うちの総帝様は最強なのだが如何せん天然で…

凪 冬夜

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惑星エルリス

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クロードとラファイは風帝を連れて密かに学園を調べていた。

「ねえ、土帝も呼んだ方が良くない?」

「確かにな…」

「うーん、地下に入れないならぶち破りますか?しかし、私がやると手加減が…」
と言い出したクロードをラファイと風帝は全力で止め、土帝を呼んだ。

「して、どうするんじゃ?儂は穴を開ければ良いのかのぅ?」

「そうなんですが、場所が…校舎の下なんです。土帝何とかなりますか?」

「うむ…出来るには出来るが…まぁやってみん事には分からんからの。人目に付かない所で防音の結界を張れば問題無いじゃろう。」
学園内の人目に付かない所を探し、結界を張り土帝に任せる。

「下に掘るがどの位まで下に掘れば良いんじゃ?」

「そうですね、10m位ですかね。後は西に向かって真っ直ぐ150m位で地下の空間には着く筈です。」

「了解じゃ。」
土帝は土魔法を駆使して穴を掘り始めた。
風帝は風魔法で溜まった土を外に運ぶ。
ラファイは炎魔法で中を照らす。

「私は暇ですね?ちょっともう一度地下を探りますかね?」
結界を地下に絞込み気配を探る。
おかしい…この前は複数あった気配が一つしか無いのだ。
クロードは精度を上げて更に気配を探る。
今度は気配が二つ、さっきの気配の者に誰かが近付いて行く。
これは恐らく人間だ。
急に現れたが何処から入ったんだ?
そこでクロードは気づいた。

「あっ!!」

「なんだ?」

「どうしたんじゃ?」

「どうしたの?」

「今更言いづらいんですが…私、転移で行けます。」

「「「はぁー?」」」

「すみません、すっかり忘れていました。」
てへっと頭を掻くクロードに三人はガックリとした。

「儂の苦労は何だったんじゃい?」

「まぁまぁ、じゃ行きましょうか?」
クロードは三人も纏めて転移した。
そこは真っ暗な空間だった。

「真っ暗じゃの?」
ラファイが辺りに炎を飛ばし明るくした。
明かりに照らされたのは…

「祭壇…ですかね?」

「何か儀式でもしたのか?」

「ちょっと!この蝋燭まだ使われたばかりだよ?」
風帝の言う通り蝋がまだ固まりきっていなかった。

「うわっ!!ウィンディーナ?!痛いよ、急にどうしたの?」
ウィンディーナが必死に風帝の髪の毛を引っ張っていた。
ラウまで姿を現して祭壇に向かって唸っていた。

「ラウ?ラウまでどうしたんですか?」

『あの祭壇嫌な気配がする。生贄に精霊を使って居るのか?』

「「「「えっ?」」」」
精霊殺しは重罪だ。
俺達魔法使いにしてもこの星に暮らす者は皆何らかの精霊の恩恵に預かって居るのだから。

「待って、総帝様!俺この学園の卒業生なんだ!この祭壇の上は多分召喚の魔法陣がある筈。だとしたら…」
風帝は悲しい顔をした。

「まさか!召喚獣の召喚に精霊を生贄にしてたって言うのかよ!!」
ラファイが怒りを露にする。
ラファイの国は精霊信仰がかなり根付いている国だからだ。

「その様じゃの。この事実は理事長は知って居るのかの?」

「いえ、知らないと思います。」

「では誰かが独断で儀式をして居るか、他にも協力者が居るのか…精霊を捕まえるのは容易では無いからのぉ。」
確かに殆どの人は精霊を見る事が出来ない。
出来るとしたら精霊と契約した者か、精霊に愛されている者だけだ。

「おかしいですね…」

「何故じゃ?」

「いえ、私が気配を探った時は気配は二つ…一つは恐らく人間でした。しかし、今は気配所かここには祭壇しかありません。」

「確かに解せんな…」

「もう少し探ってみます。皆さんは祭壇の周り等を探ってみて下さい。」
クロードは集中し始めた。
他の三人も壁や祭壇の周りを調べ始めた。
クロードは祭壇の裏に更に空間があるのを見つけた。
んっ?凄く弱いけど何か気配がありますね?
クロードは祭壇の真ん中に立つともう一度気配を探った。

「やっぱり居ますね?」

「総帝様、何か見つけたの?」
ウィンディーナを肩に乗せた風帝が寄ってきた。
するとウィンディーナが風帝の肩から離れ祭壇の裏に消えて行ってしまった。

「ウィンディーナ!!」

「落ち着いて下さい風帝。祭壇の裏に空間があります。かなり弱いですが何か気配も感じます。土帝!焔帝!祭壇の裏に行きます。」
クロードは三人を連れて祭壇の裏に転移した。
そこはまた真っ暗で祭壇があった空間より圧迫感がある様に感じた。

ライト
クロードは光の玉を浮かべた。
そこに居たのはボロボロの布を着た小さな少女だった。
少女の傍らにはウィンディーナが心配そうに寄り添っていた。

「ラウ、あの子は…」

『我等精霊に愛される子だ。』

「精霊の愛し子じゃな?」

「何故こんな所に…」
クロードは少女を起き上がらせた。
するとジャラリと金属が擦れる音がした。
少女の首には鉄の首輪と首輪と壁が太い鎖で繋がれていた。

「こんな幼い子になんて事をするんじゃ。」
土帝は眉を下げた。
風帝は眉を釣り上げ、ラファイは拳を握り少女を見ていた。

「兎に角、この少女は私が預かります。」
意識の無い少女をクロードは優しく抱き上げた。

「問題はこんな事を仕出かしとる張本人じゃな?儂と風帝で罠でも張るか?風帝は何かせんと気が済まんのじゃろ?そんなに怒って居る風帝は初めて見るからのぅ?」

「許せる訳無いじゃないか!精霊を何だと思ってるんだよ!!精霊は純粋だから悪い奴に捕まれば直ぐに騙されてしまう。高位精霊ならまだしも、犠牲になるのは低位精霊だ。俺は犯人を絶対に許さない!!」

「と言う事じゃ。総帝様ここの罠は儂らに任せて下され。」

「分かりました、お願いします。私と焔帝はオズワルド公爵家にこの少女を連れて行きますから、何かあれば知らせて下さい。」
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