聖女はちきゅうさん。

hikumamikan

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十一 奈良漬。

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しっかし、また盗賊かよ~。

でもね前の馬車が襲われてるんだよね。

「二刀流って初めて見たよ」
「姐御助けないの?」
「あっいや、助けようか」
「ハイよ!」

「「加勢するよ」します!」
「「「たっ助かる」」」

「ヒャハー!。兄貴ぃ~べっぴん増えたよお~」
「ビッヒャヒャ。この後が楽しみだねえ」
「汚物は消毒だな」
「はっ?、何言ってんのお嬢ちゃん」
「火・気・土・無・合成の秘術。出でよ火炎放射!」
「「「「「「「「ぎゃああぁ~」」」」」」」」
「「「「「「あぢ、あぢぢ」」」」」」

「レベル1だとこんなものか。フォンシーヌいまだ、やっちまいな」
「へい!」
盗賊の8人中6人が火傷を負った。
かなりの火傷で真艫に反撃出来ずに倒された。

「・・・・・・フォンシーヌこいつには手を出すな!」
「姐御・・・」
「そっちの一人もかなりの手練れだよ、気いつけな。道理で火炎放射あっさり躱した訳だ」
「あたいらもやるよ」
「バカ!!、下がってろ。こいつはただ者じゃねえ。殺るならそっちの野郎だ」

こいつ・・・私で殺れるかねぇ。
ヤバいねえ。
「・・・・・・」
!!、下段。
逆袈裟かよ。
男は黙って間を詰める。
「・・・っ」
油汗が出る。
伊勢守を除けばこれ迄の最強の相手だ。
私は慌てて後ろに下がり、刀の血を振って飛ばすとセーラー服で拭いて、鞘に収めた。
「ほう・・・抜刀術とは珍しい。東の島国の方かな?」
「違うね」
「ふむ、かなりの腕だが私に通じるかな」
「さあね」

離れた所では鎬を削る音がする。
と、その瞬間男は一気に間を詰めた。
「ヒール」
バシュッ、ズドッ・・・。

「ガハッ・・・。そんなの有りか?」
「仕方ないだろ・・・あんた強いから」
「本当に肉を斬らせて骨を・・・」
ドサッ。

ガキィーン。
あの二刀流、ソードブレイカーか。
でもあれじゃ。
「フォンシーヌ今だ斬れ」
「うおぉー」
「ちっ」
バキィッ。
ドンッ。
「あっ・・・あ”あ”」
「良くやったねフォンシーヌ」
「危なかったです。今斬らなかったら彼女殺られてました」

そこには折れたソードブレイカーを見つめる少女がいた。

フォンシーヌに斬られた男は少女のソードブレイカーをへし折って、フォンシーヌの剣を受けたから力が充分に入らず、フォンシーヌに押し込められ鎖骨を折られた。

出血は有るが死にはしないな。
私はヒールを掛け止血だけした。
片手剣を奪い手首を後ろ手に縛って、片足を走れない程に刀背打ちした。
「安心しろ刀背打ちだ」
「出来るかあ~!。うぐぐ」
「なんだ元気だな」
「っ、クソ」


「・・・・・・姐御乳出てる」
「あっ・・・」
私は側の林に入ってストレージから新しい服(セーラー)を出して着替えた。

「姐御さっき服に血が付いてたけど」
「返り血だよ」
「「「「いやいや、服切れてたし」」」」


いちおう生き残った男は私達の馬車に乗せてる。
「姐御なにしたんです・・・」
「自分にヒール掛けた」
「はあ~」
「いや、だからね斬られるから自分にヒール掛けた」
「ばっ化け物か・・・」
「うっさいね。両足潰すよ」
「・・・・・・」
男は黙った。

「いやいや、斬られるの前提でヒール掛けるって・・・」
「だって腕が違い過ぎるから」
「あいつそんなに強かったの?」
「へっ、お頭は元王族の剣術指南役だよ。斬られる時に自分にヒール掛けて、抜刀術で討ち取るって気違い沙汰だ」
「・・・何であの男下段使ったの?」
「お頭の得意技は逆袈裟だからな」
「日本刀なら良いけど直刀だよ」
「はっ、何だ日本刀って」
「私が持ってるこの刀さ」
「・・・それと逆袈裟とどういう関係が有る」
「切れ味と衝撃が違うんだよ」
「はっ?」
「鉈みたいな切れの直刀は逆袈裟だと致命傷が与えられないだろ」
「肋折りゃあ済むだろ」
「いくら逆袈裟でも相手は避けようとするから皮膚か肉が精一杯さ」
「それでも動けなく出来る」
「だからヒール掛けたんだ。次の攻撃の為に」
「じゃあ何か、その刀とか言う物なら致命傷が与えられんのか」

私は徐に男が使っていた剣を鞘から抜いて、馬車の中で宙に浮かせて長ドスで一閃。
カランカラン。
馬車の横に飛んだ剣は真っ二つに成っていた。
「骨も切れる刀と一緒にするな」
「「あ・・・」」

まあ実際には人の脊椎は刀でも易々とは切れない。
山田浅右衛門でも失敗する。
だから骨が切れるかと言うと怪しい。


「あんた何でその刀で受けてお頭の剣を切らなかった」
「長さが違うし片手で受けると弾かれる。そしたら次の攻撃が出来ない」
「だからってあんな戦法するか普通」
「姐御は普通じゃ無いんだよ」
それ・・・褒めて無いよね、フォンシーヌ。

馬車移動の休憩時間に、少女のソードブレイカーを合成の秘術で直してあげたら。
「「「錬金術師ですかあー」」」
って驚かれた。
内緒だがちゃんと鍛造と同じ造りで、あんな片手剣では折れない仕様だ。


「ああ久し振りのベッドだあ~」
「やはり夜営と宿のベッドでは疲れの取れ方が違うからねえ」
私達は今ルハンスクの宿にいる。
「姐御屋台で夕飯の前にギルドに行きましょうか」
「そうだね護衛の報酬も貰わないとね」

「あっいらっしゃい」
「ウルチさん報酬貰いに来たよ」
「はい、此方が護衛の報酬と盗賊討伐の報酬です。それと・・・」
「どうしました?」

「町へ着く直前の盗賊ですが、あの二人は賞金首でしたので、少女3人組に半分とあなた方に半分でよろしいですかね。と言ってももう3人組には半分渡したのですが・・・」
「うん、それで良いよあの娘達も立派に戦ったからね」
「ありがとう御座います。いちおうギルドの規定でパーティー毎に山分けと成って折りますから・・・」
「うん、文句は無いよ」
「それでは全部で金貨32枚と成ります。護衛代が金貨1枚に賞金が30枚、あと1枚はギルド長からのご褒美ですね」
「・・・良いの?」
「金貨1枚でも安いくらいです。あそこまで盗賊に襲われるとは思っていなかったですし、他の馬車も救って頂いたので。正直ギルドにもうちょっとお金が有ればねえ」
「内戦復興中だから仕方無いよ」
「恐縮です」

「あっウルチさん傷の塗り薬と湿布薬、旅の暇な時に作ったので卸して大丈夫?」
「えっ・・・あの最中に?」
「うん」
「ありがとう御座います。査定いたしますので少しお待ち下さい」

「フォンシーヌ、軽食コーナーで待たせて貰おう」
「はい」
私達はエールを頼んで、テーブルでお金を分け有った。
報酬はもう二人で均等に山分けと決めている。

「おじさん晩飯もう出せる?」
「ああいけるぞ」
「じゃあオークの味噌丼2つとスープ2つね」
「あいよ、ちょい待ち」

「はいよ、オークの味噌丼とスープ2つづつね」


キョロキョロ、キョロキョロ。
「・・・『姐御、姐御何キョロキョロ見てるんです?』」
フォンシーヌが小声で聞いて来るので。
「『ちょっとね漬け物を出そうと思ってね。ほら、あれでしょ。持ち込みに成るから』」
「何だ漬け物ぐらいいいぞ」
びくう~。
「ひゃっひやい」
「漬け物の持ち込みぐらい構わん。酒とか飯物は困るがな」
「そっそれじゃあ」
ポンッ。
「うおっ、高位魔法かよ」
「あはは・・・」
「はあ~、姐御お~。それ人前で使わない」
「あはは、わりい」

「んっ、瓜の漬け物か・・・酒臭いな」
「お酒の搾りカスに漬けたんだよ」
「えっ酒粕いつの間に?」
「早場米が他の湿地に有ったみたいで、量は少ないのだけどその酒粕を貰って来た。ほらこの国って温暖だから2ヶ月前にも収穫されてんのよ」
「はあ~」
ついでにその濁酒も貰って来たよ。
1瓶だけど。
一部のインベントリーを時間経過有りにして、塩漬けにしてた瓜を酒粕に1日毎に漬け替えた。
もちろん魔法で時間経過を早めてね。

二期作でも二毛作でも無いけど、変則な早場米だね。
暖かい期間が長いから出来る技だ。
日本の早場米だと1ヶ月違いだから、お酒は手に入らなかったけど、流石異世界なのか2ヶ月半ものズレが有った。
因みに餅米も密かにゲットしている。
おかしかったんだよね・・・色が。
かなり白っぽいお米だったから。
どうやら湿地の北と南で違うらしいけど、同じお米として飼料にしてたみたい。

じーと見てたら何故か鑑定結果が目の前に出て来たの。
びっくりしたけど、無属性魔法も持ってるからかな。
したらあんた、餅米って出てたからびっくり桃の木山椒の木だよ。
勿論別けて精米して貰ったよ、小金貨3枚渡してね。
色に気が付いて慌ててインベントリー内で別けたからね。

┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅

えっ、題名がなぜ奈良漬かって。
そりゃあんた、十一話・・・奈良漬とくりゃ、十一の奈良漬けだろ。
はっ、関西ローカル?でしかも倒産した?。


・・・あっそう。
知らないよ、だってここ異世界だから。
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