おっす、わしロマ爺。ぴっちぴちの新米教皇~もう辞めさせとくれっ!?~

月白ヤトヒコ

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つまり、腐った卵はほぼアンデッドである、ということですか……一理ありますね。

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「・・・は? 卵? 猊下、ふざけておいでで?」
「なに言うとるんじゃっ!? なんもふざけとらんわっ!? 卵じゃぞっ!? それも、数週間常温に出しっ放しの、絶対腐っておるであろうやべぇ卵じゃぞっ!?!? わし一人の手には余りある大事件じゃっ!?」
「そうですね・・・卵の個数によっては、死人が出るかもしれません」
「マリッサ様までなにを仰っているのですかっ!?」
「知らないのですか? 卵は、腐ると硫黄ガスを発生させるのですよ? 硫黄ガスは人体に有害です。一定量以上吸い込むと、意識障害を起こしたり、下手をすると後遺症が残ったり、最悪だと死に至ります」
「い、硫黄ガスっ!?」
「じゃから、な~んもふざけとらんと言っておろうが」
「で、ですが、先程アンデッドが発生していると仰いましたよね?」
「お主、な~んも知らんのな。よいかの、腐った卵は……外からの刺激や微細な振動にも弱く、卵殻が外圧や内圧に耐え切れなくなったとき、腐敗ガスと硫黄ガスによって爆発するんじゃ」
「え? は? 爆発?」
「そうじゃ。卵殻と中身の、卵白や卵黄だったスライム状の腐敗物と硫黄ガスを辺りに撒き散らし、破裂するのじゃ」
「くっ、なんて惨い……」

 マリッサが、悔しげに顔を歪める。

「……いや、卵ですよね?」
「そうじゃ。しかし、その腐った卵の破裂を至近距離で浴びると、精神に多大なるダメージを食らうんじゃ!」

 人によっては、その後卵が食えんくなったりするしの。

「え~っと……はい、それはその通りでしょうが……」
「お主、まだ腐った卵の恐ろしさがわかっておらぬな。よいか、腐った卵は爆発するときに、殻も飛ぶのじゃ。殻は、鮮度が落ちるにつれ脆くなって行くがの。それでも、鋭い破片が爆発の威力で飛んで来るんじゃ。それも、腐敗した、不衛生で目茶苦茶ばっちいものじゃぞ? 下手すると、傷口に雑菌が入って、破傷風とかになるじゃろうが」
「はぁ……成る程」
「よいか、これはの……人のエゴにより、誕生することができなかった命が。それでも食糧としてさえの尊厳すらをも奪われ、長らく放置され、腐敗し、生きとし生けるものに対しての危険物に成り果ててしまったという悲劇なのじゃっ!?」
「つまり、腐った卵はほぼアンデッドである、ということですか……一理ありますね」

 深刻な表情で重々しく頷くマリッサ。

「マリッサ様までなにを言っているのですかっ!?」
「わかりました。このマリッサ、生まれることなく、食糧としてすらも食べてもらえず、アンデッドと成り果てた卵を、必ずや浄化致しましょう」
「うむ。頼んだぞ。では、キッチンへ向かうぞ」
「はい」
「ところで、シスター・マリッサよ。浄化するものを、人体に有害な腐敗物と指定することは可能かの?」
「やったことはありませんが……試してみましょう」

 と、浄化特化のばばあ聖女シスター・マリッサの協力を取り付けたわしは、見事腐った卵を浄化することに成功したのじゃ。

 ついでに、腐った食材が綺麗サッパリ消えておった。腐敗ガスもなく、なんならキッチンのくすみとか水垢とかも消えておった。虫も湧いておらんかったっ!!

 さすが、浄化特化聖女の神聖魔術、凄いのっ!! リスペクトじゃ。

 そして、数週間家に帰れてなかった者達……食材がヤバいことになっていると戦々恐々しとった者の家も浄化して回った。

 シスター・マリッサには、あとで菓子を進呈することで話が付いた。

 さてさて、明日は菓子作りじゃのぅ。

✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰



 ロマ爺「よいか、これはの……人のエゴにより、誕生することができなかった命が。それでも食糧としてさえの尊厳すらをも奪われ、長らく放置され、腐敗し、生きとし生けるものに対しての危険物に成り果ててしまったという悲劇なのじゃっ!?」( º言º; )"

 マリッサ「つまり、腐った卵はほぼアンデッドである、ということですか……一理ありますね」( ・`д・´)

 クレメンス「マリッサ様までなにを言っているのですかっ!?」Σ(O_O;)



 ロマ爺とマリッサは真剣です。(((*≧艸≦)ププッ

 中立派の小煩い若造……クレメンス。ロマ爺のお付きになった。ツッコミ属性ツンデレ科目。某TS腐ったお姉ちゃんの側近になった人みたく、苦労人になる予感しかない。

 シスター・マリッサ……浄化特化の聖女。他国出身。幼少期に治癒魔術が発現し、平民から高位貴族の養子になった。

 平民だからと見下され、かと言って高度な治癒魔術を持つ美少女なマリッサを手に入れたい貴族子息達に日常的に貞操を狙われ捲り、ある日ブチ切れて「色欲の悪魔を滅せよと神が仰せです!」と言って光の槍でしつこく言い寄って来る、王位継承権の低い王子の股間を成敗。

 王子のブツを光で消し炭に浄化したやべぇ女として裁判に掛けられたが、偶々視察中だった当時の教皇がマリッサを一目見て、「あ、聖女発見」と言ったことで、「色欲の悪魔を滅せよ」という発言が神のお告げだったということになり、教会総本山の修道院へ入れらた。

 色欲の悪魔として成敗された王子(死んでないよ)や、高位貴族の毒牙に掛かって泣き寝入りした人達の家族にめっちゃ感謝されている。マリッサの出身国では現在でも、「色欲の悪魔に取り憑かれた奴は、聖女様にブツを切り落とされるよ」と不貞が戒められている。

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