いつかまたおなじ空のしたで

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「この町が俺のホームだ！」
おじさんが誇らしげに言う。
「へー、、、」
乗り出して見る私達。
「姉ちゃん達、通行証はあるか？」
ごそごそやってぱっとみせる。
「あー、、そりゃあ使えねえな」
「えっ？？アメリアまで有効なはずだよ？」
ってたような気がする。
「あー。ランジー領の話、聞いてるだろ？そいつはランジー領が発行した通行証だからな、使えねぇ、、、」
まじか！やっぱりやり過ぎた私、、、、。
あちゃーって、落ち込む私達。
「ジャジャーン！こいつを見な！」
え？おじさんの手を見ると3枚の通行証がある。
「それ！」
「俺もちったぁ顔がきくからな！」
おじさんが振り返って1枚づつ渡してくれる。
「くれるの！？」
レヴィの目はキラキラだ。
「ありがとう！！」
私もすぐさまお礼を言う。
「いいって事よ！」
見たらカオズの印が押してある。いつの間にかもうカオズ領だったのか、、、。
門前では順番に通行証の確認がされている。
この町で石の情報が手に入るといいな。
「次！」
兵士が呼ぶ。
「はいはーい！」
おじさんは軽い。
「あ！お疲れ様です、売れ行きはどうでしたか？」
「今回も好評！ほとんど売り切れての帰還だ！」
「それは何よりです、どうぞ！」
兵士がすごい柔らかい態度だ、、おじさんすごい！
「あー、今日は連れが2人いる、よろしくな！」
「確認します！問題なし！ようこそ！」
ちらっと見て確認オッケーだ！やっぱり商人は信用第一だなあ。
「おじさん！すごい人なんだねー！」
レヴィも見直した風に言う。こらレヴィ。
「だろう！？この町は俺の町だからな！」
「すごいすごい！」
私もよいしょする。
「えっと、おすすめの宿はっと、、」
ごとごと揺られながらおじさんおすすめの宿に連れて来てもらった。
「ありがとう！おじさん！」
「ありがとうー！」
「おう！夜には俺も飲みにくるかもだからなー！またよろしく！」
パカパカと去っていく馬車とおじさんにばいばいをして宿に入る。
「いらっしゃい！」
「ちょっと何泊かお願いします！お風呂付きで！」
「あいよ！」
おばさんが鍵をくれる。
「夜は混むからねー！覚悟しといておくれよ？！」
「わかりましたー！」
うん、レヴィいいお返事。
部屋に入るなり私はベッドにぱたりと倒れ込んだ。レヴィも隣にころりとなる。
「こうやって、みんなに会っていくんだね、、」
天井を見ながら言う私にレヴィが半身被さってふんわり抱きしめてくれる。
私が抱きしめ返すとレヴィが言った。
「こわい？」
やっぱりわかっちゃうんだなぁ、、。
「うん。みんなみんな大きくなって、仲良くなっても、、私は置いてけぼり、、」
がばりと起き上がるレヴィ。
ん？ってレヴィをみたら顔を掴まれた。
「いて！」
「ごはん！食べにいこー！」
そうだった、夜は覚悟しなきゃならないんだった。
「うんうん！」
私達は部屋を出て、また確かめるように手を握り合うと食堂に向かった。