エトランゼ・シュヴァル

hikumamikan

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第4世代の台頭。

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しれっと幻のオークス馬サンキョウセッツの名前を入れてしまいました。🤣

₪₪────────────₪₪

最近ダイナ達の様に魔力も無いけどやたら速い黒鹿毛の若駒がいる噂を、スズカとアヤカゼは聞き付けてオトナシを伴い、野生馬がいる草原地帯に来ている。
なだらかな丘陵が続くハイキングとかなら持って来いの場所だ。
水場が少し遠く土地も痩せていて作物を育てるには向かない。
魔物も出るので放牧されてもいない。
遊牧民が魔物の少ない所を移動しているくらいだ。
でも魔物に狩られる危険は有るが、野生種の家畜に成りそうな動物はいる。
野生馬もその一種だ。


『随分種ばら蒔いたなあ』
「あの子かしら?」
『間違いないね、私の孫だ』
「何頭ぐらいいるの」
『50頭近いかも』
「随分頑張ったわね」
「私にもアヤカゼの声が聞こえたらなあ」
「あはは、アヤカゼと私は少し特別だからね。でもダイナは本当に大人しくて賢いわね」
「一見大人しいのですけどブエナちゃんを守る時とか凄いですよ」
「その勇姿見てみたかったわ」

『この世代の若駒が3頭拉致育成されて今軍にいる』
「それはどうなのアヤカゼ的には」
『いずれ私の力やスキルは伝承されなくなる。それがこの世代だと思う。あの子達は一寸スタミナが有って、一寸速い馬に成ってる。もう私が手を出して良い時代では無いのだろう』
「そっか、でもあの子達は大活躍しそうね」
『そうでも無いよスズカ』
「どうして?」
『賢すぎるのさ。馬は人に従順なぐらいの頭で無いと、逆に反撃したら人に抹殺されるからね』
「じゃあその3頭は・・・」
『馬喰が拉致飼育するのに比較的大人しい従順な馬を選んだんだね』
「流石馬喰ってとこか」
『余り優秀過ぎたらあの農家の夫婦の様に成りかねない』
「私が言うのもなんだけど、本当に人間は汚いからね」


それから一週間たった日。
町で草競馬が行われた。
「わ~お馬さんたくさん」
「今日は若駒の見本市って処かな」
「みほんいち?」
「そう馬喰さんが割りと上手い乗り手に頼んで若駒を走らせて貰うのよ」
「速い馬を選ぶの」
「速いだけじゃ駄目なのスタミナも無いとね」
「スタミナ?」
「長い距離を走ってもバテない力だよブエナちゃん」
「オトナシお姉ちゃんは出ないの」
「馬には勿論乗れるけど飛び抜けて上手い訳じゃないわよ」
「ダイナも出たら良いのに」
「ダイナは駄目さね」
「何で?」
「ダイナは強すぎて変な奴が直ぐに寄って来るからね」
『スズカあの芦毛の小柄な牝馬乗り手がいない様だぞ、乗らして貰えばどうだ。次は一番短い3000メートル位のレースの様だしな』
「前世では長い方なんだけどねえ。でも面白いかもね。聞いて来るわ」


「どうも乗り手がいなくてやめようかって処だったみたいね。乗らして貰えるわ」
「わ~凄い、おばあちゃん出るんだ」
「お義母さん大丈夫ですか?」
「ここだけの話だけどね、私ゃ昔ジョッキーだったのさ」
「「ジョッキー??」」


「おばあちゃん頑張れ~」
「お義母さん頑張って!」
『・・・フッ』


「今日の三つ目のレースです。育成から初めて入厩した馬ばかりのレースに成ります。三千と少々物足りない距離では有りますが、スピードが身上の馬ばかりと聞きます。皆様温かく見守ってあげて下さいませ。さあ!、いよいよスタートです」
魔法の拡声道具によって、牧草地に作られた仮設のトラックで、この世界初のスズカのレースだ
「今日はスカートでなくズボンで良かったわ。行くわよシロナンテ」
ロープが落とされスタートした。

「あ~、出遅れた」
「お義母さんしっかり」
『ふ~ん・・・』
「おーと、1頭早くも出遅れたあ!。鞍上は50代のおば様だが大丈夫かあ。それともこれが作戦か」
「ばばあそのまま帰れや」
「あっはは」
「あいつら~・・・殺す」
アヤカゼがオトナシの襟首を掴んで止めている。
「さあ!、レースは向こう正面の直線9頭が一団の中、ただ1頭ポツリと後方に離されたままシロナンテここからどう動くのか。坂を上がってコーナーにかかります。コーナーに入って各馬更にペースが上がりました。ここで坂は下りに向かいます。おっ、最後方のシロナンテ少し詰める動きを見せますが、それでも馬群からは8馬身は有りましょうか。そうこう言ってる間に最終コーナーに差し掛かります。現在先頭はマドノユキ!、とっここで中団のカッタローが落馬、後方の各馬大きくバラけました。鞍上は大丈夫かあ。一寸前と後ろで別れてしまった。でも後は直線の千メーターを残すのみだ。さあ!、直線での叩き合いが始まりました。先頭はマドノユキを交わしてツキヨムだそこへココロノハシが並びかける。後800。更にヒトスジニが迫る迫る。おおっと、外から落馬の煽りを食ったスギノトとアケテゾケサが詰めよって来たあー!。後方はフミヨム落馬の煽りから立て直して来たが、これは無理そうだ。おばあちゃん乗り役シロナンテはまだ最後方。おっと口元が私目を殴るとか言ってるぞ、こわいこわい。んな事言ってたら後400だあー。なっなんとここで白毛の馬が先頭に・・・?、いや、あっこれは誘導馬だ。いつも間にかコースに入って走ってた様です。さあ!、もうすぐゴール板ココロノハシとヒトスジニの猛烈な猛烈な叩き・・・えっ。シロナンテが交わしました。二頭を交わしてゴールイン。あっ・・・?。えっと、鐙を外して膝を締めての騎乗位で、背筋を馬の背に平行にして乗っておりましたが、いつの間に来たのでしょうか。私目見逃しておりましたが、勝ったのはサンキョウセッツいや、シロナンテです」


「あれお義母さん勝っちゃったよ」
「いつの間に来たのー」
「私も気付かなかったよ」
「でも凄い脚だったよねー」
『パッシングショットかよ』


「ばばあ何しゃあがんだ!、馬券外れちまったじゃねえか、バカタレ」
オトナシは野次ったこいつの頭にいつの間にか拳骨をかましていた。
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