伝説のナイト2

福猫

文字の大きさ
上 下
8 / 12

第8話 白水晶と金水晶

しおりを挟む
━友也の家━

リビングのソファーで寄り添いながら黒い虎が口を開いた。

「弟もナイトに変身したよ」

「何だか楽しそう」

「楽しそうにしてるか?」

「顔を見ればわかるよ」

「そうか」

友也の身体を倒すと黒い虎はソファーで身体を重ねた。

その頃、偉織と闇珠は水晶を守る部屋で白水晶と金水晶の力を高める修行をしていた。

━誰も居ない海辺━

黒い虎は1人、立ったまま海を眺めていた。

そこへ白いタキシードに白いマントを羽織った男と金のタキシードに金のマントを羽織った男が近づいてきた。

「息子達の両親を奪い次は息子達の命か」

「……」

目線を海から2人の男に向けると黒い虎は口を開いた。

「お前ら誰だ」

「偉織と闇珠を守る者かな」

「俺に何かようか?」

「偉織と闇珠に近づくな」

「もし近づいたら俺達が許さない」

「……」

険しい顔で黒い虎は離れていく2人の男を見つめ黒い虎も海辺から離れていった。

━水晶を守る部屋━

何時間も修行を続け偉織と闇珠の力は強くなった。

「偉織、戦ってみないか」

「良いよ」

偉織と闇珠は白ナイトと金ナイトに変身し技と技をぶつけ合った。

それから暫くして2人の男が現れた。

2人の男は技と技をぶつけ合う白ナイトの偉織と金ナイトの闇珠を見つめながら口を開いた。

「まだまだだな」

「……」

「……」

ぶつけ合いを止めると白ナイトの偉織と金ナイトの闇珠は2人の男に目を向けた。

「どなたですか?」

白ナイトの偉織が問いかけると1人の男が口を開いた。

「俺の名前は白水晶」

「ふざけないでください」

「ふざけてないですよ」

白水晶と名乗る男が白ナイトの偉織の身体から白水晶を奪い取ると偉織の変身を解いた。

「……」

驚いた顔で偉織が見つめると白水晶が口を開いた。

「俺と金水晶が君と闇珠をもっと強くしてあげる」

「もっと強く…」

「あぁ」

真剣な顔で頷くと白水晶は偉織に近づき手を差し出した。

「……」

無言で偉織が差し出された白水晶の手を掴むと偉織と白水晶はその場から消えた。

「偉織!」

驚いた口調で金ナイトの闇珠が口にするともう1人の男、金水晶が口を開いた。

「偉織は大丈夫、俺達も行こう」

金ナイトの闇珠の手を掴むと金水晶と金ナイトの闇珠もその場から消えた。

━白水晶の中━

「ここはどこですか?」

偉織が問いかけると白水晶が口を開いた。

「白水晶の中だよ、ここで偉織を強くしてあげる」

「あなたが?」

「変身して」

「……」

白水晶が身体の中に入ると偉織は白ナイトの偉織に変身した。

その後、白ナイトの偉織は白水晶の修行を受け始めた。

同じ頃、金ナイトの闇珠も金水晶の中で金水晶に修行を受け始めた。
しおりを挟む

処理中です...