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カルーラへ⑩
冒険者ギルドのパーティーハウスまで、こちらの御用聞きの冒険者がついてくれた。ビアンカとルージュ、しかもパーヴェルさんまで着いてくれるので、きょとんとしていた。
多分、必要?って思ったんだよね。
それでも、ちゃんと案内してくれた。
ギルドから離れていたが、ちょっと歩けばカルーラのメインストリートに出るそうだ。マルシェもあり、御用聞きの冒険者さんが、教えてくれた。
「こちらです」
示したのはログハウス。あら、素敵。庭も広い。
「鍵です。毎朝、お伺いします」
「ありがとうございます」
ぺこり、として御用聞きの冒険者さんが帰って行った。
「ではテイマー殿、我々もこれで失礼します。後日改めて」
「はい」
パーヴェルさんが一礼して帰って行った。
さ、入ろう。
早速ログハウスへ。ホークさんがノワールを倉庫に移動させる。後で、ルームに誘導やね。
ログハウスは直ぐに居間。広くて、ふかふかソファーに素敵な暖炉が。花が興奮して、走り回る。元気とコハクは庭で遊んでいる。三人娘は眠そうなので、ルームに誘導。
ログハウスの1階には、この居間とダイニングキッチン。キッチンの奥には小部屋と食料庫。お風呂もある。2階にはベッドルームが3つ。屋根のせいで、天井が斜め。トイレは2階にもある。
素敵な感じ。
4人家族で十分や。
庭もよく見たら広いし、かわいかベンチがあるし。
母は早速ダイニングキッチンをチェックしている。冷蔵庫は空っぽだから明日買い物しないと、あ、いけん、まずはやることは。
「チュアンさん、明日、修道院に行きましょう」
「え?」
驚いた顔のチュアンさん。
「親代わりのシスターさんに会いにいかんと。せっかく来たんですから、挨拶に行きましょう」
チュアンさんは思案顔。あ。
「あ、奴隷って事は黙っていましょうね」
「それは、バレないと思います」
チュアンさんは、首もとの奴隷紋を触る。
「シスターは目が悪くて、これには気がつかないと思います」
「え? そんなに悪いんですか?」
元々左目は怪我が理由で失明。そのせいで右目に負担がかかり、更に加齢による視力低下と白内障でほとんど見えていないと。
なるほど、なるほど、目が悪いんやね。ならば、これの出番だ。
「晃太ー」
「何ね?」
「蛇のポーションー」
「あーい」
花を追いかけていた晃太のアイテムボックスから、蛇のポーションを取り出す。
「はい」
と、手渡されたのは黒っぽいポーション。
「さあ、チュアンさん。今回の治療のご褒美ですよ」
パメラさんの治療を頑張ってもらったしね。
「しかし、こんなに高価なポーション………」
「はいはい。ご褒美ですよー。あ、晃太、鮫のサプリメントー」
なんや、タクシー、みたいやけど。晃太はアイテムボックスから鮫のサプリメントを取り出す。白内障が出る程の高齢者なら、関節が悪い可能性あるしね。
戸惑うチュアンさんの手に、鮫のサプリメントをのせる。
「せっかくあるんやし、有効活用ですよ。このままあっても、宝の持ち腐れですよ」
はいはい、とごつい手にのせる。
「さ、早速シスターさんに持っていきましょう」
「あのユイさん」
修道院の特定の誰かと会ったり、差し入れするには、予約が必要なんだって。修道院は、閉鎖的な施設。終生神に身を捧げた人が行くか、何かしら保護が必要な子供か、アルブレンの石少年のような問題児が行く場所だ。チュアンさんがそこ出身と聞いたけど、保護されたんやろうね。
よし、まだ日が高いし、予約にいこう。予約次第でそれまでゆっくりしよ。
未だに戸惑うチュアンさんを、さあさあと説得。
私とチュアンさん、ホークさんとルージュで早速修道院に向かう事に。ノワールをルームの厩舎に誘導し、ダイニングキッチンでルームを開けっ放しにする。
元々地元のチュアンさんに付いて、修道院に向かう。御用聞きの冒険者が付き添いしてくれた。初めての街だし、お願いした。絡まれたらやだしね。
修道院は街の中心から離れていて、高い塀に囲まれている。そう言えば、マーファには修道院なかったなあ。チュアンさんがアノから少し北に進んだ場所にありますよって。
あれが、入り口かな? 壁の割には小さい。
チュアンさんが窓口で面会の予約している。一応、私が主人なので、私も横に並ぶ。最後にルージュも後ろから顔を覗かせ、受け付けの人が、ひーっ、みたいな。
面会は明日の午前中になった。良かった、直ぐに会えるね。修道院の中の応接室でお会いするのは、私とチュアンさんだけ。
『ユイ、私とビアンカは入れないの?』
「みたいやね」
『心配だわ』
「大丈夫よ。チュアンさんおるんやし」
修道院って、敬虔な人しかいないやろ。
『そうかも知れないけど。まあ、これくらいの壁、破壊できるし』
「恐ろしい事言わんで」
さらっと出てくる恐ろしい言葉。まあ、あんなに堅そうなアイアンゴーレム貫通したし、これくらいの壁、なんて事ないかな。ビアンカやルージュにしたら発泡スチロールやろうね。
さ、帰ろ。
昨日は皆、頑張ってもらったしね。たっぷりご馳走やね。あ、力を貸してもらった闘神様にもお礼と、アルコール解禁して。
「あの、ユイさん」
考えていると、チュアンさんがおずおずと言ってきた。
「はいはい」
「ここまでよくしてもらって、本当にありがとうございます。厚かましいのは重々承知しているのですが、ユイさん、あの、1つだけお願いが」
チュアンさんが言いにくそう。ちら、とホークさんを見てるが、ホークさんはうなずいている。なんやろ。
「はい」
「後日でいいのですが、弟の墓参りに行く許可を」
「直ぐに行きましょう。今すぐ行きましょう」
はよう言わんね。しかし、チュアンさんに弟さんがいたんや。初耳。
「後日、休みに行きますから、許可だけ頂ければ十分なんです」
「許可なんてそんな、全然オッケーですよ。弟さんのお墓、遠いんですか?」
「隣の教会の、共同墓地に」
「寄っていきますよ」
多分、必要?って思ったんだよね。
それでも、ちゃんと案内してくれた。
ギルドから離れていたが、ちょっと歩けばカルーラのメインストリートに出るそうだ。マルシェもあり、御用聞きの冒険者さんが、教えてくれた。
「こちらです」
示したのはログハウス。あら、素敵。庭も広い。
「鍵です。毎朝、お伺いします」
「ありがとうございます」
ぺこり、として御用聞きの冒険者さんが帰って行った。
「ではテイマー殿、我々もこれで失礼します。後日改めて」
「はい」
パーヴェルさんが一礼して帰って行った。
さ、入ろう。
早速ログハウスへ。ホークさんがノワールを倉庫に移動させる。後で、ルームに誘導やね。
ログハウスは直ぐに居間。広くて、ふかふかソファーに素敵な暖炉が。花が興奮して、走り回る。元気とコハクは庭で遊んでいる。三人娘は眠そうなので、ルームに誘導。
ログハウスの1階には、この居間とダイニングキッチン。キッチンの奥には小部屋と食料庫。お風呂もある。2階にはベッドルームが3つ。屋根のせいで、天井が斜め。トイレは2階にもある。
素敵な感じ。
4人家族で十分や。
庭もよく見たら広いし、かわいかベンチがあるし。
母は早速ダイニングキッチンをチェックしている。冷蔵庫は空っぽだから明日買い物しないと、あ、いけん、まずはやることは。
「チュアンさん、明日、修道院に行きましょう」
「え?」
驚いた顔のチュアンさん。
「親代わりのシスターさんに会いにいかんと。せっかく来たんですから、挨拶に行きましょう」
チュアンさんは思案顔。あ。
「あ、奴隷って事は黙っていましょうね」
「それは、バレないと思います」
チュアンさんは、首もとの奴隷紋を触る。
「シスターは目が悪くて、これには気がつかないと思います」
「え? そんなに悪いんですか?」
元々左目は怪我が理由で失明。そのせいで右目に負担がかかり、更に加齢による視力低下と白内障でほとんど見えていないと。
なるほど、なるほど、目が悪いんやね。ならば、これの出番だ。
「晃太ー」
「何ね?」
「蛇のポーションー」
「あーい」
花を追いかけていた晃太のアイテムボックスから、蛇のポーションを取り出す。
「はい」
と、手渡されたのは黒っぽいポーション。
「さあ、チュアンさん。今回の治療のご褒美ですよ」
パメラさんの治療を頑張ってもらったしね。
「しかし、こんなに高価なポーション………」
「はいはい。ご褒美ですよー。あ、晃太、鮫のサプリメントー」
なんや、タクシー、みたいやけど。晃太はアイテムボックスから鮫のサプリメントを取り出す。白内障が出る程の高齢者なら、関節が悪い可能性あるしね。
戸惑うチュアンさんの手に、鮫のサプリメントをのせる。
「せっかくあるんやし、有効活用ですよ。このままあっても、宝の持ち腐れですよ」
はいはい、とごつい手にのせる。
「さ、早速シスターさんに持っていきましょう」
「あのユイさん」
修道院の特定の誰かと会ったり、差し入れするには、予約が必要なんだって。修道院は、閉鎖的な施設。終生神に身を捧げた人が行くか、何かしら保護が必要な子供か、アルブレンの石少年のような問題児が行く場所だ。チュアンさんがそこ出身と聞いたけど、保護されたんやろうね。
よし、まだ日が高いし、予約にいこう。予約次第でそれまでゆっくりしよ。
未だに戸惑うチュアンさんを、さあさあと説得。
私とチュアンさん、ホークさんとルージュで早速修道院に向かう事に。ノワールをルームの厩舎に誘導し、ダイニングキッチンでルームを開けっ放しにする。
元々地元のチュアンさんに付いて、修道院に向かう。御用聞きの冒険者が付き添いしてくれた。初めての街だし、お願いした。絡まれたらやだしね。
修道院は街の中心から離れていて、高い塀に囲まれている。そう言えば、マーファには修道院なかったなあ。チュアンさんがアノから少し北に進んだ場所にありますよって。
あれが、入り口かな? 壁の割には小さい。
チュアンさんが窓口で面会の予約している。一応、私が主人なので、私も横に並ぶ。最後にルージュも後ろから顔を覗かせ、受け付けの人が、ひーっ、みたいな。
面会は明日の午前中になった。良かった、直ぐに会えるね。修道院の中の応接室でお会いするのは、私とチュアンさんだけ。
『ユイ、私とビアンカは入れないの?』
「みたいやね」
『心配だわ』
「大丈夫よ。チュアンさんおるんやし」
修道院って、敬虔な人しかいないやろ。
『そうかも知れないけど。まあ、これくらいの壁、破壊できるし』
「恐ろしい事言わんで」
さらっと出てくる恐ろしい言葉。まあ、あんなに堅そうなアイアンゴーレム貫通したし、これくらいの壁、なんて事ないかな。ビアンカやルージュにしたら発泡スチロールやろうね。
さ、帰ろ。
昨日は皆、頑張ってもらったしね。たっぷりご馳走やね。あ、力を貸してもらった闘神様にもお礼と、アルコール解禁して。
「あの、ユイさん」
考えていると、チュアンさんがおずおずと言ってきた。
「はいはい」
「ここまでよくしてもらって、本当にありがとうございます。厚かましいのは重々承知しているのですが、ユイさん、あの、1つだけお願いが」
チュアンさんが言いにくそう。ちら、とホークさんを見てるが、ホークさんはうなずいている。なんやろ。
「はい」
「後日でいいのですが、弟の墓参りに行く許可を」
「直ぐに行きましょう。今すぐ行きましょう」
はよう言わんね。しかし、チュアンさんに弟さんがいたんや。初耳。
「後日、休みに行きますから、許可だけ頂ければ十分なんです」
「許可なんてそんな、全然オッケーですよ。弟さんのお墓、遠いんですか?」
「隣の教会の、共同墓地に」
「寄っていきますよ」
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