14 / 100
第二章 二人目の居候
14.人徳よりは土産目的だと思うがまあそれでも金になるからよしとする
しおりを挟む
今日は平日だというのに忙しかった。
客の入りも非常に良く、七時に開店後、八時になるまでの間に店の半分が埋まってしまった。十時を超えた今、席は全て埋まっている。皆明日の仕事に支障はないのだろうか。他人事ながら毎回気になってしまった。
この人の入りを見て、
「亮太さんの人徳っすね!」
とにこやかに酒を運ぶシュウヘイが言っていたが、人徳というよりは土産目的なんじゃないかと亮太は睨んでいる。
何故なら、来る客来る客が開口一番「お土産なに?」と尋ねてきたからである。どいつもこいつも、店主を一体何だと思っているのだろうか。
まあ所詮は雇われ店長、人に誇れる程の経歴も無ければ亮太自身に人生の重みもくそもない。年下の客から軽く見られるのも、まあ当然といえば当然の結果だった。奴らの方が余程立派な人生を送っている。
シュウヘイには亮太なりに奮発しておろち唐辛子を買ってきたが、来る客全てにおろち唐辛子を買ってきては亮太が破産してしまう。その為、ありきたりな地名が名前に入ったクッキーを買ってきていた。それでも大入りを三箱買ってきているのだから、そこそこな出費ではある。
出雲のヤマタノオロチとクッキーに何の因果関係があるのかと尋ねられると勿論答えられる自信は一切なかったが、世の中そういう風に回っているものなのだと亮太は信じていた。
「亮太、寂しかったよお!」
カウンターの向こう側からアキエが科を作った。亮太は顔を引き攣らせないよう、かなり努力をして自分比率的に相当爽やかな笑顔を作った。
歯に真っ赤な口紅が付いているのを教えるべきか否か、悩むところである。
「アキエさん、お久しぶりです」
「もう、急に休むんだもん! あ、亮太ビールいる?」
「いいんですか? じゃあ一杯いただきます」
「お帰りなさいの一杯よー!」
アキエは気前がいい。ちょいちょいこうやって亮太にも奢ってくれる。翻っては店の売上にも繋がるので、非常に良客ではある。
このアクの強ささえなければ。
「えーじゃあ次の一杯は私からね!」
アキエの横にいるトモコが悔しそうに言った。こいつらここを安いホストクラブか何かと勘違いしてやしねえか、と思ったりもするが、まあ金を落としてくれる限りは客である。これが仕事と思えば苦でもなんでもない。多分。そう思うしかない。
亮太としては、色んな職種の男性と話すのは楽しい。女性でも、普通に接してくれる人と話すのは楽しい。そういう人達との会話は亮太はウエルカムなのだが、こうギラギラされて実のない会話ばかりを繰り返す年配女性にロックオンされると、正直きつい時もあった。
特に今日の様に、シュウヘイの女関係の話を聞いた後だと、シュウヘイと自分との差についてつい考えてしまうのは致し方のないことだろう。
亮太はアキエとトモコに聞かれるがまま、島根でのことをサラッと伝える。だが亮太は知っている。この人達が亮太の話を聞きたがるのはあくまで会話のきっかけなだけであり、本当は亮太がいない間の自分達の話を聞いてもらいたいだけなのだと。
それがバーテンダーの仕事の一つであれば、亮太はそれを全うするだけの話である。
なるべく相手が心地よく話せるよう時折ツッコミを入れつつ、相槌を打ち、シェーカーを振る。
それが亮太の仕事だった。
◇
「トモコさん、それじゃあ済みませんがアキエさんを宜しくお願いします」
ベロベロに酔っ払って足元が覚束ないアキエを、トモコがタクシーで送っていってくれることになった。こういう時、家が近所で本当によかったと思う。もし家が同じ方面だったとしたら、何だかんだ理由を付けて一緒のタクシーに乗車させられる可能性は非常に高かった。
好かれるのは勿論悪いことではないが、期待に応えることが出来ない以上不必要に気を持たせて優しくは出来ない。それはアキエやトモコに限った話ではなく、女性全般の話もであった。シュウヘイの様には割り切れない。シュウヘイあたりにそんな話をしたら、きっと理解してもらえないだろうが。
タクシーのドアがバタンと音を立てて閉まり、亮太は手を振って見送った。
腕時計を見ると、時刻はもう夜中の二時。客は今の二人で最後だった。これなら今日は三時丁度に閉められそうだと思い少し嬉しくなる。そして、気付いた。
タバコを吸っていない。店内はかなり煙い状態だったが、吸いたいと一度も思わなかった。
亮太は胸の上の勾玉を手に持つと、ふ、と口の端を緩ませた。狗神のご利益があったのかもしれない。あの生意気ですました犬の姿を思い出した。ご褒美に、コンビニで何か買っていってやろう、そう思った。
「亮太さーん、片付け始めちゃいますけどいいっすか?」
階段の上からシュウヘイが声をかけてきた。テーブルと椅子の清掃、床の掃除とモップ掛け、ゴミ捨てとトイレ掃除がシュウヘイの担当だ。不在の間は、この店のレジの出納管理は別店舗の社員のリュウジが担当してくれていたので、帰る前にリュウジの店におろち唐辛子を持っていかねばなるまい。
亮太はこれからレジを締め、明日に向けて酒類の発注を行なって終了だ。
「シュウヘイ、さっさと閉めてリュウジのとこに行くから、お前も一緒に来るか?」
不在時の対応を労う為にも、一杯程度は奢ってやりたかった。
「え! 行きます行きます! 今日亮太さんと全然話せなかったから嬉しいっす!」
男だろうが、ここまで人懐こいと懐かれて嫌な気はしない。人相の悪い面をしていようが、亮太は基本博愛主義なのかもしれなかった。
「おし、じゃあさっさと終わらすか」
「はい!」
いい返事だ。亮太はレジ締めに集中することにした。
◇
結局その後は客が来ることもなく、亮太にとって久々の仕事の売上は通常の平日よりもプラスという結果で終わった。プラスが出ればその分亮太の手元に入ってくる。マイナスになればその分亮太の取り分は減るが、今月は今の所かなり調子が良かった。マイナスに備え多少プールもしているので、頑張ってくれたシュウヘイに少し色を付けてあげることも出来るかもしれない。
思わず口の端が上がっていたらしい。シュウヘイがにこにこと尋ねてきた。
「なんすか亮太さんってば! 機嫌いいっすよね、今日!」
「そうか? 休んだから元気は元気だけどな」
そう。いつもならもうぐったりと疲れ切っている筈が、今日はやたらと身体が軽い。タバコを吸っていないせいかもしれないが、酒をすでに二杯摂取した後にしてはズン、と来るものがない。
「顔色もいいですよ。あ、それにタバコ吸ってない!」
「お、気付いたか。そうなんだよ、吸う気が起こらなくて」
「いいんじゃないすか? このまま禁煙しちゃいましょうよ! 禁煙するとご飯が美味しくなるらしいっすよ!」
シュウヘイは元々タバコは吸わない。吸わないのによくこんな煙い所に平気でいられるなと思うが、鼻が悪いからあまり気にならないと笑っていた。本当に貴重な人材だった。
亮太が思わず勾玉ネックレスを触ると、シュウヘイが目ざとく気付いて聞いた。
「あれ、どうしたんすかそれ」
「貰い物」
「あ! 僕知ってますよそれ! 勾玉っていうんすよね! 色によって効果が違うらしいっすよ」
「へえ。緑色ってどんな意味あるんだ?」
「知らないっす!」
「……だよな」
亮太が狗神からもらったのは緑色の物だ。もしかしたら健康とかそういった意味があるのかもしれなかった。後で狗神に聞いてみようと思い、犬にものを尋ねようなどと普通に考えてしまってる自分の頭は柔軟なのかただの阿呆なのか一瞬分からなくなった。いや、ここは柔軟でいこう。柔軟な頭なら悪くない。
「よし! 終わった!」
「こっちも最後ゴミ袋にシール貼ったら終わりです」
飲食業などのゴミは、ゴミ袋に別途シールを貼ると回収してもらえる。一般ゴミとは区別されているのだ。
「行こう行こう、向こうもさっさと閉めたら拙いぞ」
「じゃあメールすりゃいいじゃないすか」
「画面が小さいから字が見えにくいんだよ」
「あ、老眼」
「そう、悪いな、正真正銘の老眼だよ」
ゴミ袋をシュウヘイと分担して持ち、店のドアに鍵をかけてシャッターを降ろし、シャッターの鍵もかけた。階段の下に急ぎ、ゴミ集積所にシールが見える様にゴミ袋を置いた。
手前の細い道を入り、すぐ右のビルの四階がリュウジが店主を務める店だ。
亮太は左右を見た。深夜はたまにタクシーが物凄いスピードで走っていくので何気に危険なのだ。この南口駅前の通りは現在は人通りは殆どなく、閑散としていた。すると、ふ、と黒いものが道路を横切った様に見えた。
目を凝らしても、何もいない。この辺りはドブネズミも多いので、その類だろう。
「亮太さん、早く早く!」
「お、悪い今行く!」
亮太はエレベーターの上のボタンを押して待つシュウヘイの元に駆け足で向かった。
客の入りも非常に良く、七時に開店後、八時になるまでの間に店の半分が埋まってしまった。十時を超えた今、席は全て埋まっている。皆明日の仕事に支障はないのだろうか。他人事ながら毎回気になってしまった。
この人の入りを見て、
「亮太さんの人徳っすね!」
とにこやかに酒を運ぶシュウヘイが言っていたが、人徳というよりは土産目的なんじゃないかと亮太は睨んでいる。
何故なら、来る客来る客が開口一番「お土産なに?」と尋ねてきたからである。どいつもこいつも、店主を一体何だと思っているのだろうか。
まあ所詮は雇われ店長、人に誇れる程の経歴も無ければ亮太自身に人生の重みもくそもない。年下の客から軽く見られるのも、まあ当然といえば当然の結果だった。奴らの方が余程立派な人生を送っている。
シュウヘイには亮太なりに奮発しておろち唐辛子を買ってきたが、来る客全てにおろち唐辛子を買ってきては亮太が破産してしまう。その為、ありきたりな地名が名前に入ったクッキーを買ってきていた。それでも大入りを三箱買ってきているのだから、そこそこな出費ではある。
出雲のヤマタノオロチとクッキーに何の因果関係があるのかと尋ねられると勿論答えられる自信は一切なかったが、世の中そういう風に回っているものなのだと亮太は信じていた。
「亮太、寂しかったよお!」
カウンターの向こう側からアキエが科を作った。亮太は顔を引き攣らせないよう、かなり努力をして自分比率的に相当爽やかな笑顔を作った。
歯に真っ赤な口紅が付いているのを教えるべきか否か、悩むところである。
「アキエさん、お久しぶりです」
「もう、急に休むんだもん! あ、亮太ビールいる?」
「いいんですか? じゃあ一杯いただきます」
「お帰りなさいの一杯よー!」
アキエは気前がいい。ちょいちょいこうやって亮太にも奢ってくれる。翻っては店の売上にも繋がるので、非常に良客ではある。
このアクの強ささえなければ。
「えーじゃあ次の一杯は私からね!」
アキエの横にいるトモコが悔しそうに言った。こいつらここを安いホストクラブか何かと勘違いしてやしねえか、と思ったりもするが、まあ金を落としてくれる限りは客である。これが仕事と思えば苦でもなんでもない。多分。そう思うしかない。
亮太としては、色んな職種の男性と話すのは楽しい。女性でも、普通に接してくれる人と話すのは楽しい。そういう人達との会話は亮太はウエルカムなのだが、こうギラギラされて実のない会話ばかりを繰り返す年配女性にロックオンされると、正直きつい時もあった。
特に今日の様に、シュウヘイの女関係の話を聞いた後だと、シュウヘイと自分との差についてつい考えてしまうのは致し方のないことだろう。
亮太はアキエとトモコに聞かれるがまま、島根でのことをサラッと伝える。だが亮太は知っている。この人達が亮太の話を聞きたがるのはあくまで会話のきっかけなだけであり、本当は亮太がいない間の自分達の話を聞いてもらいたいだけなのだと。
それがバーテンダーの仕事の一つであれば、亮太はそれを全うするだけの話である。
なるべく相手が心地よく話せるよう時折ツッコミを入れつつ、相槌を打ち、シェーカーを振る。
それが亮太の仕事だった。
◇
「トモコさん、それじゃあ済みませんがアキエさんを宜しくお願いします」
ベロベロに酔っ払って足元が覚束ないアキエを、トモコがタクシーで送っていってくれることになった。こういう時、家が近所で本当によかったと思う。もし家が同じ方面だったとしたら、何だかんだ理由を付けて一緒のタクシーに乗車させられる可能性は非常に高かった。
好かれるのは勿論悪いことではないが、期待に応えることが出来ない以上不必要に気を持たせて優しくは出来ない。それはアキエやトモコに限った話ではなく、女性全般の話もであった。シュウヘイの様には割り切れない。シュウヘイあたりにそんな話をしたら、きっと理解してもらえないだろうが。
タクシーのドアがバタンと音を立てて閉まり、亮太は手を振って見送った。
腕時計を見ると、時刻はもう夜中の二時。客は今の二人で最後だった。これなら今日は三時丁度に閉められそうだと思い少し嬉しくなる。そして、気付いた。
タバコを吸っていない。店内はかなり煙い状態だったが、吸いたいと一度も思わなかった。
亮太は胸の上の勾玉を手に持つと、ふ、と口の端を緩ませた。狗神のご利益があったのかもしれない。あの生意気ですました犬の姿を思い出した。ご褒美に、コンビニで何か買っていってやろう、そう思った。
「亮太さーん、片付け始めちゃいますけどいいっすか?」
階段の上からシュウヘイが声をかけてきた。テーブルと椅子の清掃、床の掃除とモップ掛け、ゴミ捨てとトイレ掃除がシュウヘイの担当だ。不在の間は、この店のレジの出納管理は別店舗の社員のリュウジが担当してくれていたので、帰る前にリュウジの店におろち唐辛子を持っていかねばなるまい。
亮太はこれからレジを締め、明日に向けて酒類の発注を行なって終了だ。
「シュウヘイ、さっさと閉めてリュウジのとこに行くから、お前も一緒に来るか?」
不在時の対応を労う為にも、一杯程度は奢ってやりたかった。
「え! 行きます行きます! 今日亮太さんと全然話せなかったから嬉しいっす!」
男だろうが、ここまで人懐こいと懐かれて嫌な気はしない。人相の悪い面をしていようが、亮太は基本博愛主義なのかもしれなかった。
「おし、じゃあさっさと終わらすか」
「はい!」
いい返事だ。亮太はレジ締めに集中することにした。
◇
結局その後は客が来ることもなく、亮太にとって久々の仕事の売上は通常の平日よりもプラスという結果で終わった。プラスが出ればその分亮太の手元に入ってくる。マイナスになればその分亮太の取り分は減るが、今月は今の所かなり調子が良かった。マイナスに備え多少プールもしているので、頑張ってくれたシュウヘイに少し色を付けてあげることも出来るかもしれない。
思わず口の端が上がっていたらしい。シュウヘイがにこにこと尋ねてきた。
「なんすか亮太さんってば! 機嫌いいっすよね、今日!」
「そうか? 休んだから元気は元気だけどな」
そう。いつもならもうぐったりと疲れ切っている筈が、今日はやたらと身体が軽い。タバコを吸っていないせいかもしれないが、酒をすでに二杯摂取した後にしてはズン、と来るものがない。
「顔色もいいですよ。あ、それにタバコ吸ってない!」
「お、気付いたか。そうなんだよ、吸う気が起こらなくて」
「いいんじゃないすか? このまま禁煙しちゃいましょうよ! 禁煙するとご飯が美味しくなるらしいっすよ!」
シュウヘイは元々タバコは吸わない。吸わないのによくこんな煙い所に平気でいられるなと思うが、鼻が悪いからあまり気にならないと笑っていた。本当に貴重な人材だった。
亮太が思わず勾玉ネックレスを触ると、シュウヘイが目ざとく気付いて聞いた。
「あれ、どうしたんすかそれ」
「貰い物」
「あ! 僕知ってますよそれ! 勾玉っていうんすよね! 色によって効果が違うらしいっすよ」
「へえ。緑色ってどんな意味あるんだ?」
「知らないっす!」
「……だよな」
亮太が狗神からもらったのは緑色の物だ。もしかしたら健康とかそういった意味があるのかもしれなかった。後で狗神に聞いてみようと思い、犬にものを尋ねようなどと普通に考えてしまってる自分の頭は柔軟なのかただの阿呆なのか一瞬分からなくなった。いや、ここは柔軟でいこう。柔軟な頭なら悪くない。
「よし! 終わった!」
「こっちも最後ゴミ袋にシール貼ったら終わりです」
飲食業などのゴミは、ゴミ袋に別途シールを貼ると回収してもらえる。一般ゴミとは区別されているのだ。
「行こう行こう、向こうもさっさと閉めたら拙いぞ」
「じゃあメールすりゃいいじゃないすか」
「画面が小さいから字が見えにくいんだよ」
「あ、老眼」
「そう、悪いな、正真正銘の老眼だよ」
ゴミ袋をシュウヘイと分担して持ち、店のドアに鍵をかけてシャッターを降ろし、シャッターの鍵もかけた。階段の下に急ぎ、ゴミ集積所にシールが見える様にゴミ袋を置いた。
手前の細い道を入り、すぐ右のビルの四階がリュウジが店主を務める店だ。
亮太は左右を見た。深夜はたまにタクシーが物凄いスピードで走っていくので何気に危険なのだ。この南口駅前の通りは現在は人通りは殆どなく、閑散としていた。すると、ふ、と黒いものが道路を横切った様に見えた。
目を凝らしても、何もいない。この辺りはドブネズミも多いので、その類だろう。
「亮太さん、早く早く!」
「お、悪い今行く!」
亮太はエレベーターの上のボタンを押して待つシュウヘイの元に駆け足で向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王命って何ですか? 虐げられ才女は理不尽な我慢をやめることにした
まるまる⭐️
恋愛
【第18回恋愛小説大賞において優秀賞を頂戴致しました。応援頂いた読者の皆様に心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました】
その日、貴族裁判所前には多くの貴族達が傍聴券を求め、所狭しと行列を作っていた。
貴族達にとって注目すべき裁判が開かれるからだ。
現国王の妹王女の嫁ぎ先である建国以来の名門侯爵家が、新興貴族である伯爵家から訴えを起こされたこの裁判。
人々の関心を集めないはずがない。
裁判の冒頭、証言台に立った伯爵家長女は涙ながらに訴えた。
「私には婚約者がいました…。
彼を愛していました。でも、私とその方の婚約は破棄され、私は意に沿わぬ男性の元へと嫁ぎ、侯爵夫人となったのです。
そう…。誰も覆す事の出来ない王命と言う理不尽な制度によって…。
ですが、理不尽な制度には理不尽な扱いが待っていました…」
裁判開始早々、王命を理不尽だと公衆の面前で公言した彼女。裁判での証言でなければ不敬罪に問われても可笑しくはない発言だ。
だが、彼女はそんな事は全て承知の上であえてこの言葉を発した。
彼女はこれより少し前、嫁ぎ先の侯爵家から彼女の有責で離縁されている。原因は彼女の不貞行為だ。彼女はそれを否定し、この裁判に於いて自身の無実を証明しようとしているのだ。
次々に積み重ねられていく証言に次第に追い込まれていく侯爵家。明らかになっていく真実を傍聴席の貴族達は息を飲んで見守る。
裁判の最後、彼女は傍聴席に向かって訴えかけた。
「王命って何ですか?」と。
✳︎不定期更新、設定ゆるゆるです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる