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カルーラへ⑦
カルーラを囲む城壁が向こうに見える。辺りは真っ暗だ。ノワールなら頑張れば行けるが、もう城門は閉まっているだろうしね。カルーラの騎士団の皆さんも魔法馬も馬もくたくただ。
パメラさんは私達の馬車に乗ってもらう。ゆっくり進めば、でこぼこな道でも衝撃吸収の効果で揺れない。花がプルプルしているのに、かわいいと呟く。いまだにチュアンさんは馬車の中央のラグで眠っている。晃太も疲労から寝ている。
窓からホークさんが顔を出す。馬車が止まる。
「ユイさん、ここで夜営だそうです」
「はい」
寝ているチュアンさんと晃太はそのまま、マデリーンさんが付き添い、それ以外は馬車を降りる。ご飯の準備せんとね。晃太は寝ているから、母のアイテムボックスから色々出している。
おなか減ったと仔達が母に群がる。
「ルージュ、魔法のカーテンば」
『分かったわ』
ルージュが広い範囲で魔法のカーテンを広げる。騎士団から、おー、と歓声があがる。おほほ、ルージュの闇の魔法は凄いんですよ。
後は、騎士団の皆さんどろどろだから。
「ビアンカ、皆さんに手を洗う水の玉ば出して」
『いいのですよ』
ビアンカが鼻を鳴らすと、水の玉がずらりと並ぶ。
「これは?」
パーヴェルさんがちょっと警戒。
「水ですよ。ビアンカの魔法ですよ、それで手を洗ってください」
答えると、思い思いに水の玉に手をいれている。手を洗っているかと思ったら、顔を洗ったり、頭を突っ込んでいる。
「ああ、気持ちいいーっ」
「生き返る…………」
ですって。良かった。
さて、ご飯を準備しますかね。簡易テーブルを出して、カセットコンロを出す。母のアイテムボックスからは、炊きたてのご飯や、食材が出てくる。私はノワールのご飯の準備だ。エマちゃんとテオくんが手伝ってくれる。ホークさんはブラッシングだ。父は抱っこひもに花を抱えている。カセットコンロで母が肉と野菜を炒めて、調味料を入れている。ミゲル君がお手伝いしている。簡単ホイコーローかな。匂いに釣られてビアンカとルージュまでも母にすりすりしている。やめて、こけそうや。
私はノワールのご飯の準備をして、せっかくだから、騎士団の魔法馬にもお裾分けするかね。ニンジンとリンゴでいいかな。
ザクザクと切って行くと、晃太とチュアンさんが、マデリーンさんとパメラさんと共に馬車から降りてくる。
「晃太、大丈夫ね? チュアンさん、何か問題は?」
「わいは、大丈夫や」
「私も問題はありません」
良かった。パメラさんはペコリとして、騎士団の元に。パーヴェルさんが心配そうに声をかけている。
簡単ホイコーロー丼が出来上がり、チュアンさんとミゲル君が配膳。
『ガブガブ、美味しいのです』
『ガブガブ、ご飯が進むわ』
仔達もがふがふ言いながら食べはじめている。
私はノワールにご飯を運び、食べ出したのを確認してから、騎士団の魔法馬達に差し入れ。バケツに大量のリンゴやニンジン、キャベツが入っている。
「パーヴェルさん、これ、良かったら馬達にどうぞ」
「これは、ありがとうございます」
パーヴェルさんはバケツを部下に渡す。部下の騎士は、数歩運んで、バケツのリンゴを見て、思わずしゃり。
「うまっ」
ぽかり、とされてる。あら、皆さん、そのリンゴ、ガン見してるけど。
そう言えば、母が炒めている間、あー、と黒パン握りしめて、涎垂らしそうな、みたいな顔していた。
お腹減ってるんだね。
皆さんにもお裾分けするかね。
さて、と、振り返ると、母がすでに準備していた。晃太がシチューの鍋や木製の皿を次々に出している。皿は晃太のスキルアップの時に使った皿があるが、足りない。騎士団の人数は数えてないが、30人くらいや。
「お母さん、私、皿ば買ってくるね」
「お願いね、後、肉を焼くけん、ソースば」
私はエマちゃんとテオ君を連れて、馬車の中にこっそり入る。
ルームを開けて、もへじ生活に直行。テオ君にはルームに残ってもらい、空になったピッチャーに飲料水を補給してもらう。もへじ生活の木製の皿とカップをゲット。よし、いいかな。
袋を抱えて出て、エマちゃんには皿やカップを軽く洗ってもらう。それから次にディレックスに向かい、ソースコーナーに。定番の焼き肉のたれ、さっぱり大根の和風ソース、レモンソースを手にいれる。お勘定をして出る。ルームではテオ君がエマちゃんのお手伝いしていた。私はステンレスのボウルにソースを入れる。よし、いいかな。
洗ってもらった皿にカップ、ボウルをアイテムボックスにいれて、ルームを出る。
わあ、いい匂いが漂っている。
バーベキューグリルが出ていて、次々にお肉が焼かれている。大量の作り置きやこういったグリルや炭は基本に晃太のアイテムボックスに入っている。
横で、ビアンカとルージュが皿を咥えてきゅるん。仔達まで真似してきゅるん。母がでれでれと焼いている。
「ちょっと待ちいね~」
次々お肉を焼いて、晃太がアイテムボックスから出したなめ茸大根をかけている。
あーあー、ばくばく食べてもう。まあ、いっか、今日は頑張ってくれたし。私は黒パンを齧っていたパーヴェルさんに声をかける。
「あの、パーヴェルさん、良かったらお肉焼くので、皆さんいかがですか?」
「いや、馬達にも色々頂いたのだが」
ぐうぅ。
わあ、お腹さん、正直ー。
パーヴェルさんじゃなくて、近くにいた赤毛の騎士、最初に会った人ね。顔を赤くしてる。
「お腹一杯にはなりませんけど、気持ちですよ」
ちらほらと視線がパーヴェルさんに向かう。タイミングよく、じゅー、と言う音が。
ごっつい騎士の皆さんが、きゅーん、みたいな視線に負けるパーヴェルさん。
「本当に何から何まで感謝しますテイマー殿。皆、ご厚意だ、頂こう」
わーい、と言葉はないが、いそいそと立ち上がる騎士達。
私も焼きに入ろう。
仔達が満腹になった。昼間の疲れもあったようで、おねむモードになる。
簡易テーブルに晃太が次々に食材の入ったバットを出している。バーベキューグリルは2台。網の方は母が肉を焼いている。鉄板の方はマデリーンさんが野菜を焼いている。私はマデリーンさんと交代する。マデリーンさんにはラクレット担当してもらおう。私は鉄板に冷蔵庫ダンジョンの貝柱を追加。うん、いい感じ。エマちゃんが並んだ騎士の皆さんにお皿を配り、テオ君はドリンクを入れる。足りないかと思って、晃太は貝柱のシチューとワイバーンのシチューの鍋を出している。鍋はミゲル君が担当し、チュアンさんはマルシェで買ってたくさんあるみっちり詰まったパンを切っている。ホークさんは馬に迫られている。ノワールじゃない、パーヴェルさんの馬だ。
どうしましょう、みたいな視線が来る。
「やはり、レディ・ロストークはホークを覚えていたな」
と、パーヴェルさん。あの馬、レディ・ロストークって言うんだ。なら、雌なのね。ノワール程ではないけど、大きいなあ。
「あの魔法馬がホークさんが調教した」
「そう。今は私の愛馬だが、ホークのおかげでやっと懐いてくれたよ」
分厚い肩をすくめるパーヴェルさん。
そのレディ・ロストークは、白い身体に茶色の鬣で、なかなか美女さんやない? ホークさん、もてもてやね。レディ・ロストークはハートマーク飛ばしているし、久しぶりのホークさんだろうから、どうぞと合図を送る。ホークさんはほっとした顔で、レディ・ロストークを撫でている。
さ、私は作業に戻ろう。
ぞろぞろと並ぶ騎士の皆さんのお皿に、いい感じに焼けた貝柱と野菜を差し出されるお皿に乗せる。
「うまっ」
「肉が柔らかいっ」
「シチューがなんて旨いんだっ」
「このシチューの肉、柔らかい、何の肉だ?」
「ソース、甘くて、芳ばしいなあ」
「レモンのソースも旨いぞ」
好評だ。
皿の配布が終わったエマちゃんと焼き場を代わり、私は貝柱のシチューを皿にいれて、パメラさんに運ぶ。
「貝柱は食べれますか?」
「え? はい」
「さあ、しっかり食べて体力回復しないと、さあ、どうぞ」
「あ、ありがとうございます………」
パメラさんは皿を受け取り、ぱくり。
「わ、美味しいっ」
「良かったです」
パクパク食べるパメラさん。良かった食欲はしっかりあるね。
私は鉄板に戻り、再び色々焼く。次はレーヌサーモンと。
『ユイ、私も食べたいのです』
『私も食べたいわ、チーズ乗せて』
「はいはい」
ビアンカとルージュが、ぶしゅー、と鼻息を首筋にかける。分かっているがな。
30人もいる騎士の皆さんの胃袋、舐めてた。カセットコンロまで活躍して、お肉やウインナーをフル回転で焼いた。母が次々にお肉を焼いてる。冷蔵庫ダンジョンのお肉、確保していて良かった。途中でビアンカとルージュもきゅるんと来るので、せっせと焼いた。貝柱のシチューもワイバーンのシチューも空っぽ。私達も交代で食事を済ませる。
「本当に感謝しますテイマー殿」
パーヴェルさんもよく食べてる。
ホークさん用に、お皿に焼いたお肉と貝柱と野菜、お肉にはホークさんが好きな大根なめ茸をかけて、マデリーンさんに野菜にラクレットをとろりしてもらう。パンも添えて、と。お茶もいいかな。エマちゃんに代わってもらい、搬送と。
「ホークさん、お待たせしました」
「ユイさん、ありがとうございます」
「足ります? まだ、焼きますからね」
「はい」
話していると、レディ・ロストークが私を見てくる。うーん、睫の長い、美人さんやなあ。
「綺麗な馬ですね」
「そうですね。気性が荒くて、苦労しましたよ」
苦笑いのホークさん。大変やったんやね。
「お話中、失礼」
皿を持ったパーヴェルさんがやってきた。なんやろ?
「少し彼を借りても?」
え、どうしよう。エマちゃんとテオ君の話から、ホークさんに執着してたようだけど。
「ユイさん、俺は大丈夫です」
「そう、ですか?」
ホークさんが頷くので、私は了承する。焼き場に戻り、ちらほら心配で話をしている2人を盗み見た。
パメラさんは私達の馬車に乗ってもらう。ゆっくり進めば、でこぼこな道でも衝撃吸収の効果で揺れない。花がプルプルしているのに、かわいいと呟く。いまだにチュアンさんは馬車の中央のラグで眠っている。晃太も疲労から寝ている。
窓からホークさんが顔を出す。馬車が止まる。
「ユイさん、ここで夜営だそうです」
「はい」
寝ているチュアンさんと晃太はそのまま、マデリーンさんが付き添い、それ以外は馬車を降りる。ご飯の準備せんとね。晃太は寝ているから、母のアイテムボックスから色々出している。
おなか減ったと仔達が母に群がる。
「ルージュ、魔法のカーテンば」
『分かったわ』
ルージュが広い範囲で魔法のカーテンを広げる。騎士団から、おー、と歓声があがる。おほほ、ルージュの闇の魔法は凄いんですよ。
後は、騎士団の皆さんどろどろだから。
「ビアンカ、皆さんに手を洗う水の玉ば出して」
『いいのですよ』
ビアンカが鼻を鳴らすと、水の玉がずらりと並ぶ。
「これは?」
パーヴェルさんがちょっと警戒。
「水ですよ。ビアンカの魔法ですよ、それで手を洗ってください」
答えると、思い思いに水の玉に手をいれている。手を洗っているかと思ったら、顔を洗ったり、頭を突っ込んでいる。
「ああ、気持ちいいーっ」
「生き返る…………」
ですって。良かった。
さて、ご飯を準備しますかね。簡易テーブルを出して、カセットコンロを出す。母のアイテムボックスからは、炊きたてのご飯や、食材が出てくる。私はノワールのご飯の準備だ。エマちゃんとテオくんが手伝ってくれる。ホークさんはブラッシングだ。父は抱っこひもに花を抱えている。カセットコンロで母が肉と野菜を炒めて、調味料を入れている。ミゲル君がお手伝いしている。簡単ホイコーローかな。匂いに釣られてビアンカとルージュまでも母にすりすりしている。やめて、こけそうや。
私はノワールのご飯の準備をして、せっかくだから、騎士団の魔法馬にもお裾分けするかね。ニンジンとリンゴでいいかな。
ザクザクと切って行くと、晃太とチュアンさんが、マデリーンさんとパメラさんと共に馬車から降りてくる。
「晃太、大丈夫ね? チュアンさん、何か問題は?」
「わいは、大丈夫や」
「私も問題はありません」
良かった。パメラさんはペコリとして、騎士団の元に。パーヴェルさんが心配そうに声をかけている。
簡単ホイコーロー丼が出来上がり、チュアンさんとミゲル君が配膳。
『ガブガブ、美味しいのです』
『ガブガブ、ご飯が進むわ』
仔達もがふがふ言いながら食べはじめている。
私はノワールにご飯を運び、食べ出したのを確認してから、騎士団の魔法馬達に差し入れ。バケツに大量のリンゴやニンジン、キャベツが入っている。
「パーヴェルさん、これ、良かったら馬達にどうぞ」
「これは、ありがとうございます」
パーヴェルさんはバケツを部下に渡す。部下の騎士は、数歩運んで、バケツのリンゴを見て、思わずしゃり。
「うまっ」
ぽかり、とされてる。あら、皆さん、そのリンゴ、ガン見してるけど。
そう言えば、母が炒めている間、あー、と黒パン握りしめて、涎垂らしそうな、みたいな顔していた。
お腹減ってるんだね。
皆さんにもお裾分けするかね。
さて、と、振り返ると、母がすでに準備していた。晃太がシチューの鍋や木製の皿を次々に出している。皿は晃太のスキルアップの時に使った皿があるが、足りない。騎士団の人数は数えてないが、30人くらいや。
「お母さん、私、皿ば買ってくるね」
「お願いね、後、肉を焼くけん、ソースば」
私はエマちゃんとテオ君を連れて、馬車の中にこっそり入る。
ルームを開けて、もへじ生活に直行。テオ君にはルームに残ってもらい、空になったピッチャーに飲料水を補給してもらう。もへじ生活の木製の皿とカップをゲット。よし、いいかな。
袋を抱えて出て、エマちゃんには皿やカップを軽く洗ってもらう。それから次にディレックスに向かい、ソースコーナーに。定番の焼き肉のたれ、さっぱり大根の和風ソース、レモンソースを手にいれる。お勘定をして出る。ルームではテオ君がエマちゃんのお手伝いしていた。私はステンレスのボウルにソースを入れる。よし、いいかな。
洗ってもらった皿にカップ、ボウルをアイテムボックスにいれて、ルームを出る。
わあ、いい匂いが漂っている。
バーベキューグリルが出ていて、次々にお肉が焼かれている。大量の作り置きやこういったグリルや炭は基本に晃太のアイテムボックスに入っている。
横で、ビアンカとルージュが皿を咥えてきゅるん。仔達まで真似してきゅるん。母がでれでれと焼いている。
「ちょっと待ちいね~」
次々お肉を焼いて、晃太がアイテムボックスから出したなめ茸大根をかけている。
あーあー、ばくばく食べてもう。まあ、いっか、今日は頑張ってくれたし。私は黒パンを齧っていたパーヴェルさんに声をかける。
「あの、パーヴェルさん、良かったらお肉焼くので、皆さんいかがですか?」
「いや、馬達にも色々頂いたのだが」
ぐうぅ。
わあ、お腹さん、正直ー。
パーヴェルさんじゃなくて、近くにいた赤毛の騎士、最初に会った人ね。顔を赤くしてる。
「お腹一杯にはなりませんけど、気持ちですよ」
ちらほらと視線がパーヴェルさんに向かう。タイミングよく、じゅー、と言う音が。
ごっつい騎士の皆さんが、きゅーん、みたいな視線に負けるパーヴェルさん。
「本当に何から何まで感謝しますテイマー殿。皆、ご厚意だ、頂こう」
わーい、と言葉はないが、いそいそと立ち上がる騎士達。
私も焼きに入ろう。
仔達が満腹になった。昼間の疲れもあったようで、おねむモードになる。
簡易テーブルに晃太が次々に食材の入ったバットを出している。バーベキューグリルは2台。網の方は母が肉を焼いている。鉄板の方はマデリーンさんが野菜を焼いている。私はマデリーンさんと交代する。マデリーンさんにはラクレット担当してもらおう。私は鉄板に冷蔵庫ダンジョンの貝柱を追加。うん、いい感じ。エマちゃんが並んだ騎士の皆さんにお皿を配り、テオ君はドリンクを入れる。足りないかと思って、晃太は貝柱のシチューとワイバーンのシチューの鍋を出している。鍋はミゲル君が担当し、チュアンさんはマルシェで買ってたくさんあるみっちり詰まったパンを切っている。ホークさんは馬に迫られている。ノワールじゃない、パーヴェルさんの馬だ。
どうしましょう、みたいな視線が来る。
「やはり、レディ・ロストークはホークを覚えていたな」
と、パーヴェルさん。あの馬、レディ・ロストークって言うんだ。なら、雌なのね。ノワール程ではないけど、大きいなあ。
「あの魔法馬がホークさんが調教した」
「そう。今は私の愛馬だが、ホークのおかげでやっと懐いてくれたよ」
分厚い肩をすくめるパーヴェルさん。
そのレディ・ロストークは、白い身体に茶色の鬣で、なかなか美女さんやない? ホークさん、もてもてやね。レディ・ロストークはハートマーク飛ばしているし、久しぶりのホークさんだろうから、どうぞと合図を送る。ホークさんはほっとした顔で、レディ・ロストークを撫でている。
さ、私は作業に戻ろう。
ぞろぞろと並ぶ騎士の皆さんのお皿に、いい感じに焼けた貝柱と野菜を差し出されるお皿に乗せる。
「うまっ」
「肉が柔らかいっ」
「シチューがなんて旨いんだっ」
「このシチューの肉、柔らかい、何の肉だ?」
「ソース、甘くて、芳ばしいなあ」
「レモンのソースも旨いぞ」
好評だ。
皿の配布が終わったエマちゃんと焼き場を代わり、私は貝柱のシチューを皿にいれて、パメラさんに運ぶ。
「貝柱は食べれますか?」
「え? はい」
「さあ、しっかり食べて体力回復しないと、さあ、どうぞ」
「あ、ありがとうございます………」
パメラさんは皿を受け取り、ぱくり。
「わ、美味しいっ」
「良かったです」
パクパク食べるパメラさん。良かった食欲はしっかりあるね。
私は鉄板に戻り、再び色々焼く。次はレーヌサーモンと。
『ユイ、私も食べたいのです』
『私も食べたいわ、チーズ乗せて』
「はいはい」
ビアンカとルージュが、ぶしゅー、と鼻息を首筋にかける。分かっているがな。
30人もいる騎士の皆さんの胃袋、舐めてた。カセットコンロまで活躍して、お肉やウインナーをフル回転で焼いた。母が次々にお肉を焼いてる。冷蔵庫ダンジョンのお肉、確保していて良かった。途中でビアンカとルージュもきゅるんと来るので、せっせと焼いた。貝柱のシチューもワイバーンのシチューも空っぽ。私達も交代で食事を済ませる。
「本当に感謝しますテイマー殿」
パーヴェルさんもよく食べてる。
ホークさん用に、お皿に焼いたお肉と貝柱と野菜、お肉にはホークさんが好きな大根なめ茸をかけて、マデリーンさんに野菜にラクレットをとろりしてもらう。パンも添えて、と。お茶もいいかな。エマちゃんに代わってもらい、搬送と。
「ホークさん、お待たせしました」
「ユイさん、ありがとうございます」
「足ります? まだ、焼きますからね」
「はい」
話していると、レディ・ロストークが私を見てくる。うーん、睫の長い、美人さんやなあ。
「綺麗な馬ですね」
「そうですね。気性が荒くて、苦労しましたよ」
苦笑いのホークさん。大変やったんやね。
「お話中、失礼」
皿を持ったパーヴェルさんがやってきた。なんやろ?
「少し彼を借りても?」
え、どうしよう。エマちゃんとテオ君の話から、ホークさんに執着してたようだけど。
「ユイさん、俺は大丈夫です」
「そう、ですか?」
ホークさんが頷くので、私は了承する。焼き場に戻り、ちらほら心配で話をしている2人を盗み見た。
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