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秘密はもう許さないよ1
しおりを挟む「――ルドヴィカ」
すぐ近くで優しく私を呼ぶ声がしてふと目を開くと、目の前にある大好きな瞳が私を映し出していた。
「……えどあるど、さま」
「気をやったね……大丈夫?」
ぼんやりとした頭でひとつ頷くと、ちゅっと口付けが落とされエドアルドが身体を離した。それが寂しくて、思わずまた名前を呼ぶ。
エドアルドは着ていたシャツを脱ぎ捨てながら私を見下ろし、小さく首を傾げた。
「うん? どうしたの」
「……思い、出したんです。あの、誕生日の夜のこと」
どうしても離れたくなかったあの夜。会いたくてたまらなかった人に、どうしても行ってほしくなかったあの夜。
エドアルドは小さく目を見開くと、ふわりと笑い私の髪を撫でた。
「そうか、それは良かった」
「よかった?」
「私たちだけの思い出だからね」
私の脚の間に陣取ったエドアルドは、つうっと私の身体を指でなぞる。ぞくぞくと甘い痺れが全身に走り、腰が浮いた。
いつの間にか前を寛げたエドアルドは、腰を強く押し付けゆるゆると前後に動いた。ぐしょぐしょに濡れている私のあわいが、押し付けられたエドアルドの楔をひくひくと求めるように痙攣する。エドアルドはそのぬめりを纏わせるように何度か前後に動き、鋩をぐっとあわいに当てた。
「ルドヴィカ……っ」
「ん、んうっ」
侵入してくる楔にお腹の中が急に満たされ、待っていたかのように私の中が大きく動き痙攣すると、エドアルドが唇を噛みしめ眉根を寄せて呻いた。
「……っ、ごめんルディ」
「ぇ、……ああっ!」
何の謝罪なのか問う前に、エドアルドはひと息に奥まで私を貫いた。
最奥を叩くように腰を押し付け、そしてまたずるりと入口まで戻り強く奥を叩く。繰り返されるその動きに翻弄され、私の身体は高みに上ったまま降りてくることができない。
痙攣する身体は、何度も往復するその楔を離すまいと吸い付き蠢いた。
「ルドヴィカ」
名前を呼ばれ瞳を開けると、眉根を寄せ額に汗を浮かべたエドアルドが私を見下ろしながらギラギラした瞳を向けていた。
その表情は、見たことがある。私を強く求めてくれるこの瞳の光を、私は知ってる。
そう思った途端お腹の奥がきゅうっと切なくなり、中にいるエドアルドを強く締め付け、彼の荒い呼吸は私の心も高みへ上げていく。
天蓋の下に響く肌のぶつかる音、ベッドのギシギシと軋む音、――私の嬌声。
「……ルディっ」
益々速さを増すエドアルドの動きに目の前が真っ白になり、つま先までぎゅうっと力が入った。
大きく痙攣し楔を締め付けると、歯を苦縛り耐えるように腰を打ち付けていたエドアルドが動きを止め、ぐっと強く腰を押し付け最奥に精を吐き出した。お腹の中でエドアルドがどくどくと脈打つのを感じながら、目の前が白くぼんやりと霞んでいく。
「……ごめん、ちょっと……ずっと我慢してたから……」
肩で息をするエドアルドは私に覆い被さりながら項垂れる。どうして謝るのか分からなくて、肩口に顔を埋めたエドアルドに呼吸を整えてから声を掛ける。
「あ、あの……」
その時、そのままだったエドアルドの楔がお腹の中でまた硬さを取り戻した。
「え、え?」
「……もう、次は大丈夫」
「えっ、つぎ?」
敏感になりまだ痙攣を繰り返している私の身体は、エドアルドの変化を拾い上げきゅうっとお腹の奥を熱くする。
「君がそばにいるだけでも耐えるのが大変だったんだ……ごめんね、次はちゃんとするから」
「ち、ちゃんとってなんですか!?」
「本当に……俺のためにこんな下着を用意してくれたなんて、俺をこれ以上煽ってどうしたいの」
お腹の中でまた硬さを取り戻した楔を、エドアルドは今度はまるで中を確認するようにゆっくりと前後に、そしてぐるりと腰を回すように動いた。先ほどとは違う場所に当たるそれは、また新たな快感を私に齎す。
「これを着て、俺にどんなことをしてほしかったのかな」
全く意味をなさなくなった下着はくしゃくしゃに丸まりそれでもまだ肌に張り付いている。エドアルドは腰の横で結ばれた細いリボンをするりと解いてすっかり濡れてしまったそれを脱がせると、露わになった下生えをそっと撫で、隠れている芽を指で摘まんだ。
その強い刺激に身体がしなり、ぎゅうっとエドアルドを締め付けると硬い楔の形がはっきりと分かる。
「ああっ!」
「……っ、ああもう、凄いな……。ねえ、俺のためにっ、用意してくれたんでしょう?」
「そ、そう……! あんっ、あっ、まってっ」
「待てないよっ。……はぁっ、君が戻ってからずっと待ってたんだ……っ、これ以上は無理だよ」
激しく叩きつけていた先ほどまでの動きから一転して、今度はゆっくりと出し入れをする。
高みに上ったままの身体は内側を擦られ、痙攣を繰り返す。エドアルドはゆっくりと動きながら私の脚を大きく開き、自分の太腿に私のお尻を置くように腰を持ち上げた。楔の当たる角度が変わり、目の前がチカチカしてくる。
「ねえ、ずっとお預けだった俺の気持ちが分かる?」
「あっ……!」
「ルドヴィカに触りたくてたまらなかった……この柔らかい身体を」
腰を動かしながら大きな掌が私の両胸を持ち上げ捏ねる。頂の周りをくるくると指でなぞるそのじれったい動きに、お腹の奥がキュンキュンと痺れた。
「まだ少し、俺に付き合ってもらうね」
エドアルドは私の脚を片方肩にかけると、また強く奥を突いた。びりびりと痺れが走り、身体が仰け反る。頂を摘ままれ捻られて、奥を突かれ頭が真っ白になった。
「イって、ルドヴィカ」
身体を倒し耳元で低く囁くエドアルドのその声に、全身を甘く苦しい痺れが走り抜け、つま先がピンと伸びた。
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