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危険な依頼。
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「これは大変危険な依頼だ。1日一人金貨1枚に成る」
ギルマスに副ギルマスが付け加える。
「例の石材採取場の調査で下手をしたら噴火に巻き込まれる。あそこは大昔大噴火した火山が有って、今は塞き止められた湖に成っている」
「あっあの綺麗な湖」
「そうだ、あれ山が吹き飛んで出来た湖で、川を塞いだものだ。幸い堤の裂け目が出来て鉄砲水に成らずに、普通に川に流れている」
「地元民を避難させるのに有る程度の証言が必要と」
「頭が良くて助かる。ただ命の保証は無いし、救助も無理だ・・・から、受けるなら覚悟がいる。一人馬1頭を預ける」
「馬でも無理だよ逃げるのは」
「「えっ?」」
「お母さんに聞いた事が有って、馬の1.5倍以上の速度らしいよ火砕流っての」
「そうなのか?」
「うん、お母さん隣国の火山の噴火を知ってるから」
「あっあの火の山かあ」
「この依頼受ける人いないと思う」
「「「「・・・・・」」」」
「そう・・か」
「魔物が相手なら攻撃や防御方も有るけど、火山相手はねえ。リョウちゃんの言う通りだわ」
「ふう、どうやって地元民説得したものかな?」
「あれアーネスさん」
「よう」
「どうかしました」
「一寸話いいか」
「あっどうぞ中へ」
「親御さんは」
「今は近所の畑へ手伝いに」
「そっか」
「でな、兵士から志願を募って行くらしい」
「マジですか」
「ああ」
「志願者なんて・・・」
「いるんだそれが四名程。金貨2枚だそうだ」
・・・・・
「連絡は狼煙または手旗だな。兵士の中には訳有で入隊した者もいるからな」
「死して屍・・・無しですか」
「・・・芝居の台詞なのかそれ」
「お母さんが何チャラ・アンタッチャブルって言ってました」
「アン・タッチャった?」
「何でそこで顔を赤らめるんですか」
「あっ、いや、それは」
「触れてはいけない事案とかそうした衆って意味です」
「そうか、昔の彼氏を思い出したな」
「!?っ・・・、大きかったとか」
「いや小さくてな・・・って、何を言わすんじゃあ~」
「姉さんが勝手に喋りました」
「で、助けられたらってか」
「お母さん無理かな」
「無理だね。アヤカゼでもギリだよ。火砕流とか避けても焼け死ぬから。鉄の焼き入れする程の温度有るから。鍛冶屋の鉄の赤いやつね、あのくらい」
「・・・・・」
「それに今はおそらく近付けないよ。だってワイバーン迄逃げて来るんだよ。空まで火山性ガスが届いてる。人の調査は無理だろうね」
懸念は思わぬ形で片付いた。
地元民の1人が山道で火山性ガスの犠牲に成ったのだ。
普通に山道での事なので、領主から有無も言わさず避難命令が出た。
この頃には地震も多発していて、パーソでも軽い揺れを1度感じている。
アヤカゼは避難民輸送で大活躍だ。
「1頭曳なのに凄いねその馬」
兵士に声を掛けられたので。
「特別に軽い作りの馬車なんです」
そう母は答えていた。
「確かに小さいし軽そうだね」
「90キロでしょうか」
「成る程人を乗せても1頭でいける訳だ。避難活動助かります。有り難う」
そう言うと兵士は馬車隊の最後尾の護衛に付いた。
「何で声掛けて来たのかしら?」
「この馬車が遅いと隊列が遅く成るからね」
「ああそうか。他は2頭曳だもんね」
火山から近隣の村や町へ1万人くらいが避難し終えた2日後にそれは起きた。
ドッドッドッドオオオーン。
私達は近隣の村で炊き出しをしていた。
地鳴りは不気味で正に地面が空に向かい吠えて、それがこちらにやって来る。
数秒遅れて地面が大きく揺れた。
その後に例の大音響と共に夜の如くに成ったのだ。
火山付近では雷が絶えず発生しているし、臭いと煤煙が酷い。
「こりゃ周辺の農作物は全滅かもね。暫く経済は下火だね」
確かに数年この国の農作物は収穫量が激減した。被害は国の1/3に及んだが、周辺諸国は割りと大丈夫だった。
私はこの三年の間に商人に成っていた。
それも国を越えて割りと遠方にも行く商人に。
夫は例のカヅラカタに行った時の商人さんの息子。
あの避難騒ぎの時も、無償で馬車を出して馭者をしてたから、何と言うか惚れちゃった。
避難村のボランティアが終わってパーソに帰った日、彼が私を嫁に欲しいと言ったので、うちの両親に紹介したよ。
母はニコニコ、父は震えていた。
あの時依頼を受けないで良かった。
受けていたらパーティー花鶏(アトリ)は全滅していたと思う。
色々準備はしたものの火砕流や岩石が飛んで来たら、先ず魔法でも防げない。
母も生き残る術は無かったねって。
全く国や領主は無茶な依頼を出すもんだ、兵士さんも出張らずに良かったね。
火山ガスの犠牲者には気の毒だけど。
ともあれ犠牲者は最小限だった。
あれから祝言を上げ今は商家の貴重な輸送係兼護衛だけど、子どもが産まれてからはここ三年町を出ていない。
前はよその国迄行ってたのに。
結婚を機にお母さんは三姉弟にリバーシの権利を三等分にしてくれた。
0.5%だから大した事無いよって言ってたので、商業ギルドで確認したら1億ぐらい有って、弟たちとびっくりしたよ。
見て無いけど今後はもっと増えるとギルドの人は言ってた。
商売失敗した時の為に取っておこう。
「おっ、今日は肉の煮込み料理か」
夫が鍋を覗き込んで来た。
「前に狩ったワイバーンがまだ残ってたの」
「凄いよな腐らないなんて」
「そうねこの機能で商売に幅が出るからそろそろ外に出たいわね」
「息子も離乳食では無くなったし、乳母に頼んで出てみるか、二・三日ならいけるだろう」
この世界子供は多く亡くなる。
少し薬を(これは母と同じスキルで交換したもので、この世界の物では無い)置いて行くけど不安はある。
運命ばかりは変えられないと夫も、多くの子供達の死は割り切っているようだ。
来る時は来るんだよその時は。
私は子供の安全を祈り3日の旅に出た。
そんな中五人の子供に恵まれたし、一人も欠けなかった。
おそらく私は大変幸運な方だと思う。
母は60を過ぎたが他の人より若い気がするのは何故だろう?。
秘訣を聞いたが・・・神様の悪戯と言われた。
まあ、あのスキルを考えるとあながち嘘では無いよね。
私かて重宝してるし。
私が結婚して五年した頃直ぐ下の弟は冒険者に成って流浪しているが、下は農家を継いでいて回りの土地を買い上げ田んぼを広げているし、大豆や小麦も生産している。
そして下の弟は最近嫁をもらった。
出来ちゃった婚と言うやつだ。
上は独身を謳歌しているらしいが、まあ流浪の冒険者がモテるはずも無い。
流浪の冒険者ってハッキリ言うと町を転々とする日雇い労働者なのだよ。
成りは汚いし、風呂も余り入らないし、もう臭い。
ティムしてる魔物が大変な魔法使いだと、私達家族は知っている。
その従魔は弟がまだ小さい時にアヤカゼに魔法で勝ったりしてるからね。
時々アヤカゼに乗ってあちこち行ってたのを父は知らない。
その気は有ったと言うことね。
一応姉弟皆あのスキルを受け継いでいる。
それをティムと併用して召喚獣を上の弟は持っている。(因みにアヤカゼは母の召喚獣では無くて、ストレージを宿代わりにしているだけなそうだ)
餌は人気の無い野に放てば勝手に狩りをして得るらしい。
何でも十匹は居るとか。
この前海竜を見せて貰った。
どうやって討伐したのか聞いたら、大きな空気弾を水中で撃って閉じ込めたら、勝手に息絶えたって、ああエラで呼吸出来なかったのか。
ってどうやって水中で戦った?。
内緒だそうだ。
聞いても私には無理だしな。
それから上の弟は母の鰻丼を食べてまた旅に出た。
今度はいつ帰るやら。
小さい頃は可愛かったのになあ~。
あれじゃ一生嫁さんおらんわ。
放蕩息子め。
ギルマスに副ギルマスが付け加える。
「例の石材採取場の調査で下手をしたら噴火に巻き込まれる。あそこは大昔大噴火した火山が有って、今は塞き止められた湖に成っている」
「あっあの綺麗な湖」
「そうだ、あれ山が吹き飛んで出来た湖で、川を塞いだものだ。幸い堤の裂け目が出来て鉄砲水に成らずに、普通に川に流れている」
「地元民を避難させるのに有る程度の証言が必要と」
「頭が良くて助かる。ただ命の保証は無いし、救助も無理だ・・・から、受けるなら覚悟がいる。一人馬1頭を預ける」
「馬でも無理だよ逃げるのは」
「「えっ?」」
「お母さんに聞いた事が有って、馬の1.5倍以上の速度らしいよ火砕流っての」
「そうなのか?」
「うん、お母さん隣国の火山の噴火を知ってるから」
「あっあの火の山かあ」
「この依頼受ける人いないと思う」
「「「「・・・・・」」」」
「そう・・か」
「魔物が相手なら攻撃や防御方も有るけど、火山相手はねえ。リョウちゃんの言う通りだわ」
「ふう、どうやって地元民説得したものかな?」
「あれアーネスさん」
「よう」
「どうかしました」
「一寸話いいか」
「あっどうぞ中へ」
「親御さんは」
「今は近所の畑へ手伝いに」
「そっか」
「でな、兵士から志願を募って行くらしい」
「マジですか」
「ああ」
「志願者なんて・・・」
「いるんだそれが四名程。金貨2枚だそうだ」
・・・・・
「連絡は狼煙または手旗だな。兵士の中には訳有で入隊した者もいるからな」
「死して屍・・・無しですか」
「・・・芝居の台詞なのかそれ」
「お母さんが何チャラ・アンタッチャブルって言ってました」
「アン・タッチャった?」
「何でそこで顔を赤らめるんですか」
「あっ、いや、それは」
「触れてはいけない事案とかそうした衆って意味です」
「そうか、昔の彼氏を思い出したな」
「!?っ・・・、大きかったとか」
「いや小さくてな・・・って、何を言わすんじゃあ~」
「姉さんが勝手に喋りました」
「で、助けられたらってか」
「お母さん無理かな」
「無理だね。アヤカゼでもギリだよ。火砕流とか避けても焼け死ぬから。鉄の焼き入れする程の温度有るから。鍛冶屋の鉄の赤いやつね、あのくらい」
「・・・・・」
「それに今はおそらく近付けないよ。だってワイバーン迄逃げて来るんだよ。空まで火山性ガスが届いてる。人の調査は無理だろうね」
懸念は思わぬ形で片付いた。
地元民の1人が山道で火山性ガスの犠牲に成ったのだ。
普通に山道での事なので、領主から有無も言わさず避難命令が出た。
この頃には地震も多発していて、パーソでも軽い揺れを1度感じている。
アヤカゼは避難民輸送で大活躍だ。
「1頭曳なのに凄いねその馬」
兵士に声を掛けられたので。
「特別に軽い作りの馬車なんです」
そう母は答えていた。
「確かに小さいし軽そうだね」
「90キロでしょうか」
「成る程人を乗せても1頭でいける訳だ。避難活動助かります。有り難う」
そう言うと兵士は馬車隊の最後尾の護衛に付いた。
「何で声掛けて来たのかしら?」
「この馬車が遅いと隊列が遅く成るからね」
「ああそうか。他は2頭曳だもんね」
火山から近隣の村や町へ1万人くらいが避難し終えた2日後にそれは起きた。
ドッドッドッドオオオーン。
私達は近隣の村で炊き出しをしていた。
地鳴りは不気味で正に地面が空に向かい吠えて、それがこちらにやって来る。
数秒遅れて地面が大きく揺れた。
その後に例の大音響と共に夜の如くに成ったのだ。
火山付近では雷が絶えず発生しているし、臭いと煤煙が酷い。
「こりゃ周辺の農作物は全滅かもね。暫く経済は下火だね」
確かに数年この国の農作物は収穫量が激減した。被害は国の1/3に及んだが、周辺諸国は割りと大丈夫だった。
私はこの三年の間に商人に成っていた。
それも国を越えて割りと遠方にも行く商人に。
夫は例のカヅラカタに行った時の商人さんの息子。
あの避難騒ぎの時も、無償で馬車を出して馭者をしてたから、何と言うか惚れちゃった。
避難村のボランティアが終わってパーソに帰った日、彼が私を嫁に欲しいと言ったので、うちの両親に紹介したよ。
母はニコニコ、父は震えていた。
あの時依頼を受けないで良かった。
受けていたらパーティー花鶏(アトリ)は全滅していたと思う。
色々準備はしたものの火砕流や岩石が飛んで来たら、先ず魔法でも防げない。
母も生き残る術は無かったねって。
全く国や領主は無茶な依頼を出すもんだ、兵士さんも出張らずに良かったね。
火山ガスの犠牲者には気の毒だけど。
ともあれ犠牲者は最小限だった。
あれから祝言を上げ今は商家の貴重な輸送係兼護衛だけど、子どもが産まれてからはここ三年町を出ていない。
前はよその国迄行ってたのに。
結婚を機にお母さんは三姉弟にリバーシの権利を三等分にしてくれた。
0.5%だから大した事無いよって言ってたので、商業ギルドで確認したら1億ぐらい有って、弟たちとびっくりしたよ。
見て無いけど今後はもっと増えるとギルドの人は言ってた。
商売失敗した時の為に取っておこう。
「おっ、今日は肉の煮込み料理か」
夫が鍋を覗き込んで来た。
「前に狩ったワイバーンがまだ残ってたの」
「凄いよな腐らないなんて」
「そうねこの機能で商売に幅が出るからそろそろ外に出たいわね」
「息子も離乳食では無くなったし、乳母に頼んで出てみるか、二・三日ならいけるだろう」
この世界子供は多く亡くなる。
少し薬を(これは母と同じスキルで交換したもので、この世界の物では無い)置いて行くけど不安はある。
運命ばかりは変えられないと夫も、多くの子供達の死は割り切っているようだ。
来る時は来るんだよその時は。
私は子供の安全を祈り3日の旅に出た。
そんな中五人の子供に恵まれたし、一人も欠けなかった。
おそらく私は大変幸運な方だと思う。
母は60を過ぎたが他の人より若い気がするのは何故だろう?。
秘訣を聞いたが・・・神様の悪戯と言われた。
まあ、あのスキルを考えるとあながち嘘では無いよね。
私かて重宝してるし。
私が結婚して五年した頃直ぐ下の弟は冒険者に成って流浪しているが、下は農家を継いでいて回りの土地を買い上げ田んぼを広げているし、大豆や小麦も生産している。
そして下の弟は最近嫁をもらった。
出来ちゃった婚と言うやつだ。
上は独身を謳歌しているらしいが、まあ流浪の冒険者がモテるはずも無い。
流浪の冒険者ってハッキリ言うと町を転々とする日雇い労働者なのだよ。
成りは汚いし、風呂も余り入らないし、もう臭い。
ティムしてる魔物が大変な魔法使いだと、私達家族は知っている。
その従魔は弟がまだ小さい時にアヤカゼに魔法で勝ったりしてるからね。
時々アヤカゼに乗ってあちこち行ってたのを父は知らない。
その気は有ったと言うことね。
一応姉弟皆あのスキルを受け継いでいる。
それをティムと併用して召喚獣を上の弟は持っている。(因みにアヤカゼは母の召喚獣では無くて、ストレージを宿代わりにしているだけなそうだ)
餌は人気の無い野に放てば勝手に狩りをして得るらしい。
何でも十匹は居るとか。
この前海竜を見せて貰った。
どうやって討伐したのか聞いたら、大きな空気弾を水中で撃って閉じ込めたら、勝手に息絶えたって、ああエラで呼吸出来なかったのか。
ってどうやって水中で戦った?。
内緒だそうだ。
聞いても私には無理だしな。
それから上の弟は母の鰻丼を食べてまた旅に出た。
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