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ウェールズ王国
サクラの土地
しおりを挟む次の日、城に部屋を与えられた雅臣を私は訪ねた。
「雅臣、お母さんを連れて私の土地に住まない?」
「はっ?!サクラの土地??」
「そうなの、国王から土地を貰ったの。一から開拓しなきゃいけないみたいなんだけどお米も作りたいし…やっぱり同じ日本人の雅臣にも手伝って欲しいんだ。」
「やる!!」
即答の雅臣…日本食には勝てない様だ。
「やった!ちゃんと雅臣とお母さんの家を作ってからお母さん迎えに行こう。その前にお母さんの意見も聞かなきゃだから1回行こうか?」
「そうだな、多分大丈夫だと思うけどな。」
雅臣は苦笑いした。
雅臣の母親は最早サクラを娘と思っているからだ。
「あとね、ルイスが私の護衛で一緒に来るみたい。」
「まぁ、護衛無しとはいかねえよ。お前は落とし人なんだからな。」
そんな話をしていると雅臣の部屋のドアがノックされた。
「私です、シャルルです。サクラ様にお話があります。」
「どうぞ。」
中に招くとシャルルはサクラの前に跪いた。
「へ?何?!どうしたの?」
ちょっと引いたサクラが後退る。
「サクラ様の土地に私も同行させて頂けませんか?」
時が止まった。
「え?シャルは最高司祭なんだから無理でしょ?本部に居なきゃいけない人でしょ?」
「サクラ様と居て色々考えたのです。本部はもう大昔よりあそこにあると聞いております。忌わしいあの本部は捨て、新たに一からサクラ様の土地にサリスティンの本部を築きたいのです。」
真剣な顔のシャルは本気なのだろう。
「それで付いてくる奴居るのかよ?」
雅臣は眉を下げた。
雅臣なりに心配しているんだろう。
「勿論、私の側近と少人数です。後は昔からのサリスティンに陶酔した者しかおりませんから。」
「じゃあシャルはその残された人達がやらかしたらどうするの?例えばまた新しい聖教作って聖女とか言い出したら。」
「勿論、潰しますよ?」
はぁーん、物凄い良い笑顔!
鼻血出そ…。
無駄に美形しか居ない…雅臣も日本に居てもかなりモテただろうに。
その頃ルイスは騎士団の宿舎に来ていた。
モーリスと会う為だ。
「え?私がですか?」
「是非ともモーリス殿にも来て頂きたい。」
「サクラ様の護衛が出来るのであれば吝かではありませんが…私で良いのでしょうか?私は庶民の出です。」
「サクラ様がその様な事を気にする方だと思いますか?逆に喜びますよ?」
ニッコリ笑うルイスにモーリスは参ったとばかりにはにかんだ。
その後、雅臣の家に行き雅臣の母のオリビアにサクラの土地への引越しを提案した所大喜びした。
オリビア曰く、「これで私には息子と娘が出来るのね!」とルンルンしていた。
それから数日、無事に讓渡された土地にサクラとその他大勢は向かうのだった。
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