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第二章 中級編開始
第220話 OLサツキの中級編三日目、スライム伸びる
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サツキは、サツキが借りたドレスと靴とラムが借りたドレスを袋に詰めると、目を輝かせながら本棚を眺めていたユラに声を掛けた。
「お待たせ、行こうか」
「お、了解」
ユラは今日も法衣を着ておらず、爽やかな白のシャツを颯爽と着ている。普段は法衣は着ないのだろうか?
「ユラの私服ってなんか新鮮」
「ありゃまあ身分証明みたいなもんだからな。それにさすがに今日は洗濯中」
「あ、私が使っちゃったから?」
すると、ユラがにやっと笑った。
「まあサツキが素っ裸で一日近くあれに包まって寝てたしな。それをそのまま着ても、まあいいっちゃいいけど」
「いやよくないね」
「俺も一応倫理的にそう思った訳だ」
「倫理的……」
外に出てドラちゃんに挨拶をすると、ラムがサツキの手を握ってきた。そしてラムは反対の手でユラの手を握った。おや、昨日で随分と距離が縮まった様だ。するとユラも意外だったらしく、少しキョトンとした顔をした後、またあの少し意地悪そうな笑みを浮かべた。
「はは、俺テイムした奴より懐かれたかも」
「ラムちゃんのことを助けてくれたのはユラだものね」
本当にあの時ユラがいなかったらと思うと、改めてゾッとした。ラムは実に楽しそうに両手をブンブン振っていたが、急にぴょんぴょん跳ね出した。
「どうしたの?」
必死に前に注意を向けようとしている。ユラが先に気付いた。
「前? あーあれか」
前を歩く子供が、両親に手を繋がれた腕を引っ張り上げられてジャンプしてはしゃいでいた。あれをやってもらいたいらしい。
「私はいいけど……」
ユラをちらっと見ると、ユラが仕方ないな、といった風に苦笑した。
「分かった分かった、一回だけな?」
ラムが更にぴょんぴょん跳ねた。うーん、可愛さマックス。サツキが言った。
「じゃあ、三、ニ、一、ぴょーんね!」
「分かった」
「さーん、にー、いーち、ぴょーん!」
ユラとサツキが勢いよくラムの腕を引っ張り上げると、ラムが勢いよく空へと弾んでいき、腕がみょーんと伸びた。そしてそこそこな勢いで戻ってくると、ドン! と着地した。
サツキとユラが驚いて顔を見合わせる。次いで、ぷっと笑い合った。
「さすがスライム」
「伸びたね!」
「ちょっともう一回、もう少し勢いつけてやってみようぜ」
「腕千切れないかな?」
「お前時々怖いこと言うよな」
「ラムちゃん大丈夫?」
ラムは楽しそうにうんうん頷いている。大丈夫らしい。
「よし! じゃあ次はもっと勢いよくいくぞ! さーん! にー! いーち! 発射!」
勢いよく打ち上げられたラムの腕は先程よりも更に伸び、上空を飛んでいた鳥に足が当たった。鳥がよろけながらふらふらと飛び去る。するとバンジーの様にラムが物凄い勢いで戻ってきた。ドン! という着地音と共に土煙が上がった。
「おおー。これ、攻撃に使えたりして」
「弱いモンスターならいけるかも?」
「じゃあ次のダンジョンで試してみようぜ」
「皆驚くね、きっと!」
ラムを攻撃に使えば、もしかしたらまたレベルが上がるかもしれない。なかなかいい考えかもしれない、と思ったサツキだった。
「お待たせ、行こうか」
「お、了解」
ユラは今日も法衣を着ておらず、爽やかな白のシャツを颯爽と着ている。普段は法衣は着ないのだろうか?
「ユラの私服ってなんか新鮮」
「ありゃまあ身分証明みたいなもんだからな。それにさすがに今日は洗濯中」
「あ、私が使っちゃったから?」
すると、ユラがにやっと笑った。
「まあサツキが素っ裸で一日近くあれに包まって寝てたしな。それをそのまま着ても、まあいいっちゃいいけど」
「いやよくないね」
「俺も一応倫理的にそう思った訳だ」
「倫理的……」
外に出てドラちゃんに挨拶をすると、ラムがサツキの手を握ってきた。そしてラムは反対の手でユラの手を握った。おや、昨日で随分と距離が縮まった様だ。するとユラも意外だったらしく、少しキョトンとした顔をした後、またあの少し意地悪そうな笑みを浮かべた。
「はは、俺テイムした奴より懐かれたかも」
「ラムちゃんのことを助けてくれたのはユラだものね」
本当にあの時ユラがいなかったらと思うと、改めてゾッとした。ラムは実に楽しそうに両手をブンブン振っていたが、急にぴょんぴょん跳ね出した。
「どうしたの?」
必死に前に注意を向けようとしている。ユラが先に気付いた。
「前? あーあれか」
前を歩く子供が、両親に手を繋がれた腕を引っ張り上げられてジャンプしてはしゃいでいた。あれをやってもらいたいらしい。
「私はいいけど……」
ユラをちらっと見ると、ユラが仕方ないな、といった風に苦笑した。
「分かった分かった、一回だけな?」
ラムが更にぴょんぴょん跳ねた。うーん、可愛さマックス。サツキが言った。
「じゃあ、三、ニ、一、ぴょーんね!」
「分かった」
「さーん、にー、いーち、ぴょーん!」
ユラとサツキが勢いよくラムの腕を引っ張り上げると、ラムが勢いよく空へと弾んでいき、腕がみょーんと伸びた。そしてそこそこな勢いで戻ってくると、ドン! と着地した。
サツキとユラが驚いて顔を見合わせる。次いで、ぷっと笑い合った。
「さすがスライム」
「伸びたね!」
「ちょっともう一回、もう少し勢いつけてやってみようぜ」
「腕千切れないかな?」
「お前時々怖いこと言うよな」
「ラムちゃん大丈夫?」
ラムは楽しそうにうんうん頷いている。大丈夫らしい。
「よし! じゃあ次はもっと勢いよくいくぞ! さーん! にー! いーち! 発射!」
勢いよく打ち上げられたラムの腕は先程よりも更に伸び、上空を飛んでいた鳥に足が当たった。鳥がよろけながらふらふらと飛び去る。するとバンジーの様にラムが物凄い勢いで戻ってきた。ドン! という着地音と共に土煙が上がった。
「おおー。これ、攻撃に使えたりして」
「弱いモンスターならいけるかも?」
「じゃあ次のダンジョンで試してみようぜ」
「皆驚くね、きっと!」
ラムを攻撃に使えば、もしかしたらまたレベルが上がるかもしれない。なかなかいい考えかもしれない、と思ったサツキだった。
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