いつかまたおなじ空のしたで

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藤の下での邂逅のあと暫くすると森が開けてきた。まだ町は見えないが、この辺りから1時間ほどで町に着くという。このペースなら日暮れには到着出来るみたい。
私はといえば、2人以外の魔族は初めてだったのでまだドキドキが収まっていなかった。
そのせいもあって、レヴィに抱きついたままにこにこしているわけだ。
トリスはそんな私たちをみて「ふふふ」って可愛らしく笑っている。
ロドリーも1日早く町に着けるので上機嫌だ。
「それにしてもトリスさんは魔道士様なんでしたか！」
なんてきいてくる。
「そんな大層なものじゃありませんわ、ちょっと魔道具に詳しいくらいです」
とか言ってる。トリスより魔法すごい人なんていないでしょ。
「私もマジックバックが欲しいと常々思っておりましてはいー」
お、商談ですか？ロドリーさん？
「素材があれば作れますけど、、魔族領にしかない素材もありますから、、どうしましょう？」
トリスうまい！馬車ならお城まで速いし！
「そうですねー、、しかし旧セレスティアナとの国境を越えるには騎士団の許可が必要でしてはいー」
そういうのあるのか、、めんどいなー、、トリスどうするかな？、、
「それでしたら仕方ありませんわね」
折れたしー。
まあ歩いて行けば良いよね。
そんな話をしているうちに町に着いた。
入門税を払って入ろうとすると、商隊としての入門だから税はいらないって。
お得だ！レヴィの発案だからレヴィのお手柄だ。
「いいの？」
「いいのです、護衛のお礼がなにもないわけですしはい」
ん、、
「それなら、ロドリーさんの行くところまでは護衛しますわ」
トリス！ナイス！
「それはありがたいですはい！ここから先は獣もふえますからはい！」
「お任せください」にこり
トリスもう！完璧だ！
「じゃあ宿屋見つけようか！」
私が言うと、ロドリーさんがおすすめがあると言う。それじゃあと向かう事にした。
やっぱり馬車が一緒という事もあって町の中心からは少し外れている。畑も目立つようになってきた頃、お目当ての宿屋に到着した。
アリアのうちとはちょっと雰囲気の違うなんていうか、、豪華？な宿屋だった。なんと部屋毎に鍵がついて持ち物の登録さえすれば盗難等の保証も付くという。商人御用達なわけだ。
トリスの持ち物はもちろんだけど、私とレヴィのポーチには高額な物が詰まっている、そう考えてのロドリーさんの計らいだろう。
私のポーチの中身が実は犬の毛皮とかお菓子ばっかりだとはとても言えない。
鍵があるし、夕飯を済ませたらすぐお風呂に入ってその日は休む事にした。