もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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すべきこと⑦

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 パーティーハウスに戻り、ピタパンサンドを食べながら抗生剤と解熱剤の件を相談する。
 母も晃太も難しい顔。
「確かに、これが流通したら、助かる子がたくさんおるやろうけど」
「手間に、コストがかかるけんなあ」
 原価を聞いたら、解熱剤10錠、抗生剤20錠で少なくとも3万くらいかかったと。そこに手間賃等々考えたら、1錠2000は軽く越すんじゃないかと。
「使った薬草を、必要量確保が常にできるか問題やし、処理できる人の確保。人件費がかかるなあ」
 父の出した問題点。
「言い方はきついけど、低所得の人には厳しい額になるんやない? それを狙った転売とかも起きるかもしれん」
 晃太もシビアな問題点。
「それよりも、薬師ギルドの人達が協力してくれるかやない? ディレナスは全部委託できたけど。ここでもそういくか分からんし」
 母の出した問題点。
「今回、ダイアナちゃんに効いたけど、他の熱の子に効くか分からん。データがないもんなあ。治験的なことせんといかんかね。それに今流通している漢方との兼ね合いもあるし」
 私の出した問題点。
 山積みや、問題山積みや。
 多分話し出したら、これ以上の問題点があるはずや。
「どうするね?」
 父が言うが、解決策が湧かない。
「なあ、姉ちゃん」
「なんね?」
「とにかく、ダイアナちゃんが良くなってから、薬師ギルドに相談ばせんね。何か手土産持って」
「そうやねえ」
 あの山賊みたいな薬師ギルドマスターさん。
 ギルドマスターさんだから、きっと忙しいはず。時間を割いてくれるかな? 今日はたまたま行き逢っただけだと思うし。それよりもこの件に、興味を持ってくれるかな?
「手土産ねえ」
 薬師ギルドマスターさんが喜んで話を聞いて貰えるもの。今の私に思い付くのは、あれしかない。
「ねえ、ビアンカ、ルージュ」
『はぐはぐ、何なのです?』
『もぐもぐ、何?』
「今度、ダンジョン潜りたくない? 20階とかに」
 晃太が苦い顔。
『いつでも行くのです』
『いつでも行けるわ』
 にまあ、と笑うビアンカとルージュ。うん、言ったのは私だけど、怖か。

『今日ダンジョン行くのですか?』
『今からでも行けるわ』
「今日は行かんよ。元気達のシャンプー行くけん」
 やっとこさ元気達のシャンプーだ。父の鑑定もオッケーが出た。
 まず、トップバッターの元気にリードを着けて、と。
「じゃ、行ってくるね」
 リードを短めに持って液晶画面をタップ。
 チーズクリームに入る。
「わんっ」
 元気が案の定興奮。
 おもちゃにまっしぐら。私はリードを引く。わたたたた、相変わらずすごいパワー。
 私はリードを離さないようにして、カウンターで記入。
 水澤元気、生後2ヶ月、フォレストガーディアンウルフ、と。
「マイクロバブルシャワー、低刺激シャンプー」
  ぽんっ
 あ、ふわっふわっだ。
「あはははん、元気、ふわふわやねえ」
 思わず抱き締める。ふわふわのふわふわやあ。ビアンカの毛並みやあ。あ、くさか、もない。
 元気は分からず、ペロペロペロペロ。花より何倍も大きな舌で、ペロペロ。
 改めてだけど、元気の足の太かこと。まあ、男の子やし、かわいかし、良かか。
 私はそこから、いくつかのおもちゃを抱えてお支払。
 元気は大型犬代金、7800なり。おもちゃ含めて12580なり。
「さ、帰ろうね」
「わんっ」
 ルームに戻ると、元気の毛並みは好評だった。
 ルリとクリスは中型犬代金、5800だった。ルリとクリスは、チーズクリーム内では、私にぴったりくっついてきた。抱っこ抱っこと後ろ足で立ち上がり、かわいか。
 コハクは店内をキョロキョロしたが、私の側を離れなかった。代金は7500。ヒスイは抱っこ抱っこでずっと抱っこだ。代金は5000となる。元気とコハクは骨柄の緑のバンダナ、ルリとクリスとヒスイは白の水玉の赤いバンダナが巻いてある。ビアンカとルージュはサイズないから、シャンプー終わった後は、何もない。
 ふわふわ、つやつや、
 かわいかあ。ぱしゃぱしゃぱしゃ。
「ブヒヒヒヒヒンッ」
『ユイ、ノワールも行きたいそうよ』
 ルージュが通訳してくれた。
「え、馬、大丈夫なん?」
「ノワールは、大丈夫みたいや」
「いやいや、ノワールやなくて、チーズクリームが受けてくれるか分からんやん」
 結局、チーズクリームにもう一度行ってみて聞いてみたら、レジの値段が出る所に、OKの文字が浮かぶ。
 マットを敷いて、ノワールを誘導。体躯がビアンカ並みだから、ギリギリだ。興味深そうに、おやつの袋を見ているが、ダメよ。初回の用紙を書いて、と。
「マイクロバブルシャワー、低刺激シャンプー」
  ぽんっ
 さらつやふわあっ。
 黒毛の体躯は輝き、鬣と尻尾はさらさらふわふわあ。
「ノワール、綺麗やよ~」
「ブヒヒヒヒヒンッ」
 嬉しそうに、首を振るノワール。ふわふわ、さらさら、と揺れる鬣。おお、キラキラしてる。
 あ、危ない、棚にある商品落ちそう。
「さて、お値段は」
 1205000なり。
 はい、覚悟してました。
「ブヒヒヒヒヒンッ」
『ユイ、自分も2ヶ月後って言っているのです』
 ……………………年間約760万追加予算となった。
 ぱしゃぱしゃぱしゃぱしゃ。
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