私が猫又族のお姫様!?

モルガナ

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3章 マジョルカ学園編

交流会2週間前〜試食会〜

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上級生の数を含めると更に多くなる人数分のお菓子を作るとなると莫大な費用と時間がかかる為、私達は交流会の2週間前から計画を立てた。


交流会の2週間前に各教室に置かれる募金箱の上にメッセージボードを掲示し、以下のことを明記した。



今回は猫又族の姫の手作りのお菓子が交流会に並ぶこと。

またその材料費は交流会の募金から出ることを記し近日募金に値する味かを吟味してもらう試食会を行うこと。



試食会の日時が決まり次第、各担任の先生から通知が来ること。


というわけで、今から試食会の準備の為、マジョルカ学園に今朝外出届を出し生誕パレードでも訪れた商業都市ヤキウオモールにやってきた。

学園にはこれまで調理部はおろか調理実習すらなかった為砂糖などの調味料から用意しなければならず大荷物になることを予想しており頭を抱えた…。


なぜなら私はまだ6歳で地球にいた頃より遥かに身長も力も足りないので、お菓子作りに必要な小麦粉やベーキングパウダーなども買わなければいけないからだ。


「あー蕾と雅、ナイト君にも付いてきてもらえば良かったなぁ…」


『今更言っても仕方ないよナツメ』


《そうだ。案ずるな我がいるだろう》


「って言われてもなぁ…小麦粉やベーキングパウダー、砂糖、卵とか買ったら大荷物になるだろうし、卵とか生ものだから傷まないか心配なんだよ」



『なんだ、そんなことを心配してたの?』

と綿飴は不思議そうな顔でこちらを見てくる。


《ナツメそれは瑣末な問題だな。我ら精霊や綿飴などの妖精には、その者の等級にもよるが少なからずマジックバックナツメの世界で言うなら無限収納?インベントリというのか?の類いを持っている。

一般的な妖精や精霊は、空間に入れられる数と大きさ制限があるが我ら王子のように限られた者にだけ無限収納+状態保持のインベントリを持つことができるから買い物は心配せずともよいぞ》


「えぇ!?いいなぁ羨ましい…でもそういうことなら助かるわね2人とも頼りにさせてもらうわね」


と無限収納+状態保持インベントリを持つ2人を羨望の眼差しで眺めていると


『ねぇナツメもしかして気づいてないの?君は、ムーン様の加護とムーン様に仕えるルナ様を救ったんだよ?

僕達のように同じインベントリをムーン様がくれたはずだよ』


《あとで試してみるといい。頭に出したい物や入れたい物を念じるだけで出し入れできるはずだ。

ただし生き物は入れるなよ…状態保持機能が付いているから中は真空状態だからな誤って入れると窒息してしまうからな》


「えぇ!?本当に!分かったわ生き物は入れないよう気をつけるわ!!ムーン様に感謝ね。

じゃあ早速買いに行きましょう」


と無限収納+状態保持インベントリ持ちだと分かった私はホクホク顔で2人と一緒に一際大きなショッピングモール' unknown(アンノウン)'に入って行った。


それを影から見つめる複数の視線に気付かずに…
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