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Act.1 アネモネの伝説
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「みんな自己紹介ありがとう。それでは伝統に従いペンダントを渡すので、先頭の席にいるものはこちらへ来てくれ。受け取ったら後ろのものへ配るように。」
その指示に従い、アネモネの花がモチーフになっているペンダントがそれぞれの手に渡る。
アネモネの伝説。
九蘭女子音楽学校の旧校舎の近くにはアネモネの花が咲いており、白い花を咲かせた数だけその年の新入生の中に輝かしい未来を手にすることが出来る原石が現れるという。
そしてその称号は入学時に配られるペンダントに発現し、当事者たちのみ知ることが出来るという不思議な言い伝えがある。
「分かっているだろうが、これはあくまで言い伝えだ。このペンダントはここの生徒だという証で、何千という受験者たちの中から選ばれた君たちしか手に入れることができない物だから大事にしなさい。」
常盤先生はそう言うが、あおいはこれが本当のことだと知っていた。姉であるみやびが卒業公演前に一度だけ教えてくれたのを今でも鮮明に覚えている。
「あとは先ほど話にも上がっていた黄金期についてか・・・。9つのアネモネが揃った年に奇跡が起こる、というやつだな。確かに何年かに一度、秀でた生徒が多かった時代・・・現在星組トップスターの星奈たちの世代や、近いところで言うと4年前の104期が本科生だった年だな。そういう年に特別公演が行われることはあったが、それは先輩たちの努力の結果がそう呼ばせているんだ。君たちは先輩たちと同じように生活し、同等のレッスンを受ける。そこに違いはないのだから、この先どう自分を磨き上げるか、肝心なのはそこだ。」
ホームルームが終わり、あとは寮へ帰るのみ。ひなた、あおい、かおるの3人は帰路とは反対側へと足を運んでいた。
「先生はああいったけどさ、やっぱり入学したんだもん・・・気になっちゃうよね!」
「そうそう。入学式まで学校側は立ち入り禁止やったもんなあ・・・。」
はしゃぐ2人の後ろを歩くあおいは先ほど常陸先生が言っていたことを思い返していた。
(お姉ちゃんはペンダントのことを教えてくれた時、こっち側で私のことを待ってるとも言っていた・・・。同じ夢を持っているからそう言ってくれただけなら、わざわざそんな言い方をするのかな・・・。それに先生だって・・・。)
「あーおーいー?」
急にひなたの声が聞こえて前を見ると心配そうにこちらを見ていた。
「教室出てからずっと黙ってるし、どうしたん?」
「へ?あ・・・いや、白いアネモネがどれだけ咲いてるのかなって真剣に考えちゃってた、はは・・・」
半分は本当のことだ。しかし、先程から感じていた違和感については話すことではないと思い、今から確認しに行くアネモネの話のみをした。
「あはは、あおいもやっぱり気にしてたんだね!普段は練習がものを言う、前に進むのみ!!って…そうそう、先生がさっき言ってたみたいな感じでいてたから、あんまり興味ないんだと思ってたよ。」
「あおいは真面目でストイックなタイプなんやな・・・。あ、ほら・・・私らと同じ考えの子が何人かおるみたいやわ。・・・へえ、ふーん。」
同じ場所に集まっている何人かの生徒の顔を見るなり面白そうに笑みを浮かべるかおる。そしてある人物の方へと足を進めた。
「あんたもこういうこと気にするんやなあ?くるみ」
「あなたみたいなミーハーな気持ちではないですけどね、かおるさん」
かおるが話しかけた相手を見てあおいは目を丸くした。
歌舞伎の名門若桜屋、そして現・若桜栄之助の長女であるこの美少女、若桜くるみを知らない人はいないと言っても過言ではないほどの有名人だ。
「か、かおる・・・若桜さんと知り合いなの・・・?」
あおいは恐る恐る切り出す。
「まあ・・・腐れ縁みたいなもんかな。小ちゃい頃から色んな大会で顔合わせてたからな」
「かおるってもしかして有名人!?」
旧知の仲である2人を見てテンションが上がるひなた。
「あら、あなたさっきの・・・。いえ、何でもないわ。私の用は済んだので帰ります。」
ひなたを見て式中や教室でのことを思い出したが、特に話す必要性が感じられなかったためそれ以上喋ることはせず、くるみは颯爽とこの場を立ち去った。
「はー、相変わらずきっついなあ・・・。」
「ねえねえ、若桜さんが沢山大会に出てるのはテレビで言ってたりするから知ってるけど、かおるも同じ大会に出てたんだ!凄いね!」
「うーん、凄いかなあ・・・。一度もくるみに勝てたことないしなあ。」
ひなたがかおるのことを凄いという内容も本当に凄いと思っているが、何よりもあの若桜くるみと対等に話せて尚且つ下の名前を呼び合う仲であることにあおいは驚愕していた。
「あら、そんな謙遜しなくてもいいんじゃないかしら?ねえ、らん。」
「そうそう、テレビでは若桜さんばかり取り上げられるけど、紫桃かおるといえば若桜くるみと同様、大会へ出れば上位入選は当たり前じゃない。」
瓜二つの容姿の生徒がこちらへ近づいてくる。顔は似ているが、性格や言動は正反対。淑やかな仕草をしている方が一葉すず、喜怒哀楽の表情がとても分かりやすく、よく喋る方が一葉らんだ。双子といえどここまで違うと間違うものは少なかった。
そして一葉と言えば多くの音楽家を輩出している一族として有名だ。
「かおるってば一葉さんたちとも知り合いなの!?・・・いやそうか・・・大会に出てるんだったらそりゃそうよね・・・。」
「あはは、あおいさっきから面白すぎるわ!まあでもそうやんな、有名人ばっかやから分からんでもないけど。双子も久しぶりやん。最近顔見せんなって思ってたらこの学校を受ける準備してたんやな。」
「ちょっと、その呼び方やめてよ!ちゃんと名前で呼びなさいよね!」
「そっちの2人も・・・『一葉さん』じゃどっちか分からないから是非下の名前で呼んでくださいね。」
一度教室でも会っているが、ひなたもあおいも改めて自己紹介をした。
「教室で聞こえたんだけど、あおいのお姉さんってあの白鳥みやび様なんだっけ?104期生の歌姫!」
らんが目を輝かせてあおいを見る。
「私たちは毎年卒業公演を見に行くのだけれど、104期生の公演は特に素晴らしかったのよね。私もらんも、みやび様の歌に聞き惚れてしまったわ。」
小さい頃からの憧れでずっと目標としている姉を褒められて嬉しい反面、そう言われる度に手の届かない遠い存在になっていくようで、あおいは寂しい気持ちになったがそうも言っていられないためいつも通り心に仕舞い込んだ。
「ありがとう。お姉ちゃんのことをそう言ってもらえて私も嬉しい。」
「あっ」
急にひなたが声を出す。
「白いアネモネ…」
本来の目的だ。ひなたがそれを口に出した瞬間、あおいとかおるも沢山咲いているアネモネの花壇へ目をやる。
「うわー、すっかり忘れとったわ。」
「この中から探すのね・・・。それにしてもすごく立派な花壇ね。」
「そりゃそうさ。以前はこっちが正門だったからね。」
よく通る少し低めの声。
生徒の出立ではないメガネをかけたショートヘアの女性が、先ほど自分達が歩いてきた方からこちらへ近づいてくる。すると、この場所へ集まっていた他の生徒たちから黄色い声が上がった。
その指示に従い、アネモネの花がモチーフになっているペンダントがそれぞれの手に渡る。
アネモネの伝説。
九蘭女子音楽学校の旧校舎の近くにはアネモネの花が咲いており、白い花を咲かせた数だけその年の新入生の中に輝かしい未来を手にすることが出来る原石が現れるという。
そしてその称号は入学時に配られるペンダントに発現し、当事者たちのみ知ることが出来るという不思議な言い伝えがある。
「分かっているだろうが、これはあくまで言い伝えだ。このペンダントはここの生徒だという証で、何千という受験者たちの中から選ばれた君たちしか手に入れることができない物だから大事にしなさい。」
常盤先生はそう言うが、あおいはこれが本当のことだと知っていた。姉であるみやびが卒業公演前に一度だけ教えてくれたのを今でも鮮明に覚えている。
「あとは先ほど話にも上がっていた黄金期についてか・・・。9つのアネモネが揃った年に奇跡が起こる、というやつだな。確かに何年かに一度、秀でた生徒が多かった時代・・・現在星組トップスターの星奈たちの世代や、近いところで言うと4年前の104期が本科生だった年だな。そういう年に特別公演が行われることはあったが、それは先輩たちの努力の結果がそう呼ばせているんだ。君たちは先輩たちと同じように生活し、同等のレッスンを受ける。そこに違いはないのだから、この先どう自分を磨き上げるか、肝心なのはそこだ。」
ホームルームが終わり、あとは寮へ帰るのみ。ひなた、あおい、かおるの3人は帰路とは反対側へと足を運んでいた。
「先生はああいったけどさ、やっぱり入学したんだもん・・・気になっちゃうよね!」
「そうそう。入学式まで学校側は立ち入り禁止やったもんなあ・・・。」
はしゃぐ2人の後ろを歩くあおいは先ほど常陸先生が言っていたことを思い返していた。
(お姉ちゃんはペンダントのことを教えてくれた時、こっち側で私のことを待ってるとも言っていた・・・。同じ夢を持っているからそう言ってくれただけなら、わざわざそんな言い方をするのかな・・・。それに先生だって・・・。)
「あーおーいー?」
急にひなたの声が聞こえて前を見ると心配そうにこちらを見ていた。
「教室出てからずっと黙ってるし、どうしたん?」
「へ?あ・・・いや、白いアネモネがどれだけ咲いてるのかなって真剣に考えちゃってた、はは・・・」
半分は本当のことだ。しかし、先程から感じていた違和感については話すことではないと思い、今から確認しに行くアネモネの話のみをした。
「あはは、あおいもやっぱり気にしてたんだね!普段は練習がものを言う、前に進むのみ!!って…そうそう、先生がさっき言ってたみたいな感じでいてたから、あんまり興味ないんだと思ってたよ。」
「あおいは真面目でストイックなタイプなんやな・・・。あ、ほら・・・私らと同じ考えの子が何人かおるみたいやわ。・・・へえ、ふーん。」
同じ場所に集まっている何人かの生徒の顔を見るなり面白そうに笑みを浮かべるかおる。そしてある人物の方へと足を進めた。
「あんたもこういうこと気にするんやなあ?くるみ」
「あなたみたいなミーハーな気持ちではないですけどね、かおるさん」
かおるが話しかけた相手を見てあおいは目を丸くした。
歌舞伎の名門若桜屋、そして現・若桜栄之助の長女であるこの美少女、若桜くるみを知らない人はいないと言っても過言ではないほどの有名人だ。
「か、かおる・・・若桜さんと知り合いなの・・・?」
あおいは恐る恐る切り出す。
「まあ・・・腐れ縁みたいなもんかな。小ちゃい頃から色んな大会で顔合わせてたからな」
「かおるってもしかして有名人!?」
旧知の仲である2人を見てテンションが上がるひなた。
「あら、あなたさっきの・・・。いえ、何でもないわ。私の用は済んだので帰ります。」
ひなたを見て式中や教室でのことを思い出したが、特に話す必要性が感じられなかったためそれ以上喋ることはせず、くるみは颯爽とこの場を立ち去った。
「はー、相変わらずきっついなあ・・・。」
「ねえねえ、若桜さんが沢山大会に出てるのはテレビで言ってたりするから知ってるけど、かおるも同じ大会に出てたんだ!凄いね!」
「うーん、凄いかなあ・・・。一度もくるみに勝てたことないしなあ。」
ひなたがかおるのことを凄いという内容も本当に凄いと思っているが、何よりもあの若桜くるみと対等に話せて尚且つ下の名前を呼び合う仲であることにあおいは驚愕していた。
「あら、そんな謙遜しなくてもいいんじゃないかしら?ねえ、らん。」
「そうそう、テレビでは若桜さんばかり取り上げられるけど、紫桃かおるといえば若桜くるみと同様、大会へ出れば上位入選は当たり前じゃない。」
瓜二つの容姿の生徒がこちらへ近づいてくる。顔は似ているが、性格や言動は正反対。淑やかな仕草をしている方が一葉すず、喜怒哀楽の表情がとても分かりやすく、よく喋る方が一葉らんだ。双子といえどここまで違うと間違うものは少なかった。
そして一葉と言えば多くの音楽家を輩出している一族として有名だ。
「かおるってば一葉さんたちとも知り合いなの!?・・・いやそうか・・・大会に出てるんだったらそりゃそうよね・・・。」
「あはは、あおいさっきから面白すぎるわ!まあでもそうやんな、有名人ばっかやから分からんでもないけど。双子も久しぶりやん。最近顔見せんなって思ってたらこの学校を受ける準備してたんやな。」
「ちょっと、その呼び方やめてよ!ちゃんと名前で呼びなさいよね!」
「そっちの2人も・・・『一葉さん』じゃどっちか分からないから是非下の名前で呼んでくださいね。」
一度教室でも会っているが、ひなたもあおいも改めて自己紹介をした。
「教室で聞こえたんだけど、あおいのお姉さんってあの白鳥みやび様なんだっけ?104期生の歌姫!」
らんが目を輝かせてあおいを見る。
「私たちは毎年卒業公演を見に行くのだけれど、104期生の公演は特に素晴らしかったのよね。私もらんも、みやび様の歌に聞き惚れてしまったわ。」
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「うわー、すっかり忘れとったわ。」
「この中から探すのね・・・。それにしてもすごく立派な花壇ね。」
「そりゃそうさ。以前はこっちが正門だったからね。」
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