7 / 11
第2章『回復、そしてこれからの。』
冥王ノケシン
しおりを挟む
最前線の陣から戻ったら私は食事を配給してもらい、その日は寝た、明日以降ではうなされることの無い最後の夜となるだろう。
次の日、シュピーゲル将軍が最前線に現れ兵の士気を上げる為に鼓舞しに来たのだ。
「諸君、私は軍事大国であるヴァルキュリオンが相手、向こうを五千削ったがこちらも五千削られた…正直勝てるとは思っていない、だが!マルクス様はは王都への流民の受け入れ交渉をし、成功なさられた。だが今この時逃げるしか出来ん我が軍だ、時間稼ぎしか出来ん我が国だが守りたいものはないか?君たちの家族、友人、恋人全てを奴らに蹂躙されるだけで構わないのか!」全員が一致して士気が上がるのがわかる。
「諸君、私に君たちの命をくれ…全員が死ぬだろうだが、お願いだ、頼む」
オォー!と全員が腕を上げる、それは全員が死ぬと言う腹積もりだ。
私は止めない、止まらないのだああなっては。
ならばもう叩いてしまおう、そうすれば私はお役ごめんだ。
だが小を救う為に大を殺す…か。私は愚かな人間だ…
半刻でヴァルキュリオンの軍勢は押し寄せる、ただシンプルに、騎馬を前に出し歩兵が進み、弓兵が矢を放つ、これは平坦な地形でこの戦力差なら擂り潰しておしまいだろう。
だからその前に私はファーミー軍の陣の外にワープし、叫んだ。
「ヴァルキュリオンの軍よ、即刻引くがいい、さもなければ私は諸君らを全滅させよう!」
昨日のミールクラウン将軍が先陣を切って突っ込んでくる。
「貴方が結局何者かなど知らないが、私は全力で行くと言った筈ですよ!全軍、突撃!」
私はあくまでも魔法に見える様に詠唱をする、恥ずかしいが仕方ない。
「開け冥界の霊柩、汝らのための贄は此処にあり!喰らいつくせ、グラビディカノン!」
私がそう叫んだ直後グシャァ!と言う音の後前衛の騎兵およそ三万、歩兵四万が潰れた。
かろうじてミールクラウンは避けれた模様、後数人も生きているようだ。
「貴方は!貴方は何者なんだ!」何とか絞り出すように私に問う。
「私は通りすがりの学者ですよ。」と言う。
ミールクラウンが問う「貴女の名は?」
「武田彰久と申します。お見知りおきを。」
「忘れませんよ、絶対に!」
そう言うとミールクラウンとお付きの数人は反転して撤退する。
見事な転身っぷりだ。
そして陣から出てきたシュピーゲルが出てくる、そして少し怖れている様だまぁ当然だろう、ただの一般人だと思った人間が弓兵を残して壊滅なのだから。
「貴様いったい何を!」
「ああ、それよりも早く陣に戻らないと、雨が降りますよ。」「何?」私は陣まで歩く、両手を広げながら、じきに雨が降ってきた、血の雨だ、凄い勢い良く降る。
私はそれを浴びながら陣に進む、服が血で重くなり目を開けてられない位の血の雨だ。
でも私はあくまで殺めた人たちを忘れてはいけないなので歩く、ただただ重い身体を半重力機能も使わずに。
次の日、シュピーゲル将軍が最前線に現れ兵の士気を上げる為に鼓舞しに来たのだ。
「諸君、私は軍事大国であるヴァルキュリオンが相手、向こうを五千削ったがこちらも五千削られた…正直勝てるとは思っていない、だが!マルクス様はは王都への流民の受け入れ交渉をし、成功なさられた。だが今この時逃げるしか出来ん我が軍だ、時間稼ぎしか出来ん我が国だが守りたいものはないか?君たちの家族、友人、恋人全てを奴らに蹂躙されるだけで構わないのか!」全員が一致して士気が上がるのがわかる。
「諸君、私に君たちの命をくれ…全員が死ぬだろうだが、お願いだ、頼む」
オォー!と全員が腕を上げる、それは全員が死ぬと言う腹積もりだ。
私は止めない、止まらないのだああなっては。
ならばもう叩いてしまおう、そうすれば私はお役ごめんだ。
だが小を救う為に大を殺す…か。私は愚かな人間だ…
半刻でヴァルキュリオンの軍勢は押し寄せる、ただシンプルに、騎馬を前に出し歩兵が進み、弓兵が矢を放つ、これは平坦な地形でこの戦力差なら擂り潰しておしまいだろう。
だからその前に私はファーミー軍の陣の外にワープし、叫んだ。
「ヴァルキュリオンの軍よ、即刻引くがいい、さもなければ私は諸君らを全滅させよう!」
昨日のミールクラウン将軍が先陣を切って突っ込んでくる。
「貴方が結局何者かなど知らないが、私は全力で行くと言った筈ですよ!全軍、突撃!」
私はあくまでも魔法に見える様に詠唱をする、恥ずかしいが仕方ない。
「開け冥界の霊柩、汝らのための贄は此処にあり!喰らいつくせ、グラビディカノン!」
私がそう叫んだ直後グシャァ!と言う音の後前衛の騎兵およそ三万、歩兵四万が潰れた。
かろうじてミールクラウンは避けれた模様、後数人も生きているようだ。
「貴方は!貴方は何者なんだ!」何とか絞り出すように私に問う。
「私は通りすがりの学者ですよ。」と言う。
ミールクラウンが問う「貴女の名は?」
「武田彰久と申します。お見知りおきを。」
「忘れませんよ、絶対に!」
そう言うとミールクラウンとお付きの数人は反転して撤退する。
見事な転身っぷりだ。
そして陣から出てきたシュピーゲルが出てくる、そして少し怖れている様だまぁ当然だろう、ただの一般人だと思った人間が弓兵を残して壊滅なのだから。
「貴様いったい何を!」
「ああ、それよりも早く陣に戻らないと、雨が降りますよ。」「何?」私は陣まで歩く、両手を広げながら、じきに雨が降ってきた、血の雨だ、凄い勢い良く降る。
私はそれを浴びながら陣に進む、服が血で重くなり目を開けてられない位の血の雨だ。
でも私はあくまで殺めた人たちを忘れてはいけないなので歩く、ただただ重い身体を半重力機能も使わずに。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる