3年2組の山田くん

ことのは

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日常、それは変わらない日々

友人は、いつものメンバーで

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 少し落ちつきを取り戻し、志村しむらが不思議そうな顔をして

「それで、山田やまだ優斗ゆうともこんなところで何してたんだよ?」
「俺は別に、ただの暇つぶしだよ。家に帰っても特に、やることねーしな」
「やることないって…。優斗、君は兄だろ? 弟妹の面倒とか見ないのか?」
「そんなん見る訳ねーだろ。アイツ等もういい歳だしよぉ」
「いくつになったんだ?」
「妹が小学4年で、弟が小学1年」
「なるほど。確かに、いい歳だな」
「じゃあ、ユウは何やってたの?」
「別に、何もしてない。ただ、ぼーっと夕日を見ていただけだ」
「今まで?」
「そう」
「まぁ、俺が来た時もこの席に座って窓の外見てたしな…」
「老人かよw」
「失礼な奴だな…。最後だから、物思いに耽ってただけだ」
「まぁ、確かに中学最後だしね。その気持ちは分からなくもないな~」

 外を見れば、そろそろ暗くなってきていた。

 中学まで一緒だった彼等とは、別々の高校となった。
 別にそれが辛いわけでも、ましてや嬉しいわけでもないが…。
 今迄一緒だったのを考えると、少し考えるところがあった。
 各々望んだ進路だし、後悔をしているわけでもないが、やはり離れるのは少しだけ寂しい…。

 そうこうしている間に、またしても教室の扉が開く。
 そこには疲れた表情の松本千夏まつもとちなつ鉢須涼太はちすりょうたが居た。

「もー疲れたー。先生厳しすぎるー」
「マジだりー…。こんな時間までやるとか鬼畜すぎんだろ…」

 2人は高校から出された課題が終わらず、今日まで先生に付きっきりで教わっていた。
 ため息を吐きながら、千夏は俺の後ろに、鉢須は明里あかりの後ろに座った。

「お疲れ様。今迄いままでずっと課題やってたのか?」
「そーだよー。じゃないと高校初日で詰むからーって言われてー」
「もう散々…。頭いっぱい…」
「早めに終わらせないからだぞ」
「だって簡単な問題だと思ったんだもん…」
「高校で初めにやる授業の予習とか聞いてない…」

 千夏も鉢須も出された課題は簡単に終わると思い、実は今まで放っておいたらしい。
 しかしいざ問題を見ると内容は複雑で、とてもじゃないが1人で解くことは出来ず、最終手段で先生に教わっていたという訳だ。全く、計画性もあったもんじゃない…。

「でも、終わったようで良かったな」
「うんっ。春からは優樹ゆうきと一緒だもん。楽しみだな~」
「おいおい、勉強も頑張らないとダメだぞ」
「分かってるって~」

 お気楽に話す千夏に「仕方ないなぁ」と言って笑った。
 千夏はみんなと違い、一緒の高校に進学する。その為、今の関係が変わるわけではない。
 そのことを気にしている明里は、ムゥっと頬を膨らます。

「ナツ、高校はユウに迷惑かけないようにしなよー」
「分かってるって、大丈夫大丈夫♪」
「全然大丈夫じゃないじゃん。今日だって課題でしょ?」
「高校行ったらちゃんとやるよー」
「嘘ばっか。絶対ユウに世話になる気満々じゃん」
「えへへ~」
「もー。やっぱあたしも、ユウと一緒の高校に行けば良かったー」
「何言ってるんだが…。第一、進学のことを今更どうこう言ってもしょうがないだろ?」
「でもー…」
「明里、自分で決めた進路だろ? 千夏も、揶揄からかうのは止めてやれ」
「「はーい…」」

 しゅんとする2人の頭を優しく撫でれば、いつも通りの笑顔を見せてくれた。

「にしても、山田が何であの千夏と一緒の高校に行くなんて意外だよな」
「そうか? 別に意外でもなんでもないだろ。君達みたいに頭良くないからな」
「そうそう。山田、偏りが激しいからなー」
「はぁ? 何だそれ」
「知らねーの? 山田、国語や数学は満点に近いのに、英語や化学は赤点なんだぜ~」
「うるさいぞ、鉢須。そんなことべらべら話すんじゃない」
「だからって、歴史は上位で地理は下位って、意味分かんねーから」

 鉢須に笑われるが、図星なので何も言えなかった。
 国語・数学・歴史は興味があった為、覚えるのに苦労は何もなかった。
 だが英語・科学・地理は本当に意味が分からない。英語なんて翻訳機があるし、化学なんて使わないし、地理なんてナビがあれば十分だ。それなのに、何で覚えなきゃいけないんだよ。意味分からん。

「そういや、方向音痴も治ったのか~?」
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