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if……新しい扉が開いちゃったっ!? ver2

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 ナニイッテンノ?

「お、お前の気が済まないなら、お、俺を殴ったっていいんだぞっ! と、特別に許してやる! だからっ……早くやれよっ!?」
「あら、あなたは旦那様に似ていると思っていたのに、実はわたくしと似ていたのね? それとも、新しい扉が開いたのかしら?」
「なっ、なに言ってるんですか母上っ!?」

 なんというかこう……おそらくは被虐的な嗜好を有しているのであろう二人にドン引いていると、

「いやはや、うちのしつけのなっていないメスブタ共が大変失礼致しました。全く、場を弁えずにどこでも興奮するなど、はしたない。皆さん混乱しているようですし。今日はひとまず解散して、後日改めてお嬢さんとの見合いの席を設けることにしましょう」

 クソガキの父親がニコニコと笑顔で、夫人をナチュラルに『メスブタ』扱いしたっ!?

「ああっ、そんなっ、旦那様っ……わたくし、もっとあの子に罵られたいのですわっ!?」
「ち、父上っ! 俺はまだ、アイツに今までのことを詫びてないんですよっ!? だ、だからっ……」
「では、わたし達は失礼します」

 驚愕している間に、なにやらよくわからないことを宣っている夫人息子クソガキを、文字通り縄を掛けて引き摺って帰って行った。クソガキはジタバタしていたが、夫人は嬉しそうな顔をしていた。いや、嬉しそうってどうなの?

 あと、どこから出した? その縄・・・

 そしてクソガキ一家が去り、わたし達も、??? な混乱状態で家に帰った。

 馬車の中は、気まずい沈黙。

 家に帰って、お腹が空いていることに気付いた。どうやら、今日のお見合い? は、朝からの空腹を忘れるくらいの衝撃を受けてしまったようだ。

 とりあえず、ティータイムの軽食を用意してもらって食べた。混乱がちょっと落ち着いた……かな?

 夕食時。

 今日のお見合い、どうでしたか? という妹の無邪気な問いに、わたしも両親も沈黙した。

 非常に形容し難い……というか、お見合いがお開きになった顛末――――

 いやぁ、婚約を断るために暴言を返したら、クソガキ相手とその母親にもっと罵倒してほしいって嬉しそうな顔で言われて、ドン引きしてる間にお見合いがお開きになっちゃったっ☆だなんてバカバカしい上、妹の教育上大変宜しくないこと、言えるワケが無い!

 その無言をどう取ったのか、兄がわたしを気遣うような顔で妹を窘めた。

 そんな気まずい夕食が終わり――――

 週明け。

 学園へ登校すると・・・

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