51 / 98
俺だけのブログ日記
5月27日その2
しおりを挟む
居酒屋では、俺から話しかける気持ちになれなかった。何を話せば良いのか。久しぶりにまともな会話をする場面だが、なかなか話題が思いつかない。昔の俺なら、きっと自分から話しかけて場を盛り上げているんだろうな。
山下は俺に平気な顔で問いかける。それも、一番に避けたい話題であり、核心を突かれるものだった。
「本社で何かあったらしいですよね。噂は本当なんですか…?」
俺はもう悪者になりたくない。正直に頷いた。恐らく引かれるだろうと予想していたが、違った反応が返ってきた。
「色々あるものだよね。うんうん。大変だったね」
しっかり話を聞いてくれる相手もおらず、間違った俺は否定され続けてきた。しかし、山下は違う。ちゃんと話を聞いて受け入れてくれる。
俺はお酒の勢いもあり、今までの過ち、離婚が待っている事、様々な事の愚痴を言い、弱音を吐いた。なんて情けない男だろうか。
山下はそんな俺の話をちゃんと聞いて受け入れてくれた。否定せずに最後まで聞いてくれた。全てを受け入れて、印象に残る言葉をくれた。
「人間は間違いを犯すもの」
この一言が忘れられない。許される事ではない事は分かっているが、俺はその言葉に救われた気がした。
自分自身が許せなかった。しかし、間違いを犯すもの、と受け入れてくれる人がいる。なんてありがたい話だ。
そして、帰った後に一人の空間で泣いた。あんなに優しくされたのは本当に久しぶりだ。
俺の話を聞いて、受け入れてくれて。こんな事があっても良いのだろうか。きっと妻も、あの子も俺の事は許さないだろう。それは分かっている。そんな俺でも、もう一度やり直していいのだろうか。泣いたら少し元気が出た気がする。
山下は俺に平気な顔で問いかける。それも、一番に避けたい話題であり、核心を突かれるものだった。
「本社で何かあったらしいですよね。噂は本当なんですか…?」
俺はもう悪者になりたくない。正直に頷いた。恐らく引かれるだろうと予想していたが、違った反応が返ってきた。
「色々あるものだよね。うんうん。大変だったね」
しっかり話を聞いてくれる相手もおらず、間違った俺は否定され続けてきた。しかし、山下は違う。ちゃんと話を聞いて受け入れてくれる。
俺はお酒の勢いもあり、今までの過ち、離婚が待っている事、様々な事の愚痴を言い、弱音を吐いた。なんて情けない男だろうか。
山下はそんな俺の話をちゃんと聞いて受け入れてくれた。否定せずに最後まで聞いてくれた。全てを受け入れて、印象に残る言葉をくれた。
「人間は間違いを犯すもの」
この一言が忘れられない。許される事ではない事は分かっているが、俺はその言葉に救われた気がした。
自分自身が許せなかった。しかし、間違いを犯すもの、と受け入れてくれる人がいる。なんてありがたい話だ。
そして、帰った後に一人の空間で泣いた。あんなに優しくされたのは本当に久しぶりだ。
俺の話を聞いて、受け入れてくれて。こんな事があっても良いのだろうか。きっと妻も、あの子も俺の事は許さないだろう。それは分かっている。そんな俺でも、もう一度やり直していいのだろうか。泣いたら少し元気が出た気がする。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる