いつかまたおなじ空のしたで

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「はあ、、、」
「ふぅ、、、」
久しぶりのお風呂にとろける私とレヴィ。
いつも通りくっ付いて肩まで湯船に浸かる。
今度トリスにお風呂貰おう。
これは絶対に最優先だ。
むに。
もぞもぞ虫が来た!
「あはははっ!」
「やったなー!」
やっぱりお風呂は楽しい。もうむしろお風呂で暮らしたい。
すっかり汗を流してから食堂に降りるとスフィはすでにテーブルをキープしてくれていた。
「遅い!」
怒られた。
「ちょっと気持ち良くって、、たはは」
私達が座ると女の子がかちゃかちゃとお水を持ってきた。
「あれ?お師匠さま??」
ん?誰だこの子?レニーじゃないし、、。
「、、、」
レヴィが無言で腰の剣を指差す。
「ぐはあ!またしてもかー!」
私は叫んでしまった。
「やっぱり!お久しぶりです!レヴィちゃんも!すごい立派になって!かっこいい!」
「あはははっ!ありがとうー!」
照れるレヴィ。
ラシバルー!教えてよ!まったく!
「みんな!お師匠さまだよー!!」
えっ、、?
「えっ?」「まじか!」とか「変んねぇなー!」なんて周りから声がする。
ぐるりと見回すとなんだか面影がある人もちらほらいる。
「なにこれ?」
さすがにスフィが聞いてくる。
「あー、えっとね、、?」
弟子達に囲まれて困っている私が言う前に周りから盛大に尾鰭のついた説明が飛び交う。
「この町の衛士はみんな私の弟子」とか「この町で私を知らない人はいない」とか「私は町を巡って弟子を作りまくっている」とか「街道に魔族がいないのは私が倒して歩いているから」とか、、、、、。
「あー、スフィ、話半分に聞いておいてね?」
いちおう釘を刺すっていうかなんて言うか?
私達の滞在中の宿代とか諸々を町のみんなが出す。なんて話まで出た。
さすがに断固断る。
ていうか、私はアメリアの宝物庫のお金をトリスと半分こしたから、この町の誰よりもお金もってるから。
ひと通り挨拶が終わってやっとゆっくり食べられる。そう思ったらラシバルがレニーと一緒に来た。
まったく忙しい。
2人は旅の話なんか聞きたかったみたいで、ラシバルは普段着になっている。
「面白い話なんかないよ?」
私が言うと、新しい仲間(スフィ)についてとかも知りたいらしい。
スフィはかいつまんで話したけど、噛み合わせがうまく行くか私とレヴィは不安いっぱいだった。
結果上手くおさまった。
スフィのストーリーはこんな感じだった。
カオズ領でメイドをしていたけど、私達の話を聞いて心機一転旅に出た。
野営なんてした事なくて、本音を言うと森で寝るのは実は怖かったらしい。
2人の食事は偏っているから私が実力を発揮している。
あとは、そろそろナイフだけじゃなくて剣の使い方も覚えたい。
最後のはラシバルの心に火をつけてしまった。
「それならさ!また稽古やってくれよ!」
「あー。思い出すなー、、。」
レヴィまで乗り気な雰囲気だ。
「どうするね?お師匠さま?」
おばさんがデザートを持ってきたトレイで脇腹をツンツンしてくる。
「あーもー。わかったよー、、」
「うおー!!」
「よっしゃー!帰って息子にしらせねぇとな!」
「やったあ!」
店内が盛大に盛り上がる!
えっ??
レヴィもウキウキだ。
「はぁ、お手柔らかに、、」
私がこぼす。
「こっちのセリフだから!」
スフィに突っ込まれた。
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