もふもふしたいならすれば。

ゆきだるま

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*side:レオン

光が、出て行ってからどれぐらいたっただろうか。
仕事中でも何をしていても、光の事が頭からはなれない。全部俺が悪いって分かってる。分かってんだよ!!後悔しても、遅いんだってことぐらい。
どーすればいんだよっ!どうしたら、光は戻ってくる。

光が置いていった、服を握りしめ顔をうずくめる。
はぁ。光の匂い。光を感じられる唯一の物。
なのに毎日、匂いを嗅ぐために握りしめていたからか、俺の匂いまでついちまった。そのおかげで、光の匂いが薄れてきている。これまでなくなったら、俺は何で光を感じればいーんだよ。
ひかる。ひかる。早く帰ってこいよ。
本物の光を抱きしめさせろよ。
ちゃんと話聞いてくれよ。ひかる。

[おい。狼。僕にも光の匂い嗅がせてよ。]

『はぁあ?誰がお前なんかに嗅がせるかよ。これは、俺のだ!』

[バカなの?それは、光のだ。狼のじゃない。]

『だとしても駄目だ。ハムスターの匂いがついちまうからな。光の匂いをこれ以上消したくねーんだよ。』

[お前だけ、ずるいぞ!それだったら、そこにあるスマホ貸せよ。]

『何だよスマホって?』

[机にある、光の携帯だよ。そこにあるだろ、薄い四角っぽいのが。]

『あー。これか?お前使えるのかよ?』

[当たり前だろ。]

『ふーん、ほらよ。』

ゲージを開けてスマホなる四角い物をジャンの小屋に入れてやる。俺には何なのか分からないが、こいつには、使い方も分かるらしい。
ジャンが受け取り何やら操作をしだす。

[えーと。確か横にボタンがあるはず。って、この格好じゃ手が短すぎる!変身!!]

おー。こいつ変身しやがった。まじで人の姿になれたのかよ。しかし、変身してもミニチュアサイズじゃねーか。

[よし。これで動きやすくなった!ボタン、ボタン。これかな?やった!ついた!!]

うわ!ボタン押したら何か明るくなったぞ。

『何だよそれ。ついたって何がだよ。』

[電源がだよ。まだ電池残ってて良かった。光が言ってたんだよ。写真は使えるってな。それで、こないだ写真撮ってたから残ってるはずだ。んーどれだ。]

言ってる意味がわかんねー。小さな手で明かりがついた所をペタペタやってるだけじゃねーか。

[あったー。光っ!!可愛すぎるよ。]

『何がだよ。俺にも見せろよ。』

[やだね。さっき光の服貸してくれなかったじゃん。僕は光の写真見て満たされるから、ほかっといてよ。狼は匂い嗅いでなよ。]

くっそ。言いかえせねー。あー。気になる。

[うさ耳の光。最高に可愛い。]

うさ耳の光だとっ!!
俺はそれが見たすぎてジャンのゲージを上から覗く。

『くっ。可愛い。』

[勝手に見ないでよねっ。これは、僕のだ。]

そう言って体で隠されてしまった。

ちらっと見えた物。
それは、まさしく光だった。しかもウサギになった時のものだ。

あれは、どうなってるんだよ。光そのものだったよな。余計に会いたくなったじゃねーかよ。
光の服を胸に抱き、いつの間にか寝ていた。



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