ゴーストキャット

福猫

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第8話

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━空間の中━

立ち尽くしている進士に近づき人間姿の黒猫が話しかけた。

「大丈夫か?」

「俺は大丈夫だけどあの人が」

「黒いブレスレットは進士を守るために杏果の命を奪った」

そう口にするとマタタビ畑の主は杏果を消し去りナツキに向かって話しかけた。

「杏果は自宅の寝室のベッドに運んだ、行ってあげなさい」

「……」

無言でナツキは杏果の自宅に向かって空間の中を走っていった。

「俺が命を奪ったようなものだから俺のこと恨んでるだろうな」

進士が口にしたその時、人間姿の黒猫が手を握り口を開いた。

「お前は悪くない」

「……」

「黒猫、進士」

人間姿の黒猫と進士を自分の方に向かせるとマタタビ畑の主が再び口を開いた。

「2人でマタタビ畑に来なさい」

そう2人に告げるとマタタビ畑の主は空間から消えていった。

空間の中に取り残された進士と人間姿の黒猫は暫く立ち尽くした。

5分後、人間姿の黒猫が進士の手を握り口を開いた。

「行くぞ」

「…あぁ」

人間姿の黒猫に手を握られたまま進士は空間の中を歩きその後、空間から出るとマタタビ畑に着いた。

「神様!」

マタタビ畑の主の側に立っている神様に人間姿の黒猫と進士が見つめると神様が口を開いた。

「進士君に話があってきたんだ」

「俺に?」

「鈴木凛斗という高校生を知っていますか?」

「凛斗は俺の友達だけど、凛斗がどうかしたんですか?」

「危険が迫ってる」

「危険?」

「ゴーストのナツキが鈴木凛斗を狙ってる」

「……」

進士は慌ててズボンのポケットからスマホを取り出し凛斗に電話をかけた。

10秒後、進士が口を開いた。

「凛斗が出ない」

心配になってきた進士はスマホを握ったままマタタビ畑を走り出し凛斗の自宅に向かった。

「進士!」

人間姿の黒猫もマタタビ畑を走り出し進士を追いかけていった。

その頃、凛斗は自宅の玄関先でゴーストのナツキと向かい合っていた。
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