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四 職業は(地球産)。
しおりを挟む私のインベントリーにはオークが3体有る。
オーガは使い道が無かったので土に埋めた。
狼は毛皮が買い取って貰えるが、肉は固くて余り美味しく無い。
でもいちおう可食と有るのでインベントリー内に置いてある。
角兎は毛皮も肉も買い取って貰える。
猪は肉だけインベントリー内に有る。
オーク肉も1体だけインベントリーにしまっておこう。
私は城壁の門をくぐり町の冒険者ギルドへ向かった。
しかし毎度毎度門兵には可愛い物を見る目を向けられる。
これでも今は16歳の見た目なのだけどね。
日本人なので12歳くらいに見える様だ。
薬草は各々質と重さで買い取って貰えるが、当然根が素材の物は根だけの重さだ。
「この葉っぱってどうやったら薬に成るの?」
「煎じた物を濾して何種類か混ぜる。その時いかに綺麗な水と強い魔力を使うかだな。薬師ギルドにはそういう人が集まっているぞ」
「水も魔法なの」
「そうだな綺麗な水は魔法でしか出ないからな。あと配合は秘伝だから普通の人は無理だ」
「ふ~ん」
純水みたいな物かな?。
水瓶の水使っていけそうな気がする。
秘伝はインベントリーで調べよう。
私は女神によってシュナール国のアプターって町の、近くの河(割と大きい)の中州に置き去りにされた。
そこから岸に辿り着くってイベントで、属性魔法全てを貰った。
その時の女神のアホ・・・いや、女神様の金ダライを3つ貰ったので、湯浴みとかに使っている。
まあ私の頭で凹んではいるが・・・。
「ふ~ん、オーク1体で一月分のお金に成るんだね」
「肉が良いからな」
安宿なら日本円で三千円、だから一月で九万円。
朝はスープとパンで、夜は無し。
夜に飯が無いのは帰ってくる保証が無いからだそうな。
昼飯や夕飯を安く押さえても、外食やその他で月四万は掛かる。
その他の諸経費で1月分17万って処だ。
つまりこのオークは解体費用を引かれても
中金貨1枚と含有量の少ない小金貨7枚なので有る。
「これって売れる・・・」
ドンッ。
私はインベントリーで解体されたオーク肉を出してみた。
「素人にしちゃあうめえな。だけど規則でお嬢ちゃんのランクの解体品は買えねえ。衛生面とかそんな事でな」
「そっか、・・・子供達がオーク狩った場合どうしてるの?」
「角兎や鼠たまに瓜坊や鹿の子は持ち帰るけど、流石にオーク相手は敵わねえ。持ち帰りはねえな」
「有り難う。良く分かったよ」
「おう、早くランク上げろよ。嬢ちゃんは空間魔法(アイテムBOX)の持ち主だからな、パーティーの勧誘も多いぞ」
まだ夕飯まで時間が有るので私は武器屋に行く。
「おじさん刃が欠けた」
オークを殴っただけで欠けてしまったので、後は素手で殴り倒した。
「あ~、安物だからなあ。でもこれヒビが入ってるな。ただで交換してやろう」
「もしかしてこれ鋳物?」
「そうだな鍛造品なんて新人には買えねえからな」
そうして私は親切なおじさんから新たな剣を貰った。
因に鍛造品の剣は中金貨10枚するらしい。
私は翌日薬草採集の傍ら、全ての属性魔法と合成の秘術を使い、昨日貰った剣を鍛造品に変えようとした。
結果は出来たが、インベントリーに入れて見ると安物の鍛造品と成ってた。
レベルが低いからかなあ。
それとね少しだけだけど小さく成ってた。
おそらく不純物と巣が有った為だろう。
近くの小川で川底から砂をいくらか掬いインベントリーに入れた。
そこから僅かな砂鉄を取り出し、さっきの魔法各種に加えて、聖女の方から再生と浄化洗浄を加えてやってみた。
ピコン!『日本刀も出来ますがいかがされます』。
「へっ?」
ピコン!『鞘も入れて貰いましたら、鞘も加工出来ますがいかがされます』
「あっ、お願い」
インベントリーに質問されるとは思わなかった。
おそらく炭素とかの含有量が合ったのだろう。
聖女のスキルが効くと思ったのは、人の体も剣も分子や原子レベルなら一緒と思ったからだ。
「長ドス(脇差し)だあ~」
脇差し最長の長さである長ドスがインベントリー内で出来た。
清水次郎長とかが持っていた奴だ。
町民は刀を持つ事を許されていなかった江戸時代において、旅の護身用の脇差しは許されていた。
明治時代には郵便屋は拳銃所持が認められていた程だからね。
昔の街道が所々残っているけど、確かに山賊が出そうな山道で有る。
とても主街道とは思えないくらいに。
(聖女は地球産)で有る私は喜んだ。
何せ、聖女(はちきゅうさん)←893で有る。
もちろん清水次郎長程有名では無い。
大前田五郎でも無い。
焼津の半次とも違う。
もちろん品川隆二では無く、一介の古風な組だ。
今は若頭の藤太が仕切っているのかな?。
私の夫はヤクザに向かない人だから。
無理させてるかな、申し訳無い。
どっかの鉄砲玉が私をボウガンで射ったからねえ。
女神に蘇生されて、新たに身体を構築されて、転移したからもう帰れない。
向こうでは死んでるもの。
だけど夫にだけは逢いたい。
「あの時五百円玉拾わなけりゃねえ」
そんな事思いながら、出てきたオークを一太刀で屠り、脇差しの血を近くの葉で拭き取り、日にかざしてニヤリと笑う私がいる。
「あはは、生粋のヤクザだわ、私」
聖女(はちきゅうさん)いいねえ。
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