エトランゼ・シュヴァル

hikumamikan

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最強の魔物とは?。

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「おじさん何してんの?」
「結界魔法で床に空気のクッションを敷いているんだよ」
「そんな事したらいつまで経っても波に慣れないよ」
「慣れなくていい。死ぬ」
俺は完全に酔ってしまった。
これ程ジャンポケの海が荒いとは思わなかった。

「世の中に最強の魔物がいるならば、それはきっとこの波だ」

甲板の手摺には多くの客が見える。
この10日間寄港が無いのは地獄だ。

実は岬を回った時に国境を越えているがこの世界簡単なチェックしか無い。
だってアイテムBOXのスキル持ちがいるから意味がないのだ。
だからこそ違法薬物や違法輸入や輸出がばれると死刑に成る。
噛み煙草でも死刑に成る。
まあそれでもやる奴が絶えないのも事実。
母は何処の世界でも一緒と言ってた。

5日目。
「今日は凪だね」
「何処が凪なんだよ」
それは普通の海より波があった。
「はあはあウエップッ」
「ハイハイ、明日ぐらいには慣れるよ」
ブエナは優しく背中を擦ってくれる。
ああ、此が6歳の女の子で無かったら。
峰麗しく情け有る17・8の乙女なら。
声に出ていた様だ。「バシッ!って叩くよ。私はルポピ姉ちゃんじゃ無いんだから。本当にもう、そんなに好きならそれこそ宿六に成ったらどうよ」
「・・・どうせ俺りゃあうだつ上がんねえよ」
宿六もうだつもこの世界に無い言葉なので、実際には別の言葉で会話している。
そして(うだつ)は宿の六の一つであり、延焼を防ぐ屋根の構造物と言われている。
そんな事は二人は知らない。
あっ、(ルポピ姉ちゃん)はコンキュスタシェロの宿屋の娘で、ブエナちゃんを介護してくれた人。

(気付いて突っ込む人もいるだろう。ドールが抜けてるだろ!って。長いんだよ、コンキュスタドールシェロって。コンキュスタでもよかったかな?。ただ女性に付ける名前じゃ無いね、征服者って)
おっと話が逸れた。

「わっ!」
そんな声がする方を見て俺達は驚いている。「ランクル(大鳥)」ブエナが叫んだ。
俺は体調不良で魔物を探知出来なかった事に困惑した。
あわてて船員や護衛の冒険者と兵士が出てきたが、「あっこれは俺等の仲間です。決して人は襲いませんので収めて下さい」と、こちらもあわてて説明した。

ランクルに二人して駆け寄ると、ランクルは俺に頭を垂れ手を当てるよう促して来た。
「えっ、召喚獣の儀式か?」
「ブエナこれって・・・」
「ランクルがおじさんを選んだって事だよ。元々私の召喚獣じゃ無いもの」
ちょっとふて腐れて言った。
そりゃお父さんの大鳥だったものね。
俺はランクルの頭に手を置いて、「汝を召喚獣にする。汝の名はランクル」。
ランクルは白い光に包まれ召喚獣の儀式は終わった。
「おお、初めて見た」
「今のが召喚の儀か」
「でっかい鳥だな」
俺もブエナも何でランクルが突然現れたかは理解している。

「あっ船長」
「なんだ今の光は」
「あの魔物が召喚の儀を承ったようです」
「へっ、こんな所でか」
俺はゆっくり船長の所へ行った。
「船長さん俺はパショットって言います。鳥の側にいる子がブエナです。それで今迎えが来たみたいで」
「迎え?。あの鳥か」
「そうです。それでこの場で船を降りたいのですが、良いですか?」
「それは構わんが料金はそのまま全額頂くぞ」
「はいそれは勿論それでお願いします」
「ただ、大丈夫なのか二人乗って」
「大丈夫です。先ほど会話しましたが全く問題ないそうです」
「召喚獣って会話出来るのか」
「賢い上位の召喚獣は出来ます。例えば・・・シロ出てこい」
キラキラしたダイヤモンド・ダストと共にホワイトバードが現れた。
「ご主人様どうされました」
「しゃっ喋った」
「魔物と言うより雪の精霊に近いこのホワイトバードは、高位の魔物ですからこの様に喋れます」
「成る程」
「このまま飛び立ってもよろしいでしょうか」
「ああちゃんと分かっていれば構わない」
「それでは、ブエナ行くぞランクルに乗ってくれ。俺はシロに乗るから」
俺達は飛び立った。高く高くジャンポケに向かって。夢を載せて。


バサバサ、「船長すいませんリュック忘れました」。俺達は二人のリュックを部屋に忘れるボケをかました。




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