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最終試験
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「さぁ、次は何をするんだ?」
「やけに気合いが入っていますね」
「ああ、勿論だ。あれを乗り越えたおかげで、私はさらに強くなれたからな。もう何も怖くないぞ!」
確かにレーナは、最初の頃と比べて見違る強さになっていた。
「そうですねぇ……今のレーナさんの強さなら、右手全てを使わなければ十分に戦えないかもしれないです」
それでも右手だけで、改造したレーナを相手出来る。
しかし、人差し指で十分と言われていた時に比べたら、凄まじい成長と言える。
「そうか……だが、それでも私は強くなれた。それは嬉しいことだ」
レーナも、シエラには勝てないことは十分理解している。
ならば、彼女の使う部位を増やす。それが、レーナが確実に強くなっているという証明になっていた。
「それで、次の特訓は何だ? まだシエラは満足していないのだろう?」
まだ何かを課してくるつもりなのは、シエラの雰囲気を見ていればよくわかる。
ならばもう、何が来るかでビクビクしているより、何でも来いの精神でいた方が気持ちが楽になる。
「そうですね。まだレーナさんの改造は終わっていません」
ついには堂々と『改造』と言ってしまっているが、レーナ自身も改造されているなとは薄々気づいていたので、別に今更どうこう言うつもりはなかった。
むしろ、嬉しいとさえ思っている。
嬉しすぎて震えてくる。全身から汗が吹き出し、堪えようとしても目から涙が溢れてくる。上手く呼吸も出来ない。足はガクガクと震え、妙な寒気に襲われる。
きっとこれは武者震いなのだ。こんな嬉しいことなのに、恐怖を感じるなんてありえない。
「そんなに期待されているところ申し訳ないのですが、次で特訓は最後になります」
「えっ……い、今、なんて……?」
「次で特訓は最後です…………って、大丈夫ですか?」
レーナはふと、頬に何かが流れる感覚を覚えた。
触れると湿っていた。
「私は、泣いているのか」
特訓は次で最後。
それを理解したレーナは、涙が止まらなくなった。
「そんなに悲しんでくれているなんて、私も嬉しいです」
「ああ、私も嬉しい」
「ん?」
「いや! 本当に悲しいな! もうシエラの特訓は受けられないのか!」
つい本音が、いや、悲しいという本音が出てしまったことを、レーナは慌てて手を振りながら訂正する。
何か納得しないように目を細めていたシエラだが、まぁいいですと気にしないことにした。
「それで、その最後の特訓ですが……」
「あ、ああ! どんな地獄にだって耐え抜いてみせるぞ!」
あの虚無の檻以上の地獄はないだろう。
そういう思い、大丈夫まだ私は生きていけると意気込んだレーナ。
「いえ、最後はとてもシンプルです──私に一撃入れてください」
「…………は?」
理解するのに数秒を必要とした。
それだけ理解不能な言葉だったのだ。
「シエラに、一撃を……?」
それは不可能では?
素直にそう思った。
「体力とスタミナは走り込みで鍛えました。魔力保持量とその回復速度、精神力と判断力は虚無の檻で鍛えました。他に足りていないところは、勇気です」
「いや、無理だろ」
「無理じゃないですよ。人間、やろうと思えば案外何でも出来る種族なのですよ」
「人間にでも出来ないことは沢山ある。それは、シエラに一撃を与えることも入っている」
「いやぁ、そんなことはないと思うんですけどねぇ……」
本人は自覚していない様子だったが、やはりレーナはシエラに一撃を入れる未来を想像出来なかった。
必殺技を二本の指で防がれた。
その後、何度やっても一撃を入れることさえ出来なかった。
こうして強くなったことで、シエラがどれほど規格外の人間なのかを理解した。
今、本気で戦ったとしたら、一瞬で勝敗が決することは明白だった。勿論、レーナの完敗だ。
──そんな怪物に、一撃を入れる?
「すまん、やはり出来る気がしない」
「そうですか? でも、やっていただきますよ。これは卒業試験ですから。つまり、強制です」
ニコニコと、シエラはいつも通りの笑顔を浮かべている。
それを見たレーナは、ヒッと悲鳴を上げた。
店主は無情に、これもいつも通り説明を始める。
「条件はありません。仕掛ける場所は何処でもどうぞ。この店の中でも、外出している時でも構いません。使える物は何でも使ってください。戦場では、それが一番大切です。……あ、殺人だけはやめてくださいね。後処理が面倒なので。私が痛いと感じる攻撃を与えれば、あなたは晴れて卒業となります」
淡々と、台本を読んでいる時のように、シエラは特訓、もとい卒業試験の説明を終えた。
「何か質問は?」
「……本当に、何を使っていいのだろうか?」
「はい、構いませんよ。むしろ、正攻法でレーナさんが何か出来るとでも?」
「それはっ…………思わない」
「なら、他の手段を用いて私に攻撃してください。大丈夫です。今までやってきたことの応用ですよ。私、出来ないことはやらせないので」
シエラは、地獄のような特訓をレーナにさせてはいるが、どれも彼女が出来なさそうなことをやらせたことはなかった。
そして、今回も同じだ。全ての復習をしっかりこなせば、必ず出来るだろうと考えている。
だからこのような卒業試験を課した。
「わかった。なるべく、頑張ってみよ──」
「あ、ちなみに私も反撃します」
「無理だ。絶対に無理だ!」
逃げるが勝ちという言葉がある。
レーナは本能で身を翻すが、その背中が異常な速さで掴まれた。
「逃げないでください。むしろ、向かって来てください」
「だって、無理だ! 反撃されるなんて、私死んじゃう!」
「死にませんって。殺さないように反撃します。そうですねぇ……一回攻撃される度、半殺し程度に反撃するとします」
「ちくしょぉおおおおおお!」
──数分後。
全てを諦めて意気消沈したレーナは、その部屋に備えられた椅子に体育座りしていた。
その正面には、朗らかな笑顔を浮かべた悪魔の姿があった。
「レーナさんは強くなりました。でも、ぶっちゃけ言ってしまうと、どのくらい強くなったのかわかりません」
「…………本当に、ぶっちゃけたな」
「だって、そうなんですもの。なので、こうして直接やりあうことで、どの程度成長したのか理解しようとした訳です」
「……なぁ、シエラ」
「はい、何でしょう?」
「面倒臭くなったな?」
「…………チガイマスヨ」
「そうか。なら、こちらに視線を向けてくれないか?」
「申し訳ありません。今朝、寝違えてしまったみたいで……」
「さっきまで普通に私を向いていただろうがっ!」
「ま、それはどうでもいいです。結局はあなたの強さがわかればいいんですから」
「うぐっ……た、確かにその通りだ……」
「でしょう? もう、だから言ったではないですか~」
──この野郎。
無性にムカついたレーナは握り拳を作り、すぐにそれを解いた。
もう何を言っても無駄だと悟ったのだ。
「では、始めましょう」
パンッ、とシエラは両手を合わせる。
こうして、シエラの卒業試験は始まった。
「やけに気合いが入っていますね」
「ああ、勿論だ。あれを乗り越えたおかげで、私はさらに強くなれたからな。もう何も怖くないぞ!」
確かにレーナは、最初の頃と比べて見違る強さになっていた。
「そうですねぇ……今のレーナさんの強さなら、右手全てを使わなければ十分に戦えないかもしれないです」
それでも右手だけで、改造したレーナを相手出来る。
しかし、人差し指で十分と言われていた時に比べたら、凄まじい成長と言える。
「そうか……だが、それでも私は強くなれた。それは嬉しいことだ」
レーナも、シエラには勝てないことは十分理解している。
ならば、彼女の使う部位を増やす。それが、レーナが確実に強くなっているという証明になっていた。
「それで、次の特訓は何だ? まだシエラは満足していないのだろう?」
まだ何かを課してくるつもりなのは、シエラの雰囲気を見ていればよくわかる。
ならばもう、何が来るかでビクビクしているより、何でも来いの精神でいた方が気持ちが楽になる。
「そうですね。まだレーナさんの改造は終わっていません」
ついには堂々と『改造』と言ってしまっているが、レーナ自身も改造されているなとは薄々気づいていたので、別に今更どうこう言うつもりはなかった。
むしろ、嬉しいとさえ思っている。
嬉しすぎて震えてくる。全身から汗が吹き出し、堪えようとしても目から涙が溢れてくる。上手く呼吸も出来ない。足はガクガクと震え、妙な寒気に襲われる。
きっとこれは武者震いなのだ。こんな嬉しいことなのに、恐怖を感じるなんてありえない。
「そんなに期待されているところ申し訳ないのですが、次で特訓は最後になります」
「えっ……い、今、なんて……?」
「次で特訓は最後です…………って、大丈夫ですか?」
レーナはふと、頬に何かが流れる感覚を覚えた。
触れると湿っていた。
「私は、泣いているのか」
特訓は次で最後。
それを理解したレーナは、涙が止まらなくなった。
「そんなに悲しんでくれているなんて、私も嬉しいです」
「ああ、私も嬉しい」
「ん?」
「いや! 本当に悲しいな! もうシエラの特訓は受けられないのか!」
つい本音が、いや、悲しいという本音が出てしまったことを、レーナは慌てて手を振りながら訂正する。
何か納得しないように目を細めていたシエラだが、まぁいいですと気にしないことにした。
「それで、その最後の特訓ですが……」
「あ、ああ! どんな地獄にだって耐え抜いてみせるぞ!」
あの虚無の檻以上の地獄はないだろう。
そういう思い、大丈夫まだ私は生きていけると意気込んだレーナ。
「いえ、最後はとてもシンプルです──私に一撃入れてください」
「…………は?」
理解するのに数秒を必要とした。
それだけ理解不能な言葉だったのだ。
「シエラに、一撃を……?」
それは不可能では?
素直にそう思った。
「体力とスタミナは走り込みで鍛えました。魔力保持量とその回復速度、精神力と判断力は虚無の檻で鍛えました。他に足りていないところは、勇気です」
「いや、無理だろ」
「無理じゃないですよ。人間、やろうと思えば案外何でも出来る種族なのですよ」
「人間にでも出来ないことは沢山ある。それは、シエラに一撃を与えることも入っている」
「いやぁ、そんなことはないと思うんですけどねぇ……」
本人は自覚していない様子だったが、やはりレーナはシエラに一撃を入れる未来を想像出来なかった。
必殺技を二本の指で防がれた。
その後、何度やっても一撃を入れることさえ出来なかった。
こうして強くなったことで、シエラがどれほど規格外の人間なのかを理解した。
今、本気で戦ったとしたら、一瞬で勝敗が決することは明白だった。勿論、レーナの完敗だ。
──そんな怪物に、一撃を入れる?
「すまん、やはり出来る気がしない」
「そうですか? でも、やっていただきますよ。これは卒業試験ですから。つまり、強制です」
ニコニコと、シエラはいつも通りの笑顔を浮かべている。
それを見たレーナは、ヒッと悲鳴を上げた。
店主は無情に、これもいつも通り説明を始める。
「条件はありません。仕掛ける場所は何処でもどうぞ。この店の中でも、外出している時でも構いません。使える物は何でも使ってください。戦場では、それが一番大切です。……あ、殺人だけはやめてくださいね。後処理が面倒なので。私が痛いと感じる攻撃を与えれば、あなたは晴れて卒業となります」
淡々と、台本を読んでいる時のように、シエラは特訓、もとい卒業試験の説明を終えた。
「何か質問は?」
「……本当に、何を使っていいのだろうか?」
「はい、構いませんよ。むしろ、正攻法でレーナさんが何か出来るとでも?」
「それはっ…………思わない」
「なら、他の手段を用いて私に攻撃してください。大丈夫です。今までやってきたことの応用ですよ。私、出来ないことはやらせないので」
シエラは、地獄のような特訓をレーナにさせてはいるが、どれも彼女が出来なさそうなことをやらせたことはなかった。
そして、今回も同じだ。全ての復習をしっかりこなせば、必ず出来るだろうと考えている。
だからこのような卒業試験を課した。
「わかった。なるべく、頑張ってみよ──」
「あ、ちなみに私も反撃します」
「無理だ。絶対に無理だ!」
逃げるが勝ちという言葉がある。
レーナは本能で身を翻すが、その背中が異常な速さで掴まれた。
「逃げないでください。むしろ、向かって来てください」
「だって、無理だ! 反撃されるなんて、私死んじゃう!」
「死にませんって。殺さないように反撃します。そうですねぇ……一回攻撃される度、半殺し程度に反撃するとします」
「ちくしょぉおおおおおお!」
──数分後。
全てを諦めて意気消沈したレーナは、その部屋に備えられた椅子に体育座りしていた。
その正面には、朗らかな笑顔を浮かべた悪魔の姿があった。
「レーナさんは強くなりました。でも、ぶっちゃけ言ってしまうと、どのくらい強くなったのかわかりません」
「…………本当に、ぶっちゃけたな」
「だって、そうなんですもの。なので、こうして直接やりあうことで、どの程度成長したのか理解しようとした訳です」
「……なぁ、シエラ」
「はい、何でしょう?」
「面倒臭くなったな?」
「…………チガイマスヨ」
「そうか。なら、こちらに視線を向けてくれないか?」
「申し訳ありません。今朝、寝違えてしまったみたいで……」
「さっきまで普通に私を向いていただろうがっ!」
「ま、それはどうでもいいです。結局はあなたの強さがわかればいいんですから」
「うぐっ……た、確かにその通りだ……」
「でしょう? もう、だから言ったではないですか~」
──この野郎。
無性にムカついたレーナは握り拳を作り、すぐにそれを解いた。
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