エトランゼ・シュヴァル

hikumamikan

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大国の足音。

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この大陸には大きな国が一つ有る。
ホーリック国の今のパーソが有る国を挟んで、反対の国がノーザン王国そしてその隣、そこが大国ボールドリック連邦で有る。

ボールドリックは連邦で有るけど、主体のボールドリック国総裁の独裁国家であり、周りの小さな共和国は戦争で傘下に治めたものである。

ボールドリックはこの大陸の3分の2を占めていて、動員兵力は二百万にものぼるまさに大国なのだ。
ホーリック国の前身の片割れで壊滅させた帝国ルースンの、動員兵力でさえ五千であり、二百万がいかに強大か解る。

大国でも経済が冷えて来ると、どうしても戦争に走りたがるのは世の常だ。
ここ数年ボールドリックがきな臭い動きをしている。

どうやらノーザン王国に侵攻する構えの様なのだ。

当然ノーザンと我が国シアマドは同盟を結んでいる。
それはボールドリックに備えてのものだ。
もちろんホーリック国も前身フェーブル国からの同盟国なのだ。

この同盟関係鰻の魔物に襲われたアモンドアイとブエナの祖国アエロリット国も含まれる。
それでも動員兵力は二十万に満たない。
ボールドリックの10分の1だ。
しかもアエロリットから来るにはかなりの日数がいるし、海上を通っても足の速い船で1ヶ月半掛かる。
更には周辺諸国の同盟国全ての動員兵力集めても、実際に対処出来るのはおそらく良くて15万と思える。

ただしその間に隣国ノーザンは滅亡するだろう。
他の国に国民を逃がしながら持ちこたえるのが精一杯の気がする。

どうやらアエロリットや他の国から少しずつ兵や武器はノーザンに集められてはいるようだ。
問題はいつボールドリックが攻めて来るかだが。


「パショットどうだった」
「50万だね」
「最大動員って処か」
「隣接国の配備兵は使えないから、使える全ての兵力を集めたって感じ」
「おそらく短期決戦をする気ね」
「ノーザンでの兵糧を集めさせない事と、兵站を叩いて主力に攻撃する事かな」
「それが魔力兵をかなり集めているんだよ」
「どのくらい?」
「20万」
「そりゃ・・・殆どの国内の魔力兵集めたのと違うかい」
「多分ね」
「かなり厳しいね」
「俺らだけで戦うけど・・・犠牲は覚悟して欲しい」
「あたしとアヤカゼは骨に成るつもりだよ」
「母さん・・・」
「死ぬのは年寄りが先さね」


おそらくうちらの誰かは死ぬかも知れない。
アヤカゼも承知してくれた。
流石に50万は多すぎる。
魔力は枯渇して倒れるだろう。
何せ魔力兵20万は脅威だ。
普通に魔力の打ち合いをすれば負ける。
物理攻撃も必要に成る。
下の息子は突撃して魔力兵を減らすと言って聞かない。
嫁いだ娘も魔力が切れそうなら突撃すると言う。
ブエナはティムした魔物と動物達で横っ腹を突き崩すらしいが、事実上の特攻隊だ。
オトナシは瞬間移動で掻き乱す作戦だが敵が多すぎてヤバい。
って言うか皆突撃して死ぬ気だよね。
全く誰に似たのかね?。
孫達の為にも勝たないとねえ。
戦略的知識なんて持ち合わせない家族だから、玉砕覚悟なんだよね皆。

これは私が突撃して仇を討った相手とは訳が違う。
五千と五十万でおまけに魔力兵20万だからね。
そして何よりもトップが敵国の王城に鎮座している。
生き残ったら当然暗殺に向かう。
どうみても生きて帰れそうに無いね。



「何処まで行けるか正直わかんないわ。ねえアヤカゼ」
『死ぬも生きるも今もこの先も一緒』
「有り難う。そしてごめんね」

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