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十一時から始まった入島式は、港から徒歩で一〇分くらい移動した先の空き地で行われた。
まずは教頭先生、そして学年主任からの話が合って、町長さんからの話。
爾名島は人口千人弱の酪農業が盛んな島で、漁業を生業にしている人も多いが、観光地ではない。フェリーが停泊した場所も乗船したフェリーターミナルと違って乗り降りするためのスペースがあるだけ。ただ、年に四回、道内の高校生が俺たちと同じように校外学習で来ているし、島の人たちは受け入れることに慣れているから安心して欲しいといった内容だった。
その後、職場体験をさせてくれる現場の人たちが紹介され、解散。
今度は現場の人たちと、実際にそこで実習する生徒たちでそれぞれに集まった。
俺たち八組六班は四組二班と一緒に、役場から来てくれた二人の職員さんを中心に円を作った。
「えーと、まずは自己紹介から。役場に勤務して二〇年目の総務課、柿下です」
「住民課の福田です」
柿下さんは四〇代の男性で、丸い黒縁眼鏡が印象深い人だ。
役場の名称が胸元に刺繍されたセパレートタイプの作業服はベージュよりやや薄い色。もし柿下さんと一緒に総務課で実習する場合は防災に関する作業を手伝うことになる。
一方の福田さんは無造作に伸ばした髪を後ろで一つに結わえた体格の大きな男性で年齢は三〇代かな。彼と一緒に行くなら子育て支援が主な実習になるという。
「一日交替でも、どちらか一方に決めるでも構わないが、どうする?」
「相談させてください」
真っ先に幸大が応じて、四組二班の班長と話し合う。
こちらが男子六人なのに対して彼方は男子二人と女子四人の六人グループだから見た目からして華やか。晴也が「羨ましぃ」って本当に羨ましそうに呟いていた。
話し合いの末、俺たちが総務課。
四組二班が住民課に決まった。
「じゃあ……この後はまず宿泊先に挨拶をしてから役場で昼食。食べながら今後の説明をしていくんだが」
二人ずつ三カ所に泊まる四組二班と違い、こちらは六人全員で公民館。災害時には避難場所にもなっているそうだ。
「せっかくだし、こちらは公民館で昼食を取りながら今後の話をしようか」
「はい」
「お願いします」
そのように決まり四組二班とは別行動になったところで、結人が「質問です!」と声を上げる。
「途中にコンビニかスーパーか……お昼ご飯を買えるお店があったら寄りたいんですが、良いですか」
幸大のお昼だなと思って聞いていると、柿下さん。
「どっちもあるよ。この時間ならスーパーの方が出来立ての弁当売ってる」
「だって」
結人から幸大に。
そして幸大は柿下さんに。
「ほか弁でお願いします」
「君のなの?」
「ボクが彼のお昼ご飯を食べちゃったんですよ。朝ごはん食べてなくて」
「ああ、今朝はかなり早かったんだっけ」
「ですです」
嘘ではないけど本当でもない遣り取りを聞きながら、俺たちは黙ったまま。柿下さんが良い人そうで良かったと内心でホッとしたのだった。
爾名島は観光地ではないというし、四月末でも気温が一桁になるような地域だ。辺りは枯れ木が目立ち、道路の両側に広がる畑は移植や播種の準備段階だから見渡す限り土しかない。
言い換えれば季節によっては北海道らしい景色が広がっているという意味でもあり、生粋の道産子と言えど来る季節を間違ったような気がして残念だ。
同時に、この島の人たちが本当に高校生の受け入れに慣れているんだなと実感したのは三〇〇人近くいる高校生の移動が見事にバラけていると気付いたときだ。
役場が実習場所になる俺たちは二車線の右側にある歩道を歩いているが、実習籍が農家の同級生は畑と畑の間にある、いわゆる畦道を歩いて移動しているし、その畦道だって采の目のように広がっている。そもそも、半数は最初から逆方向に向かっていたなど、視界に入る揃いのジャージ姿がものすごく少数なんだ。
「中学の修学旅行でさ、平泉行ったじゃん」
「ああ、岩手のな」
結人の話し掛けに幸大が応える。
「大人数で時間に追われながら世界遺産見て回ったけどさ、同じ班の連中はうるさいし、先生は怒るしで、もう早く帰りたかった記憶しかないわけよ」
「判る」
晴也が頷いているし、俺も武尊と目が合って、苦笑い。
全然見た気がしないからいつか改めて来ようよなんて話していたのを思い出した。チラと颯真を見たら、彼も同じ意見っぽい。
「それに比べてさ、いまの、この解放感!」
四組二班も一緒だけど、それでも同行しているのはたった十二人で、現地の人が二人。少し離れて教師が二人付いて来ているけれど、あの先生方の目的地はたぶん公民館だろう。
「この六人だからっていうのもあるけど、今回はすごい楽しめそう」
「判る。女の子が一緒だったらもっと楽しかったと思うんだけどさぁ」
「その発言聞くと女子いなくて良かったって思っちゃう」
「なんでだよぉ」
結人と晴也の言い合いに、他のメンバーは困ったように笑う。高校生男子としては健全な発言なんだろうけど、これは授業の一環でもあるからね。
ともあれこんな感じに会話を楽しみながら歩くこと二〇分弱。
前方に建物が見えて来て、柿下さんから「もうすぐスーパーだよ」と声が掛かった。
爾名島に来て初めて見る信号機が設置された十字路。
来た道はどこを向いても準備中の土の畑ばかりだったが、左右には祖父母の家に似たデザインの家が建ち並び「金物」や「畳」などうちの近所では見かけない看板がいくつもある。
ただ、そのほとんどの店が開いていないのだけど。
「役場と公民館は、この十字路をまだ真っ直ぐ行くんだが、一応ここがメインストリートになるよ。これが島で唯一の小学校で」
柿下さんが指差したのは、十字路の右、畑と隣り合う三階建ての校舎。
「向こうが中学校」
道路を挟んだ向かい側にも似たような建物がある。
「それから小学校の一階にこども園があるから、君たちの実習場所はそこだよ」
柿下さんが四組二班の面々に声を掛けた。
こども園は幼保連携型認定こども園の略だそうだ。
メインストリートには小さな商店が一つと、駄菓子屋が営業している他は民家で、今回そこで宿泊する生徒もいるらしいが、十字路を越えて役場に近付くにつれて民家のデザインがオシャレになり、築年数も短いのが真っ白な壁で判る。大半の生徒の宿泊先はこちらだ。
アパート……団地? そういう集合住宅があり、管理されていなさそうな空き地が目立ち、俺がいつも学校帰りに夕飯の買い出しをしている複合施設と同じ看板を掲げたスーパーが、馴染みの薬局、馴染みの激安衣料品店と並んで、ものすごく広い駐車場の向こう側にあった。
「お昼はあそこで良いかな?」
柿下さんに確認されて、頷く。
四組二班と福田さんとはここから別行動になった。後ろから付いて来ていた教師二人はまっすぐ公民館に向かうらしい。
いよいよ校外学習本番だなぁと思っていたら、柿下さんが。
「そういえば世界遺産には遠く及ばないけど、爾名島にも遺跡があるんだよ」
「遺跡?」
「うん。鬼が住んでいたって言ういわくつきの」
まさか、っていうのが素直な感想。
だけど結人と晴也は「見たい!」と声を揃えて叫んだ。
まずは教頭先生、そして学年主任からの話が合って、町長さんからの話。
爾名島は人口千人弱の酪農業が盛んな島で、漁業を生業にしている人も多いが、観光地ではない。フェリーが停泊した場所も乗船したフェリーターミナルと違って乗り降りするためのスペースがあるだけ。ただ、年に四回、道内の高校生が俺たちと同じように校外学習で来ているし、島の人たちは受け入れることに慣れているから安心して欲しいといった内容だった。
その後、職場体験をさせてくれる現場の人たちが紹介され、解散。
今度は現場の人たちと、実際にそこで実習する生徒たちでそれぞれに集まった。
俺たち八組六班は四組二班と一緒に、役場から来てくれた二人の職員さんを中心に円を作った。
「えーと、まずは自己紹介から。役場に勤務して二〇年目の総務課、柿下です」
「住民課の福田です」
柿下さんは四〇代の男性で、丸い黒縁眼鏡が印象深い人だ。
役場の名称が胸元に刺繍されたセパレートタイプの作業服はベージュよりやや薄い色。もし柿下さんと一緒に総務課で実習する場合は防災に関する作業を手伝うことになる。
一方の福田さんは無造作に伸ばした髪を後ろで一つに結わえた体格の大きな男性で年齢は三〇代かな。彼と一緒に行くなら子育て支援が主な実習になるという。
「一日交替でも、どちらか一方に決めるでも構わないが、どうする?」
「相談させてください」
真っ先に幸大が応じて、四組二班の班長と話し合う。
こちらが男子六人なのに対して彼方は男子二人と女子四人の六人グループだから見た目からして華やか。晴也が「羨ましぃ」って本当に羨ましそうに呟いていた。
話し合いの末、俺たちが総務課。
四組二班が住民課に決まった。
「じゃあ……この後はまず宿泊先に挨拶をしてから役場で昼食。食べながら今後の説明をしていくんだが」
二人ずつ三カ所に泊まる四組二班と違い、こちらは六人全員で公民館。災害時には避難場所にもなっているそうだ。
「せっかくだし、こちらは公民館で昼食を取りながら今後の話をしようか」
「はい」
「お願いします」
そのように決まり四組二班とは別行動になったところで、結人が「質問です!」と声を上げる。
「途中にコンビニかスーパーか……お昼ご飯を買えるお店があったら寄りたいんですが、良いですか」
幸大のお昼だなと思って聞いていると、柿下さん。
「どっちもあるよ。この時間ならスーパーの方が出来立ての弁当売ってる」
「だって」
結人から幸大に。
そして幸大は柿下さんに。
「ほか弁でお願いします」
「君のなの?」
「ボクが彼のお昼ご飯を食べちゃったんですよ。朝ごはん食べてなくて」
「ああ、今朝はかなり早かったんだっけ」
「ですです」
嘘ではないけど本当でもない遣り取りを聞きながら、俺たちは黙ったまま。柿下さんが良い人そうで良かったと内心でホッとしたのだった。
爾名島は観光地ではないというし、四月末でも気温が一桁になるような地域だ。辺りは枯れ木が目立ち、道路の両側に広がる畑は移植や播種の準備段階だから見渡す限り土しかない。
言い換えれば季節によっては北海道らしい景色が広がっているという意味でもあり、生粋の道産子と言えど来る季節を間違ったような気がして残念だ。
同時に、この島の人たちが本当に高校生の受け入れに慣れているんだなと実感したのは三〇〇人近くいる高校生の移動が見事にバラけていると気付いたときだ。
役場が実習場所になる俺たちは二車線の右側にある歩道を歩いているが、実習籍が農家の同級生は畑と畑の間にある、いわゆる畦道を歩いて移動しているし、その畦道だって采の目のように広がっている。そもそも、半数は最初から逆方向に向かっていたなど、視界に入る揃いのジャージ姿がものすごく少数なんだ。
「中学の修学旅行でさ、平泉行ったじゃん」
「ああ、岩手のな」
結人の話し掛けに幸大が応える。
「大人数で時間に追われながら世界遺産見て回ったけどさ、同じ班の連中はうるさいし、先生は怒るしで、もう早く帰りたかった記憶しかないわけよ」
「判る」
晴也が頷いているし、俺も武尊と目が合って、苦笑い。
全然見た気がしないからいつか改めて来ようよなんて話していたのを思い出した。チラと颯真を見たら、彼も同じ意見っぽい。
「それに比べてさ、いまの、この解放感!」
四組二班も一緒だけど、それでも同行しているのはたった十二人で、現地の人が二人。少し離れて教師が二人付いて来ているけれど、あの先生方の目的地はたぶん公民館だろう。
「この六人だからっていうのもあるけど、今回はすごい楽しめそう」
「判る。女の子が一緒だったらもっと楽しかったと思うんだけどさぁ」
「その発言聞くと女子いなくて良かったって思っちゃう」
「なんでだよぉ」
結人と晴也の言い合いに、他のメンバーは困ったように笑う。高校生男子としては健全な発言なんだろうけど、これは授業の一環でもあるからね。
ともあれこんな感じに会話を楽しみながら歩くこと二〇分弱。
前方に建物が見えて来て、柿下さんから「もうすぐスーパーだよ」と声が掛かった。
爾名島に来て初めて見る信号機が設置された十字路。
来た道はどこを向いても準備中の土の畑ばかりだったが、左右には祖父母の家に似たデザインの家が建ち並び「金物」や「畳」などうちの近所では見かけない看板がいくつもある。
ただ、そのほとんどの店が開いていないのだけど。
「役場と公民館は、この十字路をまだ真っ直ぐ行くんだが、一応ここがメインストリートになるよ。これが島で唯一の小学校で」
柿下さんが指差したのは、十字路の右、畑と隣り合う三階建ての校舎。
「向こうが中学校」
道路を挟んだ向かい側にも似たような建物がある。
「それから小学校の一階にこども園があるから、君たちの実習場所はそこだよ」
柿下さんが四組二班の面々に声を掛けた。
こども園は幼保連携型認定こども園の略だそうだ。
メインストリートには小さな商店が一つと、駄菓子屋が営業している他は民家で、今回そこで宿泊する生徒もいるらしいが、十字路を越えて役場に近付くにつれて民家のデザインがオシャレになり、築年数も短いのが真っ白な壁で判る。大半の生徒の宿泊先はこちらだ。
アパート……団地? そういう集合住宅があり、管理されていなさそうな空き地が目立ち、俺がいつも学校帰りに夕飯の買い出しをしている複合施設と同じ看板を掲げたスーパーが、馴染みの薬局、馴染みの激安衣料品店と並んで、ものすごく広い駐車場の向こう側にあった。
「お昼はあそこで良いかな?」
柿下さんに確認されて、頷く。
四組二班と福田さんとはここから別行動になった。後ろから付いて来ていた教師二人はまっすぐ公民館に向かうらしい。
いよいよ校外学習本番だなぁと思っていたら、柿下さんが。
「そういえば世界遺産には遠く及ばないけど、爾名島にも遺跡があるんだよ」
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