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~~~~~~~~
蒸し暑く
裸電球が一つだけのシャワールーム。
響く水の音に 意識が潤いを取り戻す。
ボランティア活動、
倒れてからの一件…
今日も色濃い1日だったな…
シャンプーの香りに包まれながら
今日一緒に過ごしてくれた子たちや
介抱してくれたYさん、
買い出しに行ってくれている彼にも
感謝の気持ちで
静かに胸が熱くなる。
ーーー私はここに…何をしに来たんだろう。。
キュッ………
蛇口を閉じると、傍に掛けてあるバスタオルで体を拭きあげて、身体に巻き
扉に手をかけた。
一瞬 ハッとする。
あの子は、買い出しからもう戻ってきているだろうか。
そっと扉を細く開く
ーーータイピング音と、PCから流れる邦楽が聞こえた。
「Yさん。○○君、もう来てますか…?」
「んーーーー?まだよ~~~~?」
私はホッとしてバスルームから出た。
コーヒーカップを口から離してYさんが言う。
「目眩とか大丈夫そう?」
爽やかな笑顔。
「うん。ありがとう。もう大丈夫。」
「よかった~~」
彼は椅子の上で大げさに両手を上げて後方の天井を仰いだ
その反動で立ち上がって、
タオルを巻いただけの私をそのまましっかり抱きしめた。
「よかったー…心配した。。」
ん~~…とそのまま暫くほおづりする。
私より僅かに高いくらいの身長差
彼が私を運んだなんて…
「Yさんこそ、体痛めてないですか?ここまで登ってきたんでしょう?…重かったよね。。」
「ん??大丈夫よ? 俺スポーツ何でもやってきてるから。痛めるような無茶はしないよ
^^」
無茶してでも運んだけどね。
と笑う。
「お着替えしないと~ ○○君に、美雨ちゃんの大切なお風呂上がり、見られちゃうぞ~~」
イタズラそうに言うと、水のボトルを渡してくれた。
「しっかり水分、とっておいてね。」
今で言うところの“スパダリ"というやつだろうか。
Yさんはつくづく、人の良い青年だった。
程なくして、買い出しに行ってくれた友人が戻ってきた。
私が普通の食事はきついかもと、フルーツと水まで買い出してくれていた。
ーーーみんな なんて優しいんだろう。。
弱っていた体に優しさが沁みる。
「じゃっ。オレ行くんで!」
「え? 一緒に食べてかんの??」
「さっき友達と再会したんで、
行ってきます!明日出るらしいんで。」
オレまだしばらく居るんで、また町中で会いましょう!と、テイクアウトした自分の夕飯の袋を軽く振った。
「ほいよ~。ありがとね~☆」
足早に去った彼をYさんと見送る。
「……行っちゃったね。。」
残念やな~~でも 多分また会うわ。笑とYさん
「なんか…食べれそうなものある?食べれたら食べよ?」
Yさんは作業を中断して、素早く自分の夕食をとる。
私もそばで フルーツに手をつけた。
「今日はゆっくり休んでおきなね。
外出はまた明日にしよう。」
私達はボランティア施設で見てきた事を互いに話したりしながら、簡単な夕食を終える。
「Yさんは、いまからお仕事?」
「んーー? そんなに多くはないよ?
先方の連絡待ちだけど、今日はもうこないかなぁ~~。 なんで?」
「………んん。 いつも忙しそうだから。
聞いただけ。」
普通に笑おうとしたけれど、体調の事もあったせいか、元気が足りなかった気がした。
「 ? どうした~~?」
向かいに座っていたYさんが
私の隣に来て腰を下ろす。
「なんか……心細くなっちゃった?
これもう一個食べる?」
ネクタリン系のフルーツを1つ取り出して
私の前に差し出す。
どうしようもない気持ちのまま
静かにうなずくと
彼の手ごと口元に引き寄せた。
そっと齧ると、果汁が溢れて滴る…
ーー私の旅の目的は
“フィアンセを探す事"だったはずなのに、
見つかりもしないこの地を訪れて
彷徨っている。。
このまま帰ったとして、
私はどうやって次に進むのだろう。
ここにいる温かいYさんも
今ここにしか居ない存在なのに…ーー
果物の甘い香りが広がって
涙が溢れた。
止まりそうもなくて、
彼の手に滴る果汁を舐め上げる。
「おぅおぅ… よしよし
どーーしたの~~~??」
と、困り顔でも笑いながら私の頭を撫でると
そのまま涙に口付けた。
「キミは困った子だなぁ……」
「………ごめんなさい」
「謝る事はないさ。」
そういうと、彼は徐にPCを閉じ
静かに部屋の照明を消した。
真っ暗な室内に
ドアの上のガラス窓から 廊下の光だけが差している
Yさんは私の瞳をその光にかざし
何かを確かめるように見つめた。
私から彼の瞳と表情は逆光で見えない…
斜め上から覗き込んだ瞳をYさんは静かに押し倒した。
ーーーーーーーー
「……っ ぁ…っ ハァっ……」
「……んっ… はぁッ …ハァッ…ここ…?」
「んんっ…くッ…あッ……」
彼は私の善いところを 何度も丁寧に突き上げた。
「アッ……ハァッ…ダメ… はぁッ またイっちゃ……ッ… 」
忘れてしまいたかった…
このまま、今までの自分が無くなるくらいに
けれど彼は
指を絡めて腰を抱き
優しく優しく責め立てた。
まるで恋人を抱くように
身体は奥の奥から 繰り返し繰り返し
満たされているのに
一番欲しいものを貰えない感覚…
Yさんは涙が乾いた事を確かめるように
私のほおを撫でると
額にそっと口付けた。
そのまま首筋へ落として
舐め上げながら
彼のフェーズに入る。
前回のお触りとは違う
言葉を交わさない行為だった。
ーーーー
息も絶え絶えに天井を仰ぐ私から
一頻りの性を放ち切った彼のモノを引き抜くと
彼は隣に仰向けになる。
そっとシーツをかけてくれた。
息が整い出したころ、Yさんがポツリと言った。
「……美雨ちゃんはさぁ… 俺なんかでよかったの?」
「…え?……うん。寧ろYさんだったから…
Yさんこそ…私なんかで。。」
「ーー俺?」
意外そうな声色だった
「俺は良かったよ~。」
「……ぇ」
ーーどうしてですか?
喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
なぜだか 答えを聞くのが怖くなった。
世界何周かの旅路の途中とはいえ、
頂けるものは頂いておくという程、
彼は女性に困らない人だっただろう。
私はそのまま、シーツを深々と被った。
「ん~~? なんで隠れるの~?
難しい子やなぁ~~笑」
笑うとシーツごと抱きしめられる。
Yさんは決っして唇にキスをしなかった。
これは彼側の普段からのルールだったのかもしれない。
でも、オープンな愛情表現の仕方に
学ぶ事はたくさんあった。
ーーーーーー
窓の外が薄っすらと明るくなりはじめる。
景色が白く輝きだす ーー夜明け。
隣では 彼が少年のような寝顔で眠っていた。
彼に背を向けるようにして
私はそっとシーツから左手を出した
薬指に光るシルバーリングを、
静かに眺める。
窓の外に 鳥たちの声が響き出す
私は指輪をそっと外し、ポーチへ仕舞った。
真夏の日差しにリング焼けした跡が
くっきりと残っている
その間抜けな跡をみて
ひとりでクスっと笑った。
私は一体、誰を探していたのだろう。
恥ずかしい跡を、そっと右手で包むと、
また彼の寝顔へ向き直る。
「~~~ん~ もう 起きたの~~?」
まだ目を開かずに彼が言う。
「ん~~~? まだ寝てる~^^」
町中が騒がしくなりだすまでの
ほんの数時間、
私は彼の隣で
深い深い眠りに落ちた。
蒸し暑く
裸電球が一つだけのシャワールーム。
響く水の音に 意識が潤いを取り戻す。
ボランティア活動、
倒れてからの一件…
今日も色濃い1日だったな…
シャンプーの香りに包まれながら
今日一緒に過ごしてくれた子たちや
介抱してくれたYさん、
買い出しに行ってくれている彼にも
感謝の気持ちで
静かに胸が熱くなる。
ーーー私はここに…何をしに来たんだろう。。
キュッ………
蛇口を閉じると、傍に掛けてあるバスタオルで体を拭きあげて、身体に巻き
扉に手をかけた。
一瞬 ハッとする。
あの子は、買い出しからもう戻ってきているだろうか。
そっと扉を細く開く
ーーータイピング音と、PCから流れる邦楽が聞こえた。
「Yさん。○○君、もう来てますか…?」
「んーーーー?まだよ~~~~?」
私はホッとしてバスルームから出た。
コーヒーカップを口から離してYさんが言う。
「目眩とか大丈夫そう?」
爽やかな笑顔。
「うん。ありがとう。もう大丈夫。」
「よかった~~」
彼は椅子の上で大げさに両手を上げて後方の天井を仰いだ
その反動で立ち上がって、
タオルを巻いただけの私をそのまましっかり抱きしめた。
「よかったー…心配した。。」
ん~~…とそのまま暫くほおづりする。
私より僅かに高いくらいの身長差
彼が私を運んだなんて…
「Yさんこそ、体痛めてないですか?ここまで登ってきたんでしょう?…重かったよね。。」
「ん??大丈夫よ? 俺スポーツ何でもやってきてるから。痛めるような無茶はしないよ
^^」
無茶してでも運んだけどね。
と笑う。
「お着替えしないと~ ○○君に、美雨ちゃんの大切なお風呂上がり、見られちゃうぞ~~」
イタズラそうに言うと、水のボトルを渡してくれた。
「しっかり水分、とっておいてね。」
今で言うところの“スパダリ"というやつだろうか。
Yさんはつくづく、人の良い青年だった。
程なくして、買い出しに行ってくれた友人が戻ってきた。
私が普通の食事はきついかもと、フルーツと水まで買い出してくれていた。
ーーーみんな なんて優しいんだろう。。
弱っていた体に優しさが沁みる。
「じゃっ。オレ行くんで!」
「え? 一緒に食べてかんの??」
「さっき友達と再会したんで、
行ってきます!明日出るらしいんで。」
オレまだしばらく居るんで、また町中で会いましょう!と、テイクアウトした自分の夕飯の袋を軽く振った。
「ほいよ~。ありがとね~☆」
足早に去った彼をYさんと見送る。
「……行っちゃったね。。」
残念やな~~でも 多分また会うわ。笑とYさん
「なんか…食べれそうなものある?食べれたら食べよ?」
Yさんは作業を中断して、素早く自分の夕食をとる。
私もそばで フルーツに手をつけた。
「今日はゆっくり休んでおきなね。
外出はまた明日にしよう。」
私達はボランティア施設で見てきた事を互いに話したりしながら、簡単な夕食を終える。
「Yさんは、いまからお仕事?」
「んーー? そんなに多くはないよ?
先方の連絡待ちだけど、今日はもうこないかなぁ~~。 なんで?」
「………んん。 いつも忙しそうだから。
聞いただけ。」
普通に笑おうとしたけれど、体調の事もあったせいか、元気が足りなかった気がした。
「 ? どうした~~?」
向かいに座っていたYさんが
私の隣に来て腰を下ろす。
「なんか……心細くなっちゃった?
これもう一個食べる?」
ネクタリン系のフルーツを1つ取り出して
私の前に差し出す。
どうしようもない気持ちのまま
静かにうなずくと
彼の手ごと口元に引き寄せた。
そっと齧ると、果汁が溢れて滴る…
ーー私の旅の目的は
“フィアンセを探す事"だったはずなのに、
見つかりもしないこの地を訪れて
彷徨っている。。
このまま帰ったとして、
私はどうやって次に進むのだろう。
ここにいる温かいYさんも
今ここにしか居ない存在なのに…ーー
果物の甘い香りが広がって
涙が溢れた。
止まりそうもなくて、
彼の手に滴る果汁を舐め上げる。
「おぅおぅ… よしよし
どーーしたの~~~??」
と、困り顔でも笑いながら私の頭を撫でると
そのまま涙に口付けた。
「キミは困った子だなぁ……」
「………ごめんなさい」
「謝る事はないさ。」
そういうと、彼は徐にPCを閉じ
静かに部屋の照明を消した。
真っ暗な室内に
ドアの上のガラス窓から 廊下の光だけが差している
Yさんは私の瞳をその光にかざし
何かを確かめるように見つめた。
私から彼の瞳と表情は逆光で見えない…
斜め上から覗き込んだ瞳をYさんは静かに押し倒した。
ーーーーーーーー
「……っ ぁ…っ ハァっ……」
「……んっ… はぁッ …ハァッ…ここ…?」
「んんっ…くッ…あッ……」
彼は私の善いところを 何度も丁寧に突き上げた。
「アッ……ハァッ…ダメ… はぁッ またイっちゃ……ッ… 」
忘れてしまいたかった…
このまま、今までの自分が無くなるくらいに
けれど彼は
指を絡めて腰を抱き
優しく優しく責め立てた。
まるで恋人を抱くように
身体は奥の奥から 繰り返し繰り返し
満たされているのに
一番欲しいものを貰えない感覚…
Yさんは涙が乾いた事を確かめるように
私のほおを撫でると
額にそっと口付けた。
そのまま首筋へ落として
舐め上げながら
彼のフェーズに入る。
前回のお触りとは違う
言葉を交わさない行為だった。
ーーーー
息も絶え絶えに天井を仰ぐ私から
一頻りの性を放ち切った彼のモノを引き抜くと
彼は隣に仰向けになる。
そっとシーツをかけてくれた。
息が整い出したころ、Yさんがポツリと言った。
「……美雨ちゃんはさぁ… 俺なんかでよかったの?」
「…え?……うん。寧ろYさんだったから…
Yさんこそ…私なんかで。。」
「ーー俺?」
意外そうな声色だった
「俺は良かったよ~。」
「……ぇ」
ーーどうしてですか?
喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。
なぜだか 答えを聞くのが怖くなった。
世界何周かの旅路の途中とはいえ、
頂けるものは頂いておくという程、
彼は女性に困らない人だっただろう。
私はそのまま、シーツを深々と被った。
「ん~~? なんで隠れるの~?
難しい子やなぁ~~笑」
笑うとシーツごと抱きしめられる。
Yさんは決っして唇にキスをしなかった。
これは彼側の普段からのルールだったのかもしれない。
でも、オープンな愛情表現の仕方に
学ぶ事はたくさんあった。
ーーーーーー
窓の外が薄っすらと明るくなりはじめる。
景色が白く輝きだす ーー夜明け。
隣では 彼が少年のような寝顔で眠っていた。
彼に背を向けるようにして
私はそっとシーツから左手を出した
薬指に光るシルバーリングを、
静かに眺める。
窓の外に 鳥たちの声が響き出す
私は指輪をそっと外し、ポーチへ仕舞った。
真夏の日差しにリング焼けした跡が
くっきりと残っている
その間抜けな跡をみて
ひとりでクスっと笑った。
私は一体、誰を探していたのだろう。
恥ずかしい跡を、そっと右手で包むと、
また彼の寝顔へ向き直る。
「~~~ん~ もう 起きたの~~?」
まだ目を開かずに彼が言う。
「ん~~~? まだ寝てる~^^」
町中が騒がしくなりだすまでの
ほんの数時間、
私は彼の隣で
深い深い眠りに落ちた。
応援ありがとうございます!
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