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第六章
修学旅行
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「アカネ!すごいじゃないか!優勝なんて!」
昼食時、早速アカネに祝辞を言うと、
「あんなもの、時の運よ。私元々興味なかったし。」
「それでもあのアイリスちゃんを破ったんだ!大したもんだぜ!」
今日はランチに参加してきたキースが言う。
「あら、雷神トール様にそう言っていただけるのは光栄だわ。」
アカネはいかにもクールにいなす。
「おかしいですわ・・私が優勝できなかったなんて・・」
エリスが悔しそうにしている。
「まぁ、エリスはこの学校に来て日も浅いしな。来年はもっといいところ行くんじゃないか?」
「そうだといいのですけど・・それにしても、アカネ様やアイリス様は強敵ですわ・・」
「あはは・・私はたまたま運が良かっただけだよ。」
アイリスがフォローするが、いかにも学園のマドンナにふさわしいのはアイリスなんだろうな。美貌、スタイル、性格、男が理想とする女性に最も近いだろう。
「まぁ、五十年後には勝って見せますわ!」
確か竜人族の寿命は人間の十倍だったな。すると五年後ということになるのか。まぁそれは勝つだろう。その時に美少女コンテストがあるのかどうかわからないが。そもそも皆卒業しているだろう。と、それは言わないことにした。
「ところでもうすぐ修学旅行ね。」
アカネが話題を変える。
修学旅行なんてこっちの世界でもあるのか。
「旅行ってどこにいくんだ?」
「確かキョートよ。ご老公の肝いりで作られた街って聞いてるわ。」
ああ、なるほど。信長様が京都を再現したのか。それは中々面白そうだ。
「私キョートって行ったことないの。確かいろんな木造の古い建物や像があるんでしょう?」
アイリスがウキウキとした顔で言う。
「ああ、多分それは俺がいた国の街を模したものだな。信長様が作られたんなら間違いないだろう。」
「どんなところなの?」
アカネが聞く。
「うーん、古い街並みに仏像やお寺など、行ってみれば宗教的な情緒のある街かなぁ?宗教っていってもこっちの宗教とは全く違うけど。」
「ブツゾー?」
「俺のいた世界の神様だよ。お寺はそれらをまつる為に作られたものなんだ。まぁ実際に宗教目的で行く人は少ないんじゃないかな?皆情緒を楽しむようなところだよ。」
「へぇ?何か楽しみね!」
アカネも乗り気になってきたようだ。
「まぁ俺も二三回しかいったことはないけど、面白い街だよ。街を歩くだけで結構楽しめると思う。」
「観光地って聞いたけど?」
「ああ、もうその側面の方が大きいだろうな。きっとアカネやアイリスには異国に感じると思うよ。」
「ふーん。ちょっとユージの国に触れる機会が出てきそうね。」
京都を俺の国と思われてもちょっと違う気もするが。
「まぁ、普通の俺の国とはちょっと違うけどな。歴史的な建造物が多いところだよ。俺の国のものでは確か千年以上前の建物とか残ってたはずだ。」
「良く壊れなかったわね。」
「うーん、確か戦争とかもあったはずなんだけど、敵国が歴史を重んじて攻撃を避けたって話を聞いたことがあるなぁ。」
「そうなの?戦争でも破壊をやめるなんて敵の国もやるわね!」
確かアメリカは京都の爆撃は避けたんだよな。まだ若い国だから古いものに憧憬があったんじゃないかって聞いたことがあるけど。
「まぁそんあこんなで残ってきた町なんだ、商人も数百年前のお得意様を覚えていたりして時の流れが他の街と違うところだな。」
「信長様もやるわね!そんな街を再現しちゃうなんて!」
確か信長様は仏教には批判的だった気がしたが、それでも祖国を少しは懐かしんだのだろうか。散々本願寺一派との戦いで苦労したはずなんだけどな。それでも本能寺を京都の宿舎にしていたくらいだ。敵対勢力以外にはこだわりはないのかもしれないな。
「まぁ俺も信長様がどういう風に再現したのか楽しみだな。」
俺達はキョートの話で盛り上がった。
・・・
「えーそんなわけで来週から修学旅行になります。」
マーティン先生がクラスで皆に伝えた。
「古い木造の建物が多い場所だからみな落書きしたりいたずらしたりしないようにね。国から罰せられるから。」
「えー!」
「国から罰せられるの?」
「よっぽど貴重なんだな~」
生徒がそれぞれ思いをはせている。
「旅程は三泊四日になります。みな準備をしておくように。ああ、服装は学生服だからね。少し寒い場所だから上に羽織るものを持っていくといい。」
先生は慣れているのかそんなことを言っていた。
後ろからアイリスがつんつんしてくる。
「ねぇユージ君。キョートって寒い場所なの?」
「うーんと、氷竜国や雷竜国みたいなことはないけど、俺のいた国の街なら寒暖差が結構ある土地のはずだ。」
「そうなの!じゃあ防寒もしっかりしなきゃだね!」
京都は確か盆地で気候としては、瀬戸内海式気候と内陸性気候を併せ持っており、冬は降水量が比較的少なく、夏と冬、昼と夜で寒暖差が激しいはずだ。俺も先輩の家に行った時に春にも関わらず寒さを感じた覚えがある。
「そうだな。夜なんかは結構冷えると思う。準備していったほうがいいかもな。」
「そうだね・・」
そこでマーティン先生が、
「京都では男女六人のグループを作ってもらいます。皆早めにグループ決めを行うように!」
げ!グループ決めなんかあるのか!俺の最も苦手とする分野じゃないか・・。
そして休み時間。
「ユージ君、一緒のグループになろう?」
おっと早速アイリスが誘ってくれた。ありがたい。
「ユージ、俺達とも組もうぜ?」
ダースも誘ってくれた。
うう・・・こんなことは日本じゃなかったなぁ・・いつも最後まで取り残されていたっけ・・
「いや、しかしダースたちは三人だろう?男女比に差が出るんじゃないのか?」
「大丈夫だろ?男四人に女二人でぴったりじゃねぇか!」
そうなのかな?
「ふむ。なら私もそちらのグループに入れてもらいましょうか。その・・色々あるので。」
サンダユウが言ってきた。任務だな、間違いなく。
そして俺たちはあっさりと六人グループを結成することになった。
段々楽しみになってきたな。
・・・
食堂にて。
その話をアカネ達にすると、
「あら、私は龍翔と一緒のグループになったわよ。龍翔が一人で寂しそうだったから誘ってあげたの。」
さすがアカネ。男前だ。
「ウルヴァンは参加するのか?」
「あいつはこういった催しには参加しないんじゃないかしら?特待生扱いだしね?」
アカネに龍翔か・・ケンカなんか売ってくる奴がいたらひどい目に合わされそうだな。
「まぁグループが分かれちゃったのは仕方ないわね。別のクラスだし。お互いに楽しみましょ!」
それもそうだな。せっかくの機会だ。こっちの世界の修学旅行を満喫するとするか。
・・・
帰り道。俺は珍しく時間が合ったのでアイズと一緒に下校していた。アイズは補習帰り、俺はクラブ帰りだ。これから俺はライム道場へ。アイズは寮へと帰ることになる。
すると黒いフードをかぶった男が近づいてきた
「ユージ・ミカヅチだな。」
いかにも怪しい雰囲気を出している。
「ああ、そうだが・・あんたは?」
「フッ。私のことを覚えておけ。そのうち会うことになるだろう。」
と言うや否や、男は姿を消してしまった。
なんだ?気になる男だな・・
「ユージ。今の男、普通じゃない。」
アイズが警戒心剥き出しの顔になっている。
「ああ、そうだな・・こう何か掴みどころがない感じだった。」
また会うと言っていたな・・
謎の男だ。
まあいい。今はアイズに話があったんだ。
「アイズ、ちょっと明日にでも俺をライン・ビーチに連れて行ってくれないか?」
「いいけど、何で?」
「今度郡を賜ったからな。クリスと色々話しておきたいんだ。」
「そう。わかった。」
手紙でやり取りしていたが、ライン・ビーチはライン郡の郡都を兼ねることになった。ちょっと修学旅行の前に手紙じゃ伝えられないことを話しておきたい。
俺達はそこで別れた。
・・・
翌日。
授業が終わった時間を見計らってFクラスに顔を出してみた。
「おお!ユージじゃないか!久しぶりだな!」
ブリッツ先生が話しかけてきた。
「あはは・・ご無沙汰してます。」
「活躍は聞いているぞ!学生の身でずいぶんと出世したもんだ。」
「いやぁ・・周りの力のおかげです。たまたま運に恵まれただけです。」
「はっはっは!そういう事にしておこうか。ところで今日は何の用だ?」
「ちょっとアイズをお借りしたいと思いまして・・」
「伯爵様のお言葉では逆らうことはできんな!では今日の補修は無しとしよう。」
「ありがとうございます。」
「ユージ」
アイズがとことこやってきた。
「ああ、アイズ昨日話した通り、ライン・ビーチまで頼む。」
「うんわかった。」
俺達は校庭に行くとアイズが竜化するのを待って乗り込んだ。
生徒が幾人か見ていたがもう慣れたものだ。大騒ぎするものもいない。
「じゃあ、アイズ頼む。」
『うん、行くよ』
俺達は空に飛びあがった。
ものの十数分でライン・ビーチについた。馬車だと半日かかるのに本当に助かるな。
俺達は官邸の前に降りた。
クリスが慌てて駆け出してくる。
「ユージ様!ですからアイズ様のドラゴン姿では皆が驚くので事前に伝えてくれと・・」
「ああ、すまんすまん。今回は時間がなかったんだ。」
「全く・・まあもうここの者たちも慣れてきましたがね。」
「あはは・・そうだと助かる。」
俺達は官邸に連れ立って入っていった。
これから色々と話しておきたいことがあるのだ。
昼食時、早速アカネに祝辞を言うと、
「あんなもの、時の運よ。私元々興味なかったし。」
「それでもあのアイリスちゃんを破ったんだ!大したもんだぜ!」
今日はランチに参加してきたキースが言う。
「あら、雷神トール様にそう言っていただけるのは光栄だわ。」
アカネはいかにもクールにいなす。
「おかしいですわ・・私が優勝できなかったなんて・・」
エリスが悔しそうにしている。
「まぁ、エリスはこの学校に来て日も浅いしな。来年はもっといいところ行くんじゃないか?」
「そうだといいのですけど・・それにしても、アカネ様やアイリス様は強敵ですわ・・」
「あはは・・私はたまたま運が良かっただけだよ。」
アイリスがフォローするが、いかにも学園のマドンナにふさわしいのはアイリスなんだろうな。美貌、スタイル、性格、男が理想とする女性に最も近いだろう。
「まぁ、五十年後には勝って見せますわ!」
確か竜人族の寿命は人間の十倍だったな。すると五年後ということになるのか。まぁそれは勝つだろう。その時に美少女コンテストがあるのかどうかわからないが。そもそも皆卒業しているだろう。と、それは言わないことにした。
「ところでもうすぐ修学旅行ね。」
アカネが話題を変える。
修学旅行なんてこっちの世界でもあるのか。
「旅行ってどこにいくんだ?」
「確かキョートよ。ご老公の肝いりで作られた街って聞いてるわ。」
ああ、なるほど。信長様が京都を再現したのか。それは中々面白そうだ。
「私キョートって行ったことないの。確かいろんな木造の古い建物や像があるんでしょう?」
アイリスがウキウキとした顔で言う。
「ああ、多分それは俺がいた国の街を模したものだな。信長様が作られたんなら間違いないだろう。」
「どんなところなの?」
アカネが聞く。
「うーん、古い街並みに仏像やお寺など、行ってみれば宗教的な情緒のある街かなぁ?宗教っていってもこっちの宗教とは全く違うけど。」
「ブツゾー?」
「俺のいた世界の神様だよ。お寺はそれらをまつる為に作られたものなんだ。まぁ実際に宗教目的で行く人は少ないんじゃないかな?皆情緒を楽しむようなところだよ。」
「へぇ?何か楽しみね!」
アカネも乗り気になってきたようだ。
「まぁ俺も二三回しかいったことはないけど、面白い街だよ。街を歩くだけで結構楽しめると思う。」
「観光地って聞いたけど?」
「ああ、もうその側面の方が大きいだろうな。きっとアカネやアイリスには異国に感じると思うよ。」
「ふーん。ちょっとユージの国に触れる機会が出てきそうね。」
京都を俺の国と思われてもちょっと違う気もするが。
「まぁ、普通の俺の国とはちょっと違うけどな。歴史的な建造物が多いところだよ。俺の国のものでは確か千年以上前の建物とか残ってたはずだ。」
「良く壊れなかったわね。」
「うーん、確か戦争とかもあったはずなんだけど、敵国が歴史を重んじて攻撃を避けたって話を聞いたことがあるなぁ。」
「そうなの?戦争でも破壊をやめるなんて敵の国もやるわね!」
確かアメリカは京都の爆撃は避けたんだよな。まだ若い国だから古いものに憧憬があったんじゃないかって聞いたことがあるけど。
「まぁそんあこんなで残ってきた町なんだ、商人も数百年前のお得意様を覚えていたりして時の流れが他の街と違うところだな。」
「信長様もやるわね!そんな街を再現しちゃうなんて!」
確か信長様は仏教には批判的だった気がしたが、それでも祖国を少しは懐かしんだのだろうか。散々本願寺一派との戦いで苦労したはずなんだけどな。それでも本能寺を京都の宿舎にしていたくらいだ。敵対勢力以外にはこだわりはないのかもしれないな。
「まぁ俺も信長様がどういう風に再現したのか楽しみだな。」
俺達はキョートの話で盛り上がった。
・・・
「えーそんなわけで来週から修学旅行になります。」
マーティン先生がクラスで皆に伝えた。
「古い木造の建物が多い場所だからみな落書きしたりいたずらしたりしないようにね。国から罰せられるから。」
「えー!」
「国から罰せられるの?」
「よっぽど貴重なんだな~」
生徒がそれぞれ思いをはせている。
「旅程は三泊四日になります。みな準備をしておくように。ああ、服装は学生服だからね。少し寒い場所だから上に羽織るものを持っていくといい。」
先生は慣れているのかそんなことを言っていた。
後ろからアイリスがつんつんしてくる。
「ねぇユージ君。キョートって寒い場所なの?」
「うーんと、氷竜国や雷竜国みたいなことはないけど、俺のいた国の街なら寒暖差が結構ある土地のはずだ。」
「そうなの!じゃあ防寒もしっかりしなきゃだね!」
京都は確か盆地で気候としては、瀬戸内海式気候と内陸性気候を併せ持っており、冬は降水量が比較的少なく、夏と冬、昼と夜で寒暖差が激しいはずだ。俺も先輩の家に行った時に春にも関わらず寒さを感じた覚えがある。
「そうだな。夜なんかは結構冷えると思う。準備していったほうがいいかもな。」
「そうだね・・」
そこでマーティン先生が、
「京都では男女六人のグループを作ってもらいます。皆早めにグループ決めを行うように!」
げ!グループ決めなんかあるのか!俺の最も苦手とする分野じゃないか・・。
そして休み時間。
「ユージ君、一緒のグループになろう?」
おっと早速アイリスが誘ってくれた。ありがたい。
「ユージ、俺達とも組もうぜ?」
ダースも誘ってくれた。
うう・・・こんなことは日本じゃなかったなぁ・・いつも最後まで取り残されていたっけ・・
「いや、しかしダースたちは三人だろう?男女比に差が出るんじゃないのか?」
「大丈夫だろ?男四人に女二人でぴったりじゃねぇか!」
そうなのかな?
「ふむ。なら私もそちらのグループに入れてもらいましょうか。その・・色々あるので。」
サンダユウが言ってきた。任務だな、間違いなく。
そして俺たちはあっさりと六人グループを結成することになった。
段々楽しみになってきたな。
・・・
食堂にて。
その話をアカネ達にすると、
「あら、私は龍翔と一緒のグループになったわよ。龍翔が一人で寂しそうだったから誘ってあげたの。」
さすがアカネ。男前だ。
「ウルヴァンは参加するのか?」
「あいつはこういった催しには参加しないんじゃないかしら?特待生扱いだしね?」
アカネに龍翔か・・ケンカなんか売ってくる奴がいたらひどい目に合わされそうだな。
「まぁグループが分かれちゃったのは仕方ないわね。別のクラスだし。お互いに楽しみましょ!」
それもそうだな。せっかくの機会だ。こっちの世界の修学旅行を満喫するとするか。
・・・
帰り道。俺は珍しく時間が合ったのでアイズと一緒に下校していた。アイズは補習帰り、俺はクラブ帰りだ。これから俺はライム道場へ。アイズは寮へと帰ることになる。
すると黒いフードをかぶった男が近づいてきた
「ユージ・ミカヅチだな。」
いかにも怪しい雰囲気を出している。
「ああ、そうだが・・あんたは?」
「フッ。私のことを覚えておけ。そのうち会うことになるだろう。」
と言うや否や、男は姿を消してしまった。
なんだ?気になる男だな・・
「ユージ。今の男、普通じゃない。」
アイズが警戒心剥き出しの顔になっている。
「ああ、そうだな・・こう何か掴みどころがない感じだった。」
また会うと言っていたな・・
謎の男だ。
まあいい。今はアイズに話があったんだ。
「アイズ、ちょっと明日にでも俺をライン・ビーチに連れて行ってくれないか?」
「いいけど、何で?」
「今度郡を賜ったからな。クリスと色々話しておきたいんだ。」
「そう。わかった。」
手紙でやり取りしていたが、ライン・ビーチはライン郡の郡都を兼ねることになった。ちょっと修学旅行の前に手紙じゃ伝えられないことを話しておきたい。
俺達はそこで別れた。
・・・
翌日。
授業が終わった時間を見計らってFクラスに顔を出してみた。
「おお!ユージじゃないか!久しぶりだな!」
ブリッツ先生が話しかけてきた。
「あはは・・ご無沙汰してます。」
「活躍は聞いているぞ!学生の身でずいぶんと出世したもんだ。」
「いやぁ・・周りの力のおかげです。たまたま運に恵まれただけです。」
「はっはっは!そういう事にしておこうか。ところで今日は何の用だ?」
「ちょっとアイズをお借りしたいと思いまして・・」
「伯爵様のお言葉では逆らうことはできんな!では今日の補修は無しとしよう。」
「ありがとうございます。」
「ユージ」
アイズがとことこやってきた。
「ああ、アイズ昨日話した通り、ライン・ビーチまで頼む。」
「うんわかった。」
俺達は校庭に行くとアイズが竜化するのを待って乗り込んだ。
生徒が幾人か見ていたがもう慣れたものだ。大騒ぎするものもいない。
「じゃあ、アイズ頼む。」
『うん、行くよ』
俺達は空に飛びあがった。
ものの十数分でライン・ビーチについた。馬車だと半日かかるのに本当に助かるな。
俺達は官邸の前に降りた。
クリスが慌てて駆け出してくる。
「ユージ様!ですからアイズ様のドラゴン姿では皆が驚くので事前に伝えてくれと・・」
「ああ、すまんすまん。今回は時間がなかったんだ。」
「全く・・まあもうここの者たちも慣れてきましたがね。」
「あはは・・そうだと助かる。」
俺達は官邸に連れ立って入っていった。
これから色々と話しておきたいことがあるのだ。
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