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「へ?」
最後の涙が零れ落ちたのを見送り、驚いた様子で涙を止めた僕を見た亮一さんは、フワッて笑った。
―!!!
驚きでその言葉の意味を一生懸命、解釈しようとする僕を宥める様に、頭を撫でたり髪の毛を指ですいたりしながら
「君の気持ちをもてあそんでるとしか思えないヨシキ。
それに気づかず、君が時々、ヨシキの言葉に喜んだり、恥ずかしがったり…
そんな動画をあいつによって利用されて。
全てを知っているのは、俺だ。
始めは、頃合いを見てやめさせようとした。
けれど…」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと、待って!!」
動揺しまくってる僕。
「亮一さん、俺、男だから…」
根本的な問題。
なんだか話を聞いてたら僕、口説かれているようにしか感じないんだけど…
「そうだが?私も男だ。…それが何か?」
―?!
「何か?じゃ、ないです。問題です。
僕はずっとこれに悩んできたの。諦めてきたの…」
はぁ…と身体の力が抜ける。
もう、ばらしてもいいか…
「僕は、ずっと自分の性志向に悩んでたの。諦めることには慣れてるし、我慢することにだって慣れてる。
自分を偽って生きることだってもう、慣れっこだ。
ヨシキには…ちょっと、一時だけでも夢を見させてもらったって思うよ。
クスクス…感謝してるぐらいにね…」
もう、誰も好きにならない。
そう、決めた…
「だから、なんで好きになったのに、諦めるのかが、理解できないんだが…」
―?!
え?
目の前の亮一さんはまっすぐな目で
「誰かを好きになることは悪くない。…そうだろう…」
・・・・
「…そうだね」
先に希望も未来も見えない好きだけどね。
「どうして諦めないといけない…」
―?
「だって…僕の好きって言う気持ちが迷惑になるんじゃ…」
そこが一番のポイントだ。
要するに、同性から気持ちを寄せられた時、相手にどう受け取られるのかという恐怖。
それが、あるのだ。
「…なら、俺はその気持ちを受け止めたい…」
―?!
「え?いや、亮一さん、何を言って…」
勘違いするな?勘違いするな?
「俺は、一葉のことを愛したい」
―!!!
「あ、あ、愛…」
亮一さんは真剣な顔で頷く。
「…気持ち悪くないの?」
僕の問いに、軽く笑う亮一さん。
「…好きだって伝えたい一葉の気持ちをヨシキに全部行ってるのかと思うと、正直、嫉妬しか感じることができない。ヨシキを好きになれるのなら、俺を好きにだってなれるはずだ」
―!!
「ハハ、すごい自信だね」
話をして思うけど、僕も、ヨシキより亮一さんの方がたくさん魅力があるとは思う。
包容力もあり、行動力もある。
そして、
「…君を束縛したいぐらいに大切にしたい…」
徐々に近づく唇に、ヨシキの時に咄嗟に反応した身体は一切抵抗することはなかった。
「ン…」
顎を固定したままだから、僕は亮一さんから与えられる情熱を受け入れることしかできなかった。
もう、これだけでも精一杯。
数時間前、ヨシキに初めてのキスをされて…その後、違う人とキスをしている自分が、なんだか情けなくなっていた。
ポロっと涙が零れた。
今日の僕は、感情を制御することができないみたいだ。
「…俺にキスされるのが、そんなに嫌か‥」
僕の新しい涙に気付いた亮一さんがそう聞いてきた。
僕は、否定をした。
「さっき…初めてのキスをしたのに…その数時間後…別の人とキスをしてるのだと思ったら‥なんだか…」
僕の言葉に亮一さんがぐいっとさっきより僕の顎を捕まえる。
「…初めて?」
亮一さんの目が、すごく獰猛な獣のようにみえてくるぐらい、熱を帯びていた。
「うん…」
今、僕が思い出すのは、あの時の驚き。
嬉しいという気持ちはどこにもなかった。
ただ、自分の気持ちに気付いてくれなかったことへのヨシキに対して勝手に抱いてしまった好きだという気持ちの欠片。
「…あんなキス…嫌だった…」
流れる涙のように、あのキスをない物にできたらどんなにいい物か…
そう想ってしまうぐらいあの一回のキスにこだわっている僕。
そんな僕を亮一さんは笑う。
「キスってな…一方的なのはキスじゃない」
―!?
亮一さんは僕の唇を指でゆっくりとなぞり
「相手の気持ちと混じりあうのがキスだ‥」
僕が思っている以上に、亮一さんは僕の事を求めていると感じれるキス。
唇だけじゃなく、その先も混じるキスを亮一さんは教えてくれた。
耳や首、喉や項…手をいつの間にか彼と握り締めていて、大きさの違う指と指の間に僕の指を絡める。
それだけで、包まれている感覚になっていく。
離れていったと彼の唇を目で追いかけたら、また戻ってきてくれて…
自分を否定することなく受け止めてくれる人に今まで出会ったことがなかった僕は、あっという間に亮一さんに堕ちていた。
最後の涙が零れ落ちたのを見送り、驚いた様子で涙を止めた僕を見た亮一さんは、フワッて笑った。
―!!!
驚きでその言葉の意味を一生懸命、解釈しようとする僕を宥める様に、頭を撫でたり髪の毛を指ですいたりしながら
「君の気持ちをもてあそんでるとしか思えないヨシキ。
それに気づかず、君が時々、ヨシキの言葉に喜んだり、恥ずかしがったり…
そんな動画をあいつによって利用されて。
全てを知っているのは、俺だ。
始めは、頃合いを見てやめさせようとした。
けれど…」
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと、待って!!」
動揺しまくってる僕。
「亮一さん、俺、男だから…」
根本的な問題。
なんだか話を聞いてたら僕、口説かれているようにしか感じないんだけど…
「そうだが?私も男だ。…それが何か?」
―?!
「何か?じゃ、ないです。問題です。
僕はずっとこれに悩んできたの。諦めてきたの…」
はぁ…と身体の力が抜ける。
もう、ばらしてもいいか…
「僕は、ずっと自分の性志向に悩んでたの。諦めることには慣れてるし、我慢することにだって慣れてる。
自分を偽って生きることだってもう、慣れっこだ。
ヨシキには…ちょっと、一時だけでも夢を見させてもらったって思うよ。
クスクス…感謝してるぐらいにね…」
もう、誰も好きにならない。
そう、決めた…
「だから、なんで好きになったのに、諦めるのかが、理解できないんだが…」
―?!
え?
目の前の亮一さんはまっすぐな目で
「誰かを好きになることは悪くない。…そうだろう…」
・・・・
「…そうだね」
先に希望も未来も見えない好きだけどね。
「どうして諦めないといけない…」
―?
「だって…僕の好きって言う気持ちが迷惑になるんじゃ…」
そこが一番のポイントだ。
要するに、同性から気持ちを寄せられた時、相手にどう受け取られるのかという恐怖。
それが、あるのだ。
「…なら、俺はその気持ちを受け止めたい…」
―?!
「え?いや、亮一さん、何を言って…」
勘違いするな?勘違いするな?
「俺は、一葉のことを愛したい」
―!!!
「あ、あ、愛…」
亮一さんは真剣な顔で頷く。
「…気持ち悪くないの?」
僕の問いに、軽く笑う亮一さん。
「…好きだって伝えたい一葉の気持ちをヨシキに全部行ってるのかと思うと、正直、嫉妬しか感じることができない。ヨシキを好きになれるのなら、俺を好きにだってなれるはずだ」
―!!
「ハハ、すごい自信だね」
話をして思うけど、僕も、ヨシキより亮一さんの方がたくさん魅力があるとは思う。
包容力もあり、行動力もある。
そして、
「…君を束縛したいぐらいに大切にしたい…」
徐々に近づく唇に、ヨシキの時に咄嗟に反応した身体は一切抵抗することはなかった。
「ン…」
顎を固定したままだから、僕は亮一さんから与えられる情熱を受け入れることしかできなかった。
もう、これだけでも精一杯。
数時間前、ヨシキに初めてのキスをされて…その後、違う人とキスをしている自分が、なんだか情けなくなっていた。
ポロっと涙が零れた。
今日の僕は、感情を制御することができないみたいだ。
「…俺にキスされるのが、そんなに嫌か‥」
僕の新しい涙に気付いた亮一さんがそう聞いてきた。
僕は、否定をした。
「さっき…初めてのキスをしたのに…その数時間後…別の人とキスをしてるのだと思ったら‥なんだか…」
僕の言葉に亮一さんがぐいっとさっきより僕の顎を捕まえる。
「…初めて?」
亮一さんの目が、すごく獰猛な獣のようにみえてくるぐらい、熱を帯びていた。
「うん…」
今、僕が思い出すのは、あの時の驚き。
嬉しいという気持ちはどこにもなかった。
ただ、自分の気持ちに気付いてくれなかったことへのヨシキに対して勝手に抱いてしまった好きだという気持ちの欠片。
「…あんなキス…嫌だった…」
流れる涙のように、あのキスをない物にできたらどんなにいい物か…
そう想ってしまうぐらいあの一回のキスにこだわっている僕。
そんな僕を亮一さんは笑う。
「キスってな…一方的なのはキスじゃない」
―!?
亮一さんは僕の唇を指でゆっくりとなぞり
「相手の気持ちと混じりあうのがキスだ‥」
僕が思っている以上に、亮一さんは僕の事を求めていると感じれるキス。
唇だけじゃなく、その先も混じるキスを亮一さんは教えてくれた。
耳や首、喉や項…手をいつの間にか彼と握り締めていて、大きさの違う指と指の間に僕の指を絡める。
それだけで、包まれている感覚になっていく。
離れていったと彼の唇を目で追いかけたら、また戻ってきてくれて…
自分を否定することなく受け止めてくれる人に今まで出会ったことがなかった僕は、あっという間に亮一さんに堕ちていた。
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