無職メンヘラ男が異世界でなりあがります

ヒゲオヤジ

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第二章

アイリスの誕生日

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Bクラスになってから、周囲の俺を見る目が変わってきた。

今までFクラスの最下層だった俺がBクラスになったことで驚きと羨望、そして周囲の俺に対する扱いが変わってきたのだ。

しかし、余計な視線もある。

アイリスと仲良くしていることで、余計な敵を作ってしまっていたのだ。

(おい、あいつか?我らが姫を独り占めにしてる奴は??)
(チッ、いい気になってんじゃねーぞ・・)
(そのうちシメてやろうぜ・・)
(でもあいつ、ダースに勝った奴だしな・・ドラゴンまで・・)
(人数で囲んじまえば何もできねーよ!やっちまおうぜ!)

うーん、物騒だな・・

そんなある日。

俺は放課後に男子学生に屋上に呼び出されていた。

昔の自分なら帰ってしまうところだったが、まぁ話だけは聞いてやろうと思ったのだ。

多少成長してるのかな・・?

「おい、てめぇかあ?ユージってやつは?アイリスちゃんと仲良くやってるらしいなぁ?」
男性学生の一人が言う。

なんかもうテンプレだな。

「いや、アイリスとは仲良くさせてもらってるけど、君らの考えてるようなことは一切ないから、心配しないでいいよ?」

「そ・・そうなのか?じゃあまだアイリスちゃんは独り身・・?」

「独り身かどうかは知らないけど・・少なくとも俺は彼氏とかそんなんじゃないから。」

「お前、アイリスちゃんがどれだけ人気あるか知ってるのか?」

「いや・・詳しくは知らないけど、なんとなく想像はできる・・かな・・アハハ・・」

「チッ!やっぱりこいつなんか気に食わねぇ!シメてやろうぜ!」
別の男子が言う。

「我らアイリスちゃん親衛隊!ここに敵を滅さん!!」

男子学生が俺を囲む。

あーどうしよう・・
ホーンテッドで切りつけるわけにもいかないし、おとなしくボコボコになってやるか・・・

と、そんなことを考えていると、

「お前ら、何やってるんだ?」
という声。

振り向くとポニーテールをなびかせたフレンダだった。

「くだらない理由でのイジメは風紀委員としては見逃せないね。」
おっと男前。

「ああ?風紀委員?」

「おい、やべーよ、あいつフレンダだぜ・・家が武術師範の・・」

「チッ!おい、いこーぜ!」

男子学生たちはそそくさのその場を立ち去る。

「大丈夫だったか?ユージ君?」

「ああ、おかげで助かったよ、ハハ・・」

ってか女の子に助けられることが多いな、俺

「まぁ、ああいう輩はどこにでもいるもんだ。今度何かあったら私に言ってきなさい。」

ありがたや。

「まぁ、あなたはアイリスやアカネと仲良くしてるからね。ああいう手合いは今後もくるだろうなぁ・・」

嫌なことを。

――――――――

そんなことがありつつもBクラスでの日々に慣れてきたある日。

「ユージ君、来週私の誕生日なの!パーティーやるから来てね?」
とアイリスからお誘いがきた。

「パーティー?あの豪邸で・・いやちょっと気が引けるな・・」

「大丈夫だよ!今回はアカネ、キース君、アイズちゃんも呼ぶから!」

大丈夫かなぁ??

「俺、マナーとかわからないよ?」

「へーきへーき!もし不安ならアカネが教えてくれるよ!」

そうか、アカネも貴族だからな。

パーティーなんて日本でも行ったことないし、行ってみようか。

――――――――

その日の放課後、風魔法研究部にて。

「ユージ、言っとくけどプレゼントくらい持っていったほうがいいわよ?」
とアカネに言われた。

「いや・・プレゼントって言ったって、貴族のお嬢様に何を持っていけばいいのか・・」

「なんでもいいのよ。心がこもっていれば。」

そうは言うけどな・・変な形の石ころとかじゃダメだろう??

「しょうがないわね。私が付き合ってあげるから買い物にいきましょ!」

え?アカネと二人で?

「そうよ!今日クラブが終わったら行くわよ!」

俺は半ば強引に買い物に連れていかれることになった。

――――――――

俺たちは学園の近くにある街に来ていた。

この街は学生街ということもあって学生用の店が多い。
本屋、食料品店、アイテム店、カフェ、レストラン、洋服店、などなど。

その中に武器防具店というものがあり、ふと覗いてみると、

『ガンビル武器防具店』
とあった。

ガンビル・・?

ダースの名字じゃなかっただろうか。

そんな俺には構わず、
「まずはこのあたりから見ていくわよ。」

とアカネに引っ張られていった先は女の子用のかわいいものが売っていそうなおしゃれな小物店。

俺一人なら一生縁がなさそうな場所だ。

中には指輪、ネックレス、ポーチなどいかにも女の子が好みそうな品々が並んでいる。

元引きこもりには中々高いハードルを感じさせる雰囲気。

「うーんこれは・・デザインはいいけど、色がねぇ・・こっちはちょっとお値段が高いし・・」などと早くもアカネは物色を始めている。

もうみんな一緒に見えてきた。

「あ・・あのさ、アカネ。誕生石ってこっちにもあるのか?」

「あるけど・・高いわよ?普通の学生じゃ手を出せないわ。あなた奨学生でしょ?」

そう、俺は奨学金で通っているのでお金にあまり余裕がない。

一応、小遣いらしきものももらっているのだが、なんだかんだ細かな出費があるため、無駄な出費はできないのだ。

アカネは結局その店をあきらめ、別の店に行く。
今度は服屋だ。

日本だとセレクトショップというのだろうか?ここもまたおしゃれな雰囲気でいづらいことこの上ない。

「うーん、アイリスの体型だとこのくらいかしら・・あの子胸あるし・・でも雰囲気に合った服は・・」
と早速物色を始めるアカネ。

もはや俺はただの付き人と化していた。
気のせいか周りの目が痛い。

こんなおしゃれな店でいたたまれずにいるさえない男子と美少女。
周囲から
(あの子たちどんな関係なのかしら・・)
(彼氏と彼女?まさか・・釣り合わないわよねぇ・・)

小声がささやかれる。
聞こえてるんですけど。

それでもアカネは迷った末、白いワンピースを選んでいた。

うん、アイリスのイメージにぴったりだな。

「さぁ私はこんなところかしら。ユージはまだ決まらないの?」

「あ、ああ、ちょっと気になる店があったんだけど、行ってみていいかな?」

「いいけど?このあたりに女の子に向いた店ってそんなにないわよ?」

「ちょっと面白い店を見つけたんだ。」

俺はアカネを連れて先ほど見た『ガンビル武器防具店』にやってきた。

「はあ?あなたまさか誕生日プレゼントに剣でも渡すつもり??」
アカネが驚く。

「いやいや、違う。ちょっと見てみてよ。」
と入っていくと、

「あ?ユージ?」

なんとダースが店番をしていた。

やっぱりダースの家だったのか。

「ようダース。今日はちょっと買い物に来たんだ。」

「いやぁそりゃ構わねえけどよ・・」

(お前まさかアカネちゃんとつきあってんのか?)
ボソボソと言ってくるダース。

(いや違う。今日は買い物に付き合ってもらってるだけだ。)

安心したようにホッとするダース。

アイリスのことと言い、アカネといい、2大美神と友人やってるのも大変だな。昼間の屋上の件もあるし。

しかし、ダース、本当にアカネが好きなんだなぁ・・

俺と並んで品物を見ているアカネをチラチラ見ているのがわかる。

まぁこの際ダースのことは放っておこう。

俺は目的の品の前に来ると、
「これなんかどうだろうと思ったんだ。」
と、ワンド(魔法杖)を取って見せた。

「あら?ユージにしては面白いものを見つけたわね」
とお褒め?の言葉。

「さっき店の外から見えたんだ。ほらこれならヒールを強化する術が組み込まれてるらしいし・・値段も手ごろだし。どうかな?」

「いいんじゃない?確かアイリスはまだワンド持ってなかったと思うわ。」

家伝来の伝説のワンドとか持ってなくて良かった。

俺はそれを購入すると、一応ラップにもプレゼントらしい包装をしてもらって店を出た。

帰り道。

「じゃあ、私はこっちだから。またね、ユージ。」

「ああ、今日はありがとう、助かったよアカネ。」

「私は何もしてないわよ。それじゃあね!」

なんとはなく、二人で出かけられたことに嬉しさを感じつつ、俺も寮へ向かった。

――――――――

パーティー当日。

俺、アカネ、アイズ、キースはそれぞれプレゼントを持ってアイリスの家の前に集合していた。

「それじゃ行くわよ。」

「ああ・・緊張してきた・・」
俺が言うと

「ユージ、あなたまだこんなとこで根性なしなの?大丈夫よ、クラスメートの誕生日会ってだけなんだから。」
アカネが頼もしい。

でもこの立派な門を見ると普通の日本人はビビってしまうだろう。

キースとアイズは割と平気みたいだ。キースは地方貴族らしいし、アイズは氷竜のお姫様だし、やっぱり慣れているのだろうか。

俺たちは門の守衛さんに自分たちの身分を伝えると屋敷内に入っていった。

「わー!よく来てくれたね!みんな!」
入り口でアイリスが出迎えてくれる。

アイリスは肩を見せた清楚なパーティー用のドレスをまとい、その美しさを一層輝かせていた。

「アイリス、今日はおめでとう。これ私たちのプレゼントよ。」
まずアカネがプレゼントを手渡す。

「アカネありがとう!ワンピースだね!私の好きなデザインだよ!」
アイリスが嬉しそうに中身を確かめる。

「アイリスちゃん、俺はネックレスだよ。気に入ってもらえると嬉しいんだけど。ニャハハ!」
キースがセンスのよさそうなプレゼントを渡す。

「ありがとう!キース君、ちょっとつけてみるね?」
アイリスは早速ネックレスを付けてみる。
アイリスの美しさがより際立ったようだ。

「僕は竜の鱗。人を災いから守る。」

「竜鱗?貴重だね?ありがたくもらっておくよ!」

最後に俺が
「アイリス、俺からはワンドだ。気に入ってくれると嬉しいんだけど・・」
と袋ごと渡す。

「ありがとう!これは・・ヒール強化の付与がされてるね。大事に使うよ!」
アイリスが抱きついてきた。
む・・胸が・・

とりあえず、喜んでくれたみたいで良かった。

ちなみに俺たちの格好は、
アカネは赤いパーティードレス、キースは貴族らしくやはりパーティー用のスーツ。
俺とアイズは制服だった。

「皆さま、本日はわが娘アイリスのためによく来てくださった!今日は遠慮なく飲み食いし、楽しんでくれたまえ!」
威厳のある男性が壇上でお礼の言葉を述べている。

アイリスのお父さんだろうか?

となりにはアイリスに似た美しい女性が微笑んでいる。優しそうな女性だ。
お母さんかな?

会場はちょっとした体育館ほどの広さで100人ほどが思い思いに集まっている。

皆、お父さんの祝辞が終わると、一斉に挨拶や食べ物、飲み物などを取りに移動する。

アイリスはあっという間に大人たちに囲まれてしまった。うーん大貴族のお嬢様も大変そうだなぁ・・。

パーティーは立食形式でこれならマナーなどを気にせず食べられそうだ。

アイズは早くも口をいっぱいに膨らませて次の食料を物色している。

俺たちも思い思いに食事をつまんでいると、

「やあ君たちがアイリスのご学友かな?」
とお父さん、お母さんが話しかけてきた。

「はい、ユージ・ミカヅチと申します」
「キース・リカルドです。」
「僕はアイズ。」

とそれぞれ挨拶をした。

「私はコーネリアス・ローム・ヴァレンティ、アイリスの父だ。今日は来てくれてありがとう!」
お父さんが言う。

「わたくしはリスティ・ローム・ヴァレンティですわ。まぁ、アカネちゃんは子供のころから知っているけど、あの子もこんなにお友達ができるようになったのねぇ・・」
とお母さんが自己紹介してくれる。

「あの子は子供のころは引っ込み思案でお友達もなかなかできなくてねぇ・・アカネちゃんがいつも遊んでくれたから良かったけど・・心配だったのよ。」

そうだったのか。
学園の聖女みたいな今のアイリスからは想像できないな。

「もう!母上!余計なことを言わないでください!」
と、アイリスが来てお母さんにくぎを刺す。

「おほほ、ごめんなさい、アイリス。でも本当に良かったわ。」
と淑やかにお母さんが微笑む。

やっぱり笑った顔とかアイリスに似てるなぁ・・。

「ところで、君か?ドラゴン・バスターというのは?ユージ君だったね?」
とお父さんが話しかけてきた。

「ああ・・はい、ドラゴン・バスターというか、ちょっと目を突いただけですけど・・」

「おお、やはりそうか!学園では外部に内密にしているようだが、私は学園内にも協力者がいるからね!」
とワハハと笑う。

「む・・あのときは油断した・・」
当の本人(本ドラゴン?)アイズがムスッとした顔になる。

「おお、失礼した、君が件のドラゴンだね?うちの娘をよろしく頼むよ」

「うん。僕アイリス好き。だから守る。」
とフンスッとアイズが機嫌を直した。

さすが大貴族。人の心の機微には通じているみたいだ。

「ヴァレンティ公、お客人がお待ちです」
執事らしき人がお父さんを呼びに来た。

「おお、そうか。では君たち、ゆっくりしていってくれたまえ!」
と言うとお父さんは去っていった。

やっぱり貫禄あるなぁ・・。

「おほほ、ごめんなさいね、バタバタしていて。わたくしも行かなくては。ではごゆっくり。」
お母さんも立ち去っていく。

すると今度はジルと呼ばれていた執事がやってきて
「ユージ殿、先日は失礼いたした。あらためてお嬢様を守ってくれたこと、礼を申し上げる。」
と挨拶してきた。

「いや、俺・・僕はなにもしてないですよ。」

「それでも我々が駆け付けるまでの間、お嬢様を守ってくれたことは確かだ。」

「ユージ、そんなことやってたの?」
アカネが驚いたようにいう。

「うむ、ユージ殿は暴漢に襲われそうになっていたところお嬢様を守ってくれたのです。」

「はぁーユージも出世したもんね。始めはチンピラに絡まれてるような人だったのに。」
そーいや、そんなこともあったな。アカネに助けてもらったんだっけ。

「アイリスお嬢様が幼少の頃はよくアカネ殿に守っていただいたものですが、時のうつろうのは早いものです。」

「もう!ジル、そんなことはいいの!ほら皆食事もできないでしょう?もうあっちへ行って!」
珍しくアイリスが子供のようにぷんぷんしていた。

やはり子供のころから面倒を見てくれていたジルには素が出るのだろうか?

「これは失礼いたしました。では皆さんごゆっくりお過ごしくださいませ。」
ジルが一礼して去っていく。

「みんなごめんね?私もお客様に挨拶があるから・・」
と申し訳なさそうにアイリスが断る。

「ああ、いいのよ。貴族のパーティーはそんなもんだし。」
とアカネが手をヒラヒラさせて言う。

アイリスが去った後、

「いや、それにしても豪勢だなぁ?やっぱりヴァレンティ家ってすごいんだな?」
と俺が感想を言うと、

「あら、ヴァレンティ家にしてはまだこれは小規模な方よ。皆政治にかかわってる人はお近づきになりたいんだから。」
とアカネが補足する。

そうなのか・・これで小規模・・貴族恐るべし。

俺たちは並んでいる豪華な皿から食事を思い思いに取って過ごした。

しばらく歓談していると、とある貴族風の人が近づいてきた。

「アカネさま?ローゼンデール公のご息女、アカネ様ではないですか?」
とアカネに話しかけてきた。

「はい、アカネですが・・あなたは?」

「私はクリス・レーニンと申します。ローゼンデール公には生前大変良くしていただきました・・お父様のことは残念でなりません。」

「・・お父様のこと・・」

「アカネ様がまだ幼かったころは、私も手に抱かせていただいたものです。お忘れかと存じますが・・よくここまで立派に育ちなされた・・お父様もあの卑劣な罠にかかりさえしなければ・・」

「お父様のことは私がその無念を晴らして見せます。」
とアカネがきっぱり言うと、

「わかりました。私は財務部門に籍をおいておりますのでお助けできることがあればなんありとおっしゃってください。」

「わかりました。お力をお借りすることもあるかもしれません。その時はよろしくお願いいたします。」
とアカネは上品に頭を下げた。

クリスが去っていった後、

「なぁ・・アカネのお父さんはどうして罪を着せられたんだ?」
と聞いてみる。

「それは・・おいおい話すわ。」
なんだかここでは触れないほうがよさそうだ。

そっとしておくか。

俺たちはしばらくパーティーを楽しんで、夜も更けていったので、みなアイリスやお父さん、お母さんに挨拶をして立ち去ることにした。

――――――――

寮への帰り道。

(アカネのローゼンデール家にいったい何があったんだろう?簡単に聞ける雰囲気じゃないしな・・)
などと考えていると、

「ユージ、何考えてる?」
とアイズが話しかけてきた。

「いや、アカネのことでさ・・なんかお父さんに色々あったみたいだなって・・」

「僕、王族だけど、王族でも色々ある。人間族もドラゴンも変わらない。」
とアイズが答えた。

アイズが珍しく少し考えるような素振りを見せている。

のんびりしてるように見えるアイズでも、色々事情はあるようだ。

俺たちはそんなことを考えながら寮へと戻っていった。
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