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惑星エルリス
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しおりを挟む俺は中央右に焔帝、土帝、左に風帝、闇帝を従えて転移で玉座の間に姿を現した。
「キャーーーーー!!総帝様!!お母様、総帝様がいらして下さったわ!!」
「ええそうね。」と扇で口元を隠す王妃。
きっと扇の向こう側の口は醜く歪んでいる事でしょう。
「控えよ!総帝様の御前だぞ!」
焔帝がひくい声を出すと何故か「きゃっ!」と言って俺に近付いてくる王女イザベラ。
俺の腕に絡もうと伸ばした手は空を掴んだ。
「えっ?」
王女は驚いて固まっている。
まさか避けられるとは露ほどにも思っていなかったと言う表情だ。
透かさず四人の帝が俺の前に出る。
「ちょっと無礼にも程があるんじゃない?幾ら王女って言ってもたかが王女でしょ?身の程を弁えたら?」
フランクな感じで風帝が諭すも、風帝の顔は一つも笑って居なかった。
「さて、本日はどうして私達が来たかおわかりですね、王妃?」
「さぁ…なんの事かしら?」
「惚けるのも大概にして頂きたい!総帝様の御前での無礼、只で済むと思わないで頂きたい!」
ラファイは怒りを露わにした。
「ちょっと!そこを退きなさいよ!私は総帝様の妻になる女よ!無礼なのは貴方達じゃない!総帝様!!私を迎えに来てくれたのでしょう?さぁ早く私を抱き締めて下さいまし!!」
そう言って王女は恍した顔でフードで顔など見えない総帝を舐める様に見た。
「なっ!王女如きが…」
食ってかかる風帝を手で制した。
「何を勘違いしているのか分かりませんが、私には妻を迎える予定はありませんよ?今日は貴方達の断罪に態々来たと言うのに…とんだ茶番を見せられて私も少々頭にきています。」
クロードは遠慮無しに殺気を放った。
王女は座り込み失禁し、王妃と第一王子はガタガタと震え出した。
「ちょっ…総帝様!もう少し抑えて貰えませんかね?」
「風帝の言う通りじゃわい!老体にその殺気は堪えるわい!」
俺はふぅと息を吐き殺気を少し抑えた。
「惚けてももう無駄なんですよ王妃。国王と第二王子のルイ王子はこちらで保護しています。サウル王子の自室に居た少女達も勿論保護済みです。更にサウル王子が少女達誘拐に雇って居た男達も私が保護しています。言い訳はありますか?」
総帝はカツカツと靴を鳴らし、王妃達に近付いて行く。
途中で座り込んだ王女と目が合った。
下から見上げた王女には総帝の素顔が見えてしまったようだ、顔を赤く染めクネクネしている。
それを無視して、無言で王妃とサウル王子に魔法を放つ。
「風魔法…」
途端に風の刃が王妃とサウル王子を襲い、二人の手足を切断した。
「「ぎゃぁぁぁぁあ!!」」
余りの痛さに二人は転げ回る。
「何を騒いでいるのですか?あの少女達が受けた痛みはこんなものではありませんよ?」
「治癒魔法…」
総帝は二人の手足を癒した。
「さぁ、もう一度切断して差し上げましょうか?民を思わず私利私欲の為に権力を翳す王族など必要無いのですよ。」
後ろで風帝が「うわぁ…容赦ねぇ。」と呟いた。
「土帝、ここに国王とルイ王子を。」
「了解じゃ!」
「焔帝、罪状を…」
「はい、第一王子サウルは年端もいかぬ少女達を誘拐し陵辱した罪は王族に在らず。よって死罪。王妃イザベルはサウルを諌める事もせず、国王及びルイ王子を幽閉した罪、よって王妃イザベルは浮遊島ヘルへ島流しの終身刑。総帝様、王女は如何されますか?」
「王女は私の妻だと妄言を吐き、私の素顔を見た罪により、死刑とします。国王、宜しいですね?」
土帝に連れて来られた国王とルイ王子は王妃を睨んでいた。
「はい、総帝様。」
「ルイ!!母を助けて下さい!私は貴方の母なのですよ!」
王妃は叫ぶ。
「私は貴女の腹から産まれた事を恥じています。これからは民の為に力を付けたいと思います。母上はどうぞヘルでお健やかにお過ごし下さい。」
「では、王妃に加担した貴族を排除の後に第一王子と王女の刑を執行します。闇帝は王妃をヘルに、土帝はサウルと王女を拘束、焔帝は王妃に加担した貴族を割り出して下さい。私は少女達の様子を見て来ます。」
「「「御意。」」」
少女達は大きな部屋に移動されそれぞれ水帝と光帝から治療を受けていた。
特に心のケアが彼女達には必要だった。
俺は姿を隠し、気配を消して少女達を見ていく。
こんな少女達をと思うと本当に胸糞悪い。
俺は一人窓際で光を映さない瞳で空を見上げる少女に目が止まった。
「クラディス…うっ!ハァハァ…」
駄目だ、心臓が痛い…このままだと魔力を抑えられない。
クラディス…俺の妹…何故こんな所に…
俺の意識は此処で途切れた。
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