?
俺が明らかに困惑している様子を見て、少し綾那さんは迷っているのか、少しだけ難しい顔をしている。
「あのね、渉君。こんな事いきなり言うのも驚くけど、妹さんや朱里さん、そして彩夏とも仲良くさせてもらっている君にお願いがあるの。いえ、仕事と言った方がいいかしら」
「仕事……ですか?」
綾那さんは僅かな間を開けて、口を開きだした。
「3人がこのゲームの仕事を受けたあかつきには、渉君が3人のマネージャーになって欲しいの。もちろん仕事である以上は報酬も出します。それにそんな難しい仕事じゃなく、3人のサポートのバイトって思ってくれたら分かりやすいかな。どうかな、やってくれる?」
そう言って綾那さんは首を傾げて俺の瞳を覗き込むのだった。
「もー、何でこんなにアームが引っ掛からないのかなー!」
「きらりはヘタクソねー。この私がこんなクッションなんて、あれ、取れないっ!?」
「わたくしがこの商品は頂きますの!」
俺はそもそも始めから参加するつもりは無いので、後ろでその様子を見守っていたが、邪魔になるので上野さんと一緒に一階のリビングへ移動する事にした。今日はあの3人は夕方まで実況動画を撮っているだろうから、こっちは1人でどうするかな。
ぼんやりと静かなリビングのテーブルに座っていると、上野さんが俺のためにアイスコーヒーを淹れてくれた。
「あっ、すいません。頂きます」
「いえいえ、どうぞゆっくりして下さいね。今日は皆様まだまだ上にいますでしょうし」
差し出されたアイスコーヒーにシロップとコーヒーフレッシュをかき混ぜる。氷がカラコロとグラスの中で混ざりあいコーヒーが美味しそうな色へと変わりゆく。
少しずつストローで飲んでいると、上野さんが俺の向かいに座る。俺が黙っていると、
「今日は渉さんどうなさいますか?」
そんなふうに聞いてくるので、何をするか考えてみる。しかし別に1人だと特にやる事がないので、ぼんやりと寝て過ごすかとか、そんな考えが浮かんでくる。せっかく旅行に来たのに、そんな考えが出て来るとか少し情けないとも思うが、いざ1人になってみるとそんなもんだろうと納得させる。
「いや、う~ん。特に何かやりたい事がある訳じゃないんですけどね」
「そうでしたか。丁度実は渉さんに今から会ってもらいたい人がいるのです」
「えっと、俺は構いませんが」
こっちの言葉を確認して、上野さんはスマホを取りだして誰かに連絡を取り出した。
「社長お疲れ様です。はい、そうです。ええ、今からそちらに渉さんと向かいますので。はい、よろしくお願い致します」
そして通話を切った。一体誰と連絡を取っていたのだろうか。今話した人がその会って欲しい人物だと思うけど、何で俺に会いたいのか。しかも旅行先で。謎だけが残るが、どうも行くしかないらしい。
「ごめんなさいね。丁度今彼女も仕事で来ていて、都合が良かったみたいです」
「それは別に良いですけど、俺に用がある人って誰なんですか?」
当然の疑問なので聞いてみるものの、
「とりあえずまずは向こうに着いてからと言う事で」
はぐらかされたまま、俺は上野さんとタクシーに乗り、那覇市へと向かう事になった。しばらくタクシーで走り、俺はこれから一体何が起きるのか、少し不安になりながら車は着々と目的地へと走り続ける。
しかし急に俺1人を呼ぶなんて何があるのか。もしかして上野さんが関連しているって事は、彩夏ちゃんに付随している可能性があるのでは。それは姫柊家の事に繋がっていて。着いたら早々黒服の怖い人たちに囲まれてとか。ま、まさかな……。
そんな不安を抱えている内に、タクシーは目的地に到着した。そこは市内にある、小さな喫茶店だった。
「あのここって……?」
「ここで相手の方が後から来ると思いますので、早速入りましょう」
――カランコロン。
喫茶店に入ると店内は静かで、そこまでお客さんは居なかった。とりあえず俺達は奥のボックス席に座り、アイスコーヒーを、2人分上野さんが注文する。
そしてしばらく緊張気味に黙っていると、上野さんがクスクス笑い出した。
「大丈夫ですよ、そんな緊張しなくても。心配する様な事はありませんから」
さすがに自分の態度が見透かされている。だけど上野さんの言い方だと、そんな気を張らなくても良さそうなのかも知れないな。それから10分ぐらいして、喫茶店の近くに車が止まり、1人の若い女性が店内に入ってきた。
見た目は彩夏ちゃんに似ているが、ポニーテールできっちり髪を縛り、メガネをかけており、キリッとした印象だった。そしてこっちに気付くと、俺達のいる席へ向かって来て上野さんの隣に座る。
「彼が赤坂渉君よね? ごめんね、ちょっと忙しくてさ。待たせちゃったかな」
「大丈夫ですよ、綾那お嬢様。私達も今さっき来たばかりですから」
「あ、はい。今来たばかりです」
綾那お嬢様。確か彩夏ちゃんのお姉さんの名前だったはずだ。しかしどうしてその彩夏ちゃんのお姉さんが俺を呼び出したのだろうか?
推測するに彩夏ちゃんの事で聞きたい事でもあるのだろうか。最初の頃に出会った時の事とか。しかし、もうあれは大した問題などなく、今はとても良好な関係でおかしな事はないはず。
「渉君ごめんね。急に呼び出して。知っていると思うけど、私は姫柊綾那。彩夏の姉で、そして株式会社サイバーユリカモメ代表取締役をやっている者です。気さくに綾那さんって呼んでね」
スーツのポケットから名刺入れを取り出し、俺に名刺を渡してくれた。社会人のマナーを知らない俺は、両手で不器用に名刺を受け取る。
「じゃあ、あの。綾那さんは俺に今日何のご用があって、呼んだのでしょうか?」
「もー、良いわよ。そんな硬くならなくても。妹の彩夏とは仲良くさせてもらってるの、上野さんから聞いてるし、もっと普通に話してね」
「は、はぁ……」
急に呼ばれて困惑するばかりで、俺は上野さんの方を見てしまう。しかしその上野さんは黙って見守っているだけだ。やはり今日は、この綾那さんが俺に話したい事があるのは明白だろう。
「そうね。私も色々仕事で忙しいから、単刀直入に話させてもらうわね」
綾那さんは店員を呼び、自分のアイスラテを頼む。
「私達の会社は主にゲーム制作や、CG制作、VTuberのデザインのような事をやっているの。彩夏がやっている夢坂リリムも我が社のスタッフが作ったって訳。まぁリリムは企業勢ではなく、彩夏個人の趣味で作らせた物だけどね」
注文したアイスラテが届き、綾那さんは口にしながら話を進めていく。
「で、本題はね。今我が社ではVTuberをヒロインとした恋愛ADVゲームを手掛けているの。そこに彩夏の夢坂リリム、そして渉君の友達の朱里さんの雷桜つばき。最後に妹さんの星野宮きらりをヒロインとして演じてもらおうって話が出てるの。もちろん他にも人気のVTuberを集めて総勢8名のヒロインになるわ」
次々に話を進めていく綾那さんの話が唐突過ぎて混乱してくる。それに何で最初に俺に話してきたんだ。出演依頼なら本人達が今日いるのだから話せば良かったのに。
「あの、話は分かりましたけど、それは俺に話すのではなく、彩夏ちゃんに竹中やすみれの全員に、直接話せば良いのではありませんか? それに本人達はきっと喜んで挑戦しますよ。それくらい分かりますから、俺」
しかし当然そんな事を聞かれるのは分かっているようで、綾那さんはうんうんと頷いている。
「そうね。もちろん本人達にもこの後別荘に行って話す予定なの。彩夏には先に話してはあるのだけどね。そして渉君が言うならきっとこの話を他の2人も受けてくれるんだと思うわ」
「じゃあ、どうして俺なんかを1人先に呼び出したのですか?」
この人の意図がさっぱり分からない。ゲームへの出演依頼なら、先に彼女達へ話すのが筋じゃないのか。一体このお姉さんは何を考えているんだ?
俺が明らかに困惑している様子を見て、少し綾那さんは迷っているのか、少しだけ難しい顔をしている。
「あのね、渉君。こんな事いきなり言うのも驚くけど、妹さんや朱里さん、そして彩夏とも仲良くさせてもらっている君にお願いがあるの。いえ、仕事と言った方がいいかしら」
「仕事……ですか?」
綾那さんは僅かな間を開けて、口を開きだした。
「3人がこのゲームの仕事を受けたあかつきには、渉君が3人のマネージャーになって欲しいの。もちろん仕事である以上は報酬も出します。それにそんな難しい仕事じゃなく、3人のサポートのバイトって思ってくれたら分かりやすいかな。どうかな、やってくれる?」
そう言って綾那さんは首を傾げて俺の瞳を覗き込むのだった。
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