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最終章 深淵
もっと求めて※
しおりを挟む夜遅く帰り、私室でシャワーを浴びて横になる。
疲れているはずなのに目が冴えて全く眠れる気がしない。
魔物の討伐の後は大体そうだが、気持ちが昂って眠れない。だが、そんな事で今眠るカレンを起こすのは嫌だった。
もう一度冷たいシャワーを浴び気持ちを落ち着ける。普段はこれですぐに眠れるのだが、何故か今夜は上手くいかない。
いや、理由は分かっている。
昂っているからではない。
ただ、カレンに会いたいのだ。
息を吐き出しタオルで髪を拭くと、部屋を出てカレンの部屋へ向かった。
カレンの部屋はすぐ隣にあり、何度言っても鍵を掛け忘れる。今夜も例に漏れず鍵は開いていた。しかも窓も開いているではないか!
室内を見渡し窓の外を確認した。離れた場所にいる護衛の姿を確認してすぐに閉める。
ダメだ、こんな窓を開けて眠るなど!
やはり結婚するまでなんて待っていられない。ヨアキムとアンナに言って部屋を一緒にしよう。
そっとベッドに近付き天蓋のレースを開けると、相変わらず寝相悪く大胆な格好で熟睡している。
しかもなんだその格好は。肌着より露出が高いではないか…!
足元に蹴られて寄っている薄掛けを肩から掛け、抱きしめたい気持ちをなんとか抑えて隣に横になった。
暑がりのカレンは、抱き締めたらすぐに起きてしまうだろう。
くそ、なんの苦行だ……夏をこんなに恨めしく思った事はない。
だが、隣ですやすやと寝息を立てるカレンを観察しているうちに、いつの間にか自分も自然と眠りに就いていた。
空が白みはじめた頃。
頬にふわっと柔らかな感触を感じた。
それはすぐにカレンのキスだと分かった。
先に目を覚ましたらしいカレンは俺の頬にキスを落とし、後は何やら俺の身体をまじまじと観察している。
何だそれは。可愛いな?
時折触れる指先が擽ったく今すぐ組み伏せたい衝動に駆られたが、暫く好きにさせてみる事にした。だがいつまでも人の身体を見つめ時折ぶつぶつ話す姿に、段々と笑いを堪えられなくなってしまった。
目覚めてすぐこんな風に愛おしい気持ちが溢れるとは、なんと幸せな朝だろう。俺に見られていたと知り真っ赤な顔で慌てふためくカレン。そんなに見たければいつでも見て触るといいのに。
俺の全てはカレンのものなのだから。
もっと、俺を求めてくれたらいいのに。
昨日の報告を受け、カレンに街へ行くのを控えるよう伝えると、すんなりと頷いた。楽しみを奪う事に罪悪感があったが、思えばカレンはいつも俺の言う事を素直に受け取る。
今回の件もちゃんと理由があるからだろうと、俺に全幅の信頼を寄せてくれた。そんな風に純粋に俺を信じてくれるカレンに、本当の事を言ったらどう思うのだろうか。
大人のフリをして分かったように振る舞っていても本当は閉じ込めてしまいたい、誰にも会わせたくない。その瞳に誰も映さず、俺だけを見ていて欲しい。
ずっと側にいて、俺に溺れさせたい。
だが、カレンを閉じ込めてしまえば今のカレンとは違ってしまうだろう。
邸の人間や砦の者たち、アルベルトにテレーサ。そしてエーリク。
彼等と触れ合い人の優しさに触れ、本人も素直に受け止めて優しさを返す。
好きな物を惜しげもなく皆に与え、喜ばれる事に喜びを見出し、更に喜ばれるように尽くす。皆に愛され皆を愛し、そして俺の元に戻って来る。
俺を信頼し、好きだと、愛していると言ってくれる。
そんなカレンの全てを、俺は愛しているのだ。
啄むようなキスで、胸を揉みしだく手もやわやわと触るだけ。脚を間に入れてグッと膝を押しつけるが、それだけ。
焦らすように触れていると、耐えきれずに唇を食んできたカレンに自然と笑みが漏れる。
キスがしたいと言われ、啄むようにキスを落とすと違うと言い、もっととねだる。手をシーツに縫い付けているとギュッとしたいと言い。
俺の名を呼び可愛く啼き。
こんなに胸が苦しくなる程愛おしい気持ちをどうしたらいいのだろう。
もっと俺を求めたらいい。
俺はカレンのものだから。
ぐったりと身体を横たえるカレンを見る。
薄い生地で出来た肌着は捲れ上がり、呼吸が乱れ上下する細い腹部が顕になっている。
形のいい胸の頂きがつんと主張し肌着を押し上げ、真っ白な肌がほんのりピンク色に染まり汗ばむ姿は、この上なく卑猥で色香が漂っていた。
とろりと溢れ出る愛液がシーツに染みを作り、思わずごくりと喉を鳴らした。
手を伸ばしカレンの額に張り付いた前髪を払い、キスを落とし囁く。
「カレン、言っただろう。…もっと、だ」
これで終わるはずがない。
返事も出来ずぼんやりと視線を合わせたカレンにもう一度キスを落とし、今度はすぐに花芽に吸い付いた。
「! や、ぁっ、ま…って、いま、イっ…た…っ!」
イったばかりの身体に強い刺激が与えられてカレンの全身がピンと伸びた。
それに構わず花芽を吸い上げ舌で激しく嬲る。舌先で転がし吸い上げ、時折歯を甘く立て。
押さえつけるカレンの太ももの柔らかさを掌に感じ、それだけでも己の怒張がビクビクとひくついている。最早先走りなのか何なのか分からないほど、己は限界だった。
カレンは払い除けようとしているのか、だが力の出ない手は髪をふんわりと撫でているようで。
ちゅうっと音を立て花芽を吸い上げるとカレンの腰が浮いた。
「あぁっ!!」
今まで聞いたことのない嬌声が上がりカレンの身体がガクガクと震え、また絶頂に昇り詰めたのが分かった。
絶頂から降りてこられない身体をそのまま抱え込みひくひくと待ち受けるそこに己を充てがう。熱く柔らかな蜜口から溢れる愛液が怒張を伝いシーツに滴り落ちる。
ぞくりと腰が痺れた。
はく、とカレンが息を一つ吸い込むと同時に、一気に奥まで突き上げた。
「……っ!!」
声にならない嬌声を上げ、身体を仰け反り白い首が顕になる。
ビクビクと震える蜜口は、迎え入れた怒張を逃すまいときゅうっと締め上げ熱く蠢き、奥へ奥へと誘うように、搾り取るように収縮した。
これまでにない感覚に腰が痺れ射精感が走る。
「く……っ、……ぐ…っ」
奥歯を噛み締めグッと堪える。これで吐き出すなどあり得ない。
「…れお…っ」
カレンが懸命に手を動かし腕に縋った。指を絡め取りシーツに縫い付けて、そのまま覆い被さり深いキスをする。
「カレン…」
名を呼ぶと、カレンはふんわりと笑った。
もう、俺の理性などとっくに焼き切れていた。
ギリギリまで腰を引き、一息に奥まで突き上げる。
何度も何度もガツガツと腰を打ち付け、引くたびに絡みつく媚肉に込み上げる射精感を堪え一心不乱に奥を穿つ。熱く柔らかく、でもきつく締め上げるカレンの中に信じられない程の快感を感じる。
肌着を抜き取り頂きを摘むと、ぎゅうっと締め付けられる。
腰を打ち付けながら頂きを口に含み舌で転がすと、頭を抱えるようにカレンが力の出ない腕を絡ませた。
上がる嬌声が愛おしい。
俺の名を呼ぶ声が愛おしい。
懸命に応えるカレンが愛おしい。
この愛おしさをどう伝えたらいいのだろう。
カレンに求めて欲しい。もっと、強欲に俺だけを求めて欲しい。
俺がカレンを求めるように。
終わりなどない。
何度も、何度だって俺はカレンを求める。
だからカレンも。
俺は必ず応えるから。必ず、カレンの求めに応えるから。
だから、もっと俺を求めてくれ。
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