いつかまたおなじ空のしたで

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口の端っこに付いてるよレヴィ。
手ですくってなめる。
「落ち着いて食べて」
「むぐむぐ」
「うんうん？」
「むちゃむぐう」
わかんないや。
男の子は上手に食べてる。終わったら2個目をあげよう。
「剣を習って、どうするの？」
きいてみた。
「むぐむぐ、、。兵士になって、お母さんが無理しないようにお金をたくさんもらいたいです！」
意外な答えだった。お父さんいない感じか、、
「それじゃあ、頑張らないとね？ブキはね、周りの人が怪我しないように扱わないとだめなんだ。おひるすぎは、その稽古するから、しっかり覚えてね？」
「はい！」
よし、いいお返事だ。
「リーナ！わたしもがんばる！」
「うんうん！がんばろうね！」
ちゃんとお水も飲んでー。レヴィと男の子にお水を飲ませてー。
もうレヴィかわいいからー！　
とか浸ってると、ぱらぱらと生徒たちが戻ってき始めた。
こわそうにしないと！
「こほん！」
私は咳払いをひとつ、背筋を伸ばした。
レヴィと男の子はぴくりとして表情を正す。
すっと立ち上がり、稽古の場所に戻ると私は声をあげた。
「お前たち！しっかりごはんはたべたのか！？はやく来るのは良い事だ！いまのうちに体をほぐしておけ！！」
「はい！」「わかりました！」声が返ってきて、みんなで相談しながら背伸びしたり屈伸したり、お父さんの肩揉みしたり、え？。いろいろ始めた。
ゴーン！、、、1時の鐘だ。
お昼すぎの稽古の出席者は少し減っていた。
まぁそんなもんだよね、きっと家のお手伝いとかお仕事がある子だっている。しかたない。
「よし！命知らずども！よく来たな！お昼すぎの稽古を始める！」
「はい！」声が揃った！？すごい！
「ふむ、良い返事だ。槍が得意なお前！前にこい。」
私に指さされて女の子はびくっとなって、スタスタとみんなの前に出た。
「よし！その場所で私に向かってその槍をふるって見せろ！」
「はい！」
言うが早いか、少女はぶんぶんと槍を振り回す。たまらず周りのみんなが後ずさった。
私は振り回す槍が当たらない場所まで少女に近づく。
「そこまで！周りを見てみろ！」
くるくると右に左に目をやって、最後に自分の後ろを見る少女。そして、なにかに気がついた。
「あ、、あっ！」
「気がついたか！ばかものが！攻撃するべき私にきさまの槍は届いていない！だが後ろはどうだ！きさまは守るべき背後の者を危険にさらしていたのだ！ばかものが！」
「うう、、」ちょっと言いすぎか、、まぁだいじょぶかな？
「周りのお前たちもおんなしだ！周りに気をつけてブキを振るえ！お前たちは1人で戦っているんじゃない！仲間を守れないヤツは戦えない！」
「はい！」「はい！（ぐすぐす）」少女はちょっとないちゃってお父さんに頭を撫でられている。
ここまできたらあとは簡単だった。
大人が後ろに立ってゆっくりブキを振るう。
お父さんやお母さんに当たらないようにみんな真剣に頑張っている。よしよし。
「あいてっ」
「リーナごめんー」
レヴィに一撃くらってしまった。
「よし！命知らずども！休憩だ！」
3時まではあと１時間ほどある。ちょっと休んでもう一度、今度は1人で出来るかやってみてもらおう。
一息ついているとさっきの男の子が来た。
「はいお水」
お水を渡すと、、。
「ありがとう！」
きちんとお礼を言ってごくごくのんで、、
なんかもじもじしはじめた。
「ん？なぁに？」
「、、、ラシバル、、、俺！ラシバル！」
おー、名乗りたかったのか。
「よし！ラシバル！休憩のあともしっかりやるように！」
「はい！」
ラシバルはキラキラの目て笑うとコップを返して、仲良しらしい数人の輪の中にまざって行った。