勘違いから始まりましたが、最強辺境伯様に溺愛されてます

かほなみり

文字の大きさ
73 / 119
最終章 深淵

もっと求めて※

しおりを挟む


 夜遅く帰り、私室でシャワーを浴びて横になる。
 疲れているはずなのに目が冴えて全く眠れる気がしない。

 魔物の討伐の後は大体そうだが、気持ちが昂って眠れない。だが、そんな事で今眠るカレンを起こすのは嫌だった。
 もう一度冷たいシャワーを浴び気持ちを落ち着ける。普段はこれですぐに眠れるのだが、何故か今夜は上手くいかない。
 いや、理由は分かっている。
 昂っているからではない。
 ただ、カレンに会いたいのだ。

 息を吐き出しタオルで髪を拭くと、部屋を出てカレンの部屋へ向かった。


 カレンの部屋はすぐ隣にあり、何度言っても鍵を掛け忘れる。今夜も例に漏れず鍵は開いていた。しかも窓も開いているではないか!
 室内を見渡し窓の外を確認した。離れた場所にいる護衛の姿を確認してすぐに閉める。
 ダメだ、こんな窓を開けて眠るなど!
 やはり結婚するまでなんて待っていられない。ヨアキムとアンナに言って部屋を一緒にしよう。
 そっとベッドに近付き天蓋のレースを開けると、相変わらず寝相悪く大胆な格好で熟睡している。
 しかもなんだその格好は。肌着より露出が高いではないか…!

 足元に蹴られて寄っている薄掛けを肩から掛け、抱きしめたい気持ちをなんとか抑えて隣に横になった。
 暑がりのカレンは、抱き締めたらすぐに起きてしまうだろう。
 くそ、なんの苦行だ……夏をこんなに恨めしく思った事はない。

 だが、隣ですやすやと寝息を立てるカレンを観察しているうちに、いつの間にか自分も自然と眠りに就いていた。


 空が白みはじめた頃。

 頬にふわっと柔らかな感触を感じた。
 それはすぐにカレンのキスだと分かった。
 先に目を覚ましたらしいカレンは俺の頬にキスを落とし、後は何やら俺の身体をまじまじと観察している。
 何だそれは。可愛いな?

 時折触れる指先が擽ったく今すぐ組み伏せたい衝動に駆られたが、暫く好きにさせてみる事にした。だがいつまでも人の身体を見つめ時折ぶつぶつ話す姿に、段々と笑いを堪えられなくなってしまった。
 目覚めてすぐこんな風に愛おしい気持ちが溢れるとは、なんと幸せな朝だろう。俺に見られていたと知り真っ赤な顔で慌てふためくカレン。そんなに見たければいつでも見て触るといいのに。
 俺の全てはカレンのものなのだから。
 もっと、俺を求めてくれたらいいのに。

 昨日の報告を受け、カレンに街へ行くのを控えるよう伝えると、すんなりと頷いた。楽しみを奪う事に罪悪感があったが、思えばカレンはいつも俺の言う事を素直に受け取る。
 今回の件もちゃんと理由があるからだろうと、俺に全幅の信頼を寄せてくれた。そんな風に純粋に俺を信じてくれるカレンに、本当の事を言ったらどう思うのだろうか。
 大人のフリをして分かったように振る舞っていても本当は閉じ込めてしまいたい、誰にも会わせたくない。その瞳に誰も映さず、俺だけを見ていて欲しい。
 ずっと側にいて、俺に溺れさせたい。

 だが、カレンを閉じ込めてしまえば今のカレンとは違ってしまうだろう。
 邸の人間や砦の者たち、アルベルトにテレーサ。そしてエーリク。
 彼等と触れ合い人の優しさに触れ、本人も素直に受け止めて優しさを返す。
 好きな物を惜しげもなく皆に与え、喜ばれる事に喜びを見出し、更に喜ばれるように尽くす。皆に愛され皆を愛し、そして俺の元に戻って来る。
 俺を信頼し、好きだと、愛していると言ってくれる。
 そんなカレンの全てを、俺は愛しているのだ。


 啄むようなキスで、胸を揉みしだく手もやわやわと触るだけ。脚を間に入れてグッと膝を押しつけるが、それだけ。
 焦らすように触れていると、耐えきれずに唇を食んできたカレンに自然と笑みが漏れる。

 キスがしたいと言われ、啄むようにキスを落とすと違うと言い、もっととねだる。手をシーツに縫い付けているとギュッとしたいと言い。
 俺の名を呼び可愛く啼き。
 こんなに胸が苦しくなる程愛おしい気持ちをどうしたらいいのだろう。

 もっと俺を求めたらいい。
 俺はカレンのものだから。





 ぐったりと身体を横たえるカレンを見る。
 薄い生地で出来た肌着は捲れ上がり、呼吸が乱れ上下する細い腹部が顕になっている。
 形のいい胸の頂きがつんと主張し肌着を押し上げ、真っ白な肌がほんのりピンク色に染まり汗ばむ姿は、この上なく卑猥で色香が漂っていた。
 とろりと溢れ出る愛液がシーツに染みを作り、思わずごくりと喉を鳴らした。
 手を伸ばしカレンの額に張り付いた前髪を払い、キスを落とし囁く。

「カレン、言っただろう。…もっと、だ」

 これで終わるはずがない。
 返事も出来ずぼんやりと視線を合わせたカレンにもう一度キスを落とし、今度はすぐに花芽に吸い付いた。

「! や、ぁっ、ま…って、いま、イっ…た…っ!」

 イったばかりの身体に強い刺激が与えられてカレンの全身がピンと伸びた。
 それに構わず花芽を吸い上げ舌で激しく嬲る。舌先で転がし吸い上げ、時折歯を甘く立て。
 押さえつけるカレンの太ももの柔らかさを掌に感じ、それだけでも己の怒張がビクビクとひくついている。最早先走りなのか何なのか分からないほど、己は限界だった。
 カレンは払い除けようとしているのか、だが力の出ない手は髪をふんわりと撫でているようで。
 ちゅうっと音を立て花芽を吸い上げるとカレンの腰が浮いた。

「あぁっ!!」

 今まで聞いたことのない嬌声が上がりカレンの身体がガクガクと震え、また絶頂に昇り詰めたのが分かった。
 絶頂から降りてこられない身体をそのまま抱え込みひくひくと待ち受けるそこに己を充てがう。熱く柔らかな蜜口から溢れる愛液が怒張を伝いシーツに滴り落ちる。
 ぞくりと腰が痺れた。
 はく、とカレンが息を一つ吸い込むと同時に、一気に奥まで突き上げた。

「……っ!!」

 声にならない嬌声を上げ、身体を仰け反り白い首が顕になる。
 ビクビクと震える蜜口は、迎え入れた怒張を逃すまいときゅうっと締め上げ熱く蠢き、奥へ奥へと誘うように、搾り取るように収縮した。
 これまでにない感覚に腰が痺れ射精感が走る。

「く……っ、……ぐ…っ」

 奥歯を噛み締めグッと堪える。これで吐き出すなどあり得ない。

「…れお…っ」

 カレンが懸命に手を動かし腕に縋った。指を絡め取りシーツに縫い付けて、そのまま覆い被さり深いキスをする。

「カレン…」

 名を呼ぶと、カレンはふんわりと笑った。
 もう、俺の理性などとっくに焼き切れていた。


 ギリギリまで腰を引き、一息に奥まで突き上げる。
 何度も何度もガツガツと腰を打ち付け、引くたびに絡みつく媚肉に込み上げる射精感を堪え一心不乱に奥を穿つ。熱く柔らかく、でもきつく締め上げるカレンの中に信じられない程の快感を感じる。

 肌着を抜き取り頂きを摘むと、ぎゅうっと締め付けられる。
 腰を打ち付けながら頂きを口に含み舌で転がすと、頭を抱えるようにカレンが力の出ない腕を絡ませた。

 上がる嬌声が愛おしい。
 俺の名を呼ぶ声が愛おしい。
 懸命に応えるカレンが愛おしい。
 この愛おしさをどう伝えたらいいのだろう。

 カレンに求めて欲しい。もっと、強欲に俺だけを求めて欲しい。
 俺がカレンを求めるように。

 終わりなどない。

 何度も、何度だって俺はカレンを求める。
 だからカレンも。

 俺は必ず応えるから。必ず、カレンの求めに応えるから。


 だから、もっと俺を求めてくれ。

しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です

星乃和花
恋愛
【全16話+後日談5話:日月水金20:00更新】 王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。 ……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。 追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。 無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」 騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた 当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ドルイデスは忌み子将軍に溺愛される

毒島醜女
恋愛
母の死後引き取られた叔父一家から召使として搾取され、手込めにされそうになった少女、羽村愛梨。 馴染みの場所であった神社に逃げると、異世界にいた。「神樹により導かれたのね」とドルイデスと呼ばれる魔女が愛梨を拾った。異世界に救われ、ドルイデスから魔法を教わりながら田舎で過ごしていく。現世では味わえなかった温かな人の温もりに、もう何も望むまいと思っていた。 先代のドルイデス=先生が亡くなり、村の外れで静かに暮らすアイリ。 そんな彼女の元に、魔獣討伐で負傷した将軍、ウルリクが訪ねてくる。 離れで彼を看病していくうちに、不器用で、それでいて真っすぐな彼に惹かれていくアイリ。 こんな想いを抱く事はないと、思っていたのに。 自分の想いに嘘がつけず、アイリはウルリクに縋りつく。 だがそれは、ウルリクにとって願ってもない頼みであり、もう決して逃れる事の出来ない溺愛の始まりであった…

私が美女??美醜逆転世界に転移した私

恋愛
私の名前は如月美夕。 27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。 私は都内で独り暮らし。 風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。 転移した世界は美醜逆転?? こんな地味な丸顔が絶世の美女。 私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。 このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。 ※ゆるゆるな設定です ※ご都合主義 ※感想欄はほとんど公開してます。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。