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不幸を呼ぶ男
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榊原くんとの買い物が終わり、私たちは駅へと歩いていた。
朝と同じように手を握りながら。
「榊原くん、今日はどうだった?」
「楽しかった。新しい音楽プレイヤーも買えたし、服とかも変えた。
柊さんに選んでもらった服めっちゃいい」
「それはどうも、だてに毎日ファッションサイトとか見てないからね~」
私がショッピングモールの服屋で選んであげた服を気に入って貰って思わずにやけてしまったその時、
すれ違った女性が榊原くんの名前を呼んだ。
「あれ?榊原?」
その女性が榊原くんの名前を呼んだ時、榊原くんが一瞬ビックとしたのが伝わってきた。
「あ、やっぱ榊原じゃん、お久~」
その女性が私達の目の前に立つまでに榊原くんは私の手を離した。
「中学卒業以来?
あの後誰に聞いても榊原がどこの高校に行ったか分かんないって言うじゃん?
で、どうせまた引越しでもしただろうって噂してたもんよ」
口ぶりからするに多分中学の時同じ学校だった女性が榊原くんに話しかけた。
「で、今日はちょっと遠出しに来たんだけど、
答えは正解っぽいよね」
「まぁ、うん。
高校から1人暮らしする事になって…」
榊原くんは下を向きながらオロオロしながら答えた。
(こんな榊原くん見たことない)
私がそう思っていると
「ねね、さっきから気になってんだけどさ。
あなた榊原の彼女?」
今度は私の正面に立ち、声をかけてきた。
「友達です」
私がそう答えるとその女性は
「辞めといた方がいいよ?
こいつと関わってるとろくな事にならないんだから。
知ってる?榊原の親ね?事故死しちゃって、その後親戚中をタライ回し、
子供が産まれた、面倒が見切れなくなった。
そりゃ自分の子供じゃないから
他人の子より自分の子供を大事にするのが普通でしょ」
「は、はぁ」
言いたいこともあるけど、ここでなにか言えば榊原くんに悪いと思って我慢する。
「で、挙句の果てには1人暮らし、要は厄介払いされてここに来た。
言うなれば不幸をよぶ男。
学校でもね?こいつと関わったやつ殆どいじめにあってたの。
男子も女子も関係なくね。
ある人物のせいで…
だから今から」
「すみません、私あなたの言ってる意味が分かりません」
私は目の前の女性の言葉をさえぎって声を発していた。
我慢すしようしようと思ったけど、我慢できなかった。
「その件に関しては榊原くんが悪いと思える所が見当たりません。
まず親戚中をタライ回しにされた事、それに関しては榊原くんは悪くないし、当然の事です。
榊原くんには悪いかもですけど、どんな人間でさえ、最終的には自分の子供の方が大切です。
言ってしまえば大人の勝手な事情で1人暮らしをしないといけなくなってしまった。
そこに漬け込んで榊原くんと関わった人をいじめて榊原くんを孤立させた。
そして不幸を呼ぶ男と呼ぶ。
小学生みたいないじめしないでくださいよ。
私は短いですけど榊原くんと関わって1回も不幸になった事ないし危ない目にあった事もいです。
それどころか榊原くんは私を助けてくれます。
そんな人を悪く言わないで貰えますか?」
私がそう言うと
「だから、そのために私の話を聞い」
「普通、友達に悪口言われたら誰だって怒りますよ。
それともあなた、友達居ないんですか?
心から信頼できる友達が…
私は榊原くんの事を信頼してますし信用してます。
だから私の秘密だって知ってる。
けどそれを言いふらす事もせず、その話を持ちかける事もしない。
相手が言われたら嫌なこと、嫌であろうことはしない。それが当たり前です。
それが友達、いや一般常識ですよ」
私がそう言うと
「柊さん、もういいよ。ありがとう」
榊原くんは私の服の袖を引っ張りながら言った。
「でもッ」
「大丈夫、俺は気にしてないから」
そう言う榊原くんの目は悲しそうな目をしていた。
そんな目で見られたら何も言えない。
「ごめん…」
深呼吸をして気持ちをリセットする。
私はカットなるといいすぎてしまう所がある。治そうと思っててもつい出てしまう。
「ははっ、友達として当然、たしかにその通りね。
確かに私は榊原に酷いことをした。それは理解してる。
でもね、そうせざる得ない状況もあるってことは覚えておいた方がいいよ」
「せざるを得ない状況?」
私がそういうと目の前の女性は
「私の名前は東江柚葉(とうえ ゆずは)、もしもの時のために覚えておいた方がいいかもね。
あと榊原、今日あったことは一紫音(にのまえ しおん)には黙っておくから。
意味、分かる?」
「…うん」
榊原くんは振り向かずに答えた。
「柊、さんだっけ?
君の言ったことは全て正論。
でもその正論が通らない時もある、それだけは分かっておいて。
私が言えないのはわかってるけど。
榊原の事、よろしくね」
そう言い残して歩いていった。
「なんなの?あの人」
私が榊原くんの方を見ると同時に榊原くんは柚葉という人に向かって走っていった。
「ちょっと~榊原君!?」
私は榊原くんのあとを追うのだった。
朝と同じように手を握りながら。
「榊原くん、今日はどうだった?」
「楽しかった。新しい音楽プレイヤーも買えたし、服とかも変えた。
柊さんに選んでもらった服めっちゃいい」
「それはどうも、だてに毎日ファッションサイトとか見てないからね~」
私がショッピングモールの服屋で選んであげた服を気に入って貰って思わずにやけてしまったその時、
すれ違った女性が榊原くんの名前を呼んだ。
「あれ?榊原?」
その女性が榊原くんの名前を呼んだ時、榊原くんが一瞬ビックとしたのが伝わってきた。
「あ、やっぱ榊原じゃん、お久~」
その女性が私達の目の前に立つまでに榊原くんは私の手を離した。
「中学卒業以来?
あの後誰に聞いても榊原がどこの高校に行ったか分かんないって言うじゃん?
で、どうせまた引越しでもしただろうって噂してたもんよ」
口ぶりからするに多分中学の時同じ学校だった女性が榊原くんに話しかけた。
「で、今日はちょっと遠出しに来たんだけど、
答えは正解っぽいよね」
「まぁ、うん。
高校から1人暮らしする事になって…」
榊原くんは下を向きながらオロオロしながら答えた。
(こんな榊原くん見たことない)
私がそう思っていると
「ねね、さっきから気になってんだけどさ。
あなた榊原の彼女?」
今度は私の正面に立ち、声をかけてきた。
「友達です」
私がそう答えるとその女性は
「辞めといた方がいいよ?
こいつと関わってるとろくな事にならないんだから。
知ってる?榊原の親ね?事故死しちゃって、その後親戚中をタライ回し、
子供が産まれた、面倒が見切れなくなった。
そりゃ自分の子供じゃないから
他人の子より自分の子供を大事にするのが普通でしょ」
「は、はぁ」
言いたいこともあるけど、ここでなにか言えば榊原くんに悪いと思って我慢する。
「で、挙句の果てには1人暮らし、要は厄介払いされてここに来た。
言うなれば不幸をよぶ男。
学校でもね?こいつと関わったやつ殆どいじめにあってたの。
男子も女子も関係なくね。
ある人物のせいで…
だから今から」
「すみません、私あなたの言ってる意味が分かりません」
私は目の前の女性の言葉をさえぎって声を発していた。
我慢すしようしようと思ったけど、我慢できなかった。
「その件に関しては榊原くんが悪いと思える所が見当たりません。
まず親戚中をタライ回しにされた事、それに関しては榊原くんは悪くないし、当然の事です。
榊原くんには悪いかもですけど、どんな人間でさえ、最終的には自分の子供の方が大切です。
言ってしまえば大人の勝手な事情で1人暮らしをしないといけなくなってしまった。
そこに漬け込んで榊原くんと関わった人をいじめて榊原くんを孤立させた。
そして不幸を呼ぶ男と呼ぶ。
小学生みたいないじめしないでくださいよ。
私は短いですけど榊原くんと関わって1回も不幸になった事ないし危ない目にあった事もいです。
それどころか榊原くんは私を助けてくれます。
そんな人を悪く言わないで貰えますか?」
私がそう言うと
「だから、そのために私の話を聞い」
「普通、友達に悪口言われたら誰だって怒りますよ。
それともあなた、友達居ないんですか?
心から信頼できる友達が…
私は榊原くんの事を信頼してますし信用してます。
だから私の秘密だって知ってる。
けどそれを言いふらす事もせず、その話を持ちかける事もしない。
相手が言われたら嫌なこと、嫌であろうことはしない。それが当たり前です。
それが友達、いや一般常識ですよ」
私がそう言うと
「柊さん、もういいよ。ありがとう」
榊原くんは私の服の袖を引っ張りながら言った。
「でもッ」
「大丈夫、俺は気にしてないから」
そう言う榊原くんの目は悲しそうな目をしていた。
そんな目で見られたら何も言えない。
「ごめん…」
深呼吸をして気持ちをリセットする。
私はカットなるといいすぎてしまう所がある。治そうと思っててもつい出てしまう。
「ははっ、友達として当然、たしかにその通りね。
確かに私は榊原に酷いことをした。それは理解してる。
でもね、そうせざる得ない状況もあるってことは覚えておいた方がいいよ」
「せざるを得ない状況?」
私がそういうと目の前の女性は
「私の名前は東江柚葉(とうえ ゆずは)、もしもの時のために覚えておいた方がいいかもね。
あと榊原、今日あったことは一紫音(にのまえ しおん)には黙っておくから。
意味、分かる?」
「…うん」
榊原くんは振り向かずに答えた。
「柊、さんだっけ?
君の言ったことは全て正論。
でもその正論が通らない時もある、それだけは分かっておいて。
私が言えないのはわかってるけど。
榊原の事、よろしくね」
そう言い残して歩いていった。
「なんなの?あの人」
私が榊原くんの方を見ると同時に榊原くんは柚葉という人に向かって走っていった。
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私は榊原くんのあとを追うのだった。
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