もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

文字の大きさ
68 / 865
連載

閑話 ディレナスより

しおりを挟む
 不快に感じる表現あります。ご注意ください。



「まだ終わらんのか?」
「はい、王都での治療は半分も終わっていません」
 ヒュルトは息を吐き出す。
 あの聖女一家がしぶしぶ治療を始めたが、遅々として進まない。
 王都の負傷者は、移動できる軽傷者ばかりなのに、回復が進まない。
 回復魔法をかけているのは、かけているが。効果が今一つと。治せても擦り傷程度、初心者ヒーラー程度。態度を含めたらそれ以下だ。悪態は常時、それに疲れたとすぐサボる。これでも、初めに比べれば動くようになった。たった一杯のスープの為だが。
「それに聖女の魔法を嫌がる者が多くて」
「まだ、薬草園の再生があるのに。はあ、仕方ない、あばずれ元聖女だけ、薬草園にやるか。だが、別々にするのはよくはないなあ」
 ヒュルトは頭を抱える。
「本当に穀潰しだ」
 ソファーに座るフィリップが吐き捨てる。
 あの一家の監視の為に、人員が取られ、予算が取られ、治療は進まない。
 ため息をついて、ヒュルトは人払いをする。
「どうするんだ?」
 対面のソファーに沈むように座るヒュルト。
「神はなぜあの女に聖女の称号を与えたのか、私にはどうしても分からん」
「同感だ。いっそそこの広場で絞首刑にせんか?」
「気軽に言うな。王都の治療は、治療院に任せて、薬草園に回すか。とにかくあの薬草園の再生が最大課題だ。それを短時間で可能にするのは、聖女の奇跡だけだ。魔法を操る能力が低いから、軽傷者の回復をさせて魔力操作能力を上げようとしたが、ダメだな」
「あいつらの魔法は、上っ面だ。見ていて分かる」
 フィリップは辛辣にいい放つ。
 華憐達は、確かに回復魔法は使えるが、魔法はまるで表面を流れるように滑り落ちていく。ただ、呪文を唱えているだけ、ただ、それに伴って発動するだけ。ただそれだけだ。体の中に染み込んでいかない。回復魔法は相手にどのような作用が起きる、または、起きてほしいというイメージが重要で、華憐達にはこれが欠落していた。人の傷なんて見たくない、触りたくない、関係ない、さっさと終われ。それが根底にあるため、回復魔法は滑り落ちていく。だが、華憐達の回復魔法の精度は決して悪くはない。フィリップに付けられた火傷は、綺麗に痕にもならずに治したのだから。自分の怪我は別、他人の怪我はどうでもいい。それがあからさまな為に、フィリップのイライラは止まらない。
「軽傷者でも救えんのに、あれに大地の再生なんぞ、無理だぞ」
「だろうが、あれには別の意味もある。再生出来ればそれはそれでいい。ただな、人は時に誰かを憎まなくては立ち上がれんのだ。特にあれ達が起こした厄災で、家族を失った者は、な。見る影もないあれ達を蔑み、罵倒せんと気がすまんのだよ。それで明日、また、生きてくれるならそれはそれでいい」
「考え方だな。俺ならズタズタにして、晒して、皆に石を投げさせるぞ」
「最終的にはそうするか。だが、まず大地の再生だ。賭けだがな。せっかくの抗生剤や軟膏のレシピも、材料がなければ意味はない。我が国の財政も厳しいままだ。マーランへの賠償もままならん」
 隣国のマーランの灰害の賠償、自国の厄災で生活が成り立たなくなった者の補償金、上げればキリがない。
 フィリップはふと、紅茶のカップを持つ手を止める。
「ユイさんは今どこにいるんだろうな」
「さあな。いっそ彼女が聖女なら、なんの問題もなかったのだがな」
 ヒュルトがユイ一家と会ったのは、召喚当日とその次の日だけ。華憐一家の派手な出で立ちと、その晩王子の寝室に乗り込んだことで、優衣一家に対して印象は残っていない。普通の黒髪の一家だ。そこら辺ですれ違っても、絶対に振り返るような容姿ではない。
「ユイさんの素晴らしい所はな、あの優しさだ。一晩中、治療院の患者を気にして、気にかける。背中をさすり、喉が乾けば冷たい水を飲ませてくれる。一晩中だぞ。ずっと優しく、嫌な顔もしないで」
「ああ、耳にタコが出来る程聞いた」
 フィリップは会うたびにこれだ。
「なあ、ヒュルト、少し生ぬるいのではないか? 腕の一本も切り落とせば、追い込まれて出来るかもしれんぞ」
「ずいぶん過激だな。だが、いい考えだ。よし」
 ヒュルトは思い付いたように、書類を書く。
「どうした?」
「隣国ワーズビードに高ランクの闇魔法使いがいる。ただ、性格に難があり、問題児で国もギルドも扱いに困っていたはず。それを回してもらう」
 さらさら、書類を書き上げる。
「問題?」
「ああ、自分の幻覚魔法でどれだけ精神が耐えられるか、様々な種族で試しているそうだ」
「よく、捕まらんな」
「王族なんだよ。確か、先代王の第2側室との間の子で、現王の実弟なんだよ」
 へえ、とフィリップ。
「ワーズビードも短時間だが厄介払いも出来よう。よし、出来た」
 書類を書き上げる。
「朝イチでギルドに依頼する。よし、フィリップ、今から元凶に会いに行くがどうする?」
 元凶。聖女召喚の最大責任者。元第一王子アレクシアン。ヒュルトにとっては甥だ。
「別に興味ないが、まあ、いいか。あれのお陰でユイさんがこちらに来て、俺は復帰出来たしな。まあ、ユイさん達にしてみたら、迷惑極まりないだろうが」
「だろうな」
 ヒュルトはフィリップと共に、王城の端にある塔に向かう。
 塔の扉の騎士が礼をして開ける。
 階段を上がると、鋼鉄のドア。小さな窓には柵、その向こうには、最低限の生活用品が揃う殺風景な部屋。
「アレクシアン、私だ」
「……………叔父上………………」
 掠れた声で柵の隙間から顔を出したアレクシアン元王子に、フィリップは眉を寄せる。まさに王子様といった姿の頃と比べられないほど、くたびれている。顔色は悪く、髪は振り乱し、以前の第一王子という自信満々の欠片すらも感じられない。
「少しは、自分のしたことの意味を理解したか?」
「ああ、ああ、私が悪かった、悪かった。私はただ、王になりたかっただけなんだ…………」
 アレクシアン元王子は、王位継承権第二位だ。第一はヒュルト。成人すれば、自分が第一になると疑っていなかった。だが、いつまで経っても自分は第二のまま。王の直系である自分が。それどころか従兄弟、つまりヒュルトの息子が優秀で、いずれその従兄弟がなるのではないかと、噂が絶えなかった。根も葉もない噂だったが、アレクシアンの根底にあったヒュルトへの劣等感を刺激した。幼い頃、体が弱く甘やかされて育ち、まともに帝王学も学ばず、育ってきた。だが、自分は第一王子。それだけが、確固たるアレクシアンの自信だった。
 ある日、父王が言った。
 何か一つ、事業をしてみよと。結果が残せなくてもいい、予算内で、頭を使い、知恵を借り、やり遂げ、我を納得させよ。
 アレクシアンは考えた。
 なら、簡単だ。王族にしか伝わらない聖女召喚をして、聖女を使い威厳を示せばいい、と。召喚に必要な魔石は宝物庫から拝借し、足りないのは予算内で犯罪奴隷で代用した。
 で、召喚されたのはあれだ。
 堂々と華憐を父王に紹介したが、あまりにも品のない所作に、王と王妃は眉を寄せた。二、三日は大人しかったが、すぐに化けの皮が剥げたような聖女一家。周囲がなんど苦言を呈しても聞きはしない。アレクシアンは身も心も華憐に把握されていた。華憐がいつもやっていることだ。相手の男の弱い所、コンプレックスを探して、言い当てる。そこを言葉巧みに包み込むのだ。若く思慮浅い王子が落ちないわけはない。
「叔父上のせいだ、叔父上がいるから、私は王になれない………」 
「また、人のせいにするのか。アレクシアン、何故、王がああ言ったか分からんのか? お前は王子という立場に胡座をかき、傲っていたな。それを自覚させるための試練だったのだぞ」
 アレクシアンは黙り込む。
「王子という肩書きで、何もかも上手く行くわけがないのだ。お前が今までやってこれたのは、現王の息子と言うだけで、周りがお膳立てしていただけだ。だがな、それも城の中の者だけではない。お前が着ている服1枚にしてもそうだ。綿を育てる農家、糸紡ぐ者、はたを織る者、それを運ぶ者、裁断し服に仕立てる者。そのたった1枚の服にどれだけの民が汗を流していると思う? お前はそれに考えが及ばないから、それを自覚させるための事だったのだぞ。頭を使い、考え、悩み、一人で出来る限界を身をもってわからせる為だったのだぞ」
 ドアの向こうで、アレクシアンはずるずると座り込む。
「私が、浅はか、だった」
「自覚しても遅い。周りの者があれだけ、あのあばずれには注意しろと言ったことを聞かず、すべては王子の名の元にやりたい放題にさせたな。私もどれだけフォローしたと思っている? 結果これだ。究極破壊魔法の件、知らなかったでは済まされないぞ」
「カレンは悪くないんだ、私が悪いんだ。私が聖女召喚をしたから無理やりカレンは、こちらに来て、私しか頼れなかったんだ。向こうに帰れないから、だからせめて、カレン達には自由にしてもらいたくて。カレンは、カレンの家族は悪くないんだ。私が、私が悪いんだ。叔父上、お願いします、カレンを殺さないでください。カレン達だけは殺さないでください」
   ガウンッ
 突然響く打撃音。
 フィリップがドアを激しく蹴ったのだ。
 アレクシアンが悲鳴を上げて、ドアから離れる。
「アレクシアン、自由にさせたいと、野放しにするのは違う。それにお前は、もう1つの家族について、何もないのか?」
 ヒュルトが冷たい声で、怯える元王子に問う。
「も、もう1つ? ああ、カレンが言っていた、貧乏で卑しい者達だと。かなりの税金を、あの卑しい一家に与えてぜいたく三昧を」
   ガウンッ
 再び、打撃音。竦み上がるアレクシアン。
「はあ、まだあのあばずれの言う事を信じるのか? 私は彼らに渡したのは100万。だが、それも綺麗に返されたよ。受け取ってくれたのは僅かな生活費。それもたった2ヶ月分。あばずれの指輪一つの額にも及ばない金額だ」
「だ、だが、カレンは、あの女は娼婦で、弟はこそ泥で……………」
「ここを開けろヒュルトッ、叩き斬ってやるッ」
 更に悲鳴を上げて、元王子は部屋のすみに。
「フィリップ落ち着け、あれでも、元王子だぞ」
「元だッ、本来なら極刑者だッ、王の子供と言うだけで生き永らえているだけのクズだッ」
「否定はせん。はあ、帰ろうフィリップ。お互い頭を冷やそう」
 いきり立つフィリップを連れて、ヒュルトは階段を下りる。
「叔父上っ」
 アレクシアンの声が響く。
「お願いしますっ、カレンを殺さないでくださいっ」
 響く声は、ヒュルトの耳に届くが、次の言葉は分厚いドアに遮られる。
「ヒュルト」
「何だ?」
「あのあばずれを殺さないのは、元王子の願いのためか?」
「いろいろあるさ。だがな、あのアレクシアンが、誰かに頼むなんてことはなかった。たった一つ、アレクシアンが得た事だ」
「犠牲が多すぎるぞ」
「分かっているさ。だがな、生まれた時から見ていた私には、凄まじい進歩に見えるんだよ。自分の非を認め、誰かに頭を下げる。もっと早く、気がついて欲しかった」
 王が元王子に試練を与えた時、ヒュルトはなるべく関わらないように王に言われていた。なるだけ、自力で何かをさせたいと。監視役も別の者にした。ヒュルト自身も職務が忙しく、気にかける暇はなかったのも実情だ。
 現王の息子だから、アレクシアンは生かさず殺さず、拘束されるが、時が過ぎればひなびた田舎に隠されるだろう。
 兄の子、甥、親族としての贔屓があるのは確かだが、ヒュルトはアレクシアンに対して非情になりきれない部分がある。それはヒュルト自身、自覚はある。ただ、国王夫妻に、極刑だけはやめてほしいとすがられたのは、いつだったか。
 ヒュルトは塔を振り返る。
 幼い頃の、屈託なく笑うアレクシアンの顔が、たまに浮かぶ。
 忙しかった。確かにヒュルトは、内閣副大臣として多忙だった。だが、どうして、もっと、気にかけてやれなかったかと。いずれ、王位を継ぐ者なのに。
「甘いか?」
 フィリップに振り返ったヒュルトの顔には、憔悴とも疲労とも取れる表情が浮かぶ。長い付き合いのフィリップが、初めて見る顔だ。いつも冷静だと思っていた男から、想像出来ない表情だ。
 だが、フィリップは自分がヒュルトに信頼されているのだと実感した。こんな情けない顔を晒してくれるのだと。だから、答える。
「激甘だ。だが、お前がそうするなら、仕方ない。とことん付き合ってやる。最後までな」
 貴族の子供が通う学校で、隣の席になったのは何十年前も話。ぶつかり合い、励まし合い、いつからか何でも話せる間柄になった。15年前にフィリップは妻を喪った。気丈に振る舞い、家族にすら涙を見せなかったフィリップが、唯一泣き言を漏らしたのはヒュルトだけだった。フィリップが泣き言を溜め込んでいたのに、気づいたのはヒュルトだけだった。だから、今度は、フィリップがヒュルトの声を聞く番。
「持つべきものは友だな」
「そうだ。感謝しろ」
 照れ隠しか、鷹揚に答えるフィリップ。
 ヒュルトとフィリップは、小さく拳を突き合わせた。
しおりを挟む
感想 819

あなたにおすすめの小説

【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立

黒崎隼人
ファンタジー
「え? これ、ただのトマトですよ?」 「いいえ、それは食べただけで魔力が全回復する『神の果実』です!」 ブラック企業で働き詰めだった青年は、異世界の名門貴族の三男・ノアとして転生する。 しかし、授かったスキルは【土壌改良】という地味なもの。 「攻撃魔法も使えない役立たず」と罵られ、魔物すら寄り付かない死の荒野へ追放されてしまう。 だが、彼らは知らなかった。 ノアのスキルは、現代の農業知識と合わせることで、荒れ果てた土地を「Sランク食材」が溢れる楽園に変えるチート能力だったことを! 伝説の魔獣(もふもふ)をキュウリ一本で手懐け、行き倒れた天才エルフを極上スープで救い出し、気づけば荒野には巨大な「農業ギルド」が誕生していた。 これは、本人がただ美味しい野菜を作ってのんびり暮らしたいだけなのに、周囲からは「世界を救う大賢者」と崇められてしまう、無自覚・最強の農業ファンタジー!

教養が足りない、ですって

たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

天宮有
恋愛
 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。  数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。  そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。  どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。  家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。

お父様、お母様、わたくしが妖精姫だとお忘れですか?

サイコちゃん
恋愛
リジューレ伯爵家のリリウムは養女を理由に家を追い出されることになった。姉リリウムの婚約者は妹ロサへ譲り、家督もロサが継ぐらしい。 「お父様も、お母様も、わたくしが妖精姫だとすっかりお忘れなのですね? 今まで莫大な幸運を与えてきたことに気づいていなかったのですね? それなら、もういいです。わたくしはわたくしで自由に生きますから」 リリウムは家を出て、新たな人生を歩む。一方、リジューレ伯爵家は幸運を失い、急速に傾いていった。

婚約破棄? そもそも君は一体誰だ?

歩芽川ゆい
ファンタジー
「グラングスト公爵家のフェルメッツァ嬢、あなたとモルビド王子の婚約は、破棄されます!」  コンエネルジーア王国の、王城で主催のデビュタント前の令息・令嬢を集めた舞踏会。  プレデビュタント的な意味合いも持つこの舞踏会には、それぞれの両親も壁際に集まって、子供たちを見守りながら社交をしていた。そんな中で、いきなり会場のど真ん中で大きな女性の声が響き渡った。  思わず会場はシンと静まるし、生演奏を奏でていた弦楽隊も、演奏を続けていいものか迷って極小な音量での演奏になってしまった。  声の主をと見れば、ひとりの令嬢が、モルビド王子と呼ばれた令息と腕を組んで、令嬢にあるまじきことに、向かいの令嬢に指を突き付けて、口を大きく逆三角形に笑みを浮かべていた。

婚約破棄の場に相手がいなかった件について

三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。 断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。 カクヨムにも公開しています。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。