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土曜日2※
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「大学の頃から、気になってたんですよ、先輩のこと」
モミモミモミ……。
「せっかく四月に再会したのに、知らんふりされてちょっと傷つきました」
モミモミモミ……。
「なんか大学の頃よりも人を寄せ付けない感じになっていましたし」
モミモミモミ……。
さっきみたいに直接的に快感を与えるような触り方ではないけれど、脇のあたりや頂きを指が掠める時なんかに、私はピクリと反応してしまって、息が荒いままだ。もどかしさに腰がくねって、彼の硬いものをお尻で押してしまった。
「でも、ベッドの中の先輩は思ってたのの何倍も可愛くて、俺ちょっとさっきからやばいです」
スルスルと手が私のお腹を伝い、降りていく。
(早く……。早く、触ってほしい)
軽くイかされた後にこれだけ焦らされてしまった今、責任持って最後までやってくれないと困る! くらいの気持ちになっている。長く付き合った元彼に対してもそんなこと思わなかったのに、なぜなのか不思議だけれど、考える余裕はない。
「……触っていい?」
耳元でそんなことを急に崩した言葉遣いで囁かないでほしい。必死に頷くと、後ろから抱き締められた格好のまま、足の間にするりと手が入ってきた。
「ああっ」
「はぁ、ぬるぬるですね……。興奮する」
「んあっ、あっ、あっ」
「キスしましょ」
「んーっ! んーっ!」
愛液を絡めた指先で花芯を撫でられながら、口の中を熱い舌で蹂躙される。苦しくて、気持ちよくて、身体がバラバラになりそうな感覚に必死でついていく。駆け上るように再び達してしまった。
「先輩、感度よくて嬉しいんですけど、これって元からですか? それとも誰かに開発されたの?」
少しだけひんやりした声が耳に入ってくる。
「うっ、あっ、ほ、ほとんど、元からっ」
「ほとんどかー。ちょっと悔しいけど、仕方ないか。……今までは無理だったんだから」
何を言っているのかわからないけれど、少し寂しそうな様子に思わず頭を撫でる。それをキスをねだったのと勘違いしたのか、再び濃厚な口づけが始まってしまった。
「ん、んんーっ、ふぅ」
「もうちょっと脚開いて。そう」
「あああっ、うっん、ダメ、それダメっ」
指が中に入ってきて、いきなり入口近くの弱いところを捉えられた。
(手慣れてる……! 自分こそ経験値多いじゃないの!)
そんなことを考えていられたのは最初だけで、すぐに腰が揺れてしまうくらいの快感に翻弄されてしまう。
「杏奈先輩、気持ちよさそう」
「あぁ、あっ」
「ここ以外だとどこがいいですか? もうちょっと奥とか……」
「ひっ、んんっ」
「あ、絞まった。この辺は? そうだ、こっちも触ってほしいですよね」
「あああっ」
少しずつ奥を拓きながら探られる。さらに胸も摘まれクリクリと転がされて、耳からは腰に響く声が流し込まれ続けているのだ。どうにかなってしまいそうだ。
特に、少し上がった息と、熱の籠もった色っぽい声音は、昂りすぎている私には毒にしかならず、いやいやをするようにそれから逃れようとした。
「あれ? 先輩、耳、苦手ですか?」
「ひゃっ」
苦手、と聞きながら、耳朶を舐めあげてきた遠矢くんを涙目で睨む。いつの間にか私は仰向けにされ、遠矢くんに組み敷かれ見下されていた。
「違いますよね。さっきも耳と胸でイってましたし。試してみましょうか」
足の間から彼の指は出ていっていなくて、もどかしい緩さで動いている。もう一方の手が、ガシッと私の頭を押さえた。秀麗な顔が近づいてくる。
「逃げちゃダメですよ」
唇の動きが耳に触れるほどの近さで、命令するように言われて、背筋からお腹まで痺れが走る。たぶん遠矢くんはそれから耳を愛撫しようと思ったのだろうけど、私はその言葉だけで彼の指をきつく締めつけてイってしまった。
「え……?」
「や、あの、やだ」
遠矢くんは一瞬当惑したようだったけれど、狼狽する私を見てすぐに悟ったようだった。
モミモミモミ……。
「せっかく四月に再会したのに、知らんふりされてちょっと傷つきました」
モミモミモミ……。
「なんか大学の頃よりも人を寄せ付けない感じになっていましたし」
モミモミモミ……。
さっきみたいに直接的に快感を与えるような触り方ではないけれど、脇のあたりや頂きを指が掠める時なんかに、私はピクリと反応してしまって、息が荒いままだ。もどかしさに腰がくねって、彼の硬いものをお尻で押してしまった。
「でも、ベッドの中の先輩は思ってたのの何倍も可愛くて、俺ちょっとさっきからやばいです」
スルスルと手が私のお腹を伝い、降りていく。
(早く……。早く、触ってほしい)
軽くイかされた後にこれだけ焦らされてしまった今、責任持って最後までやってくれないと困る! くらいの気持ちになっている。長く付き合った元彼に対してもそんなこと思わなかったのに、なぜなのか不思議だけれど、考える余裕はない。
「……触っていい?」
耳元でそんなことを急に崩した言葉遣いで囁かないでほしい。必死に頷くと、後ろから抱き締められた格好のまま、足の間にするりと手が入ってきた。
「ああっ」
「はぁ、ぬるぬるですね……。興奮する」
「んあっ、あっ、あっ」
「キスしましょ」
「んーっ! んーっ!」
愛液を絡めた指先で花芯を撫でられながら、口の中を熱い舌で蹂躙される。苦しくて、気持ちよくて、身体がバラバラになりそうな感覚に必死でついていく。駆け上るように再び達してしまった。
「先輩、感度よくて嬉しいんですけど、これって元からですか? それとも誰かに開発されたの?」
少しだけひんやりした声が耳に入ってくる。
「うっ、あっ、ほ、ほとんど、元からっ」
「ほとんどかー。ちょっと悔しいけど、仕方ないか。……今までは無理だったんだから」
何を言っているのかわからないけれど、少し寂しそうな様子に思わず頭を撫でる。それをキスをねだったのと勘違いしたのか、再び濃厚な口づけが始まってしまった。
「ん、んんーっ、ふぅ」
「もうちょっと脚開いて。そう」
「あああっ、うっん、ダメ、それダメっ」
指が中に入ってきて、いきなり入口近くの弱いところを捉えられた。
(手慣れてる……! 自分こそ経験値多いじゃないの!)
そんなことを考えていられたのは最初だけで、すぐに腰が揺れてしまうくらいの快感に翻弄されてしまう。
「杏奈先輩、気持ちよさそう」
「あぁ、あっ」
「ここ以外だとどこがいいですか? もうちょっと奥とか……」
「ひっ、んんっ」
「あ、絞まった。この辺は? そうだ、こっちも触ってほしいですよね」
「あああっ」
少しずつ奥を拓きながら探られる。さらに胸も摘まれクリクリと転がされて、耳からは腰に響く声が流し込まれ続けているのだ。どうにかなってしまいそうだ。
特に、少し上がった息と、熱の籠もった色っぽい声音は、昂りすぎている私には毒にしかならず、いやいやをするようにそれから逃れようとした。
「あれ? 先輩、耳、苦手ですか?」
「ひゃっ」
苦手、と聞きながら、耳朶を舐めあげてきた遠矢くんを涙目で睨む。いつの間にか私は仰向けにされ、遠矢くんに組み敷かれ見下されていた。
「違いますよね。さっきも耳と胸でイってましたし。試してみましょうか」
足の間から彼の指は出ていっていなくて、もどかしい緩さで動いている。もう一方の手が、ガシッと私の頭を押さえた。秀麗な顔が近づいてくる。
「逃げちゃダメですよ」
唇の動きが耳に触れるほどの近さで、命令するように言われて、背筋からお腹まで痺れが走る。たぶん遠矢くんはそれから耳を愛撫しようと思ったのだろうけど、私はその言葉だけで彼の指をきつく締めつけてイってしまった。
「え……?」
「や、あの、やだ」
遠矢くんは一瞬当惑したようだったけれど、狼狽する私を見てすぐに悟ったようだった。
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