いつかまたおなじ空のしたで

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たぶんお母さんっていうのはこんな風なんだろうな。レヴィの体を舐めてきれいにしながらそう思う毎日が続いていた。
獣たちもたまに様子を見に来ている。
大きなくまはたぶんリーダーみたいな存在なんだろう。朝ごはんの時とあと夕方から日暮れまではじっとこちらを見ている。
ある日くまが木の実?を咥えて私達の近くまで来た。
ぽとりと木の実を落としていつもの位置まで下がる。
くれるのかな?
かじってみたら美味しい!
すぐに私は「微妙」なスープに混ぜてみた。
うんうん!いい感じ!
レヴィも食べながら「んー!」ってにっこりだ!
その日の夕方。今日の「排泄」もすんでレヴィはすやすや寝ている。
私はくまにお礼をするために色々用意していた。
木の葉の上に、お肉、野菜、食べられそうなものをそれぞれ並べてくまを待つ私。
やがてのしのしとくまが来た。
私が手のひらをみせてお礼を示すとくまはラインナップから「野菜」を選んで咥えた。
野菜かー。お肉じゃないのか。
私が他のをしまうとくまは帰って行った。
次の日も木の実と野菜を交換した。
くまがくれる木の実のおかげか、レヴィはみるみる元気になっていった。
手も動かせて、ごはんも具をうんと小さくしたら自分で食べられる。
おしっこもうんちも、お腹をさすってあげたら自分で出せるようになった。
まだ自力では起きれないけど。
「くまのおかげだねー」
私が言うとレヴィは。
「リーナと、みんなのおかげ」
と言ってにっこりした。
それからは他の獣や動物も色々くれるようになった。
いぬとイタチ?は魚をくれる。2人へのお返しはお肉だ。
リスとか鹿は木の実をくれる。お返しはやっぱり野菜がいいみたい。
レヴィが寝返りから自分で起きて見せた時には、くまは「ぐあおー!」って吠えて、喜んでくれているみたいだった。
レヴィがベッドから降りて立ち上がる事が出来た日はそれは盛大に盛り上がった。
みんな集まって大合唱だ!
「ぐあおー!」「あおーんー!」「ぷぷぷっ!」って、リスなんかぐるぐるまわって鹿もぴょんぴょんはねてお祝いしてくれた。
もう次元収納から色々出しまくってみんなに振る舞った。
いつも来てくれていたメンバーは家族?もたくさん連れて来て、レヴィがうとうとし始めるまでその日の宴会は続いた。
レヴィのそれからの回復ぶりはもうなんていうかびっくりだった。
もりもりごはんを食べて、私の杖を使って筋トレもして。
あの宴会の後、2ヶ月くらい?で短剣を振るえるまでにレヴィは回復した。
いよいよ出発出来る。
みんなのおかげでレヴィを元気にできた。
この森は素晴らしい。
くまが来て、また木の実をくれた。
私はダッシュしてぎゅっとしてみた。
ピタ!っとかたまるくま。
私が離れると、ぺろりとなめて「ぐあうーおー!」って吠えた。
くまの声によばれたのか、ガサガサといつめんが集まってきた。
私とレヴィはそれぞれにお気に入りを渡して、ちょっとだけ触れる。
みんなぺろりとひとなめづつしてからお気に入りを持って帰って行った。
「明日の朝には出発しよう」
私は決意が揺らぎそうな気がして言葉にしてみた。
「うん!」
レヴィもおんなしみたい。
それから2人で「美味しくなった」スープでごはんにして、また毛皮にくるまって眠った。
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